大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

波紋(はもん)

人生は紆余曲折 56

いつもよりそれほど遅くない時間と言っても、優秀な若手医師としてはいつも忙しいスンジョの帰宅時間は、陽が落ちてあたりが暗くなっている時間が多い。
自宅マンションの駐車場に車が差し掛かると、外来の看護師たちの中でいつもと違うハニの姿を思い出された。
看護師長のリュウは、スンジョとハニの関りは知らなくても、知人だと言うくらいの認識を持っていた。
それでも「彼女はいつもと様子が違うのは、何かあったのでしょうか?」と聞くことはしなかった。
知人という程度の認識でも、普通の人なら様子の違いを聞くことは自然かもしれないが、スンジョにとってはとても特別な意味を含めていた。

「きっと疲れているのだろう。小さなクリニックから自分が希望してではないのに、大学病院で仕事を始めたのだから。」
労わる気持ちはあっても、ハニならきっとどんな環境にでも対応できる能力があることは、数年同居していただけでも気が付いていた。

駐車場から自宅の部屋に通じるエレベーターに乗り、シャツのボタンを一つ外して気を緩めた。
スンジョは日々決まったルーティーンを取るが、今日はそうしても何か胸騒ぎがした。
静かな廊下にエレベーターが止まると、スンジョは静かな廊下に一歩足を踏み入れた。

ゆっくりと歩いて自分の部屋に帰っていたが、今日は少し足早に廊下を歩いた。
近付くにつれて胸騒ぎが大きくなり、部屋のドアがはっきりと見えると、そのドアが不自然な形で少しだけ開いていた。
離れた場所からは見えなかったが、そのドアが開いていたのは靴が挟まっていたため締まっていなかったのだ。

ハニ?

その部屋はスンジョの隣の部屋のハニの部屋だった。
グミの企みで隣の部屋の住人にハニが来ることになった時から、スンジョはハニのために隣人は自分だと気が付かれないように過ごしていたが、今の状況はそうは言ってはいけない急を要する状況だった。
スンジョが辺りを見回して誰かに誤解をされないように確認をして、ドアを引くとチェーンが掛けられていなかった。
ドアに挟まっていた靴を取り室内の方に目をやると、壁にもたれてぐったりしているハニがそこにいた。

「ハニ?どうした?」
声をかけたがハニはスンジョの方を見なかった。
眼は開いているが、何も見えていないのか空間の遠いところを見ていた。
「ハニ?」
顔を覗き込むようにして見ても、ハニの目にはスンジョが見えていなかった。
額に手を当てると、尋常ではない熱さが伝わってきた。
自分の荷物をそのままにしてハニを抱え上げると、寝室に連れていき寝かせなければいけないと思った。
初めて入るハニの部屋でも、隣同士なら部屋の間取りはそう変わるはずがない。
ここが寝室だと思った部屋に入ると、グミの趣味で飾られたベッドがそこにあった。



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人生は紆余曲折 55

診療時間が終わり患者がいなくなると、片付けている看護師たちの業務に差し障りのない私語が廊下に聞こえていた。
業務日誌に目を通していたリュウ看護師長は、楽しそうに話をしている看護師たちとは違う方を見ていた。

「コンさん・・・こちらに・・・」
「はい。」
いつも穏やかな表情で、厳しい言葉を言った事のない看護師長の様子に、ミナは少し緊張して示された椅子に座った。
「オ看護師の様子は気にならないですか?」
「オ看護師ですか?」
ミナはハニの方を見て、その様子をしばらく見ていた。
「そうですね・・・数日前から表情がない事に気が付かなかったですか?」
「いつもよりも無口ですけど、細かい仕事とかも慣れて来たのかちゃんとできていると思います。」
「そう・・・それならいいですけど・・・」
そう言うとミナは看護師長から離れて行った。


看護師たちが賑やかだったのは、滅多に外来の方に来ないスンジョが来たからだった。
「先生、何か御用ですか?」
「看護師長を呼んで貰えますか」
どの看護師に看護師長を呼んで来てほしいと言ったわけではないが、それぞれが自分が言われたのだと数人が看護師長にスンジョが来た事を告げに行った。
スンジョは看護師長に話もあったが、数日前から間仕切りを隔ててのハニとのやり取りが途絶えていた事が気になっていた。

『覚える事がいっぱいで』

その声がとても疲れていて、スンジョが知っているハニの声と話し方と違っていた。

『焦る事はない』と言う目も書きを送ったが、それに対しての返事を聞く事はなかった。
落ち込むと食事も咽喉が通らなくなる事は知っていたが、覇気のない声は初めて聞いた。
その日はもちろん、その翌日からハニとの間仕切り越しのやり取りがなくなった。
マンションの作りがしっかりとしているから、隣の部屋の玄関ドアが閉まる音は聞こえなかった。
スンジョが自分を見ている事など全く気付かないで、ハニは荷物を持って更衣室の方に歩いて行った。




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人生は紆余曲折 54

小さなクリニックから大学病院に来たばかりの時は、何もかもが戸惑いだった。
看護学生の時は見たこともあった医療機材は、『まったりクリニック』では設置する場所もなければその機材を買う資金もなかった。
まぁ、ハニにとってはそれでもよかった。
むしろ、その方がよかった。
決して優秀な看護学生ではなかったが、努力をすることは人並み以上の能力があった。

設備についての戸惑いはあったが、それ以上に戸惑うのは患者の数。
『まったりクリニック』では、日に来院する患者の数は数えるほどで、時間の流れもゆっくりだった。
それが『まったりクリニック』の良い所でもあったが、これからの人生を生きていくハニに、ただ都合のいいだけのクリニックでもあった。

「はぁー・・・・・」
そんなため息が出るほど、この数日は忙しかった。
「どうしたの?」
「あ・・・ミナ・・・」
「顔色もよくないね。ここ数日忙しかったから疲れたのじゃない?」
パラン大病院での一番の親友。
ミナは高校時代からの親友と同じ名前だから親しくなっただけではなく。系列の大学から来た看護師ではないことが親しくなる一つのきっかけだった。

「前にいたクリニックとは違って、さすがに大学病院は覚えることがたくさんあって、まぁ正直なところ疲れたのは事実かな・・・・・・・」
だから、看護師をやめたいとは思わないが、忙しくなるのと並行して雑用を言いつけられることが多くなっていた。

「パラン大出身の先輩看護師を中心に、ハニに少し雑用を言いつけすぎると思うよ。」
「気にしていないよ。だって、私が出た大学はそんなに優秀な大学じゃないから。」
「大学は関係ないよ・・・」
ミナはあたりを見回して、ハニの耳元で話した。

「ハニが臨時で夜勤をした時に、入院していた患者の一人が、ペク先生と親しげに話していたって、告げ口をした人がいたようよ。」
親しげに話していたと言っても、偶然に会ってほんの少し話をしただけ。
それも、既婚者と思っているハニには、ヘラのことが頭にあるから親しげに話した記憶はなかった。
「そればかりかハ二がペク先生つながりでこの病院にこれたことを逆恨みしているのが強いみたい。みんな、すごく勉強をしてパランに採用されたから。特に・・・・」

何だろう、今日は人の話を聞いていても頭に入ってこない。
身体も動いているし、どこも具合は悪くないのに・・・・早く家に帰りたいという気持ちばかり。
ミナはハニの変化に何も気が付かず、雑談をしながら一緒にハ二が言いつけられた仕事を手伝っていた。



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人生は紆余曲折 53

スンジョとヘラとは大学時代からの知り合いではあるが、ある一時期の二人は知り合いと言うよりも距離が近かった。
あの時があったから、今のスンジョがありヘラがある。
お互い人から見られていた作られた自分から、本当の自分を見つける切っ掛けだったあの時。
本当の自分を素直に受け入れられたのはヘラだ。
スンジョはまだ本当の自分を出す事が出来ないまま。

「ハニにちゃんと自分の気持ちを伝えたら?」
「・・・・・」
「私は本当の自分を見つけてよかったと思うわ。」
「あのギョンス先輩の根性は、テニス以上だった・・・・・」
フッと笑ったスンジョの顔は、温かくて穏やかだった。

この人の事が好きだった・・・・
心の中でそう囁いていたヘラは、スンジョに対しての想いは今はなく、母になる日を待っている穏やかな笑顔でスンジョを見ていた。
.
「私、もう帰るわね。あなたの部屋に仕事で行く事を彼は知っているけど、いまだにあなたに対してライバル視しているのよ。」
「一途だったからな、あの人は・・・・車を呼ぼうか?」
「大丈夫よ。ハニは仕事に行ったのは、来る時に見かけたけど・・・おば様にでもあったら大変でしょ?婚約破棄をした後も、私に対してあまりいい印象は持っていないのは変わっていないでしょ。」
スンジョはヘラの言葉に何も言わず、ただ微笑んだだけだった。

ハニに部屋の隣人がスンジョであることはまだ伝えていないが、ハニがヘラと顔を合わせたことから小さな波紋から大きな波紋に変わり始めていた。

玄関先でヘラを送り出して、スンジョはある場所に電話を掛けた。
その電話を掛けた相手も、ハニと関わりのある人だという事は、相手とスンジョだけしか知らない。

「すみません、手続きを終えましたので、今からお伺いしてもいいでしょうか。」
波紋の広がりでハニの涙を見る事がないように、出来るだけスムーズに事を起こしたい。
数日前の夜勤の応援で見たハニの仕事ぶりに、彼女の能力の目をつぶしたくないと思っていた。
しかし・・・・
「きっとハニが知ったら驚くだろうし、ショックを受けて泣き疲れて食事も摂れなくなるだろうな。」
ハニを想って隣人が自分だという事を伝えないようにしているのは、自分が目指す先を進むために言わないままで行こうと考えていた。




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人生は紆余曲折 52

「どうぞお座りください。」
スンジョは自分と向かい合っている男性に椅子をすすめた。
「休日に押しかけてしまい申し訳ありません。」
「いえ・・・こちらこそ、休日なのに来ていただきすみません。」
お腹の大きな女性はにこやかな表情をしているが、スンジョも男性もビジネス的な表情だった。
「彼は、私とは大学時代からのお付き合いなの。急いでいるようなので、なるべく手続きを早くして頂ければいいわ。」
「かしこまりました・・それでは早々に書類に目を通して頂き署名と押印をお願いします。」

スンジョは書類にサッと目を通して署名をし押印をすると、相手の男性は一部を自分の持ってきたファイルの中に挟んだ。
「それではこれで終わりますので、私は失礼します。明日朝一番に提出をしてきますので・・・」
そう言いながら立ち上がると、お腹の大きな女性は椅子から立ち上がった。
「君はいいよ、オレが送るから・・・」
スンジョがそう言って男性を送るために、玄関まで歩いて行った。
女性はゆっくりと椅子に腰かけると、妊婦であるのにそれを感じさせないくらいに優雅な様子で部屋の中を見回した。

スンジョが戻ってくる足音が聞こえたのか、その女性は背中を向けたまま話し始めた。
「私たちがあの時結婚をしていたら、この部屋で暮らすことになったのね。」
「多分・・・」
「この部屋を気に入っていたけど、今の部屋もとても快適よ。」
「ここは仕事をするには、外からの音もなくてそれこそ快適だ。体調は順調?」
自分の体調を気遣うスンジョに、その女性はとても幸せな笑みを向けた。

「順調よ。まさか妊娠するとは思っていなかったし、最初は戸惑ったけど両親もとても喜んでいるわ。」
女性の前に温かいお茶を置くと、スンジョはその向かい側に座った。
「君がギョンス先輩と付き合い始めてすぐに結婚したのには驚いたよ。」
「そう?確かにそうかもしれないわね。私もまさかギョンス先輩と付き合って、すぐに結婚するとは思わなかったもの。時には計算も間違えるわね。」
そういった女性の表情は、今が一番人生で幸せだと言うくらいに輝いていた。

「この間、このマンションのエントランスでハニと会ったわよ。てっきりあなたと同棲しているかと思ったけど、部屋の中にはハニの形跡はないわね。」
やっぱりハニはヘラと会ったのだとスンジョは思った。

「ハニは隣の部屋に住んでいる。お袋が仕組んだことだけどな・・・・」
「おばさまも相変わらずね。」
ヘラは深くスンジョには聞かなかった。
聞かなくても、最近のスンジョの様子からハニが近くにいることには気が付いていた。



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