大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

あの日の思い出

あの日の思い出 最終話

あの日からハニは何か清々しい表情をしていた。
ユンヒョンはそんなハニを見て、安心したように微笑んでいた。

「同窓会に参加して良かったね。」
「そう?そう見える?」
「見えるよ。彼と彼の奥さんと話ができて、ハニは安心したんだよね。」
「うん・・・緊張したけどね。私だけが幸せになっていたら申し訳ないじゃない。」
ユンヒョンはハニのそんな優しい気持ちが好きだった。
「先生は、どうしてあの日から私に何か聞きたいのに聞かないようにしているの?」

人の考えに鈍感なハニが、静かな時間の流れのこの町に来て、ユンヒョンとユヒと暮らしてから、時間の流れに逆らう事もないせいか人の気持ちがわかるように自然となっていた。

「ハニは彼の所に戻りたいと思っていたのじゃないの?」
「それはないよ。先生とユヒとインヒョンと・・・今度生まれる子供と、普通の家族として暮らしたいもの。そりゃあ、先生と初めて会った時は泥沼に入っていたくらいに落ち込んでいたけど、今は先生と結婚して良かったと思うよ。」
「本当にそう思ってくれると嬉しいよ。」
本当にそう思っていた。
好きな人が出来てその人に想いを伝えても叶わなかった恋も、それはそれでいい思い出として残しておきたい。
後から他人(ひと)の口からスンジョ君の気持ちを知ったのならそれだけで私は充分。

「先生はよく言っていたよね『自分一人が幸せになるのは申し訳ない』って。先生が私や子供たちと幸せに暮らしていたら、亡くなったミヒさんは天国で幸せになれると思う。」
「そうだね。」
「私ね・・・・スンジョ君と片想いだった時、泣いたり怒ったり・・ごくたまに嬉しかったりと毎日いつも違っていたけど、それはそれでいい思い出。ソウルに行って彼が辛い結婚生活を乗り越えて、幸せに家族と暮らしているのを見る事が出来て、今の私はやっと自分が幸せになれた気がするの。この先ずっと先生や子供たちと幸せに暮らしていけると思えるのがまた幸せ・・・」

ハニはスンジョを物陰から見ていた時から、同居して暮らすようになり普通に話をしたり喧嘩をしていた時に、このまま暮してスンジョの恋人になれたらと、そんな淡い期待を持っていたあの頃を思い出した。
叶わなかった恋も、その人が苦しんでいるよりも幸せでいてくれるのなら、自分のライバルだった人と結婚してもそれでいいと思った。

「他人の幸せを願えるハニは、本当に心が綺麗だね。僕はそんな心が綺麗なハニを妻に持つ事が出来て幸せだよ。」
ユンヒョンの広い胸に抱かれ、大きな手で長い髪をすくうようにされるこの時間は心から安らげた。



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あの日の思い出 69

スンジョ君は朝起きたらすでに家を出ていた。
少し残念な気持ちもしたけど、ヘラと話をして二人が幸せになるために努力をしている事を知ってよかったと思えた。
完璧で努力とは無縁の二人が、幸せになるためにする努力は、私には簡単でも二人には難しい事かもしれない。

「ハニちゃん、これを持って行って・・・・家に着いたら付かれて夕食どころじゃないでしょ?」
「こんなにたくさん・・・ありがとうございます。」
おばさんの料理を真似しようと無駄な事をした事もあった。
人の真似をするのは無駄な努力だと実感した一つだった。

「スンジョがね・・・ハニちゃんは私の考えを受け継いで本当の娘になったって・・・スンジョと結婚してもらう事は叶わなかったけど、スンジョから本当の娘になったと言われたら複雑だったけど嬉しい気持ちになったの。本当の娘になったのだから、この先気兼ねをしないでここに帰って来てね。」
「そんな・・・一緒に住んでいた時にも、随分とお世話になったのに・・・」
「本当の娘にしたかったのだから、私は当たり前の事をしただけよ。ハニちゃんも、お母さんと叶える事が出来なかった事を、私と実現したらどう?」

おばさんの言葉は嬉しかった。
子供を育てた事も無ければ産んだ事もない私が、スンジョ君に片想いのまま失恋して希望している病院をすべて不採用になり悩んでいた時に、パパに相談する気持ちになれずひとり旅をした時に立ち寄った町でミヒさんと知り合った。
命と引き換えに産まれたユヒちゃんは可愛くて、この子が成長するように私も新しい人生を進もうと雪を出して先生の診療所で使ってもらう事に決めた。

診療所で診察治療をしながらユヒちゃんを育てている先生の手助けをしようとしても、慣れない子育ては容易ではなかった。
こんな時にママがいれば聞けたのにと何度も思った時があった。

「ユンヒョンさんが呼んでいるわ。もう行ってしまうのね。」
「今度はおばさんたちも私の住んでいる町に来てください。何もない所ですけど、いい所ですよ。」
「ありがとう・・・今度みんなで寄らせてもらうわね。」
グミは一度2階の方を見上げた。

「ヘラの体調も少しずつ戻って来ているのだけど、まだ日によっては起きられないみたいなの・・・今度ハニちゃんがここに来た時には、今よりもよくなっていると思うわ。」
失敗ばかりしていた私はいつもヘラが羨ましく思った。
何でもできるヘラは、彼女なりに悩んでいた。
苦手なヘラだけど、今は少しでもげんきになってくれるといいと思うのは、スンジョ君と約束した『お互いに幸せになる』事を実現する事だ。



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あの日の思い出 68

早朝の静かな時間にキッチンから聞こえる規則正しい包丁の音や、水道から流れている水の音は物心から自然の音のように耳にしていた。
結婚をして家を出てからはこんなに清々しい気持ちで聞けるようになったのは数か月前からだ。
数か月前の早朝に聞いたキッチンからの音は、今聞こえるような音とは違ってぎこちない音だった。
そっと気が付かないように聞いていたあの頃は、何か明るい光が見えて来たように思えた。

ほんの小さな物音に気が付いたグミは、包丁の動きを止めて振り向いた。
「あら・・もう起きたの?まだ朝食の用意は出来ていないわよ。」
「早く病院に行きたいから、向こうで食べようと思っている。」
「そう・・・コーヒーを淹れるわね。」
お袋の淹れたコーヒーは、決して不味くはないが微妙にオレが飲みたいと思う味と香りとは違った。
もうあのコーヒーを飲む事はないが、懐かしい思い出として心の中にしまっておこう。

「うまい・・・・」
「あら珍しい・・あなたの口からそんな言葉を聞いたのは初めてよ。」
「昨日の夜はよく眠れたからかもしれない。」
「ヘラが眠れたのね・・・よかった・・・」
オレが眠れた事で、ヘラも眠れたとお袋が思うのは、オレたち夫婦の事を口には出さなくても気にしていたからなのだろう。

「何?」
コーヒーを飲んでいるスンジョの向かい側にグミは座り、ニコニコと笑いながら清々しい息子の顔を眺めていた。
「何かに吹っ切れたみたいね。」
「ヘラがハニと話をした事で、心の中の蟠りが解けたからかもしれない。」
「それもあるけど・・・・あの日・・何があったの?」
「あの日って?」
「あなたの結婚式の前の日でハニちゃん達がこの家を出て行く前の日よ・・・二人だけで長く話をしていたじゃない・・・・・」
「何もないよ、話をしていただけだ。」
お袋にそう話しても納得いかないだろう。
納得がいかなくても、話をしていたのは事実だ・・・・話した内容は二人だけの大切な思い出として誰にも話さないが。

「もう行くよ。」
最後のひと口を飲み干すとスンジョは立ち上がった。
ジャケットを持って玄関に向かいかけようとした時に、マグカップを片付けようとしていたグミの方に振り向いた。
「ハニはここに住んでいた数年で、お袋の考えを受け継いで本当の娘になったよ。」
それがどんな意味を含んでいるのかグミは知らないが、その言葉に笑顔で返した。


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あの日の思い出 67

「何を話していたの?ダイニングでお茶を用意しながら見ていたけど、親しそうに話していたわね。」
ヘラはハニが気にするのではと思っていたが、あえて自然にいつも通りスンジョの横のスペースに腰かけた。
「ハニの事を教えてくれたんだよ。」
「先生!、私の失敗した事を話したの?」
ハニの焦った顔を見てユンヒョンはクスッと笑った。
「短時間でハニの失敗談を話すのは難しいよ。」
「そうだよね・・・一番の失敗は悲しい思い出だから・・・・」
ユンヒョンはそこにスンジョやヘラがいる事は分かっていても、ハニにいつもそうしているように子供にするように頭をクシャクシャとした。

向かい合って座った二組の若い夫婦の姿を、リビングにいるグミはガラス越しに眺めてほほ笑んだ。
良かった・・・ヘラもハニちゃんに自分の気持ちを伝える事が出来て、これから少しずつ良くなっていくわね。
そして、スンジョもハニちゃんの気持ちを裏切る事になったのを気にしていたようだったけど、ハニちゃんが幸せな結婚生活を送っている事を知って安心したでしょうね。

リングの電気を一つ暗くして、グミは若い二組の封が遠慮なく過ごせるようにその場から離れて行った。


暗いウッドテラスではしゃぐ時間でも年齢でもない四人は、お茶を飲みながら誰が話し始めるのか待っているように見えた。
「ハニ・・・・」
「はい!」
スンジョに名前を行き成り呼ばれて驚いたハニは、声が思った以上に大きかったのが恥ずかしかったのか、両手で口を恥ずかしそうに抑えた。
「ありがとう・・・・」
「な・・・行き成り何を・・・」
「ユンヒョンさんから聞いたよ、お袋がハニにしていたようにユヒちゃんと接しているって・・・」
「そんな、私はおばさんにしていただいた事がとても嬉しかったから、とても同じようには出来ないけど私もユヒが可愛いからそうしようと思っただけ。自分がいいと思った事は人に伝えて行きたいの。」
「お袋もきっとユヒちゃんを見て、ハニの育て方を感じていると思う。」
「そうかなぁ・・・私は小さい時に母親を亡くしたから、こんな母親になろうとか思える人がおばさんだっただけだよ。」
「お袋が憧れた自分の娘との生活を、ハニは実現させてくれたよ。これからもユンヒョンさんと子供たちとこの家に来てくれるか?」
「でも・・・・」
「ここをハニの実家と思えばいい。そして、お袋の事を母親と思えばいいさ。」

そう・・・オレはファン・グミの息子で、ハニはファン・グミの娘・・・だから、オレはお前が幸せならオレも幸せにきっとなれる。
お前を想う気持ちはあの日からずっと変わらないが、オレはヘラとスウォンとヘスを大切にして暮らすよ。



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あの日の思い出 66

ハニがなぜこの人と結婚したのか分かるような気がする。
分かるような気がするが、オレしか見ていなかったハニがどうしてこの人と結婚したのか分からないのも事実だ。

「こちらだけ、あなたとハニとの出会いを知っていても、あなたは私とハニがどうして結婚したのか知りたいですよね。」
「別に・・・」
またオレは自分の心をごまかそうとしているのか?
この人はオレよりも人生経験がある分、相手の気持ちを感じ取る力がある。
「ハニは、私の前の妻が縁で知り合いました。」
「前の奥様とハニは知人だったとは、ハニの父親からは聞いていませんが・・・・」
「ハニと前の妻ミヒは知り合いではありません。ミヒは子供を産む事も妊娠する事も命の危険がある女性でした。身寄りのないミヒが毎日駅まで行き人間ウォッチングをすると言っては出掛けるのも、あまり賛成は出来なかったのですが、妊娠する前は看護師として私の診療所を手伝っていたのに、妊娠が分かってからは自宅で過ごす事が嫌なのだと単純に思っていたのです。」

ユンヒョンさんがなぜ、前の奥さんの話から始めたのかは聞かなくても分かっている。
ハニはオレとの事をきっと細かく話しているのだろう。
隠し事をしないハニのユンヒョンさんへの信頼と、これから付いて行く人と幸せになりたいからなのだろう。

「聞きたくないですよね?」
「いえ・・・人の話を聞くのは嫌いじゃないです。」
そうだ、オレは人の話を聞くのは嫌いじゃなく、いつも人の話を聞こうとしないだけだ。
「命と引き換えに子供を産む覚悟をしていたユヒは、ただ人間ウォッチングをしていたのではなく、子供を産んだ後に僕が悲しむ事になったら自分の代わりにそばにいてくれる人を探していたのだと思います。ハニが初めてあの町の駅に来た時に、ユヒは予定日より早かったのですが急に具合が悪くなり、苦しんでいる時にハニが見つけてくれたのです。」

フッと笑ったユンヒョンの表情は、少年のようだった。
スンジョはこの人ならきっとハニをずっと幸せにしてくれる・・・淋しい気持ちもあったが、良かったと思う安心感の方が強かった。

「今日は迷っていましたが、お招きしてくださってありがとうございます。お母様やお父様にそうお伝えください。」
「直接伝えてくださればいいですよ。オレは何もしていませんから・・・」
「いえ・・本当はあなたがこの機会を設けてくださったのでしょ?ハニは、あなたのお母様にお会いするのをとても喜んでいましたから。ハニがユヒを実の娘のようにかわいがるのは、あなたのお母様のおかげだと言っていました。あなたのお母様がしてくださったことを、ハニはそのままユヒにしてくれています。ユヒは実の母親がハニではない事を知っていますが、実の母と娘のように仲が良いのです。本当にペク家の皆さんはいい方ばかりで、きっとあなたも奥様とお子様と幸せだと知って、ハニは喜んでいると思います。」

ドアが開くとハニとヘラが、温かいお茶と軽いお菓子を持って姿を現した。
決して仲の良かった二人ではなかったが、今並んで立っている姿を見るともう蟠りは無くなったのだろうと思えた。


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