大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

叶った夢

あれから20年が過ぎて 108

久しぶりにスンハがクリスマスに帰省し、妊娠報告と交際していた男性の訪問から、年が明けたらすぐに結婚式と慌ただしく年の瀬から新年明けてスンジョとハニは・・・どちらかというとハニは忙しかった。
自分が叶える事が出来なかった母親と一緒に結婚準備を、スンハと楽しそうにしているのをスンジョは見ているだけでその幸せが伝わって来た。
大学の春休み休暇で新婚旅行に行く事になり、旅先で撮った画像をその都度送って来ると、ハニは楽しそうにデータを保存していた。

「お腹が大きいのに水着を着て・・・」
「産まれてくる子供に記念のために買ったと言っていたな。」
「うん・・・インスン君のご両親も許してくれたのに、インスン君は小さなアパートで生活するって・・意外と頑固なんだね。」
そんな男が好きになったスンハはハニと似ていると、心の中でスンジョはそう思っていたが、幸せそうにしているハニの顔を見ているのが好きだから声には出さなかった。

「新婚旅行から帰ってからも、毎日二人で一緒に勉強をしているんだって。大学は違うけど同じ医学部同士で、共通の勉強だからお産で学校を休むことになっても心配ないね。」
「そうだな。」
膝上で図鑑を見ているスンリが居眠りを始めると、スンジョは息子の手から図鑑を取って立ち上がった。

「スンリを寝かせて来るから先に寝室に行って待ってて。」
活発で幼稚園から帰って来ても外で遊んでいるスンリは、クリニックからスンジョが帰宅すると図鑑持って来て『これは何だ、あれはどういう意味だ』とスンジョに何でも聞く息子だった。
色々な事に興味があって頭の良い息子を、ハニはこの子もスンジョの頭脳を受け継いだ子供でよかったといつも思っていた。
運動量もあるスンリが速い時間に眠ると、スンジョがハニとの時間を長く楽しむことになる。

寝室の鏡を見ながら、長い髪を三つ編みに編んでいるとスンジョが入って来た。
「スンリが眠る時に言っていたよ。」
「なんて?」
「『僕もインスンお義兄さんみたいな医者になる』って。パパみたいなって言わないのは、なんだか寂しい気がするな。」
「本当はパパが好きと言っていたスンハが、知らない間に好きな人が出来て妊娠して結婚したから少しインスン君に嫉妬しているんでしょう。」
「していないよ。娘は娘で、オレが好きなのはハニだけだから。」
甘い恋人期間と言える時はなかったが、今が一番幸せに思えるのは色々な意味でお互いの気持ちがわかるからなのかもしれない。

「スンジョ君にずっと聞きたかったことがあるの。」
「ん?」
「私が悪い人たちに身体を汚されている事を知って、本当は私の事を許せなかったのじゃない?」

「いや・・・許せなかったのはオレ自身だ。オレの自己保身が、ハニの身体も心も傷つけたのだから、一生かかってでもハニの心を治すつもりだった。ハニがどれほど怖い思いをしたのか、ハニ以外の人は知らない。スンリが産まれるまで辛い思いをした事も、その時のことが原因だと医師からも聞いた。ハニは辛いはずなのに、そんな素振りを見せないでオレのためにもう一人子供が欲しいと言っていた事も知っていた。スンハが大きくなってからスンリを妊娠したと聞いた時は、オレはハニ以上に嬉しかったよ。スンハがママと同じになったと言った時は、自分を責められている気分だったが、あの子は本当にいい男性と巡り会ったと思う。スンリが昼間の疲れもあって早く眠る最近は、オレはあの辛い時期のハニを助ける事の出来なかった償いの時間にしたい。」

知らない間にハニは涙を流していた。
自分以上にスンジョも辛い思いをしていた事を、結婚してから15年経って初めて知った。
20年前のあの時は絶望的な気持ちで、自分の人生を諦めていた。
シルクのパジャマ越しに伝わるスンジョの体温が、すごく心地よくて温かで幸せだと実感する。
電気を消してスンジョに身体を触れられても、今は恐怖を全く感じないどころか、極上の幸せしか感じなかった。



人気ブログランキング

あれから20年が過ぎて 107

「スンハちゃん、お隣の部屋を用意しているから、お話が終わったら休んでもらってね。」
「すみません、急なお願いをして。」
「水臭いねぇ~明日の朝はゆっくりと休んでいてもいいように、朝食は母屋の方に置いておくから好きな時間に食べてね。」
スンハや、送って来たスンジョから詳しい事情は聞いていないが、ジョンオン伯父さんの妻のハルおばさんは、長く民泊を営んで来ているからスンハとインスンの二人の関係に何となく気が付いていた。
トレイに二人分の茶器とポットを置いて、静かにスンハが泊まる部屋の入り口に置くと、そのままその場を二人だけにさせてくれた。

「スンハ・・・」
「おばあちゃんに、なんと言って実家の住所を聞いたの?まさか、私が妊娠しているって言っていないよね?」
「言ってはいないけど、スンハのお腹が大きいのに気が付いていないと思うよ。」
ほっそりとした体で、ゆったりとしたワンピースを着ているが、見る角度によってはお腹の辺りが膨らんで見えるのだから、勘の鋭いグミなら気が付いているかもしれないと、スンハは気が付いていたが何も聞かれないから妊娠の事も話した事はなかった。
「おばあちゃんには、誰かが私に会いたいと言っても居場所を教えないでって言っておいたのに・・・・」
「スンハ、じゃあ僕が会いに来ると分かっていたんだ。」
少し前まで心配そうにスンハを見ていたインスンの表情がパッと変わった。
「インスンの事が嫌いになれないから、会わないようにしていたのに・・・・初恋だったんだからインスンの事・・・パパ以外で初めて好きになった人なのに、嫌いになってなれない・・・」

インスンは初めて女の子らしいスンハの泣き顔を見た。
他人から見ればいつもツンと澄ましていると、高校生の時から陰でよく言われていたのを知っているだけに、本当は普通の女の子以上に心の弱い女の子だと今初めて気が付いた。

「僕は確かに気が弱いし両親にも反抗した事がない。スンハが連絡をくれていたのに、親に携帯を取り上げられて・・・情けないと思う・・」
「そうだよ・・・マンションに行ったら部屋を解約していたし、電話をかけたらお母さんが出て迷惑だって言われるし・・・・」
「親が契約していたマンションだから、スンハが妊娠しているから結婚をしたいと言ったら解約されたんだ。親の援助を切られても僕はスンハと結婚がしたいと言ったよ。住む部屋も僕がいたマンションや、スンハのおばあちゃんの家のように奇麗で広い部屋じゃないけど、ソウルに小さなアパートを借りた。アルバイトをしての生活だけど、僕と結婚してくれる?そしてお腹の子供の父親として認められるよう頑張るから・・・」
両手で顔を覆って泣いているスンハをの肩に、そっと両手を伸ばしても拒まれなかった。
意を決したようにインスンはスンハを抱きしめた。

「結婚してくれるよね?」
「バカなんだから・・・親に認めてもらえない結婚なんて、幸せになれるわけないじゃない。ちゃんと認めてもらえるように、二人で頑張ろうって言ってくれればいいのに・・・」
「スンハ・・・」
「私・・夢を諦めないから。医者になるんだから・・・インスンと結婚して赤ちゃんを産んでも、ちゃんと医者になるんだから・・それが夢・・高校生の時にインスンに片想いをしていた時から、それを夢見ていたんだから・・・」
言葉にしながらスンハは、自分はペク・スンジョの娘でオ・ハニと似ている自分は、両親にとっての夢なのかもしれないと思った。




人気ブログランキング

あれから20年が過ぎて 106

「聞いた事はなかったけど、ハニの夢は何だったんだ?」
「私の夢?」
「オレと結婚する事だったか?」
スンジョの方に頭を預けると、ハニはクスッと笑って少し照れたように頬を赤くした。
このハニの表情とスンジョから顔が見えないように頭を預けるように傾けるようにされると、少年のようにハニへ心がときめく瞬間だった。

「私の夢はね・・・スンジョ君のお手伝いをする事・・本当は看護師になって医師として働くスンジョ君の手伝いをしたかったの。でもね・・欲張りだからそれ一つじゃないよ。大好きなスンジョ君の子供を産んで育てるのもそうだけど・・・・沢山子供を産みたかったけどそれだけは叶わなかった。それよりも一番の夢は、花嫁の母となって娘の結婚準備をしたかった。母親を早く亡くしたから寂しい思いはしたけど、お義母さんがその私の寂しい思いを埋めてくれたから、その時の嬉しい気持ちをスンハに伝えたいの。」
スンジョはハニの頭を片方の腕で抱えるようにすると、頭に軽いキスをした。

「そうか・・・オレの夢は医者になる事だったけど、今は違う・・」
「違うの?」
頭をスンジョが動かさないように固定しているから、ハニは上目遣いにスンジョを見上げた。
「子供が手元から離れたら、ハニと二人だけの時間を過ごしたい。向こうの家にいる時はお袋や親父にお義父さんとウンジョに分からないように時間を過ごしていた。たぶんみんなは気が付いていたと思う。何年かは離れていた時期もあって、二人だけで何も気にしないで過ごした時間がないから、順番は違うかもしれないけど、子供が巣立ったら二人だけの時間を大切にしよう。」
ハニはスンジョの身体に両腕を巻き付けて、頬をスンジョの胸に摺り寄せた。

「スンリはまだ5歳だから、あと15年は二人だけになれないね。」
「そうかな?スンリはスンハを追い掛けているし、あの子も高校からパランに行かせよう。ここで両親と一緒に暮らすのじゃなく、親元から離れて色々な人と関わって一回りも二回りも大きな人間にさせたいと思っている。」
スンジョに巻き付けていた両腕を離して、ハニはスンジョの顔と同じ位置に近づけるとキスをした。
何度も何度もキスをしたが、今が初めてお互いが一つになれたよう長いキスだった。

「スンリもいなくなると、少し寂しい気もするね・・・・」
「いや・・寂しくないと思うよ。」
「え・・・私はもう子供は産めないよ。」
「スンハならきっと子供の様子を逐一報告してくれる。動画を送って来たり電話をかけて来たり・・」
もう二人は何も話さなかった。
誰も二人がいるリビングには来ないこの時間からは、朝まで二人だけの時間になるから。




人気ブログランキング

あれから20年が過ぎて 105

「ねぇママ・・」
「なぁに?眠れないの?」
「あの男の人は誰?」
「誰かな?明日になったらお姉ちゃんに聞いてみたら?」
スンリの頭を優しくなぜて、寒くならないように掛け布団のしわを伸ばすと、エアコンの温度を確認した。
クリスマスが過ぎると、外に振る雪もすぐに積もってくるくらい外気温が下がっていた。

「お姉ちゃん・・・おじちゃんの民泊に泊まりに行ったんだよね?スンリもおじちゃんの家に行きたかった。」
「もうすぐパパが帰って来るから、いい子で眠っていないと明日の朝パパに会えないよ。」
「分かった!僕もう眠るから、ママはパパが帰って来るのを待っていて。」
「お休み・・・」
ハニはベッドサイドの電気を点けて、天井灯を消すとスンリの部屋を出た。

スンジョがスンハとインスンを連れて、ハニの伯父が営む民泊に行って2時間が過ぎていた。
この家にインスンを泊めてもよかったが、スンハと二人でゆっくりと話をさせる時間を作るためには、ジョンオンの民泊に行かせた方がよかった。
「スンハがお母さんになるんだ・・・・」
初めての妊娠の時は不安がいっぱいで、母親がいなかった自分が頼りにした人はいなかった。
こっちに来てからは、あの出来事があってからはジョンオン叔父夫婦と従姉妹のユアがハニを助けてくれたが、どんなに母親がいればよかったかと思ったのは誰にも言えなかった。

古い日記を読み返してそれを参考にとスンハに渡すつもりはない。
あの出来事の事で、誰にも言えない気持ちを書いていたから、それを読んでスンハが自分が生まれる時のことを知る事だけは避けたかった。

「ただいま、まだ起きていたのか?」
「お帰り・・・スンハは落ち着いていた?」
「だいぶ落ち着いたよ。一晩二人でよく話し合って、別れるか結婚するのか決めるようにさせて来たよ。」
「お・・・同じ部屋で寝るの?」
フッとスンジョが笑うと、ハニは今でも胸がドキドキとときめく。

「スンハが妊娠していても、一応結婚していないし、話の都合では別れる事になるかもしれないから別の部屋だよ。シーズンオフだから部屋は空いていたし、あまり遅い時間にならないうちに眠るように言っておいたよ。」
スンジョが冷蔵庫からビールを取り出してソファーに座ると、ハニはその横に並んで座った。
「どうなるのかな・・・できれば結婚してほしいし、スンハの夢も実現してほしい・・・」
「大丈夫だよ。悪い方向には行かない。インスン君は気が弱そうに見えるけど、スンハを本当に愛しているよ。昔のオレと違って、ちゃんと自分の気持ちをしっかりと持っていて、他人からいい人で見られたいという気持ちはないみたいだから、誰も悲しい気持ちにならないよ。」
幸せになってほしいと思うのは、スンジョもハニも同じだった。
自分の本当の気持ちを押し殺してしまうところのあるスンハは、スンジョとハニと同じなのかもしれないが、自分の気持ちを貫く事が出来るインスンに、愛娘を任せてもいいと二人は思っていた。




人気ブログランキング

あれから20年が過ぎて 104

「スンハの夢は何?」
重い空気の中、ハニはあえて明るくスンハニ聞いた。
「私の夢?」
「ママは娘が困っている時に、ちゃんとした答えを導き出す事は出来ないけど、生まれた時からソウルに行くまでずっとスンハの考えている事を分かっているつもり。スンハの小さい頃の事・・・インスン君?に話している?」
「話したよ。」
「そう・・・」
5歳過ぎまで母と二人だけの質素な生活をしていた事を、目の前にいる気弱そうな青年が知らなければ話してはいけない事だった。

「スンハは5歳の時にパパと会って一緒に暮らす事になるまでは、今の生活とは全く違っていたよね?カフェの収入と周りの人からの援助で、本当につましい生活だったよね?でも、スンハはまだ小さな子供だったけど、ママをいつも元気づけてくれたよね?スンリが産まれるまで辛い思いをしていたママを見て、ママのような人を助ける医者になりたいって・・・・」
ハニは泣いていた。
自分の夢は何だったのか考えた事がないわけではないが、大学もスンハが産まれて通う事が出来なくなって通信学部に移って何とか卒業をしたが、特別何の資格も持っていなかった。
生活をする事にただ夢中だったわけじゃないが、あの忌まわしい出来事が心の半分以上を重くしていた。

「スンハの夢は何?インスン君と結婚して、普通に専業主婦として暮らす事だったの?」
「ママ・・・」
「頼りないママだけど、スンハが赤ちゃんを産んだら助けてあげるから、出来れば夢を実現してほしいな・・・・」
「ママ・・私・・・」
「スンハが夢を諦めて、インスン君と結婚して専業主婦になるというのならそれでもいいよ。インスン君のご両親に受け入れてもらえないのなら、シングルマザーになってもママはスンハが夢を叶えてくれた方がいいなと思うよ。」
泣いている娘の肩を抱いているハニを見て、スンジョはスンハの方から視線を外さないインスンに話しかけた。

「インスン君。」
「は・・はい・・・」
「君の考えを聞かせてくれないか?」
「ぼ・・僕の考え・・・ですか?」
スンジョの人の心の中を読み取るような瞳に、インスンは多少は緊張していたが視線を外さないでしっかりと見ていた。
「ご両親の話はさっき聞いた事けど、君自身の考えだよ。スンハの祖母にここの場所を聞いて追い掛けて来たくらいだから、それなりの気持ちがあっての行動だと思う。妊娠は君だけの責任じゃないから、その事については何も言わないが、スンハは気が強そうに見えても傷つきやすい娘だ。出来れば私も妻と同じように、スンハの夢を叶えて欲しいと思っている。」
インスンは一度俯いて、何かを決心したようにまた顔を上げて立ち上がると、三人に向かって深く頭を下げた。

「両親は医師でもなく公務員です。僕は長男ですけど、家業を継ぐ必要もないので大学病院で医師として働くつもりでいます。スンハの頭脳を専業主婦になって埋もれさせたくありません。まだ学生で親の援助なしでは生活は出来ませんが、僕も出来る限り家事や育児の協力をして行きますので、スンハと結婚させてください。」

きっぱりと言い切ったインスンに、スンハは今まで見たこともない恋をしている若い娘の顔に変わっていた。




人気ブログランキング
ギャラリー
  • お知らせ
アーカイブ
美容室美容院レーシックfx 口座開設美容整形キャッシング
デリヘルデリヘル 求人里親 募集求人情報美容室裏dvd保険出会い出会いエステ美容整形クレジットカード消費者金融
アクセスカウンター
キャッシング社長ブログseothink tank医薬品 買取ブログパーツお見合い結婚相談住宅ローン
アルバイト情報海外サーバー海外サーバーアクセスカウンター無料ブログカウンターオンラインカウンター借金時計ページランクアダルト動画
アダルト動画 比較裏dvd裏dvddvdレンタル 比較有料アダルト動画 比較月額アダルト動画 比較出会い系サイト 比較ライブチャット 比較裏dvd
ブログカウンター無修正dvdフェラチオキャバクラデリヘル風俗
無料カウンターデリヘル 求人高級 デリヘルキャバクラ 求人借金時計プロバイダ 比較ウォーターサーバー 比較レンタルサーバー 比較クレジットカード 比較生命保険 比較
etcカードエステ脱毛インプラントホームページ製作ドメイン取得化粧品 サンプル自動車保険 比較学資保険 比較おまとめローン 比較キャッシング 比較証券会社 比較fx 比較fx口座開設 比較
無料アクセスカウンターフレッツ光 auひかり 比較fx 初心者誕生日 プレゼント
東京 デートスポット消費者金融 一覧銀行 口座開設アクセスカウンター無料カウンターページランククレジットカード ランキング生命保険 ランキング自動車保険 ランキング学資保険 ランキング育毛剤 ランキング証券会社 ランキングプレゼント ランキングクレジットカード おすすめ
bto パソコンエアコン 工事エアコン クリーニング給湯器 交換犬 里親猫 里親エアコン 取り付けエアコン 取り外しガス給湯器 交換ホストクラブ新宿 デリヘル新宿 デリヘル歌舞伎町 キャバクラ渋谷 デリヘル


バラが降るオルゴール


  • ライブドアブログ