大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

20年前の別れ

あれから20年が過ぎて 26

朝から久しぶりにグミは張り切っていた。
何があるのかと聞かなくても分かる、ウンジョが小学校を卒業する日で、朝から卒業のお祝いと近づく中学の入学式のお祝いを一緒にするのだ。
家族だけのパーティが好きなグミが、卒業と入学のお祝いを一緒に行うのは珍しい事でもあった。
ハニがいなくなってからやっとグミらしくなったようでも、パーティをしようという気持ちだけでも元気になって来たのだろう。
おじさんに何度も頼みに行っても、ハニの親友たちに聞きに行っても誰もハニの居場所を教えてくれなかった。

今どうしているのか、元気でいるのか、体調に変わりがないのかを聞いても教えてもらえなかった。
春には生まれると聞いていた子供の事も気になるが、居場所を教えてもらわなければ男としても何もする事が出来ない。

「昨日はパラン高校の卒業式だったのよね・・・・」
卒業してからもう何年たったのだろうか。
それさえもどうでもいい気持ちになっているのは、自分自身に何も感動する事も必要ないと思うようになったからなのかもしれない。

「お兄ちゃん・・・携帯が鳴っているよ。」
ぼんやりと新聞を見ているつもりで、高校の卒業式の時のハニを思い出していた。
「はい・・・」
ウンジョに言われて携帯の通話ボタンを押した。
「はい・・ペク・スンジョです・・・」
二度ほど応えたが、電話は繋がっているはずなのに、相手からの声が聞こえない。
一瞬ハニだと思い、スンジョは携帯の画面を見た。

「ハニ?」
朝の準備をしていたグミもスチャンもその名前を聞いて、耳をスンジョの方に向けて何か聞けるのではないかと動きを止めた。

<スンジョ君・・・>
「ハニ、どこにいるんだ?元気にしているか?」
ハニの声を聞いただけで、これほど自分が冷静でいられないほど自分には必要な人だと思わなかった。
<元気だよ・・・あのね・・・昨日生まれた・・予定より早く生まれたけど元気な女の子。それだけは伝えようと思って>
何を話そう何を聞こうと考えても思い浮かばない。
「名前は?子供の名前は?」
まだ名前が決まっていないのなら、せめて自分の名前からとってほしいという身勝手な気持ちで聞いてみたが、ハニは名前が決まっているのかどうかも教えてくれなかった。
短い言葉を言った後に、聞くつもりもなかった言葉を聞かされた。

<昨日、パラン高校の卒業式だったね・・・・・だから・・・さようなら・・・>
深い意味のあるようでないその言葉を最後に、ハニの声は携帯から二度と聞こえる事はなかった。



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あれから20年が過ぎて 25

頬を優しくなぜる手の感触に目を開けると、おばさんが心配そうにハニを見ていた。
「おばさん・・・」
「胸騒ぎがしてね・・おじさんとユアの所に行くのを止めようと話していた時に、不動産屋から電話が掛かって来て、町長の息子がハニちゃんを狙っているから帰った方がいいって・・」
扉が開いていたのは、おばさんが荷物を運びこむために開けていたのだった。
ハニが台所に立っている姿を確認して、家の中の窓を開けていた時に、ハニが抵抗するために物を投げつけていた音に気が付き、車の中にいたおじさんを呼び心配して来てくれていた不動産屋と、三人の男をハニから引き離したのだった。

「あの息子たちはね、親が甘やかしたから悪さばかりして・・今回は警察も見逃す事が出来ないって・・・」
夢であってほしいと思っても、おばさんの話を聞くと夢ではないと分かった。
そして、抵抗をしていてもおばさんから聞かされた、警察から恐らくと付けられていたがその罪名に自分の人生が終わったような気になって、涙がとめどもなく流れて来た。

「赤ちゃんはね、大丈夫だったけど、病院の先生がこのまま赤ちゃんが生まれるまで入院をしましょうって。」
声も出さずに泣いていたハニは、おじさんたちから連絡を受けたギドンが病室に入って来ると、箍がはがれたように病室の外まで聞こえる声で泣き始めた。
おばさんはギドンがハニの手を取った時に、静かに病室を出て行った。
「ハニ・・・・大丈夫だよ。」
「もう・・私・・・」
「何も変わっていないよ。ハニは昔のままだから。相手の方の親とさっき会って来たけど、ハニが望む償いはするって言っていた。今は何も考えられないだろうけど、この病院に入院していれば大丈夫だから。」
身体の傷より心の傷が癒えるのには、短い時間で癒えるものではない。
ただでさえ、スンジョとの事で心に傷を負っているハニには人生が終わったと思えるくらい辛い事だ。



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あれから20年が過ぎて 24

掛けた鍵を開けたのか開けられなかったのか分からないほど、ハニは恐怖で志向が停止していた。
背後から口をふさがれて部屋の奥に引きずり込まれ、抵抗する間もなく床に倒された。
ギラギラした目だけが薄暗がりの部屋でもはっきりと見え、めくれ上がった裾から男の手が肌に触れると、ぞくっと体が反応した。
「こりゃあいい、すっげえ敏感で柔らかい肌だ。」
足で男を蹴り上げようとすると、さらに裾がめくれ上がり下着が丸見えになりそうだった。
それでもこの場から逃げ出したくて目を瞑って足を上げると、強引に男の手がハニの下着を下げた。

嫌・・・

顔をそむけた時に、ハニに覆いかぶさっていた男とは別の視線がに気が付き、そのうちの一人がスマホで自分を写している事に気が付いた。

「記念だよ。記念。楽しい思い出は共有しよう。」
ハニの部屋に隠れていたのは一人ではなかった。
この場から逃げなければお腹の赤ちゃんに影響を与えてはいけない。
手に触れた物を、手当たり次第に投げると、自分を写していたスマホに当たって窓に当たりガラスが割れる音が聞こえた。

「バカにするのか!楽しい事を共有するだけだ!」
男三人に抑え込まれていたら、どんな事をしてもその場から逃げ出す事など出来なかった。
恐怖とショックで遠のく意識に、おじさんもおばさんもいない家で大きな声を出しても助けに来てくれる人はいないと、諦めたつもりはなかったがその後の記憶が途切れた。
ただ遠のく意識の中で聞こえた声は、三人に対して怒鳴っている声だった。





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あれから20年が過ぎて 23

初めて不動産屋を訪れ、自分の住む家を探した。
世間のことは何も知らず、今まで21年間自由に生きてきたと本当にそう思った。
「返事は急がないですから・・まっ、修繕も必要になるしこんな田舎の村ですからそう簡単に契約する人なんていないですから。子供が生まれてからでもいいですよ。」
不動産情報をもらい、手付け金なしで仮契約をした。
商売をすると言っても、特別に何かができるわけでもなく考えもつかなかった。

「どうして古い診療所なんて選んだのだろう。」
古い診療所を見学してすぐにそこが気に入ったのはが不思議だった。
映画やドラマで観る古びた診療所は、サッシの窓ではなく木の窓枠で、ドアも自動ドアではなく手で押し開ける木のドア。
「カフェくらいなら何とかなるかなぁ・・・・」
接客業は嫌ではないし、父の店を手伝っていたからやって行けそうだ。
料理はできないけれど、コーヒーの淹れ方なら誰よりもうまくできる自信はあった。

色々妄想することは得意で、古い診療所をカフェにするという想像だけで、これから先の人生設計ができる気になっていた。
「さっきの不動産屋さん・・いい人だったね。」
おなかの子供に話しかけるように触れていると、子どもが元気に動いていた。
酔っぱらいのガラの悪い三人組は、ハ二と同じ年齢かそれよりも少し上に見えた。
そんな人も自分がどうしてここに来たのか知っているのなら、あの不動産屋も知っているはず。

「そうだよね・・・子供の時に来ていたのだから、知らない人はそんなにいないはず。未婚でお腹が大きな女の子が一人でここに来たら、ふしだらな女の子と思われるだろうし、それを古臭い考えだといわない土地だった。」
ハニとすれ違う人たちは、ヒソヒソと何かを話しているが、いいことを話していないことは分かっていた。
それならここに来なければよかったと思うこともあるが、父の田舎に行けばスンジョの父のスチャンが帰省した時に知られてしまうのを心配してギドンが決めたのだ。

古い形の鍵をしっかりと握りしめて、それをバックの中にしまい、おじさんの民宿に戻った。
誰もいない民宿は静かで少し怖かったが、今日は帰ってこないから鍵をかけて過ごすことにした。
自分が借りている部屋と庭の掃除をし、客室の床をふいて寝具類をの確認をしているとあっという間に夕方になっていた。
冷蔵庫の中の食材を出し、何かを作ろうと考えても、大したものを作れるはずもない。
人に出す食事ではないから、出来がどうでも関係なかった。
台所を片付けお盆に食事を乗せて、勝手口から出て自分の部屋に向かうには、一度庭を通らないといけない。
薄暗くなった空に星がいくつか輝き、一人だけで過ごす時間の不安は消えていた。
母屋の鍵をかけて庭を歩いていると、閉めたはずの塀の戸が開いていた。
「古い扉だから、すぐに開いてしまうからいかんなぁっておじさんが言っていたっけ。」
何も気にしないでハニは扉を閉めて、自分の部屋に入った。
部屋の中が何か雰囲気が違う・・・そう思ったが、それはおじさん夫婦がいなくて自分一人だからと単純に考えた。
「ちゃんと鍵を掛けよう・・・」
お盆を床に置いて部屋のドアに鍵をかけた時、いきなり後ろから口を塞がれスカートの下から手を入れられた。
「静かにしろ・・・だまってオレの良い様にさせろ。」
酒臭くて荒い息とその声は、不動産屋で遭遇した三人組の一人だ。




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あれから20年が過ぎて 22

「何やってんだ!酔っ払い!!」
もうダメだと思った時に、恐怖も一瞬にして消えたその声にハニは助かったと思った。
「うるさいなぁ~くそじじぃ。」
三人組は怒鳴られても逃げ出すどころか、今度は怒鳴って来た人に歩み寄った。
「店の前で女性に絡んで、営業妨害をしているのか。そんなんだから、金ばっかりせがむ悪い女に引っ掛かるんだ。さっさと帰らんと、親父にまた言いつけるぞ。」
「ちっ!」
舌打ちをして三人組は、その場から退散していった。

ハニは自分がどんな目で見られているのか、それを実際に自分にぶつけられるとは思はなかった。
「店の中に入りなさい。」
「でも・・・」
「不動産情報をさっきから見ていたでしょ。中にもいくつかいい物件はあるよ。」
ハニを助けてくれた人は、不動産屋と関わりのある人のようだった。
酔っ払いたちが『くそじじぃ』と言ったが、それほどの年齢の人には見えなかった。

「えっと・・・あったあった・・・」
机の引き出しの中を探っていて必要な物が見つかったのか、一枚それを取り出すと手でしわを伸ばしながらハニの目の前に出した。
「名刺だよ。あまりここでは使う事がないから、少し埃っぽいけど、お客さんには渡しておかないといけないから受け取ってくれる?」
埃っぽくもないししわにもなっていないが、その名刺は本当にあまり使われていないと思うくらい少し色が変わっていた。

「一応、私がこの不動産屋の社長です。で・・・どんな物件をお探しですか?」
ドラマで観るようなお決まりの台詞に、少し前に絡まれて緊張していた心が緩んだ。
「不動産を探すのは初めてで・・・何を聞いたらいいのか分からなくて。」
「予算と間取り・・・あとは住む人数ですね。」
ギドンからの仕送りは、生活費程度しかない。
このままおじさんの家に住むと思っているのだから、出産にかかる費用くらいにしかない。
貯金から工面しても、この先いつまでもおじさんたちに頼るわけにはいかない。
「多少古くてもいいです。出来ればあまり高くない物件で・・間取りは・・キッチンとお風呂とトイレがあって・・・何か商売ができる感じの・・・」
子供が産まれたら商売をしながら生活をして行けるくらいの物件を、何も考えずに口に出してみた。
雨風が凌げれば、古くたって構わない。
新築の家でも震度2で崩壊した家に住んだことがあるのだから。



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