大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

回想

あれから20年が過ぎて ~エピローグ~ 🈡

半日で何もかもが変わる事があるのだろうか。
おじさんが倒れて病院にスンジョ君とおばさんが家にいない、暗いペク家のリビングにウンジョ君とふたり。
パパは、臨時休業をしたから使えなくなった食材の処分と、明日の仕込みがあるから店に泊まり込むことになった。

「たまにはおじさんの作ったご飯もいいね。」
「そうだね・・・」
ウンジョ君はパパの作って持たせてくれた食事もいいと言っていても、あまり口に運んでいない。
そうだよね・・・父親が倒れて平気な子供なんていないから。
「美味しいけど、もう食べられないから・・・・」
「いいよ。明日学校があるから、お風呂に入ってもう寝た方がいいよ。」
「ハニも食べていないじゃないか・・・まぁ、最近太ったみたいでお腹が出て来たから食べない方がお兄ちゃんに嫌われないけど・・・」
ハニは何も言葉を発せず、ただ苦笑いをしただけ。

妊娠5か月になってお腹のふくらみがウンジョ君に分かるのなら、勘のいいおばさんに話す前に気が付かれないよう、明日から着る服に気を付けなければと、ハニはさりげなくお腹に手を当てていた。
一人で家の片付けをして玄関の鍵を掛けると、家の中は怖いくらいに静かだった。
静かな家の中に急に響いた今の状況には不釣り合いな着信音。
ハニは急いで電話に出ると、疲れたスンジョの声だった。

<寝てたか?>
「ううん・・まだリビング・・・」
<体調・・変わりないか?>
ハニの体調を気遣うスンジョの言葉に、昼間の『結婚』と言った言葉が現実だと思えた。
「うん、スンジョ君・・おじさんは?」
<今は安定して眠っているけど、今夜はお袋を置いて帰れないから・・・その時に言うよ。ハニが妊娠したと>
「今はだめだよ。おばさんが驚いて倒れちゃう。」
だけど、いつまでも隠しておく事は出来ない。
もう生むしか出来ない時期に入っていたのだから。
<分かったよ。次期を見てお袋だけには言うから、おじさんにもオレから話すよ。予定日はいつだ?>
「4月・・・・」
<そうか・・じゃあ、式はすぐに挙げなくても、親父と普通に会話が出来るようになったら話して届を出そう>

ウンジョ君に気が付かれているかもしれないとは言いだせなかった
普通に結婚して妊娠したら、本当は家族全員で喜ぶ事なのだろうけど、今はそれが出来ない事がお腹の子供に悪い気持ちがした。
今がどん底になったように思っていたが、それよりももっと苦しくて辛い事が数日後に起きるとはだれも思っていなかった。




人気ブログランキング

あれから20年が過ぎて ~エピローグ~ ⑥

転寝をしていたのか、肩に外気の冷たい風が当たり目が覚めた。
「何だ、ハニが来ていたのか。店の中が真っ暗だから、ジュングが片付けを終えて帰ったと思ったよ。」
「う・・・ん・・」
パチッと付けた店の電気に一瞬まぶしくて、今の状況が理解できなかった。
「転寝しているくらいなら、店番をしていなくてもよかったのに、何か話でもあったのか?」
ジュングから何も聞かされていなければ、妊娠した事を父に告げていた。
スンジョの父が倒れたと知ってしまえば、そのスンジョの子供がお腹にいるとは言いだしにくくなったが言わなければいけない。

「おじさんの具合はどうなの?」
ギドンからスチャンの事を聞いてから、自分の事を話せばいい。
「ジュングから聞いたのか?」
「うん、健康診断の結果はよくないと聞いたけど、まさか倒れるほど良くないとは思わなかったから。」
「スチャンは昔から自分の事はあまり言わないからな・・店に来た時も顔色は悪かったから、大丈夫かと聞いたんだ。仕事が今忙しくて、と言ったけどスチャンの私語との事はあまり知らないからな。食欲もあまりないと言っていたから、粥でも食べたらどうかと聞いて作って、一口食べようとした時に倒れたんだ。」
スチャンとハニの父ギドンは同級生で、スンジョとハニも同級生。
自分の親が倒れたら・・と思うと他人事ではなかった。

「奥さんは一人で歩けないくらいに気が動転していたから、スンジョ君に連絡をして一緒に病院に来てくれたけど、どうなるんだろうなぁスチャンが大きくした会社を・・・・」
経済学部に移ると思っていたスンジョが、医学部に変わった時も残念そうにしていたが、頑張れと言って励ましてくれていた。
「ハニはパパに何か話があったのだろ?」
「ううん、おじさんの事が心配で待っていたら転寝をしちゃったの・・・・」
さすがに言えなかった。
親友が倒れた姿を目の当たりにしてショックを受けている父に、まだ学生の娘からの爆弾的な発言を。
話さなければいけないが、今はその時ではないと思い、手に持っていたエコー画像の写真をそっとカバンの中に入れた。




人気ブログランキング

あれから20年が過ぎて ~エピローグ~ ⑤

「あれ?」
父の店のドアに、『準備中』という札ではなく『臨時休業』と手書きで書かれた紙が貼られていた。
何かあったのだろうか・・・
店のドアをそっと押すと、鍵はかかっていない。
店の奥で誰かがいる気配が確かにするが、臨時休業という張り紙は間違いではないのは、父以外にいるはずの従業員の姿が見えないから。

「パパ?・・・・」
水道の蛇口から出る水の音で、ハニの声が聞こえないのか返事は帰って来ない。
まさかドロボウ?とそんな不安な気持ちのまま、そのまま逃げだしてもいいが、父が大切にしていた祖母から受け継いだ店。
怖い気持ちが強いが、父のためにもしドロボウが物色しているのなら、警察に通報しなければ後から後悔すると思った。

「ど・・・ドロボウ!!」
意を決して大きな声で叫ぶと、水道の水の音が聞こえて奥から人が飛び出して来た。

「ドロボウ?どこに・・・・」
出て来たのはジュングだった。
「ハニ、どうしたんだ?」
「どうしたって・・店を手伝いにいつも通り来たんだけど・・臨時休業って?」
ハニが指をさした方に貼られている紙に、ジュングに事情を聞くしかなかった。
「知らないのか?」
「知らない?」
まさか父だけじゃなく、ジュングにも自分の妊娠が知られているのではないかと不安になり、咄嗟に両手でお腹を隠した。

ジュングはそんなハニの動作に、何も疑問を持つことはなかった。
「ペク・スンジョの親父さんが、店で倒れたんだ。シェフは救急車を呼んで病院に行ったよ。ペク。スンジョのお袋さんが病院に来たら交代するって言っていた。」
そうなんだ・・・
おじさん健康診断の結果、よくないと話していたのは知っていたけど、そんなに良くなかったんだ。
「片付け物が終わったから、何か作ろうか?」
「食べて来たからいいよ。臨時休業なら、私が店番をしているから帰ってもいいよ。」
父に話さなければいけない事があるから、それが気になって食事なんて摂れない。
今のタイミングで言い出しにくいが、ジュングが帰ってくれれば妊娠の事を父に告げやすい。
告げやすいが、スンジョの父が倒れたのなら、スンジョから結婚をすると言われたと言うべきではない事は充分に分かっていた。




人気ブログランキング

あれから20年が過ぎて ~エピローグ~ ④

「じゃあ、気を付けて行けよ。」
「うん。店にはジュングがいるから、パパには話があるから片付けを早くして帰って来てもらうね。」
不思議だった。
病院で気が付いて、検査を受けるように言われた時は何も考えられなかった。
少し前から体調の変化に気が付いてはいたけど、今までも遅れる事はあったし気のせいだと思っていた。
違う・・・気のせいだと思うようにしていたのかもしれない。

「お母さんになるんだ・・・・」
もし夢が叶うのなら、好きな人と結婚して母親になりたいと思った事があったが、結婚よりも先に母親になるという事の夢が叶うのなら、順番は違ってもいい。
スンジョから『まだ学生だから考えられない』と言われたらどうしようと思っていた。


「でも・・・妊娠を知って、スンジョ君は嬉しいとか言わなかった・・・結婚しようって、考えようによっちゃあ、仕方がないから責任を取ると言っているような・・・いつ生まれるのかとかも聞かなかったし・・・」

ブツブツとつぶやいていれば、何も知らない周りの人は変な女の子がいると思うだけだろう。
午後からの授業も本当はあったけから、スンジョ君と一緒に戻れば間に合ったが、ミナ達にも内緒にているから付き合い始める前より、一緒にいないようにしていた。
このまま父の店に行けば昼休憩でジュングはいないかもしれないが、父が絶対に一人でいるとは限らない。
ショッピングモールで一人ランチでもして、店が始まる少し前に行けばいい。
そんな気楽なつもりで歩いていると、目に入るのはベビーカーを押している若い母親の姿。
そっと腹部に手を当てるとわずかに膨らんでいるお腹が妙に気になった。
『妊娠5ヶ月目に入っています』
もう生むしかない時期になっていた。
スンジョが何も聞かなかったのは、本当に『全てを受け止めて付き合ったいた』かと、また不安になってきた。

妊娠した時がいつだったのか、すぐにわかるがまさかという気持ちの方が強かった。
つわりがあった時期はいつも食べ過ぎて太る時期だと言って、あまり食べていなかった。
食べないから、臭いが少しでもあると吐いていたかもしれないと思っていた。
ふたりだけで過ごした事はそれほどなかった。
家にいる時でも、家族の目があるから付き合っている様子を知られないようにしていた。

だから、妊娠を伝える前にスンジョとの事をギドンに話さないといけなかった。
しかし、いきなり親達が揃っている時に言うより、事前にギドンに伝えたいがなんと言い出したらいいのか・・ウインドーに飾られたベビー用品を眺めながら、心は見ている物とは違う所に行っていた。

あれから20年が過ぎて ~エピローグ~ ③

間も開けずにハニがテーブルに頭が当たるくらいに下げて叫ぶように言った。
「ごめんなさい・・・」
肩が小刻みに震えていた。
スンジョの顔が見られないのか、俯いたまま身体が固まったように動かないのに、肩だけが小刻みに震えている。
その細い肩に手を置けば、それだけでも倒れてしまいそうだった。

「どうして謝るんだ?」
「だって・・・」
「結婚しよう。」
スンジョに迷いはなかった。
人生で初めて気になる存在の人で、ずっと一緒にいたいと思える人がハニだった。
ハニの片思いから始まった二人の出会いは、想ってもいなかったトラブルに遭い、父親同士が親友だったことで同居になった。
他人と関わる事をいつも煩わしく思っていたのに、同じく学校でも話をした事もない女のとの同居は、スンジョにとっては受け入れる事がなかなかできなかった。
それが、いつの間にか気になる存在になり、そばにいるのが当たり前のように思うようになっていた。

「怒らないの?」
「オレは、自分で受け止める事が出来ない事はしない。ずっとハニと一緒にいたいから、こうして恋人になったのだって、将来を考えて決めた。それに・・・妊娠したのだって、ハニが謝る必要はないだろう。まだ学生で経済力はないけど・・・・」
「でも・・・医学部に移ったばかりで、毎日遅くまで勉強をしないといけないのに結婚なんて・・・」
「大丈夫だよ。オレたちを結婚させようとしていたお袋の思うつぼになったようだけど、これで隠れて一緒にいる必要は無くなったんだ。」
ハニの大きな瞳から輝くような涙が流れた。
それが返事だと受け取れる表情だった。
「すぐ、親父とお袋に話すよ。」
それがスンジョとハニが笑顔で向かい合っていた最後だった。
病院で告げられたことを、ほぼそのままスンジョに話し、待っていた時の不安な気持ちを伝えると、スンジョさえ傍にいれば、自分から父に報告する事もそんなに難しくないような気がした。




人気ブログランキング
ギャラリー
  • お知らせ
アーカイブ
美容室美容院レーシックfx 口座開設美容整形キャッシング
デリヘルデリヘル 求人里親 募集求人情報美容室裏dvd保険出会い出会いエステ美容整形クレジットカード消費者金融
アクセスカウンター
キャッシング社長ブログseothink tank医薬品 買取ブログパーツお見合い結婚相談住宅ローン
アルバイト情報海外サーバー海外サーバーアクセスカウンター無料ブログカウンターオンラインカウンター借金時計ページランクアダルト動画
アダルト動画 比較裏dvd裏dvddvdレンタル 比較有料アダルト動画 比較月額アダルト動画 比較出会い系サイト 比較ライブチャット 比較裏dvd
ブログカウンター無修正dvdフェラチオキャバクラデリヘル風俗
無料カウンターデリヘル 求人高級 デリヘルキャバクラ 求人借金時計プロバイダ 比較ウォーターサーバー 比較レンタルサーバー 比較クレジットカード 比較生命保険 比較
etcカードエステ脱毛インプラントホームページ製作ドメイン取得化粧品 サンプル自動車保険 比較学資保険 比較おまとめローン 比較キャッシング 比較証券会社 比較fx 比較fx口座開設 比較
無料アクセスカウンターフレッツ光 auひかり 比較fx 初心者誕生日 プレゼント
東京 デートスポット消費者金融 一覧銀行 口座開設アクセスカウンター無料カウンターページランククレジットカード ランキング生命保険 ランキング自動車保険 ランキング学資保険 ランキング育毛剤 ランキング証券会社 ランキングプレゼント ランキングクレジットカード おすすめ
bto パソコンエアコン 工事エアコン クリーニング給湯器 交換犬 里親猫 里親エアコン 取り付けエアコン 取り外しガス給湯器 交換ホストクラブ新宿 デリヘル新宿 デリヘル歌舞伎町 キャバクラ渋谷 デリヘル


バラが降るオルゴール


  • ライブドアブログ