大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

雪解け

四季 126

嬉しくて嬉しくて跳び跳ねたくなるような気持ちで来ていたあの時と今の気持ちは違っていた。
お互い何かを話さなければと思いながら、何を話したらいいのか分からなかった。
「誰かの役にたったのか・・」
無言が続いていた時に、スンジョは突然話した。
「オレが危険な場所に行く事を決めた理由。」
「スンジョ君は・・・・」
「人に聞けば必要だから、こうしてパランで仕事をしているのだろうと言われるが、目標としている所に到達したら、もう少し先まで見てみたくなった。」

オープンカフェで朝食を摂るのには、この時期は寒くて朝日の温かさでも数分しかそこにはいられない。
外の景色が見えるその場所で、ふたり向かい合って食べる朝食は初めてかもしれない。
バスケットに入れた焼き立てのパンがテーブルに運ばれ、熱いコーヒーをカップに注ぎ入れられると、スタッフはその場から離れて行った。
「カフェオレじゃなくて良かったのか?」
「うん、スンジョ君がいない時に、ブラックコーヒーを飲んだらスンジョ君といるような気がして、それ以来朝食に飲むようになったの。」
少しずつハニにも笑顔が戻って来た。
考えてみれば、帰国して公園に迎えに行った時、ハニは嬉しそうにしてはいたが心からの笑顔を見せていなかった。

「コーヒーをブラックで飲んで、オレがそばに居るように思えたのか?」
「ううん、ダメだった。スンジョ君が好きなものを飲んでみても、声をすぐ近くで聞いているのでもないし・・・スンジョ君と手を繋ぎたい、抱きしめて欲しいと言う思いがどんどん強くなって・・・・」
そんな時にギョルと出会ったのだった。
スンハとスンリが産まれて、初めての育児はグミの助けもあって何とか出来てはいたが、スンジョがいないと思うだけで淋しいと思う気持ちはどうにもならなかった。
ハニがスンジョがいない時期の思いを、静かな朝の陽ざしの中で2人が向かい合っているから、素直な気持ちで話をする事が出来、素直な気持ちでその話を聞く事が出来た。

「スンジョ君、私がギョルとしたことてくれない事は分かってる・・・」
「そうだな・・・してしまった事は消せないし、オレはこの先も許せない。」
ビクッと肩に力を入ったハニを見て、ハニを許せるのも許せないのも自分しかいないと思った。
「ハニはオレとの約束を忘れたのか?」
「約束って・・・・結婚の誓いの・・」
「違う、オレが両親の前で結婚したいという少し前に言った言葉だ。」
「少し前に言った言葉?」
自分にとっての記念になるような小さな出来事でも分かっているのに、さすがにスンジョの言った言葉すべてを覚えているはずもなかった。

「オレ意外の男が好きだと言ったら簡単に好きになるのか?」
その言葉にハニは何をスンジョが言ったのか思い出した。
「ハニはオレ意外を好きになれないのだから、オレ意外の男に誘われてもその誘いに乗るんじゃない。分かったか?」
うんうんと頷くハニは涙を流しながら、子供みたいな笑顔を向けていた。
ハニが他の男の元に行くと、自分はこの先の人生を生きて行く自信がなくなると、本当は言いたいがその言葉は今はまだ言わないと決めていた。

「食べたら、車をレンタルしたからどこかに行こうか。」
差し出したスンジョの手は、大きくてずっとつなぎたいと思っていた手だった。
自分の犯した罪は消える事がないと分かっているから、遠慮しながらその手に触れた。





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四季 125

身体全体に錘が付いたように、体を起こしたいが瞼も重たくて、ここがどこなのか頭の中で考えてもすぐに思いつかなかった。
もう何日も私は自分の生活をした時間の記憶がないような気がする。
動かそうと思って少し手が動くと、意外と簡単に動かす事が出来た。
動かした手に触れた物が温かくて、人の素肌のような感触だった。
起きなきゃ・・・・
そう思った時に耳元に人の寝息のような音が入って来た。
そっと目を開けると、間近に見えたのはスンジョの奇麗な寝顔。
「スンジョ君・・・・」
それほど大きな声で言ってはいなかったが、ハニの囁くような声で目を開けた。

「眠れたか?」
「眠れたって言うか・・・・記憶がなくて・・ずっと記憶がなくて。」
枕元の携帯を見て、また枕元にそれを戻した。
「ハニが覚えているのはどこまでだ?」
ギュッとスンジョが抱き寄せると、お互い何も来ていない事にハニは気が付き身体を緊張させた。
その様子にスンジョは新婚旅行に行った時の翌朝のハニを思い出した。

「私・・・スンジョ君に全部話そうと思って、誰もいない寝室でどんなふうに話したらうまく話せるか、でもそれを話したら・・・もうスンジョ君と一緒にいられない、子供たちとも一緒に暮らせないと思って、頭の中が整理付かなくてちょっと眠ると考えがまとまると思っていたの。本当に死ぬるつもりはなかったの・・・・」
ハニの記憶がない時があった事が、自分を否定していたからだとか、そんな事を言わなくてもいい。
十分ハニは反省しているし、傷ついているのだから心が現実に戻って来てくれればそれでよかった。

「ギョルと一緒のベッドに入った時・・・・逃げ出そうと思っていたのは本当。スンジョ君の事や泣き虫なスンハとしっかり者のスンリの事を思ったら、今逃げた方がいいと思ったけど身体に力が出なくて・・・・」
「もういいよ・・ハニがした事は決していい事ではないけど、事実は消そうとしても消える物じゃない。オレがハニに相談もなく危険な地域に言った事が一番の原因だ。だから、オレは・・・・」
瞬きをしないでハニはスンジョの話を聞いていた。
スンジョが隠している事は、他人には言えない事でも妻のハニには言わなければいけない事。

「もう起きようか?新婚旅行の思い出を再現しないか?」
「再現って、あの二人もいるの?」
「いないよ。あの時はお袋たちが返送して付いて来ていたけど、スンハとスンリの背をが楽しいらしいから付いてこないだろう。あの頃に戻ってもう一度やり直さないか?ここにはオレのリハビリかねての静養に来たのだから、ストレスのない生活が一番なんだ。」
ベッドから出るスンジョの背中を見ると、まだ傷跡が痛々しい。
外来で処置した所は、傷跡もくっきりとあるが、それも時間が解決してくれるだろう。
周囲を見回すと、バスルームからそのまま来たのか大判のバスタオルが椅子の背に掛けられていた。
やっと昨夜の事を思い出した。
スンジョに首筋や体にキスをされていた時に、忘れたいと思っていたギョルと過ごした時の事を思い出しパニック状態になっていたハニを、スンジョが抱き上げてベッドまで連れて来たのだった。




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四季 124

「どうして私はスンショ君とお風呂に入っているの?スンハとスンリはどうしてるの?」
突然の事に驚いたのはスンジョよりもハニかもしれない。
自宅とは違うバスルームにスンジョとふたりでいるのだから、反応がなかった事さえ分からないのだろう。

「ひとりで洗えるから大丈夫。スンハが泣くから、そばに付いていて。」
「そうだな、話は出てからにしよう。」
ここで話をしても全部を話せないほど、伝えたいことはたくさんあった。
抱きしめてキスをしたい気持ちもあるが、今のスンジョにはキスをしたい気持ちはあっても行動に移せなかった。
スンジョがバスルームから出ようとした時に、ハニが何かを思い出したように苦しそうに震える声で呟いた。

「違う・・・ここは家じゃない・・・スンハ・・・スンハは私がいないと泣くのに、泣き声が聞こえない・・・・そうだ、お母さんが昨日の夜の私の夜勤の時に、いつもはスンリが一緒に眠ると泣き止んだのに、泣き止まなくて・・・・・」
振り返るとハニが震えながら鏡の向こうを見ているような目で、別の世界を見ていた。
「ハニ、どうした?」
「スンジョ君じゃない。」
「オレだよ、スンジョだよ。」
「違う・・・スンジョ君は帰って来ないの・・もう帰って来ない。私がギョルをスンジョ君と思って見ているから、本当はギョル・・・・」
まだハニは現実の自分のいる時間に心が戻っていなかった。
スンジョがハニに呼び掛け自分の方を向かせても、スンジョを通して別の世界を見ている。

「誰もスンジョ君はもう生きていないと言っても、私は最後まで生きていると信じていたのに、帰って来てくれない・・・・・・信じていたのに、ギョルとギョルと・・・・・」
ハニが閉じ込めよと思ったのはギョルとの関係だった。
自分を否定してしまう事で、ギョルとの事が無くなってほしいと思っていたのだった。
「ハニ、ごめん・・・オレが帰って来るのがおそくなったから。ここにいるのはハニとオレだけだ。新婚旅行に来た所で、ハニに戻って来てほしくて来たんだ。」
自分のしてしまった罪の後悔で、子供の用にしゃくり上げて泣くハニを、スンジョが何を話しても聞こえていなかった。
大判のバスタオルでハニの身体を包むと、そのまま二人はベッドルームに行った。
興奮状態のハニを落ち着かせるのは以前は簡単だったが、今のハニは自分の行動に自責の念でスンジョの言葉さえ受け入れる事は出来なかった。

「久しぶりの飛行機と自宅以外の場所だから疲れているんだ。とにかく今は眠った方がいい。」
頷くことも出来ずスンジョにしがみ付いて泣いているハニを一人にしておくことも出来ず、スンジョもそのまま一緒にベッドに横になった。
泣いているハニをただ抱きしめるだけで、何もしないで眠るのも不思議とスンジョにには幸せな時間だった。
赴任地と同じように帰国しても眠れない日が続き、夢でうなされて朝が来るのを待っていたのは何度もあった。
帰国する直前までベッドらしいベッドもない狭い場所で、寝がえりも打てず傷口の治療も出来ず痛みで眠れなかった。
自分の帰国を待っているハニや両親と弟、まだ見ぬ子供たちの事を思って耐えていた。
例え胸の中で泣いているハニで、今夜は眠れなかったとしてもスンジョはそれが平和で幸せに感じた。
ハニの心の傷がこの旅の二人のリハビリと静養兼ねての旅行で、少しでも良くなってくれれば自分の体の不調が改善されなくても構わないと考えていた。




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四季 123

感情のない顔が微妙に変化していた。
変化していても、まだハニは心を閉ざしたまま。
「ワインをもう少し飲むか?」
「飲み過ぎたらスンジョ君いけないと言うじゃない。」
このホテルに来てから、少しずつハニに変化があった。
酒に弱いから調子に乗って飲むんじゃない、と新婚旅行でワインを飲んで倒れた時に言った事をハニはずっと忘れないでいた。
たった一度言った事を覚えているのなら、きっと何かのきっかけで思い出す。
目の前にいるハニは、スンジョが食べさせなければ自分から食べることも出来ない人形みたいなハニ。
全く話をしなかった数時間前とは確実に違って来ている事は事実だった。


「湯舟に湯が入ったよ。」
返事もしないハニに、応えが返って来ない。
ベッド端に腰かけているハニを立ち上がらせて、バスルームまで連れて行くと、入り口に置かれている椅子に座らせた。
「待ってろよ。」
何を言っても反応のないハニに、一方通行に声を掛け、ズボンのすそを曲げてシャツを脱ぐと、ハニの着ている物を脱がせた。
ハニの長い髪を一つにまとめて湯舟に手を貸して入れ、肩に力を少し加えると治療している傷口の痛さよりも心の痛みが強かった。

髪の毛も身体も洗えないハニの代わりに、スンジョは自分が帰国した時にハニにしてもらったように丁寧に洗った。
ふと何かに気が付いて顔を上げると、鏡に映っているハニが鏡に映っているスンジョを見ていた。
『ハニは見えているのか?』そんな事を思った時に、目頭が熱くなった。

「ハニ・・・・どうしたら心が戻って来る?オレはハニを責める資格はない。ハニの声を聞けない方が辛いよ。戻って来てくれよ・・・・・・」
泣いて叫んで喧嘩をした時の方が良かった。
ハニがした事は既婚者として子供たちの母親としていけない事なのは事実だが、自分から離れて行ってしまう方がスンジョには辛い。
ハニの素直に自分の想いを声に出して言う事が、自分にはとても難しくてできないが、今ならそれが出来るかもしれない。

「ハニ・・・・心をオレに戻してくれよ・・・オレだけでもいいから見てくれよ・・・」
後ろから抱きしめるハニは、何も身に付けていないからとても細くて華奢だった。
その華奢な体に唇を触れると、温かくて動かない人形のようでも生きている事が伝わって来る。
首筋、耳たぶとキスをいたるところにしていた時、小さな声が聞こえた。

「スンジョ君・・・ここはどこ?」
その言葉に驚き鏡越しにハニを見ると、明らかに表情は今までとは変わっていた。




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四季 122

ベルボーイがルームキーを差し入れ、ロック解除されドアを開けると、まったく同じではないが部屋から見える景色はあの頃とほぼ同じだった。
「夕食はコテージの窓際のご指定のありました席に用意しております。」
「ありがとうございます。」
多めにチップを渡すと、ベルボーイは会釈して部屋を出て行った。

「コートを脱ごうか・・・」
声を掛けてもハニは自分でコートを脱がない。
コートのボタンをはずそうと手をかけると、ずっと空間の何かを見ていたハニの瞳と自分の瞳が合っていた。
「ハニ・・分かるか?新婚旅行に使ったホテルの部屋だ。」
感情がない丸で人形のようになっていたハニの瞳が、何かに気が付いたのか僅かに心が反応したのか動いた。
「あの時は、ハニが部屋に入ったらオレに抱き付いて頬にキスをしたのに、今はそれさえもできなくなったんだよな。」
ここに着いてからハニは少しだけ心を開き始めていた。
病院にはスンジョのリハビリを兼ねての休みで、体調を崩したハニと静養するとだけしか伝えなかった。
何も知らない病院関係者は、ハニの体調不良はもしかしたら懐妊したのじゃないかと、そう噂が流れていた。
懐妊するどころか、帰国してからはまだ一度もキスさえしていない。
少し何かにまた反応したのかハニの唇が動き、何か話そうとしているのか息だけが漏れていた。

キス・・・・

唇の動きがそう言っていた。
スンジョはハニの少し開いた唇にそっと唇を付けると、見開いたハニの瞳から大粒の涙が流れ頬を伝った。



「ご指定のワインはこちらでよろしかったでしょうか?」
ホールスタッフが見せたラベルを確認すると、スンジョは頷いて多めのチップを渡した。
ハニと二人だけでできるだけ居たいから、食事が終わってデザートまでは人払いを頼んだ。
旅行シーズン前で宿泊客はいてもこのレストランにいないから、貸し切り状態のコテージのレストハウス。
ハニのグラスにワインを注ぎ入れると、グラスをハニの口元に持って行った。
「少しだけ口に含むんだぞ。新婚旅行の時に飲んだワインだ。」
ワインがのどを通る頃、ハニはまた少し反応した。
「覚えているのか?ほら、これは覚えていないと思う。あの時はワインをがぶ飲みして、このステーキをお前はあまり食べていないから。」
一口大に切ったステーキをハニの口に入れると、数回噛んでから随分久しぶりにはっきりとハニの声が聞こえた。

「美味しい・・・・こんな高級なお肉は食べた事がない。」
全く感情のこもっていない話し方だったが、あの時と同じ言葉でスンジョの目を見て話した。



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