大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2025年05月

邂逅 111

「責任がある役目だけど・・・・王命だからなぁ・・・」
ジュングは内密に渡された書簡と馬牌を夢でも見ているような目で眺めた。
馬牌の馬の数は2つでも、力のない行商人が持つには余りあるものだった。
「無理なら無理と言って返したら?」
「そんなことできるか!王命に逆らったら、オレだけでなくお前や年老いたお袋に、やっと授かったジュンユンの命もない。この国の民として、なんの力もない人間でも役に立つのなら・・・・王様はそれ以上に与えてくれたその役目は、世子様と会える機会を作ってくださったのかもしれない。」

ジュリは何も言わなかった。
王命を断ることはできないこともわかっていたし、夫であるジュングの心の中に消えない思い出があるから。
夫婦になって子宝に恵まれても、数年一緒に生活した王妃と世子との生活を忘れないようにしているから。

「わかったよ。私は旦那であるあんたを応援するよ。」
「ジュリ・・・・」
「国中を回る行商人なんだから、きっとあんたはちゃんと役目を果たせるよ。行商人として国中を回って色々な人とのつながりを持っているのだから、大人しく農作業や薬草摘みをするよりも、そこがあんたの居場所なんだよ。」

二人に付いている女官が、宴をしている方に向かっていた。

「ジュリ・・・・帰ろうか・・・」
「私はあんたに従うよ。」
言葉を交わさなくてもお互いにわかっていた。
送られた綺麗な服を着ていても、着慣れないせいもあるが落ち着かず場違いな気分だった。
世子に会って帰るより、言葉も交わさず会わないでこのまま宮殿を出た方がいい。
もう、泥だらけになって木に登り、坂道を走っていたスンではないのだから。
美しい嬪と並んで座っている姿を見ただけで十分だった。
あの小さいときから賢い子どもだったスンの居場所は、貧しい島の隙間風の入るあの家ではなく、広くて裸足で歩いても床のトゲが刺さることのないこの宮殿なのだから。

「あの・・・女官さん。出口の方に案内してくれないだろうか。」


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邂逅 110

宴の席から離れ内官の後を緊張しながら歩く二人は、何か間違いでも犯したのかと不安になってきた。
内官の衣擦れの音と、宮殿内の警備をしている官吏が歩く足音以外何も音がなかった。

足が宙に浮くとはこのことだろうかと感じた時に、また違った雰囲気の部屋の前に着いた。
何人かの女官が立っている部屋に来ると、案内して来た内官が一人の女官に会釈した。

「決して失礼の無いように。」
「はい。」
短くそう返事をするしかなかった。
部屋の戸が静かに開いて中に入るよう促すと、部屋の正面に王のみが着ることができる真紅の龍袍は、実際に見たことはないが、ジュングとジュリにはどんな身分の人物かわかった。

「ジュング・・」
その声は王の横に座っている女性で王妃から聞こえた。
もう十何年も経っているが、あの頃から変わらない、むしろ綺麗になったハニが笑顔でこちらを見ていた。
色白の肌は透き通り、黒い瞳は大きく潤んで輝いていた。

「父ちゃん・・・顔を上げたら・・」
隣に座るジュリが膝を数回当てて、ジュングは慌てて下を向いた。
その様子を見たハニは、小さく笑うと人払いをした。

「ここには私達だけしかいないから気を楽にして・・・・」
気を楽にしてと言われても、着慣れない絹の服を来ただけでも緊張しているのに、身分の低い自分たちが入ることのできない宮殿の、それも王と王妃の私室にいるのだから身体が宙に浮いている気分でもある。

「ジュングもジュリも送った服がよく似合っているわ。王様と背格好が同じくらいだと思って作らせたのだけど、本当に同じ体格だったのね。」
ジュングもジュリもまだ王の顔を直視していないが、自分と王様の体格が同じだと聞くと盗み見たくなった。

「ハニ、これをジュングに・・・」
狭い私室とはいえ、王宮の王と王妃の私室は広い。
離れた場所でも、王の声は心に響く優しくて包み込むような声だ。
「ジュング・・・スンの父親として王宮では誰も教えることができないことを教えてくれた。これからはこの牌を使って、民の様子を知らせるように。」
書簡と牌が差し出された。
「勿体ない・・・」
「スンと私を助けてくれなければ、今がなかったの。命の恩人に感謝の気持と思って受けてほしいの。」
ジュングとジュリは言葉を返すことの代わりに、ただ床に額を何度もつけていた。
離れて暮らすようになってから、ハニはジュングたちの島に行くことはできなかったが、スンは数回視察
として訪れていた。
そのたびに成長している姿を見ることはできても、話す機会はあまりなかった。
ジュリと夫婦になり、自分の子供が生まれても、スンのことは忘れたことがなかったから、この王命に驚きと嬉しさが入り混じっていた。


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