大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2024年12月

邂逅 98

部屋の外に聞こえるハニの笑い声。
声が聞こえるだけで、公務の疲れなど忘れてしまうほどに癒やされる。

戸が開くと少女のような笑みで立ち上がって、スンジョを迎え入れた。
スンジョは心の中で『独狐尚宮がいなければ』と言っていた言葉が伝わったのか一言だけ告げて部屋を出ていった。

「それは何だ?」
文机の横に置かれている部屋に似つかわしくない行李が視界に入ると見当はついたが、いつもなら聞かれる前に話すハニが言わないことに、妙に気になった。
「キョンに渡す物です。」
「キョンに?」
王族が使う物にしては粗末に見える行李。
その行李にスンジョが何か言うのかとハニはドキドキした。

「平安寺の僧侶になるのに、贅沢はいけないと思い・・・王族だから・・いけないですか?」
「いや・・・恵景妃は知っているのか?」
「はい・・・今日、部屋まで来てくださって・・・」
「部屋に来てくれた?」
驚きだった。
位の下の恵景妃から王妃であるハニに挨拶に来るのは珍しいことではないが、正室になれると思っていた矢先にハニが自ら宮殿の自分のいるべき場所に帰きた事が、ハニを避けるきっかけになり儀礼的な挨拶以外顔を合わせ無いようにしていた。
キョンの妹が生まれる頃に、継母として引取世話をしていた。

「ええ、来てくださいました。実は・・・この暑さで昼間に具合が悪くなって見舞いに来てくれました。その時に、この行李を見てもらったの。とても喜んでくれたわ。今まで会話らしい会話をしたことはないけど、キョンのことでお互い子を思う母の気持ちで通じるものがあって、これからはお互いに助け合って行くことにしようと話したのよ。」
ハニは子供の頃からそうだった。
苦手と思っていても、自分でそれを乗り越える。
だが、夏の暑さの克服はできず、今年の夏は今までにないくらいに暑い。
御医からハニの貧血も改善の兆しがあり、血の巡りも問題ないと言ってもいいくらいになっていると聞いていたが、夏の暑さはそれでもやはり辛いだろう。
「今年の夏は暑い。まだ上奏書がたくさん残っているから一緒にはい行けないけど、キョンを送り出したら涼しい環境の夏の別宮で静養に行くと良い。」
ハニはスンジョのその提案に、少し迷ったように俯いて首を横に振りポツリと呟いた。

「それは無理かもしれない・・・・御医はしばらくは安静にするようにと・・・・」





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邂逅 97

夏の暑さに気づかなかったわけではないが、今年の夏は特に暑く感じる。
夏が嫌いなハニ。
寒いのは苦手じゃないかと聞いた時に「体温が低いからあまり気にならない」と答えた。
公主を懐妊するまでも、その後にスンを懐妊するまでも医官の指示で薬湯を飲んでいた。
まだ若く、スンを出産してから間が空いても懐妊したい気持ちはあるだろう。
恵景妃がキョンを出産した後すぐに皇女と皇子を出産し、また今懐妊中というのは辛いだろう。
恵景妃が毎朝の挨拶に行くのは、二人目の子供を出産した時から預けているキョンに会うためかもしれないが、自分の身分と立場に引け目を感じているのは事実だ。
いくらハニはそう言った事を気にしないと言っても、周囲がそうは思わない。



「媽媽・・・・もうお休みになられた方がよろしいかと思います。」
「キョンが持って行く物が少しでも拠り所になる物でないと・・・・」
高価な塗りの箱ではなく、柳行李にハニが手作りした小物や麺の下着が丁寧に納められていた。
事情は分かっていても、キョンが宮殿で過ごすわけにもいかず、身体が弱いから王族であってもその身分が負担になるから僧として生きて行く事は、罪のないキョンの為でもあり辛い出来事でも、キョンに愛場を注いでいた恵景妃の想いを大切にするため。

「これで・・・・これ以上は贅沢とされるから・・・・」
そっと、手紙を添えると柳行李の蓋をした。
独孤尚宮はふたを閉められた柳行李を布で丁寧に包むと、脇の小引き出しの上に置いた。

「陛下がお出でになられました。」
部屋の前に立っている女官が、陛下の訪問を告げると、ハニは急いで髪を整え、独狐尚宮はハニの体に上着を掛けた。
尚宮の支えで立ち上がると、はにかんだ表情でスンジョが部屋に入って来るのを待った。
独狐尚宮は、今でも少女のような王妃のこの表情が好きだった


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邂逅 96

スンジョは積み上げられた上奏書に目を通していた。
「尚膳・・・・」
「はい・・」
「ソン・インをどう思う?」
「世子様の護衛として申し分のない男だと思います。王妃様の縁者であることは、若いソン・インには重荷でございましょうが、武術だけにとどまらず、文人としても優れた能力を持ち、人に対してもとても思いやりがある方だと思います。」
嫁ぐ年頃になっているスンハの縁談の話が、日に日に臣下たちから伝わってきているが、その言葉の裏には思惑がある者もいるが、平穏な今の時代をそのままスンに渡したい。

「スンハの・・・・公主の・・・」
いや、尚膳に話してどうなる。
父としての思いを話すわけにもいかないが、尚膳もまた個人的な考えを言葉にするはずもない。

スンジョは気持ちを切り替えて、また次の上奏書に目を通し始めた。
しかし、今日に限っては気を散らすことのないスンジョも集中することはできなかった。
ため息が尚膳にその心が伝わってしまった。

「なにか気になることがお有りなのですか。」
「上奏は話し合って書いた物なのか公主の降嫁のことばかりだ。」
「陛下のお考えはいかがですか?」
すべての上奏書に目を通し終わると、尚膳の方を向いてフッと笑った。

「上皇陛下のように、そして余のように好きな人に嫁いでほしい・・・・・ただ・・・なんと思っているのか・・・・無愛想でにこりともしないで、世子に忠実で自分を見ている女官たちの視線さえ気づいていない。」
個人的な感情を見せない尚膳は、珍しく表情を崩して微笑んだ。
「ソン・インでございますね。あの者は、陛下とよく似ておいででございます。」
「余は無愛想でにこりともしないか?」
「はい・・・・陛下は王妃様にしか心からの微笑みを見せられませんが、インも同じでございます。公主様を見ておられないようですが、懐に公主様からいただいた手巾を忍ばせておいでです。」
ハニがスンハの誕生日の贈り物に作った手巾を渡す時の話を思い出した。
表情を変えずに懐に忍ばせているインの気持ちが時分と似ているのなら、きっと考えていることも同じなら・・・・・・

「交泰殿に行く・・・・」



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