大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2024年09月

邂逅 84

スンは毬を蹴って、若い自分付きの宦官たちと遊んでいた。
「スンと同じ年頃の気の許せる者を探している。私は一人で書を読んでいる事が好きだったから、父上がギョンスとギテを付けてくださり、弓や剣を鍛錬した。スンは生まれた時から遊んでいた場所で身のこなしも軽やかで、きっとすぐに上手くなるだろう。いずれは皇位継承するには、これからは学問を身につけて行かなければいけない。私に学問を教えてくださった師匠の孫が、ちょうどスンと同じ年頃で・・・」
ハニはスンくらいの年頃の時を思い出した。

身体が弱く剣術や弓を苦手だった兄は書を読むのが好きで、その知識は学者並みと言われていた。
世子の勉学を共に行う学友になった。

「その子をスンの学友にするのですか?」
「そうしようかと思うが、どうだろうか・・・・王様はスンハの嫁ぐ相手とも考えているし、いい話だと思う。」
宮中のかなり有力な情報では、恵景妃の実家の尹家一族との縁談話が噂されていた。
尹家は両班ではなく、商人で身分は低いが財力はあり総行首として王室は信頼していた。
あの謀反騒ぎの時は、その人脈に頼って無事に乗り切れたが、スンジョは恩義はあってもそれ以上はなかった。
皇位継承者として、行方不明になったハニの代わりに迎えた尹家の娘のヘラを一度も愛する事は無かった。

「スンハは、尹家一族に嫁ぐのではないのですか?」
「まだ決まっていない。それを断る事になっても、恵景妃は納得すると思う。」
単純にハニは、恵景妃は世子に従う女性なのだと思った。
スンジョは庭で遊んでいるスンを含めて、その場にいた人を下がるように指示をすると、真剣な眼差しでハニを見つめた。
全ての人がいないと思っていた。

「キョンは皇位継承としての位につける事は出来ない。その理由は恵景妃は勿論、王様も知っている事。」
冷静なスンジョが間と言葉を慎重に選んでいた。
「恵景妃は入内した時に孕っていたんだ・・・・」
それは何を言っているのか、世間の事に疎いハニでも理解ができた。


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邂逅 83 

スンハは複雑な思いで、足早に行き先も決めないでただ歩いていた。
居場所がないのはもしかしたら私だけじゃないのかもしれない。
王宮での生活に馴染めないスンも居場所がない。
実の母のあの人とは正反対で、華やかな恵景妃・・・お母様も、あの人が来る前から居場所がなかった。

私はわかる。
スンがあの人と王宮に戻ってこなくても、お父様はあの人のことばかり考えていた。
私はあの人が嫌いではないけれど好きになる自信がない。
お母様も本当に私のことが可愛いと思っているのか信じることはできない。

「ハン尚宮・・・・」
「はい・・・」
スンハは歩くのを止めた。
「あの人は・・・私を生んだ母は、いなくなる前はどうしていたのかしら・・・記憶にあるのはお祖母様に抱かれて震えていたことだけ。あの人は、私を望んでいなかったの?」
ハン尚宮は驚いた表情をした。
「郡主様は、世子様と世子嬪様はが、とても待ち望んでいたお子様です。お二方は幼い頃からいつも一緒におられ、10歳で嫁がれ17歳で郡主様をご出産された時は、とても大切にお世話をされて居られました。」
「乳母に任せなかったの?」
「王妃様は、乳母に任せて体を休めなさいとおっしゃられたのですが、授乳からお下のお世話まで世子様とお二人でされていました。」

スンハは驚いていた。
父の側室の恵景妃は、キョンを出産した時は全てを乳母に任せていた。
恵景妃より若い年齢で自分を生んで、王族や両班では考えられない形で、まだ若い二人が自分を育ててくれた。
微かに覚えているのは、母の胸に抱いてほしい時に、スンを宿した頃から一緒にいることがなくなったこと。

「まだお若かったのですが、その時の無理が祟られてスン様・・・元子様をご懐妊された時に体調を崩されたのでございます。」
そうだった・・・・
父と母と庭で遊ぶのが日課で、しゃがんでいた自分が急に走り出した時に、母は倒れたことも覚えている。
記憶がないのは、怖い日々を過ごしたあの時だけ。

「スンハ郡主様、東宮殿に参りましょうか?」
スンハはハン尚宮の言葉に返事をしないで、また歩き始めた。



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邂逅 82

東宮殿でスンが両親といるようになってからは、スンハの部屋の前の木に登姿を見なくなっただけではなく、服を脱いでコッシンも履かずポッシンだけで走っている姿も見なくなった。
スンハは、部屋を出ると無意識にスンを探していた。

「あの子どうしたの?」
「元子になられてからは、東宮殿におられる以外は勉学に励んでおられるそうです。」
「そう・・お母様の所に行くわ。」
「東宮殿ですね、嬪宮様も喜ばれます。」
スンハは、尚宮の方を睨んだ。
「違うわ、恵景妃よ。」
尚宮は、困った顔をしてスンハの顔を見た。
「申し訳ありません郡主様、恵景妃様は今朝から体調が悪く床に伏しておられます。」
尚宮の言葉を無視して、スンハは恵景妃の部屋の方に向かって歩いた。

〜恵景妃の部屋の中では・・・
「御医を及びいたしましょうか。」
「もう少し待って、世子嬪が戻られて今は誰も私に気を向けない。」
そう言いながら、恵景妃は青い顔をして起き上がり嘔吐した。
キョンの時を思い出しながら、今のこの状況は間違いなく懐妊している。
恵景妃は、皇位に就けないキョンのためにも、この子はどうしても皇位に継がせたかった。

「巫女を、巫女を呼んで。内密に・・」
「かしこまりました。」
健康な皇子を産んで、側室から正室になりたかった。
ハニが戻らなければ皇子を二人生んで、世子がなんと言おうが正室になれる。
たとえ世子の愛を貰えなくても、地位を得られればそれでよかった。

「お母様!」
尚宮と入れ替わり、スンハが心配そうな顔をして入って来た。
「郡主様・・」
スンハは足早に近寄り、恵景妃の手を取った。
「キョンの、兄弟が生まれるの?」
「まだ・・・誰にも言わないでください。御医に診て頂いてからお父様に伝えるので・・・」

そう言わなければスンハは父であるスンジョに伝えるだろう。
正室で一途に愛しているハニが戻っているのだから、この宿った子供が無事に生まれなければ、もう自分には子が授かることはない。
東宮殿で世子がスンとハニと一緒に過ごしていることは、宮殿にいる人達は皆が知っている。
そして、恵景妃の居住している部屋には、あれから一度も訪れていない。
ここが、宮殿で唯一の体も心も休める場所でも、静かでさみしく息苦しい場所だった。
世子妃さえ戻らなければ、こんなに居心地の悪い居場所にはなっていなかった。
両班の娘ではなく商人をまとめている大行首の娘でも気位の高さはあった。
キョンの秘密を誰にも言わない約束をしてくれた世子には感謝しているが、その秘密はいつまでも誰にも知られないでいるわけにはいかないだろう。
なぜなら、王位継承する嫡子で長子のスンがいるのだから。


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邂逅  81

すぐにスンに東宮殿で母と一緒に過ごすことが伝わったのか、小さな足音と足早にその後を付いてくる複数の足音が聞こえた。
部屋の前に止まると、女官がスンが来た事を告げる前に扉が開いた。

「母さん!」
まだ生活に慣れていないスンは、ハニの事を『母上』と呼ぶ事ができなかった。
仕方がない事ではあるが、それではいけないことも母として教えなければならない。

勢いよく部屋に足を踏み入れたが、母が座っている場所にスンジョの姿を見て身体が強張った。
「あ・・・・」
午前中の出来事がきっかけは、ほんの少しスンの父との距離が縮まった。
「どうしたの?」
まだ『父上』と言えなかった。
最初の一言が言えれば、緊張することもない。
「スン・・・父上の前に来て座りなさい。」
ちらりと見る母の顔は、島にいたときとは違い、きれいに化粧をして髪はきっちりと整えられ、キラキラと輝いて見えた。
スンは正座をして膝に乗せた手はパジをしっかりと握っていた。
横からでもわかるほど、耳まで赤くなっていた。

「ち・・・・父上・・・気遣ってくださりありがとうございます・・・・」
初めてスンの口から『父上』と聞こえたスンジョは、優しく微笑んだ瞳でスンを愛おしそうに見つめた。
「スン、もうすぐ元子として認められる。それがどういうことかわかるか?」
「・・・は・・い・・」
「スンにはキョンという弟がいるが、スンはいずれ父やお祖父様のような人間にならなければいけない。生まれて三年間は一緒に暮らせなかったが、父が教えることができないことをスンは学んできた。その時の気持ちを大切にしていくのだよ。」
キラキラと輝いた瞳で見られると、その瞳が幼い頃の土とよく似ていた。

スンを元子とすることに反対する臣下もいたが、元子とする資格は十分にある。
三歳でも記憶がないハニが字を教えていたのは、頭の片隅にスンジョと一緒に字の練習をしていた記憶があったから。
覚えることはまだたくさんあるが、ここでの生活に慣れることが今のスンには一番大切なことだった。



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