大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2023年08月

はちみつレモン 31

「ペク先生、差し入れを頂いたのですけどいかがですか?」
仮眠室の部屋が数回ノックされて、ドアの向こうから大学時代の同期の医師のユン・ヘラが声をかけた。
スンジョは仮眠用のベッドから出ると、身支度を整えてドアを開けた。
ヘラは財閥令嬢で、誰もが大学を出たらどこかの財閥の子息と結婚すると噂をしていた。
法学部に進み弁護士の試験にも大学在学中に受かり弁護士になるのかと思ったら、医学部を受験して医者になった。

何かと大学時代は噂になったが、医者になったのもオレの後を追ってだと噂好きな人達が言っていたのも知っていたし、ヘラが特別な感情を持っていたのも知っていた。
知っていたが、その気持に応えられないから友人と同じように接していた。
オレの心の中には、ヘラと出会った頃にはハニしかいなかったから。

「このテーブルを使ってもいいかしら。」
いいも悪いもなくヘラはテーブルの上に差し入れを並べた。
「たまには甘い物も食べたら?このマフィンはあまり甘くないわよ。それと、あなたよくはちみつレモンのジュースを飲んでいたから買ってきたわ。」
「ありがとう。」

はちみつレモンのジュースはハ二が作ったジュースだから飲んでいた。
甘い物が苦手なオレのために、甘すぎずレモンの味が強くなりすぎないように作ったはちみつレモン。
そのハ二の思いを知っていて、仕事に行くときはポットに入れて持ってきていた。
ハ二が作った物だからオレは口にする。
でも、人が持ってきた物も表情を変えずにありがたく口にする。
当たり前だが、ハニはオレの周りに近づく女性にいい感情を持たない。
特にヘラに関しては敏感だった。

それなのに、ハ二があの時来るとは思ってもいなかったから、うっかりヘラを仮眠室に招き入れてしまった。

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はちみつレモン 30

家を出てから休憩をしないでずっと運転をしていた。
ハ二が生まれ育った場所には何度も来ていたが、いつも休憩をしていたこのサービスエリアが記憶の中の様子と違って見えた。
味のないコーヒーを飲んで、ハニとスンハが笑いながらお土産を見ている様子を、見ているだけで長時間の運転の疲れを忘れていた。
行くときは特性はちみつレモンのジュースをふたりは飲んでいた。
家にいるときも飲んでいるのに、どれだけどうってことないはちみつレモンのジュースが好きなのかと思っていた。

「コーヒーを・・・・」
「すみません、コーヒーを淹れる機械が壊れて・・・」
近くにカフェもないのなら、ここでコーヒーが買えなければ、自販機の缶コーヒーを買うしかないが、機械が壊れているから買う人が多かったのか、自販機のコーヒーは売り切れていた。
なにか一息つけそうな飲み物でも買うか・・・と思いながら店の入口に入ると、いつもハ二が自分の分とスンハの分のはちみつレモンのジュースを買っていた売り場に気を取られた。
土産用にはちみつとレモンが並んでいた。

「お客さん、うちの特製はちみつレモンのジュースはいかが?」
「他と違うのですか?」
客寄せのために大げさに言っているだけだろうと、そんな考えで店の人に言うと少しムッとした顔をされた。
「全然違いますよ。はちみつは花によって味が違います。当店のはちみつはすべて国産で提携農家から仕入れ、ジュースにしているのはラベンダーの花から取ったはちみつです。」
「ラベンダーから取ったはちみつ?」
「甘さが強めですけど、後味がさっぱりとしていてレモンを入れることで、甘い物が苦手な方でもうちの特性はちみつレモンのジュースは美味しいと言われますよ。」
「じゃあ・・・ひとつ・・・・それとはちみつを・・・」
「はちみつはどれにされますか?」

ハニはどのはちみつを使っていたのだろう。

そんな時、ハニは運転ができないから、この店以外ではちみつを買っていた。

「ソウルでも売っているはちみつはありますか?」
「ここにあるのはどれも他の土地でも売っています。人によってははちみつを自分で合わせて使っている方も見えるよですよ。」
特製はちみつレモンのジュースを受け取り一口飲むと、ハ二が作った物と味が似ていた。
似ていたが少し違うのは、ハニはいくつかのはちみつを混ぜていたのかもしれない。
店頭に並んでいるはちみつを一通り選び、ソウルの街で見るものよりは少し不格好な農薬などが使われていないと書かれているレモンをいくつか買い、車の後部座席に荷物を乗せると、自分がまるで片思いをしている人に会いに行く気持ちになっていることに気がついた。

ワクワクとドキドキとした気持ちは、ハ二がいつも作ってくれたはちみつレモンの味のような気持ちになった。
ハ二はオレにはちみつレモンのジュースを初めて作ってくれた時に、こんな気持になったのだろうか。
いつもオレはハ二がいることがあたり前で、言葉にしなくても伝わると思っていた。
ハニは言葉でも伝えてくれたが、心でも思いを伝えてくれていた。
あの時にハ二にオレはどうして嘘を吐いたのだろう。






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はちみつレモン 29


スンジョ君・・・・
私が呼べば来てくれるのだよね?
すごく辛いの
お腹も少し前から寸はの時と違う感じで違和感があるの
でも、それ以上に心が辛くて、苦しくて、悲しくて・・と言うこと場では表せない感情で
そばにいて欲しいのに、そばにいてくれないスンジョ君に、私だけが思いが強くなっているのに、どうしても私はその気持ちを丁寧に伝えられない
スンジョ君がそばにいないと不安で胸が苦しくて行きをすることもできない

スーッと冷たい空気を感じて誰かが呼子絵が聞こえた。
その声は自分の思っている人とは違っていた。

「気がついたか?ばあちゃん、おじさん・・・先生・・ハ二が気がつきました。」
ジュング・・・・
心の菜かで呟いたあとに、年老いたいかにも田舎の医師と思える白衣を着た男性がハニの顔を覗き込んだ。
「今まで過呼吸を起こしたことはあるのか?」
「過呼吸?」
「過呼吸を知らんのか?」
「看護師なので知っています・・・・ただ息が苦しくて・・・」
「妊婦だ。何か悩みでもあるのだろうが、悩まないことが自分自身とお腹の子供に一番いい。それに痩せすぎだ。おいしい食事をつくってもらいしかりと栄養をとりなさい。じゃあ気がついたし安定しているから帰るよ。」

過呼吸なんて今までなかった
気を失う前に私は息の仕方がわからなかった

「ジュングとジュングのばあちゃんが、ずいぶんと色々と連絡してくれたよ。体を起こせたら挨拶をしないか?」
父に言われて体を少し起こすと、ジュングはスンハの相手をして遊んでいた。
その姿に、よく思い出すとスンジョもスンハと遊んでいることもあった。

生まれたときから無関心なように見えても、スンハは声を上げて笑っていた。
どう一緒に遊んでいたのか思い出せないが、遊んでいる様子を自分は見ていなかったのだろう。

「ママ、ジュングおじちゃんに絵を描いてもらったの。パパは上手なのに、ジュングおじちゃんは犬が狼なの。」
「ジュングおじちゃんは、かけっこが速いのよ。」
「外で遊んでもいいの?」
「いいよ。」
ハニがうなずくとスンハはジュングの手を引っ張って、外で遊んで欲しいとせがんでいた。
照れたジュングは困ったようにハニの方を見た。
「ジュング、ここに来てからスンハとよく一緒に遊んでくれてありがとう。」
ソウルにいた頃はスンハはよくスンジョと公園に行っては遊んでいた。
『スンハはママに似て外で遊んでいるときの顔が楽しそうだ。パパはそんなスンハの顔を見るのが好きだよ。』

私は何も気がついていなかった
スンジョ君が私のことをどれだけ好きなのか知らなかったのではなく、気づかなかっただけ
物や言葉だけが愛情を伝えるのではないことを、私は忘れていた
スンジョ君・・・会いたい・・・
私が作ったはちみつレモン、きっともう無くなっているはず





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はちみつレモン 28

「どっちにしようか・・・・・」
「ハニがいいと思った方でいいよ。」
「ちゃんとこっちを見て決めてよ。」
スンジョは手元を止めてハニの方を見た。
「ハニがいいと思った方でいいよ。」
「またそう言うのね。仕事と私たち家族とどっちが大切なの?」
何かを決める時に、いつもオレに聞いて来た。
以前は自分で決めていたような事も何でもオレに聞いて来る。

正直、面倒くさいと思う事もあったが、ハニが決めたことに反対した事は無かったに関わらずに聞いて来るから、こんな風に言ってしまう。
ハ二がムッとしたのは事実だ。

「分かった、オレはこっちがいい。」
「本当?スンジョ君がスンハの可愛い顔がこっちだというのなら、こっちをフォトフレームに入れるね。」
結局些細なことからすれ違っていたのだ。
オレが選んだスンハの写真は、笑った顔がハ二と似ていたからで、真剣に何かを見ているスンハの顔は、オレと似ていた。

最初の大きな喧嘩は、オレの出張にヘラも同行していたことだった。
仕事だから言わなくてもいいだろうというオレと、誰と行くかだけでも知りたいというハ二。
「遊びに行くのじゃない。」
「24時間研修のはずはないでしょ?終わったあとに食事に行ったりするくらいの自由な時間があるでしょ?」
「自由な時間で外に出かける人もいるし、行かない人もいる。オレはせっかくの研修を無駄にしたくないから、ルームサービスで食事を食べながら資料を確認する。」
「ヘラが行くんでしょ?ヘラは・・・・」
「ヘラは行くけど関係ないだろう!!」
声を大きくあげるつもりはなかった。
ハ二がヘラを苦手としていることはわかっていたのに、ハ二がヘラが行くことで考える必要がないことを考えてしまうことが心配だったから『一緒に行くメンバーがまだ確認できていない』『誰が行くのか直前までわからない』と言って、ずっと逃げていたのだ。
仕事を休職中だったハ二が、休職する前にオレのシフトと重なっていないか人づてで調べていたくらい、ヘラと一緒にいることに不安だった。

そのけんかから一週間はお互いに口も聞かなかったが、休日で朝をゆっくりして起きたときのハニからの決心した話を聞かされたことがあった。
その時のハ二の決心は、何か考えがあったことをまだ知らなかった。
「私、そろそろ復職しようかと思うの。お義母さんがスンハを見ているから働いたらって言ってくれたの。」
「そうだな、体調も戻ったのなら少しずつ仕事を始めてもいいかもしれない。」
「スンジョ君、ありがとう!」
大好きと言って抱きついてくるのがいつものパターンだったが、このときはその言葉を言うことはなかった。



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はちみつレモン 27

「スンジョ君!スンジョ君、スンハが笑ったの。」
パソコンに向かって調べものをしていると、ハニの大きな声が集中していた画面から気がそれた。
「ちょっと待ってて・・・・」
「ごめん、調べものをしていたんだよね。写真・・・ビデオを撮っておくね。」
ふたりの最初の子供は、両家にとっても初めての誕生に、子供部屋にはアルバムが月に一冊は増え、棚にフォトスタンドがすでに所狭しと並んでいた。
フォトスタンドが多いのは、スンジョとハニの結婚式、新婚旅行、妊娠と診断が結果を聞いた時、妊娠中のハニの様子がの写真もあった。

写真やビデオを撮影するのは、もっぱらグミが行っていたが、スンジョはこっそりと自分のパソコンにハニから聞いたスンハの様子を残していた。
いつか子供が成長して、どれだけスンハを愛していたか伝えるためだ。
スンハを愛するように、いやそれ以上にハニを愛していたが、それを言葉で伝える事はいつもできなかった。

「さぁ、一段落がついたから、スンハを散歩に連れて行こうか?」
「私も一緒に行く!」
「いいよ、オレ一人で行くから。お前はスンハの写真とビデオを夜中も撮っているから昼寝でもしているといい。」
「じゃあ、ビデオカメラとか持って行って。」
「ベビーカーで行かないから持てないよ。」

オレはスンハの温もりを感じるのが好きだった。
温もりだけではなく、やわらかい肌とオレの目を見て笑う顔が好きだった。
好きでもあり、重くもあったが、その感覚は嫌でもなくむしろ自分自身の成長の為に必要な事だった。

「スンハ、お前とママを悲しませることはしないから。だけど、ママは余計な事に気を回すから、その時はママの傍で力づけてくれよ。」
その言葉が理解できる年齢ではなかったが、スンハはスンジョが話をするのを真剣な眼差しで見ていた。
仕事の役割が年数が経つにつれて、家での時間も取れなくなり始めていた。
出来るだけ休みは取れるようにしていたが、期待されている以上家庭ばかりに重きを置く事は出来なかった。



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