大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2023年06月

はちみつレモン 2

都会のオシャレな建物も店もない田舎町に嫌気があった子供だった頃とは違い、今は懐かしさに心が癒された。
手を引いて歩いている幼いスンハは、都会とは違う風景を楽しんでいた。
荷物を持って歩いているジュングは、何か聞きたそうで時々振り向いていた。

「ママ!お花って咲いている時の方がきれいね。」
「そうね・・ママと一緒・・」
最後の声はスンハには聞こえていなかったが、ハニが手を離すと花が咲いている方に駆け出した。
娘がしゃがんで花を眺めている姿を見ながら、ハニは微笑んでいたがどこか遠くを見ていた。

「私・・・離婚するの・・たぶん。」
聞きたがっているジュングになぜ話したのかわからないが、まだこっちにいた時に『好きだ』と告白されたから話したのかもしれない。

「からかうなよ。おじさんから、自分の親友の自慢の息子の嫁になる。優秀な医者で将来有望だ。親の会社もこの国一番の玩具メーカーだって・・」
「優秀な妻にはなれないの。」
「生まれるんだろ?あの子の弟か妹が・・」
「弟よ。性別は聞いたの。」

ジュングはそれ以上聞かなかった。
ハニの父が結婚式の写真を町の人に披露した時は、幸せそうに相手と寄り添っていた写真を見た時と表情とは違っていた。
相手の男性の顔を見た時、その人は微笑んでいなかったのは気になっていた。
彫刻のように整った顔は、俳優かと思う程にきれいだった。

もうすぐ生まれる子供と花を見て楽しんでいる女の子と2人がいるのだから、結婚してからも幸せな日が続いていたはずだ。

「スンハ!バスの運転手さんの休憩時間がなくなるから、もう行くわよ。」
女の子は素直な子供で、元気に返事をしてすぐに戻って来た。



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はちみつレモン 1

のどかな田園風景と調和する少し型の古いバスは、ガタガタと音を立てて砂埃を上げながら走っていた。
田舎ではバスの乗客も都会ほど多くはなく、むしろ赤字路線ではないかと思うくらい乗る人は少なかった。
その座席が指定席でもあるかのように30代くらいの一人の女性が車窓の景色を楽しんでいた。
バスの運転手も乗客が終点まで乗ることがないとわかっているのか、慣れた道を鼻歌を歌いながら運転をしていた。

「お客さん、次が終点ですよ。」
女性は運転手の声に応えた。
「ありがとうございました。」
バックミラーで自分を見ている運転手に笑顔で応えると、膝枕で眠っている女の子を起こした。

「スンハ・・・スンハ・・・起きて。」
「・・・ぅん・・・・」
女の子は余程疲れて眠いのか、小さく返事をするが中々起きることはできなかった。
終点と言っても今いる場所からまだ10分ほどはかかる。
急がなくてもいいが抱きかかえてバスを降りるのは今の自分の状況では危険だった。
「スンハ・・・バスを降りたらベンチがあるから、はちみつレモンのジュースをあげるね。」
「はちみつレモンのジュース?」
『はちみつレモン』と聞いただけで女の子はパッと起き上がった。
その女の子は、女性の子供だとわかるくらいにそっくりな顔をしていた。

「ママ、荷物はスンハが持つね!」
「重いからママと一緒に持とうね。」
バスはゆっくりと終点のバス停に停まり、ピーっという音がしてドアが開いた。
運転手は幼い女の子を連れた女性の方を振り向いた。

「ハニじゃないか?ハニだろ?パルボク食堂のオ・ハニだろ?」
自分を知っているように気楽な感じで話しかけたバスの運転手を見て、そのハニという名前の女性は驚いた顔をした。
「ママ・・・知っている人?」
「ママを知っている人だとは思うけど・・・・」
運転手は二人の方まで歩いてくると、その女性の大きなカバンを持ち上げた。
「小さい時に裸になって一緒に川で遊んだジュングだよ。」
「ママ、男の人と裸で川で遊んだの?」
ハニは運転手のその言葉に、その男性が幼い頃にこの村に住んでいた時に一緒に遊んだジュングだと気がついた。
「小学生の時にね・・・」
「パパには内緒?」
「・・・・・」
ハニはその言葉に応えなかった。

「家まで荷物を持っていってやるよ。折り返しの時間まで、いつもパルボク食堂で休んでいるから。」
「いいの?」
「その身体じゃ大変だろう。旦那さんはお腹の大きい妻を幼い子供と二人で田舎に行かせて心配じゃないのか?」
女の子は運転手の言葉を聞き母の顔を見てから、怒った顔で言い返してきた。

「パパは仕事が忙しいの!」
女の子の怒った顔と対象的に、悲しい顔をしたハ二に、なにか事情があるのだと運転手のジュングはそう思った。



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紅梅と白梅 最終話

グミとハニが使用人たちに指示を出しながら、紅梅と白梅の前に宴席の用意をしていた。
スンジョたちが夫婦になってから毎年紅梅と白梅が咲く季節になると、ペク家やオ家とポン家で花見を行っていた。
三家のスンジョとハニとジュングたちも毎年の恒例行事を楽しみにし、その三人も親や幼い兄弟たちが楽しめる志向も毎年考えていた。

「ポン家のご長男も、嫁をもらうとスンジョから聞いたが、今日連れて来てくれるのだろうか。」
ペク家の当主のスチャンが楽しそうに宴席の準備をしている妻を見ながら、長男のスンジョに聞いていた。
だが、スンジョは父の問いに何も応えなかったが、口角を上げてほほ笑んだ。
それが返事と伝わった父は、良かった良かったと独り言をつぶやきながら頷いていた。

「お父様、今年の紅梅と白梅は花の咲き具合も香りも見事ですね。」
ハニは義理の父であるスチャンにお茶を渡してながら、キラキラと輝く笑顔を見せていた。
その笑顔を見ているスンジョは、最愛の妻の顔を見つめていた。
「三家が安定し、吉事が続いているからね。ペク家オ家は可愛い二人の孫が日が経つにつれて愛らしくなっている。」
スチャンがそう言っていると、スチャンの妻とハニの父が揃って三人に近づくと、ハニはスンジョの横に並んだ。

「旦那様・・・もっといい話があるのよ。」
グミは夫の手を取ると、若い二人の方を見て目配せをした。
「いい話とは?」
妻と親友のギドンの視線の先にいる若い夫婦の方を不思議そうな顔で見た。

「ポン家の人達が来てから報告をしようと思っていましたが・・・・・司憲府(サホンブ)に配属が決まりました。」
「おお・・・そうかそうか・・・」
自慢の息子の出世にうれしくてしかたがないと言う気持ちが身体全体に表す父に、スンジョはまだ伝える事があるようだった。
「それと・・・・ハニが懐妊しました。夏になる前に生まれる予定ですが、暑いので涼しい場所に静養に行かせたいので、その時は乳母のパルボクだけでは大変なので、ペク家の使用人も何名かかりたいと思いますがいいでしょうか。」

「勿論構わんよ。紅梅と白梅が見事な年は吉事が重なる。ギドンと親友になったのも紅梅と白梅が見事な年だったなぁ」
スチャンの言葉にギドンも嬉しそうに頷いていた。
心の中では添い遂げられなかった妻に『大切な娘は優秀な夫と可愛い子供たちと幸せに暮らしている』とみんなの笑顔を見ながら呟いていた。





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紅梅と白梅 69

ぼんやりと庭を見ているハ二の表情は寛いでいた。
幸せで、気を張ることもなく、風の流れのように時の流れを楽しんでいるようでもあった。
ハ二の顔に風が当たると、目を閉じてその風を感じていた。
背後から来る人の気配を感じても、その人が誰であるのかハニはわかっていた。

「体を冷やさないほうがいい。」
そう言いながらスンジョはカッチョゴリをハニの肩にかけた。
「18年も経つと、あの小さな枝だった紅梅も白梅にはかなわないが、見事に花が咲くようになったね。」
「私の簪を大切に育ててくださったから・・・・・」
頬を染めてスンジョの顔を見ると、自分を見つめていたことに気が付き、さらにハ二の顔は赤くなった。
「今日はハニと初めて出会った日の記念だから、これを記念に作ってもらったよ。」
「私と初めて会ったのは、初夏に入る前で梅の季節ではなかったわ。」
「ハ二が気が付かなかっただけで、紅梅の枝を手にした時が始まりだよ。」

スンジョが懐から取り出した手巾を広げると、赤珊瑚が梅の花を模した簪が輝いていた。
「綺麗・・・私には不相応だわ・・・」
「ハニのために職人に作らせた・・・・」
いつも挿している簪を外し、記念に作った紅梅の簪を挿した。
母が父から送られた簪とは違い、初めて自分のために作ってもらった簪に、ハニは感極まって涙が溢れてきた。

「庭に出ようか?もうすぐ母上たちが帰ってくるから。」
スンジョに手を添えられてハニは庭に出ると、二人でゆっくりと紅梅と白梅の近くまで移動した。
近くづくと紅梅と白梅の香りが合わさり、どんな香木よりも芳しい香りがした。
無駄な枝は毎年庭師に選定してもらっているおかげで、白梅に釣り合うように紅梅が枝を伸ばしていた。

「母上から聞いたけど、ハ二がすごく怒っていたって・・・・」
「この間って・・・・あれはあの子達が行けないのよ。大切な木に登っていたから。」
「ハニも子供の頃に女の子なのに木に登ったのじゃなかったのか?」
「そうだけれど・・・・親になってわかったの、母親はどれくらい子供のことを心配するのか・・・・スンハが女の子なのに、男の子のスンリが木に登れなくて泣いていたら縄で引っ張り上げようとしていたから、そのほうが危ないじゃないの・・・・・」
ふたりが婚儀を挙げてすぐに二人の可愛い子供の親になると、ペク家の女主人のグミは毎日楽しく双子の孫を可愛がっていた。
オ家で暮らす息子夫婦に理由をつけては会いに行き、月に一度ではなく一日おきにペク家に孫を連れて来るようにと言っていた。
さすがに一日置きにハ二が一人で連れてくることは大変だからと、ひと月ごとに生活する屋敷を移動していた。

「お母様!ただいま帰りました!」
元気な声を発しながら走ってくる愛らしい顔の女の子と、しゃくりあげながら涙をこらえている男の子が女の子の後ろを祖母のグミに手を引かれて歩いてきた。
女の子は父の姿を見ると母にそっくりな笑顔で、しゃがんでいる父の胸に飛び込んだ。


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紅梅と白梅 68

「良かったのかしら・・・」
「離縁しようと思うのですか?」
心配そうな表情をしているハニにスンジョは応えを求めるように尋ねた。
「それは・・・・」
「彼女は私の妻にはなれないです。私の気持ちは本当はもっと前に気づいていたのです。相手の気持ちよりも自分の思いを優先する・・・・両班だから、家柄だからという気位の高さが人に負けるのが許せないだけで、相手の気持ちを考えるという事が欠けているのですよ。私はどなたとでも心を開いていける性質ではないので、ヘラと一緒になっても幸せになれないと思いますよ。」

ハニがヘラと会ったのは今日が初めてだが、同性で年齢も近いから彼女の気持ちは分かる。
スンジョがなんて言おうが、ヘラのスンジョへの想いは本物だ。
ただ、人の気持ち委は他人がどう考えようと、その気持ちは変える事は出来ないし他人が変えてはいけない。

「さあ、もう行きましょう。この部屋は、戻って来る事が出来るので、お母様の思い出の品だけを持って行けばいいですよ。」
ペク家の嫡子なのにオ家に行ってハニの父と一緒に過ごしてくれる事を選んでくれた。
ハニが父親と一緒に過ごした時間が短く、ペク家から婚姻の承諾を迷っていたからと言うわけだけではないが、たった数日一緒に過ごしたペク家の人々の気持ちがありがたかった。

輿の用意が出来たと連絡があると、スンジョはハニの手を取って玄関に向かった。
玄関にはヘラの姿がなかった。
ホッとした気持ちに気づくと、ハニは自分の心に心の中で戒めた。
手を添えてハニが輿に乗って落ち着くと、スンジョは自分の愛馬の手綱を持って来た使用人に礼を言うと馬にまたがった。
輿の窓を少し開けて、見送るペク家の人々に会釈をした。
いつでも帰って来られるとスンジョに言われたが、目を潤ませて笑顔を見せているグミを見てハニもまた目を潤ませた。



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