大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2023年05月

紅梅と白梅 59

「母はどちらかというと世間を知らず、人の考えも知らず自分勝手なところもあります。ははがよういしたあの部屋を見られたと思いますが気にされないでください。」
今日に至るまでスンジョとは数回会っただけだが、母と楽しく過ごしていた時や、父と一緒に暮らし始めた時のその思いとは違う思いが芽生えていることにハニは気づいていた。

ペク・スンジョという若い両班に、初めて会った時から好意を抱いていた。
当時は妓生になったばかりで、特別な感情を一人の人に懐いてはいけない。
母のような誰にでも別け隔てなく笑顔で話を聞ける妓生になろう、まだあの頃は幼すぎてそんな言葉で思っていたわけでもなかったけど、今はそう思っていたのだと言えるようになっていた。

「ハニさん、庭を案内します。」
「そんな、ご迷惑ですから。」
「宴は好きではなくて・・・慣れなければいけないのですけど、不機嫌な顔をしていたら場の空気を悪くしてしまいますから・・・」
親しい人たちだけの宴でも好きではないというのは本当なのだと思う。
芙蓉楼に知り合いの方といらした時、本当は来たくなかったのかもしれないけど、あの時はとてもご迷惑をかけたのに、私はまだ助けていただいたのにお礼さえも言えない。

「ハニさん?」
「あの・・・私・・まだお礼を・・・」
「お礼?」
「芙蓉楼でスンジョ様のお知り合いの方といらした時にご迷惑を・・・・」
スンジョは両班の娘らしくない表情のハ二に心が揺れた。
「それなら、私に庭を案内させてください。元々は父が作った庭ですが、少しずつですが私に任せてくださるようになったので・・・意外でしょうが自慢の庭なんですよ。」
寡黙な人だと思っていた。
こんなに雄弁に話せる人とは思わなかった。

庭を案内して、植栽の説明を丁寧に話してくれるスンジョに、憧れ以上の気持ちがどんどんと大きくなっていった。



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紅梅と白梅 58

重ねられた手を頬を染めて見つめるハニと、頬を染めたハニを見つめるスンジョ。
スンジョのをそんな表情を見たのは初めてだった。
いつも冷静で堂々としていたスンジョが、心に隙を作って自分自身を解放していた。
ジュングはスンジョのそんな表情に、苦笑いをして二人に背を向けた。

「もう少し飲んでくる・・・・・」
「ジュング・・・」
スンジョは分かっていた。
ジュングはハニに想いを寄せている。
幼い頃よりいつも一緒にいたから、他人には分からない心の変化にも誰よりも早く気付けた。

「あの・・・・手を・・・・」
「あぁ・・・すまない・・・」
知らないうちにハニの手を握っていた。
スンジョはその手を離すと、紅梅の方を見つめた。

「うちの使用人に教えてもらったのだ。樹木にも心がある。熱心に声を掛けると根がついて花も咲くだろうと・・・」
「でも・・・どうして私が落とした枝を・・・どこにでもある紅梅です。」
「なぜなのかな・・・幼心にも、ハニさんの思いのような気がして。」
「私の思い?」
優しい眼差しだった。
ジュングのように、自然に言葉が出せる人柄ではないが、心の中は見せないようにしているがとても優しい人だと伝わる。

「母が失礼な事を言ったのではないでしょうか?」
「・・・・・」
「あの部屋は母が私の為に用意したのですが、気になさらなくてもいいですよ。人の気持ちは他人がどうこうする事は出来ませんから。」
「気にしていません。私は今は両班の娘として生活していますが、妓楼で生まれ育ち妓生として仕事をしていましたから、とてもスンジョ様のお母様のお気持ちは・・・・・」
ハニの気持ちはその言葉に込められていた。
両班の年頃の娘はペク家の人間と関わりを持ちたいと思っているのに、自分の育った環境を心配して一歩引くハニにスンジョの心は揺れた。



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紅梅と白梅 57

庭の広さは父の屋敷と比べられないくらいに広い。
部屋の中から見た景観はとても調和が取れており、職人が手入れを怠っていないのだろう。
同じ両班でもペク家はオ家よりも地位も財産も比べられないほど違うのに、親友家族を招いての宴を用意して快く迎え入れてくれたことは、この三人の親たちの絆の強さを証明している。

幼い頃に何度か訪れていた頃から、ペク家の庭が好きだった。
特にペク家の白梅はスッと伸びた枝と花が満開の時はとても華やかだった。
よく考えると、ペク家の白梅の花の大きさは、他の白梅よりも大きく香りもしっかりとしていた。
その白梅を見上げるように紅梅の枝が伸びていた。

「今年はきっと今までで一番花が咲くと思います。」
スンジョがジュングと一緒に庭に出ていたことに気が付かなかった。
二人は親たちと同じように仲が良いのだろう。

「私達がいつも一緒だから、おかしな関係だと思っておるのだろ。」
「いえ・・・そんなことは・・・」
外見を見ても二人は性格が全く違う人達だとわかる。
「おかしな関係かもしれないな。ハニさんと三人は生まれたとき・・いや生まれる前から決まっていたようだよ。」
「ジュング、私達から言わないほうがいいのじゃないだろうか。」
「知る前に聞いておくのもいいかもしれないぞ。」

ジュングがスンジョの背中を押してハ二に近づけさせた。
「お前に譲ったんだ。」
「譲ったって・・・」
スンジョはジュングの気持ちを知らなかった。
幼い頃からいつも一緒にいたから考えていることもよく分かっていたが、大人になるに連れてお互い心の中のことをすべて言っていたわけではなかった。
それでも言わなくてもその僅かな表情で、相手が何か考えていることは気づいている。

「父上がハニさんの母上と結婚をしていたらハニさんは私の妹だ。その妹を任せられる男は親友のスンジョしかいない。ハニさんとスンジョが幸せになることは私の幸せなんだよ。」
ジュングはハ二の手を取るとその手をスンジョの手に重ねた。
父親同士お互いを信頼している姿を、スンジョもジュングも憧れていた。
災いを好まない親の子供だから、その思いを受け継いでいきたい。


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紅梅と白梅 56

「私がこの部屋を用意した理由は分かるかしら?」
「いえ・・・」
分からないわけではなく、薄々気が付いていた。
でもそれを自ら口にする事は出来なかった。
目上の人に気楽に話をする立場でもなく、ましてや気心が知れた相手でもないから。

「主人の願いでもあるけど、私が一番願っているのかもしれないわね。娘が欲しかったの・・・娘がいたら毎朝服を選んで髪を整えて、テンギはどれにするか。白粉を付けて眉を書いて・・・そんな夢を持っていたのだけど、生まれたのは息子二人・・・・それなら主人の仲の良い人の娘を嫁に貰えばって思っているの。」
この女性(ひと)と家族になる・・・・
そしてこの家の若様の妻に・・・・そんな事になれば嬉しいのだけれど、あの人はこの屋敷の白梅のように凛として華やかではない花なのに気高くて近寄りがたい人。
言葉にしなくても優しい事は分かる。
私が落した紅梅の枝を大切に育ててくれた。

「ハニさん、私からお願いすることではないかもしれないけれど、うちに嫁いで来る気持ちはないかしら・・・」
幼い頃は父親のことを知りたかったが、母親が悲しむと思い口にしうることはなかったが、母親が亡くなってから妓生として生涯過ごすつもりでいた。
叶うことのない夢だと思っていた父親との生活。
それが叶うことになったらそれ以上のことを望む気持ちはなかった。
両班の娘が嫁ぐには年齢が遅い。
嫁がないのなら、母親の思いを一緒に暮らす父親に伝えたい。

「せっかくですが・・・父を一人にすることは・・・」
グミはフフフと笑った。
「ギドンさんも家にこればいいのよ。お屋敷を空にするわけには行かないのなら、うちの離れを別宅にして時々来るのよ。」
この人は何も考えないで話をしているのではない。
こうなればこうする、こうすればこうなればいいと、答えを持って話している。
女性にしては珍しく頭も良くて全てを計算している人だ。

「返事は急がないから、お父様と相談して決めてくれればいいわ。きっとお父様もこの縁談話に反対はなさらないと思うわ。」
答えに困っていたハ二を気遣って、無理強いはしなかった。
男たちは酒を飲んで楽しそうだけど、退屈しのぎに庭を散策してきたらどうかと言って部屋にハ二を残して離れていった。



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紅梅と白梅 55

気の置けない仲間だから、父は酒によって楽しく笑っているのだろう。
血の繋がりのある父娘なのに、長い年数離れて暮らしたからお互いに気を使っていたのだから、この人達の家族とも長く付き合っていけることが親孝行なのだろう。

ハニは父の楽しそうな顔を見ながら目の前の料理に手を伸ばしていたが、緊張をして食が進まなかった。
それに気がついたグミが、ハニの方に近づいて耳打ちをした。

「父親同士の酒の話の相手は退屈でしょ?」
「いえ・・そんな・・」
「ハニさんのために用意した部屋を見てくださらないかしら。」
グミはそう言うと夫のスチャンにハ二と席を外すことを伝えると、立ち上がるようにハ二に促すと侍女に先に部屋に行ってとを開けておくようにと伝えた。
立ち上がる自分を見ているスチャンに、退席する失礼を詫びるように頭を少し下げた。

「三人は性格は全く違うのだけど、とてもお互いを大切にしているの。主人は穏やかそうに見えるけど、意外と言うことは言ってピシッと纏めるのよ。」
無邪気な子供のような表情で話をするグミを、ハニは短い時間で大好きになった。
「ポン・ジュングンさんはね、武官らしく見かけは怖そうだけどとても優しいの。奥様を亡くされたときはご長男のジュングはまだ乳飲み子でね・・・ひと月は病人のようだったの。今は若い奥様を迎えて、とても愛されているのよ。主人もジュングンさんも、ハニさんのお父様をずっと信じて手を尽くしたのだけど、ハナさんの病を治せなかったのはとても辛くて・・・でも、こうしてハニさんを迎えて三家族が揃って笑顔で過ごせる時間を設けることができてよかったわ。」

母が父への想いを胸に秘めて、辛くてもいつもニコニコと微笑みを忘れなかった。
そんな母が愛した父を、長い時間ともに過ごすことができなくても、すぐに打ち解けて過ごすことができ、父の親友たちも自分を歓迎して迎えてくれたことに感謝しかなかった。

「ハニさん、この部屋よ。」
開けられたと絡み得る部屋は、父と暮らす屋敷とは比べることができないほど豪華な室内だった。
庭に面した戸をグミの侍女が開けると、子供の頃に眺めた白梅が間近に見えた。

「白梅の横の小さい木が、ハニさんが残していった枝を根付かせた紅梅よ。」
白梅を見上げるように紅梅の枝が伸びていた。
あの時、自分が帰ったあとにスンジョが大切にしてくれた。
何も知らずにいたが、音がつくかどうかもわからない紅梅の枝を、大切に育ててくれた思いに涙が流れそうになった。



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