大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2022年12月

秋桜の丘で 126

ハニは祖母のいる家に帰る前に、仕込みをしている父の店に立ち寄ることにした。
父の親友の家に同居という形で一緒に暮らすようになっても、店の仕事が忙しくてなかなか話す機会もなかった。
その分、グミやスチャンがハニが寂しく感じないように、父親代わり母親代わりをしてくれていたが、スンジョの見合いの話を知ってからは少し気まずく感じるようになっていた。

「パパ・・」
「おおハニ、朝早くからどうした?朝ごはんを食べてきたか?」
店の中には父一人しかいなかった。
幼馴染のジュングは何時に来るのだろう。
こっちに出てきて父の店で修行をしているのに、大学生になったら会う機会が減ってしまったのは気にしていた。
「まだ、食べていない・・・・今日・・・」
「ジュングか?」
ジュングのことを知りたいわけではないが、父の言葉に否定することもしなかった。

「ジュングはもうすぐ来るけど、ハニが朝食をゆっくり食べられるよう邪魔をしないように言っておくよ。」
幼馴染でいつも一緒に遊んでいたジュングでも、今はできれば顔を合わせる気持ちもなかったが、そんな我儘なことはとても言えない。
目の前の父にも片思いをしているスンジョを諦めなければいけない気持ちで落ち込んでいることも知られたくない。

「あのね・・・大学がしばらく休みなの。」
「そうか・・・それならゆっくりして行くか?」
「違うの・・・おばあちゃんの所に行こうかと思って・・・」
ギドンは『ハハハ』と笑って、私物を置いている休憩室に行き、すぐに財布を持って戻ってきた。
「遠慮しないで言えばいいのに・・・ほら、小遣い・・・交通費と行く前におばあちゃんに土産でも買っていってあげるといい。」
一緒に暮らすことが出来なかった負い目のある父が、自分に気を使っているのはわかっているから、差し出した小遣いもを受け取らないとまた悲しむと思い、ハニは作り笑いをして素直にそれを受け取った。




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秋桜の丘で 125

ハニが家を出てしばらくすると、スンジョが旅行用のバックを持って降りてきた。
「どこかに行くの?」
「大学が休みだから、二泊三日で旅行をしてくる。」
「誰と?」
グミは少し棘のある言い方で聞いた。
「一人で行く。最近一人の時間がなかったから・・・・」
「そう・・・」
今度はまた言い方を変えて何かを期待するような話し方だった。

そのグミの微妙な態度に、なにか意味があるのかすんじょにはがわかっているのは、いつもの面倒なことを企んでいるのだろうということだけだった。
息子の心の中の迷いがあることに気づいていても、その迷いが何であるのかまでは知らない。
成長とともに無口になり心の壁を作り、決して話しにくい両親ではないのに何もかもを抱え込んでしまう。
その息子のために、本当に必要で大切なことを教えたくても、心を閉ざした息子に何もしてあげることは出来なかった。」」

「いき先が決まっていないのなら、山の別荘に行ってくれないかしら。」
「気が向いたら考えてみる・・・朝食はいらないから・・」
そう言うと、スンジョは玄関を出ていき、またペク家はひっそりとした。




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秋桜の丘で 124

「おはようございます。」
「おはよう・・・早いのね。どこかに出かけるの?」
ハニは朝早いダイニングを見回した。
テーブルの上は誰も朝食を食べた形跡もなく、まだスンジョもウンジョも起きてきていない。

「大学が連休で休みなので、おばあちゃんの所に行ってこようかと思って。」
「まだ秋桜は咲いていないかもしれないけど、気候もいい状況だからいいわね。一つお願いをしてもいいかしら?」
「私にできることがありましたら。」

グミのお願いは、いつもは人に頼んでいた別荘に空気を入れることを、今年は頼めていないから1日か2日でもいいから窓を開けて風を入れてほしいということだった。
祖母に会いにいくというのは口実で、本当は見合いをしたことを知ってスンジョの顔を見るのが辛いからだ。

「行っている間に部屋の掃除もしてきましょうか?」
「悪いわね、お願いしようかしら。そんなに丁寧にしなくてもいいから適当にやるだけでいいわよ。」
向こうに行っても、ジュリもジュングもこっちに出てきているから、仲の良い人たちと休暇を過ごすこともない。
思いつきで祖母の所に行こうとしているのを父は知らない。
黙って出て行くと、きっと余計な心配をかけてしまうから、父の店によって一言言って置かなければいけなかった。

スンジョが起きて来るまでにこの家を出て行こうと、朝食は簡単に済ませることにした。

「おばさんの食事・・・健康に気遣ってくださってありがとうございます。」
「あら・・最後の朝食みたいな言い方ね。何かあったの?」
「えっ?」
ハニは深い意味で言ったわけではないが、心の中の迷いがそう思わせる言い方にしたのかもしれない。

「もしかして、スンジョが見合いをしたことを知っているの?」
何も返事はしなかったが、そのことが心のなかで引っかかっているのは事実だ。
「まだ結婚するわけじゃないし、この先のことはわからないわ。だからハニちゃんは気にしなくてもいいわよ。」
グミはそう言ってくれるのは、ハニがスンジョに好意を持っていることを知っているからで、だからとい
とそれについてどうしていいのかを言うことはなかった。

当たり前のこと・・・
ペク家にはペク家の事情があるのだから。




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秋桜の丘で 123

スンジョとハニはもともと仲の良い同居人で、何でも自然に話し合うことができる存在でもない。
壁を隔てただけで距離は遠くはないのに、見合いをしてから縮められないほどの距離感があった。
以前は静かにしていなくても聞こえていたハニの鼻歌と、時々音が外れている歌声。
同居を始めた頃は、音が外れて聞こえるとイライラしていたが、最近はその声が聞こえて来ないだろうかと耳を澄ませていることに気がついていた。

今日も誰かと電話をしている声が聞こえるが、話していることも聞こえず笑っている声も聞こえてこない。
誰と電話をしていても構わないと思っているのに、視線は机の上に開かれている本に向いてはいない。
見合いをしたって結婚をするわけじゃない。
それはハニに言うのではなく、自分自身に言っていた。
父の後継者として進む道は決まっているのに、なぜそれを受け入れる気持ちが薄れているのだろうか。

スンジョは見慣れている秋桜の花の栞の裏側を見た。
『ハニちゃんとずっと一緒にいたい』幼い頃の思い出の栞は、スンジョの秘密の一つだった。
あの頃の友達のいないスンジョにとって、あの頃のハニは大切な友達の一人だ。
誰も知らない栞の裏に書いた言葉は、辛い時にいつも見ては心が折れそうな時に楽しい日々を思い出して耐えてきた。

授業もしばらく講師が休みだから行ってこようか・・・・・
おそらく初めて自分からあの秋桜の丘の別荘に行きたいと思ったのかもしれない。
まだ秋桜の花は咲いてはいないだろうが、別荘から見下ろす景色も疲れた心に安らぎを与えてくれる。

思いつきではあるが、当座の身の回り品をバックに詰めた。
明日の朝父の車を借りて、別荘に行こう。
毎日のように合うヘラとのデートは、退屈でなのに体の疲れがたまる一方だ。
ヘラは自分と性格も考えていることも似ているのに、退屈だと思うのは似すぎているからだ。
彼女からも離れていたいと思い、黙って合わないでいるのは失礼であることはわかっているが、今後のことで考える時間がほしい。

ベッドで気持ちよさそうに眠っている弟の寝顔が羨ましいが、自分で決めたことを自分で解決したかった。




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秋桜の丘で 122

「よぉ、まだ起きていたのか?」
「ぅん・・・今からお風呂に入るけど遅くならないうちに出るから。」
「別にいい・・・今日は疲れたから明日の朝シャワーを浴びる。」
何故その言葉が出たのか何を考えていたのか、そのスンジョの言葉に胸がいたんだ。
スンジョとすれ違いそのままバスルームに入ろうとし、ドアノブに手がかかった時二波には勢いよく振り向いた。

「ヘラと・・・・ヘラとお見合いをしたの?」
「知っていたのか。」
「そうなの?ヘラと結婚をするの?」
「見合いはそういうものだろう。結婚を前提にするものだろう。」
スンジョは一度もハニを振り返らないで自分の部屋のドアを開けたが、一瞬だけ動きが止まり振り返ろうとしたが結局そのまま振り返ることはなかった。

結婚するの?
その意志は最初はあった。
大学を出てその時期が来たらどこかの令嬢と見合いをして結婚し、ひとりかふたりの子供の親になる・・・
人と関わることが苦手で、恋愛とは自分は無関係だと思っていた絡み合いをしたが、結婚する気持ちは日が経つに連れて薄れていた。
先のことも過ぎたことも気にしないはずなのに、見合いをしてから先のことも過ぎたことも心がざわついて落ち着かなかった。

「お兄ちゃん・・・帰ったの?」
「起こしたか?」
「ううん・・・大丈夫・・・眠いから寝るね・・・・」
ウンジョはそのまま寝息を立てて眠った。
背にしているドアの向こうからバスルームの湯の音が聞こえてきた。




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