少し言い過ぎたかと、一瞬心が痛んだ。
悲しい表情のハニを見るのは、楽しくはなかった。
「そうね・・・同居人よね・・・・大学に入るまでは・・・・」
「・・・・」
差し出していた弁当の入っていた袋を、ハニは元気なく降ろしてスンジョの先を歩き出した。
両親はいつまで同じ家に住んでもらうとは、一度も行った事はなかった。
父親が親友と一緒に暮らせることを喜んでいたのだから、期限を付けないでの同居なのだろう。
他人と一緒に生活をする事は、スンジョには少し落ち着かない事だったが、あの両親はそんな事も知らないはずだ。
喜怒哀楽がはっきりとしているハニは、後ろ姿にも心の中の感情が現れていた。
急いで歩いているようでもないハニに追い着くと、スンジョの弁当の袋を掴んだ。
「スンジョ君・・・・」
「オレの冗談にイチイチ反応するな。お前が1クラスに来ると面倒だから、自分で弁当は持って行くよ。」
もう少し優しい言い方ができればよかったのに・・・・・とその後ずっと思っていたが、スンジョには優しい言葉を掛ける事が出来ない。
まだ幼い時に出会った自分なら言えたかもしれない。
心の中の寂しさを誰にも言えなくても、あの時の自分ならきっともう少し優しかった気がする。
誰のせいでも誰が悪いわけでもないが、人に優しい言葉を掛ける事が出来なくなったのは、人に対して心を開く事が出来なくなったからなのかもしれないが・・・・・
登校する時のハニに対しての態度に、少し良心が咎めていたが、クラスメートとの会話の後に起きたことでその気持ちが変わった。
「スンジョ、昼食を食べに行くぞ。」
「今日は、弁当を持って来たから・・・」
「弁当?今日のメニューはお前の嫌いな物だったな・・・・・?手紙が落ちたぞ。」
秋桜の花柄の封筒が床に落ちた。
「またラブレターか・・・・・弁当・・・今日のはオ・ハニが作ったのか?オムライスにハートが・・・・」
スンジョは、オムライスの弁当をハニが作ったのではないが、グミが何かを企んでいるのだと思い、一緒に入っていた手紙をハニに書かせて持たせたのだと思った。

人気ブログランキング
悲しい表情のハニを見るのは、楽しくはなかった。
「そうね・・・同居人よね・・・・大学に入るまでは・・・・」
「・・・・」
差し出していた弁当の入っていた袋を、ハニは元気なく降ろしてスンジョの先を歩き出した。
両親はいつまで同じ家に住んでもらうとは、一度も行った事はなかった。
父親が親友と一緒に暮らせることを喜んでいたのだから、期限を付けないでの同居なのだろう。
他人と一緒に生活をする事は、スンジョには少し落ち着かない事だったが、あの両親はそんな事も知らないはずだ。
喜怒哀楽がはっきりとしているハニは、後ろ姿にも心の中の感情が現れていた。
急いで歩いているようでもないハニに追い着くと、スンジョの弁当の袋を掴んだ。
「スンジョ君・・・・」
「オレの冗談にイチイチ反応するな。お前が1クラスに来ると面倒だから、自分で弁当は持って行くよ。」
もう少し優しい言い方ができればよかったのに・・・・・とその後ずっと思っていたが、スンジョには優しい言葉を掛ける事が出来ない。
まだ幼い時に出会った自分なら言えたかもしれない。
心の中の寂しさを誰にも言えなくても、あの時の自分ならきっともう少し優しかった気がする。
誰のせいでも誰が悪いわけでもないが、人に優しい言葉を掛ける事が出来なくなったのは、人に対して心を開く事が出来なくなったからなのかもしれないが・・・・・
登校する時のハニに対しての態度に、少し良心が咎めていたが、クラスメートとの会話の後に起きたことでその気持ちが変わった。
「スンジョ、昼食を食べに行くぞ。」
「今日は、弁当を持って来たから・・・」
「弁当?今日のメニューはお前の嫌いな物だったな・・・・・?手紙が落ちたぞ。」
秋桜の花柄の封筒が床に落ちた。
「またラブレターか・・・・・弁当・・・今日のはオ・ハニが作ったのか?オムライスにハートが・・・・」
スンジョは、オムライスの弁当をハニが作ったのではないが、グミが何かを企んでいるのだと思い、一緒に入っていた手紙をハニに書かせて持たせたのだと思った。

人気ブログランキング