大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2022年06月

紫陽花の花 44

周囲はカップルで結婚式の衣装を身に来ている人ばかりだった。
どの人たちも幸せそうに笑顔で話をしながら選んでいた。

スンジョ君のバカ・・・意地悪・・・・・

結婚式を控えた女の子の顔が悲しそうにしている事など普通は考えられない。
一旦へそを曲げてしまったスンジョが、そう簡単に気持ちを切り替えてくれるはずはない。
どうせどんなドレスを着たって、スンジョが褒めてくれる事なんてない。
一度っきりの結婚式。
好きなドレスを選んで、花婿がどんな衣裳でも記念になればいい。

「こちらのレースはフランス製で糸もとても上質な物を使っています。これだけの物はそうないと思います。こちらのドレスはシンプルですが、光沢もあり織り込まれた模様が光の当たり具合で様々な表情を醸し出します。」
レースのドレスも、シンプルなドレスもどちらも捨てがたかった。

「試着なさいます?」
きっと店員は一人で来ている私に、勝手に妄想結婚でもするのだろうと思っている。
そうじゃないとか言っても信じて貰えないだろうし、仕事で忙しくて来られなかったとかそんな事で誤魔化したって空しいだけ。

鏡に映るドレスを着た私・・・・本当に幸せ?

二着のドレスを試着し、選ぶとしたら・・・・・
「このレースのドレスに・・・・・」
「そっちはダメだ。方が出過ぎている。お前はこっちのシンプルな方でいい。」
「スンジョ君・・・いつからそこに・・・・」
スンジョが選んだドレスを店員が持って行くと、ハニは余計に頭に来た。

「何よ、何よ・・・一人で観に行けって言ったくせに。」
「暇だったから、来てやっただけだ。お前も一人で決めるのに迷っていたのだからありがたいと思え。」
結局スンジョのこの言い方にイラっと来るが、言い返す事がハニには出来なかった。
素直になれないスンジョに、いつまでも怒っているのもバカらしかった。



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紫陽花の花 43

「ねぇ、これはどう?」
一番気に入っていた物ではないが、これなら派手過ぎない。
「別にさっきのでもいいぞ、オレは指輪はいらない。」
「ダメよ。あなたは特に既婚者としてはめてもらわなきゃ。」
きっとこの先もスンジョを好きになる女性(ひと)の心配をし続ける事になる。
スンジョが『さっきのでいい』と言ったのだから、気が変わらないうちに決めてしまおうと思った。

「それじゃ・・・これで・・・」
「サイズ調整をします。男性の方の手を少し貸していただけないでしょうか。」
明らかに嫌そうな顔をしてスンジョは手を店員の前に出した。
サイズを確認し終わると、スンジョは財布からクレジットカードを出した。
「支払いはこれで・・・」
さすがに大手玩具メーカーの息子だと思うゴールドカードをトレイの上に出した。
「結婚指輪なんて足枷だ。支払の処理が終わったら先に店を出る。」
「足枷って・・・そんな言い方をしなくてもいいのに。」
戻って来たカードを財布に入れると、スンジョはニコリともしないで店の外に出た。

気まずい木はしたが、愛想笑いを店員に向けると、店員も気にしていないように丁寧なあいさつをした。

「ねぇ、機嫌を直してよ。宝飾店に入った事がないから色々と見たかったんだから。今度は衣装を身に行くでしょ?」
助手席に座りながら、不機嫌なスンジョの様子を窺い、結婚したらこうしてご機嫌を取る事もしなければいけないのなら、今から練習をしようとこの時は単純に思っていた。
「衣裳はお前ひとりで見て来ればいい。」
「そんな・・・スンジョ君だって決めなきゃダメじゃない。大急ぎで仕立ててもらわないと間に合わなくなるから・・・・」
「面倒だ。」
「面倒・・・って、結婚式は一度きりなんだから・・・・」
「二度もする気はない。」
二度もする気はないといった意味は、ハニ以外好きになれる女性は現れないと思っていたから。
衣裳なんて本当に何でもよかった。

「車を停めて。一人で行くから・・・・」
ハニはスンジョの態度に我慢ができなくなっていた。
急ハンドルを切って路肩に車が停まると、ハニはシートベルトを外して車から降りた。
「スンジョ君は普段着でどうぞ!」
怒って歩いて行くハニを、スンジョは黙って見送った。



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紫陽花の花 42

浮かれ気味のハニの後ろに付いて宝飾店に入ると、店員がすぐに二人に近寄って来た。
「どんなものをお探しでしょうか?」
若いカップルが二人揃って訪れるのなら、何を探しているのか分かりそうなのにと思うが、一応聞かなければいけないだろう。
対応すればその店員の成績になるから、表面ではにこやかにしているけど本心は分からない。
ましてや、いかにも学生に見える二人が、高級宝飾店に訪れるのはただの冷やかしにしか取れないのだから、対応した店員はスンジョの口から聞かされた名前に焦った表情をした。

「ペクと言います。父から連絡が来ていると思いますが・・・・・」
「ペク?!・・・・ハンダイのペク社長の息子様・・・でいらっしゃいますか?」
「はい、日にちがなく急いでいるので、父から信用のあるこの店を紹介してもらいました。」
対応した店員はすぐに責任者らしい人を呼びに行った。

「おじさんの力ってすごいね・・・このお店は高いお店だよね。」
「高くたって仕方がないだろう。日にちが無いのだから、色々と見に行く時間もないから。」
ケースに並べられた指輪を見ながら歩いていると、責任者が二人に近づいた。
「お気に召される物がありましたら、遠慮なく申し付けてくださいませ。」
ハニは一つの商品に目が止まると、それを見てもいいかとスンジョに顔の表情を作って聞いた。
「それと・・・これ・・・を見せてください。」
少しぶっきらぼうに言う様子は面倒くさそうに感じた。

「え・・・こっちがいい・・・」
「派手過ぎ。」
「じゃぁ・・・これとこれを見せてください。」
最初に見た物より多少ダイヤが小さい品物をケースから出して、最初に出してくれた物と並べて置かれた。
「どれにしようか・・・・」
「こちらは新作でございます。」
幾つか候補に挙がった中で、ハニが一番気に入った物が新作の指輪だった。
予想以上に高い指輪だが、ハニはその指輪が気に入っていた。

「どれでもいいだろう。さっさと決めろ。」
「どうしてそう言うのよ・・・・・」
早く決める物ではないが、こういった店は苦手な部類の一つだ。
イライラとし始めたスンジョと、目移りしているハニの二人の空気が重苦しくなって来た。


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紫陽花の花 41

家の門を出てから走って来るな。
お袋の耳は一つじゃないから。

二通目のメールは短かった。
短くて理解が出来ない内容で、家を出てから走るよりもメールの画面を見つめるしかなかった。

どういう意味だろう・・・耳が一つじゃないって・・・
地獄耳という言葉は知っているし、目が一つじゃないという言葉も知っているが『耳が一つじゃない』という言葉は初めて聞いた。
もちろん知識が豊富じゃないから、そういう言葉が本当にあるのかもしれない。

気持ちは急いでも、顔は多少だましているのだから緊張はしていた。
走らないで坂を下りて地下鉄の駅まで来たら、西口の方にある駐車場に来い。
そこで待っているから。

スンジョの黒い車は駐車場の一番奥に誰かに見つからないように大型車の陰になるように止止まっていた。
スンジョが運転する車に乗るのは初めてではないが、なんだか両想いになった途端気恥ずかしくなった。
「早く乗れよ。あと数分で料金が上がるだろう。」
「う・・・うん・・・」
助手席に座るとスンジョとの距離が思っているより近くて、心臓の鼓動が聞こえるのではないかと思うくらいだった。
「顔が赤いぞ。」
からかうようにスンジョが言うと、ハニはきっとスンジョを睨んだ。
「車が前よりも小さくなったから、車内の温度が高いのよ。」
「どうだか・・・・」
ニヤリと笑ったスンジョの横顔に、また心臓が更にドキドキとして来た。

「どこに行くの?」
「指輪を見に行く。日にちがないから少しでも融通の効く所がいいと思って、親父の会社と取引の店だ。」
「おじさんの会社、おもちゃだけじゃなくアクセサリーも扱っているの?」
「いや・・・従業員の表彰の副賞を頼んでいるんだ。親父にだけは了承を得ているけどお袋には秘密だ。」
頑なにグミに秘密にしたがるスンジョの様子で、あの言葉を思い出した。

「おばさんの耳が一つじゃないって・・どういう意味なの?」
「ご近所のおばさんたちにお袋がオレとハニが結婚する事を言い触れ回ったから、注目の的になっているんだよ。苦手な人もいるかもしれないけど、あのあたりじゃお袋は人気者だから同じようなおばさんたちからの情報が筒抜けなんだ。」
なんだかスンジョが可愛く見えた瞬間だった。


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紫陽花の花 40

いいか、オレが先に家を出て行くけど必ず30分後に家を出て来るんだ。
その時は急いで出て来るのじゃなく・・・・あ~急いでくるなと言うと、お前はかえって急いでくる奴だったな。
ミナとジュリとの約束に遅れるとでも言って出てこい。

朝食の為に部屋を出て階段に向かう時に、階段を降りようとしていたスンジョに言われた言葉だった。
階下のグミたちに聞こえないように、小さい声で話したが聞き間違えている所はないという自信はなかった。

「ハニちゃんは何時に出かけるの?」
「私は・・えっと、ここを片付けたら出掛けます。」
ミナちゃんとジュリちゃんと一緒に、ドレスと指輪を見て来たら?」
グミの言い方に棘があるが、ハニはその言葉の意味を理解する事はなかったが不思議に思った。
「お・・・女の子同士で、遊び半分でお店に入りにくいです・・・」
一応上手に逃れたと思ったが、グミがニヤニヤと笑っている事は気が付いていなかった。

時々壁時計をチラチラと見ながら、ハニはスンジョが出てから30分経過した頃に、表面は慌てないようにしていたが心の中では慌てていた。

普通に・・・普通に・・・ミナとジュリと遊ぶ時のように普通にして・・・
「おばさん、行って来ます。」
「気を付てね・・・クスッ・・」
ハニは玄関を出る時に、靴を履き損ねてつまずいたのを見てグミは気を付けてねと言ったのだが、ハニには聞こえていなかった。

「ハニの奴、何を慌てているんだろ。全くあんなのがお兄ちゃんが好きになるなんて信じられないよ。」
「ふたりは共犯ね。」
「共犯?」
「私をごまかしたと思っているのだろうけど、時間をずらしてどこかで待ち合わせをしているのよ。来週に結婚式なのに、衣装も指輪も急がないと間に合わないし、自分が恥をかく事をスンジョはしないから・・・・騙された振りをしておきましょう。」
グミが上手なのかスンジョの計画が失敗したのか分からないが、計画通りに動いているのは事実だった。



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