大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2022年04月

桜色の想い 94

「お義母様はご存じなのですか?」
「話したよ。20年も恨んでも仕方がないし、ハナさんも浮かばれないだろう。ギドンさんも王様の命を受けて宮殿に上がられたのだから、その腕を認めてあげなければ・・・・母上も分かっていても可愛がっていた姪を追い詰めた自分に対しての負い目もあったから、ギドンさんにつらく当たったのだと思うよ。」
ハニは複雑だった。
育ててくれた父親は真面目で家族を大切にする人で、自分もとても可愛がってくれた。
血の繋がりはほとんどなくても、ハニは父親として大好きな人だ。
でも内心は本当の父親に会って複雑だった。
産んでくれた母が病んでも思い続けていた人で、自分の存在も偶然に知った人と暮らしてもいいのだろうかと。
「ハニ・・・・どうする?無理にとは言わないけど、ギドンさんはこの20年の間、ハニが産まれたことを知らなかったとはいえ、何もしてやれなかったけどハナさんが去って行った自分を許してくれないかもしれないけど、ハニに会いたい、会って話がしたいと言っていたよ。」

ハニは迷っていた。
行儀見習いでポン家に来たが、もし実の父親と一緒に暮らしたらスンジョと結婚が出来るのではないかと考えた。
だが、実際にギドンと生活ができるのだろうか。
両班の娘として何不自由なく暮らして来たのに、いくら王命で宮殿に上がって生活の保障がある暮らしでも、父と娘として生きて行くにはハニは身の回りの事も、ミナや乳母のヒョンジャがいなければ何もできない。

「会うだけ会ったらどう?ハニがもしギドンさんの娘として生きて行く決心をしても、私たちはそれを止めないわよ。それに・・・・・」
グミは相変わらず優しい笑みをハニに向けてくれる。
言いかけた言葉を途中で止めて、いつも以上に嬉しそうに微笑んでいた。

「スンジョがね、無事に科挙の試験に合格をしたわ。一番の成績だったって・・・それと、ジュングも合格したのよ。二人揃って合格をしたのはこれからきっといいことが起きる前触れね。」
スンジョとジュングが揃って合格をして本当は喜ばしい事だけど、ハニは迷いがあるままジュングの妻になる日が近づいて来た事に、気持ちが落ちて動揺をしていた。


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桜色の想い 93

ハニは桜の木の下にいた。
心なしか蕾らしきみられるのは、春の訪れが近づいているからなのか。
もうすぐ両親が到着する頃だ。
懐に忍ばせている鶯色のノリゲをチョゴリの上からギュッと握りしめた。
ジュングの妻になる・・・・と決めても、心のどこかでスンジョへの想いを諦めきれない。

「私の心は真っ白じゃないのね・・・・」
真っ白じゃないのなら、心の迷いをそのまま表すとしたら明るい色ではないだろう。
桜色のように穂香に微笑む色ならどんなにいいだろう。
私を産んでくれた母は、なぜいつも桜の木の下に行きたかったのか。
そんなことを誰に聞いたらいいのか、そして聞いても祖母がいる限り誰も答えてくれない。
ここ数日ハニは一人で桜の木の下まで歩いて来るまで体力が付いていた。
実科の漢陽の屋敷周辺のように、穏やかな陽射しに木々の葉から聞こえる音に取りの鳴き声が好きだった。

「お嬢様、お見えになられましたよ。」
一人で桜の木を見上げていた背中越しに、ヒョンジャからの掛けられた言葉にハニはゆっくりと振り向いて、両親がいる玄関まで急いだ。


「お父様とお母様。」
子供の頃から変わらない笑顔を、ハニがどんな様子か心配して待っている両親に見せた。
グミはハニが何かを乗り越えたことを、その笑顔から感じ取る事が出来た。
「ハニ・・・・あなたのその笑顔は、幼い頃と同じで元気になった事がわかるわ。それに・・この屋敷の空気は、あなたが生まれ育った屋敷の空気と似ているわ。」
何も言わず父はニコニコと笑っていたが、その笑顔は複雑な思いを残しているようだった。

「ハニ、本当のお父さんに会って話をしたのだけど・・・・」
ビクンとしたのは、ハニとグミの二人だった。


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桜色の想い 92

何の苦労もなく過ごして来た私は、いつも人の視線を気にしていた。
おばあ様にまた叱られる、悲しい顔をしていればお父様とお母様が元気づけてくれる、泣いていればお兄様が慰めてくれる。
食事の心配も無ければ、柔らかな絹の衣に柔らかな寝具に包まれて眠る。
何も私にはできる事はないけど、贅沢をしなかった両親の教えを守る事は出来る。

「ジュリさん、こんなにたくさんの食事を私は食べられないわ。」
「作り過ぎましたかねぇ・・・・」
ジュリの横にいるチョルスが、ハニの食事を配膳しているのを、ゴクリとつばを飲み込みながら見ていた。
お腹いっぱい食べていないのだろう。

「チョルス・・・おいで・・・」
ハニがチョルスを呼ぶと、驚いてジュリの後ろに隠れた。
「一緒に食事をしない?」
「若奥様!そんな・・・下働きの者と一緒に食事なんて・・・・」
ハニがそう言えば、ミナやヒョンジャも困っているチョルスに安心させるしかない。
チョルスが座れるようにハニの横に場所を用意すると、ジュリに食器を用意させるように指示を出した。

この日のハニは何か気持ちが明るく、表情も輝いているようだった。
熱心にチョルスが食べるのを手伝っている姿を見ると、きっとグミが自分を育ててくれた時の事を思いながら世話をしているのだろう。
「お嬢様、今日は何か嬉しそうですね。」
「そう?」
「もしかしましたら、漢陽からの知らせを待っていらっしゃるのですか?」
「きっと二人とも大丈夫ですよ。」
ハニは何も言わなかったが、ミナとヒョンジャの言葉に笑顔で応えていた。
数日前にスンジョとジュングが科挙の試験が終わった事を知り、毎日よい知らせが来るのを待っていた。

そしてもう一つハニが笑顔になったのは、今日の夕方に両親がハニに会いに来てくれる事だった。
ジュングが科挙に受かったのなら、きっと両親と気兼ねなく会えるのはこれが最後になるのかもしれないのは少し寂しいが、スンジョへの想いを断ち切れないでいてもポン家の自分に対する思いやりに報いるつもりでいる事を決心していた。


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桜色の想い 91

ギドンさんと言うべきか、お父様と言うべきかハニは悩んでいた。
その一言がとても重く、声として発してしまう勇気がないと思っていた。
「お・・・お父様は・・・なぜ・・・・宮殿に上がられたのですか?」
「ユン妃が第二子をご懐妊されたのですが、あまり体調がよくないようで食事も咽喉を通らず、王様が心配されてユン妃がよく旦那様の作った薬膳、粥が美味しいと言われていた事で宮殿に上がられたのです。」
実の父の料理が認められたと知ると、一緒に暮らした事も無かったが嬉しかった。
嬉しいが、もう父の作った食事を食べる事はないと思うと淋しくもあった。

「若奥様、大丈夫ですよ。私も私の夫も旦那様の料理は受け継いでいます。それに夫の薬膳粥は旦那様の作った薬膳粥には劣りますけど若旦那様と一緒に暮らせるようになりましたら、すぐに私たちの子供のようにかわいいお子様に恵まれますよ。」
苦笑いさえもできなかったが、ジュリの笑顔になぜか心が軽くなるような気がした。
「さぁ・・・うちの姫がお腹いっぱいになって眠ったわ・・・」
ジュリはふくよかな胸元を隠すことなく、眠った幼い娘を籠の中に入れた。
その妹を見ている男の子は、大根の切れ端をガリガリとかじっていた。

「お菓子は食べないの?」
「若奥様、お菓子を食べる事が出来るのは身分の高い人か、羽振りのいい商人くらいですよ。私たちのように身分の低い人間は、大根の切れ端でも十分です。それに、三食の食事があれば満足です。」
三食の食事は欠ける事も無く、一日に数回は茶菓を口にする事がある。
食事は決まった時間に、彩り良く盛り付けられた食事が配膳される。
それなのに私は自分の願う通りにならないと言う理由で、贅沢な食事に手も付けずにいた。

ヒョンジャさんは、いつも私に厳しく言う事はないけど、クヨクヨとして前を向いて言歩かない私にこの事を教えるために厨房を見に行くようにしたのだ。

「ねぇ坊や・・・・・」
「坊やじゃないよ、チョルスって言うんだ!」
「チョルス・・・・このお菓子を食べない?」
ハニは懐から桜色のお菓子を出した。
これはギドンが作った物ではないが、桜色のお菓子はハニをいつも元気付けてくれるような気がしてミナに買って来てもらっていた。

いいの?と言ってそっと手を出すチョルスの目がキラキラと輝いていた。
自分にとっては特別なお菓子ではないが、大根の端切れをかじっているチョルスにはとても贅沢なものだった。



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桜色の思い 90

ペク家の厨房には一度も行くことはなかったが、ポン家本宅の厨房には時々訪れていたが、作られた食事を取りに行くことが数回あっただけ。
そのどちらの屋敷の敷地の大きさと比べられないくらいに小さい別宅は、こじんまりとした厨房だった。

食材の野菜を洗う水の音と、それを切っている音と話している声が聞こえた。
入り口近くの場所に、4歳くらいのコロコロと肉付きの良い男の子が草で編まれた籠の中を覗いていた。
その中には生まれてまだ間もない子供が、男の子の顔を見て笑っていた。
男の子は入り口にハニが立っていることに気が付くと、愛らしい顔で笑いかけた。
話している人は後ろ姿から、若い男女に見えた。

「ポン家の若奥様・・・きょうはどのくらい召し上がってくれるのかしら。」
「さぁな・・・・早く元気になられるといい。元気になられれば食欲もわくだろう。」
ポン家の若奥様・・・・・・それは自分のことだとハニは思った。
否定する気持ちもないが肯定する気持ちもなく、それはまだ心の踏ん切りが立たないからだろう。

4歳くらいの男の子が若い女性のほうに走っていき、服の橋を引っ張っていた。
「どうしたの?大根の切れ端が欲しいの?」
「ちがう・・・誰かいるよ。」
「誰かいる?」
男の子はハニの方を指さすと、その若い女性は振り向いた。

「あっれ?お嬢様はペク家の・・・・若奥様ってお嬢様のことだったんだ。」
「あなたは・・・ジュリさん・・・・」
「えっと、この人はうちのだんなで、この子は私の息子で、その籠の中の赤ん坊は私の娘。」
家族全員がよく似た感じの、明るい人たちと印象を受けた。
「私は、娘がおなかにいたから、生まれてから最近来たばかりでお嬢様に挨拶もしなくて。」
「いいの・・・でも・・あのお店は?」
ギドンと一緒にペク家に来たのだから、ギドンとは似の関係はよく知っている。
少し考えこんでから、ジュリは夫に野菜切りを任せると、男の子の手を引きぐずりだした籠の中の娘を抱き上げた。

「おっぱいが欲しいのね・・・お嬢様、おっぱいをやりながらでいいですか?」
「いいわよ。」
自分と同じ年齢の女性が胸を出して、子供の口に含ませるのを少し恥ずかしい気持ちで、目をそらせて厨房の中を歯には見ていた。

「旦那様は、宮殿に上がられたの。それで店を閉めることになって、これから産まれてくること夫と4人でどうしたらと思っていた時に、ポン家の若旦那様からお話をもらってここに住み込むことにしたの。」
私のお父様が宮殿に上がられた・・・なぜなんだろう・・・・・



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