大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2021年06月

人生は紆余曲折 69

ハニの声はまだ聞く事は出来ない。
心の問題だと分かっているから、ハニにこちらの心配を伝えるわけにはいかない。

「さて・・・このままでいいのかい?ペク先生。」
「あ・・・・はい。」
古いクリニックに新しい機材を設置するのに、どうしても壁を抜かなければいけない時もある。
出来るだけ元の古いクリニックの温かさを残し、改善しなければいけない。

「ワシが頑固すぎたな。」
「いえ、ペク先生は先代の先生の意思を大切になさっている事は、とても医療には必要だと思います。」
スンジョは『まったりクリニック』の院長のペク医師と並んで、改装工事をしている様子を並んで見ていた。
「スヨンと話し合いませんか?」
「あいつが何か言って来たのか?」
「いえ・・でも、自分が院長になってもいいのですか?」
「無理だと思ったら、ワシは頼まんよ。スヨンは院長になる器じゃない。それに、金儲けばかりを考えるヤツには、先代の・・アイツの祖父が願っていた症状をうまく伝えられないクリニックにはしたくないと言う思いでの診療を続けられない。」

スンジョは、この老医師は先代の意思を理由にして、息子にはもっと上を目指して欲しいのではないだろうかと思った。
ただ息子のスヨンの本心は、年老いた父の身体を思ってこの『まったりクリニック』で医師として引き継ぎたいと考えていたが、素直になれないのはこの老医師と同じ強がりだと知っていた。
そんなところは、スンジョ自身も同じだという事を知っている。

「ところで、ハニはどうだ?」
「熱は下がりましたが、まだ声は出ないです。明るくしていますが、もう少し仕事を休むよう連絡をしています。」
「せっかくペク先生の伝手でパラン大に行かせたけど、ハニには無理だったか・・・・」
ハニは人の何倍も努力をする。
努力をしても乗り越えられないのは、人間関係の問題かもしれない。

「ハニが心配なのは、ワシも同じ気持ちだ。ずっとここで看護師として仕事をさせたいとは思っていたが、あの子にもっといろいろな世界を見せたいと思った事がいけなかったかな。」
そうではない事はスンジョは分かっていた。
出身大学とのつながりの強いパランで、スンジョがもっと守れなかった事が一番の原因かもしれない。

「ペク先生や・・・ハニと結婚しないかい?あんたもハニが好きなのは知っているよ。あんたのお袋さんから聞いたからじゃなくても、ハニが倒れてからほとんど寝ずの看病をしていた。医師に疲労は禁物。疲労した身体で患者は診られない。ハニだって、お前さんと結婚したら声も出るようになるのじゃないか?」
いつものおどけた表情とは違うペク老医師の顔に、スンジョはどう応えたらいいのか迷っていた。



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人生は紆余曲折 68

今日はスンジョ君・・・・
心で話した言葉が聞こえているとは思わないが、スンジョは自分を見ているハニの方を見た。
「午前中は休みを取っているから、食事が終わったら病院に行くよ。」
独り暮らしには十分な広さのダイニングテーブルに二人分の食事を並べると、斜め向かい側に座っていても顔が付きそうなくらいに距離が近かった。

綺麗な鼻筋、長いまつげ・・・・きめ細かい陶磁器のように滑らかな肌・・・長いまつげが上がって黒くて艶やかな瞳と目が合った。

「どうした?」
そう聞かれると目の前に紙とペンを差し出した。
『私のために仕事を休んだの?』
一瞬スンジョは目を大きく開いて、フッと優しい瞳でほほ笑んだ。
「ちがうよ。もうハニは何も気を使わなくていい。そうやって人の事を気遣うから、心の中がいっぱいになったのだから。」
そう言ってもハニは自分のせいでスンジョに迷惑をかけていると思うだろう。

「今はハニの気持ちを受け入れる事は出来ない。」
冷たい言葉のはずなのに、心に針が刺されたように痛くてもなぜか悲しい気持ちにはならなかった。
「やろうとしている事が落ち着いたら、前向きに考えて行こうと思う。それまで待っていて来るか?」

どういう意味なのだろうか・・・そのままそれを自分で思っていてもいいのだろうか

「うまく伝わらなかったみたいだな・・・・オレは今、見つけた自分の夢のためにやらなければいけない事をしている。ハニが見つけてくれたオレの夢を、もう少し大きくしたい。その夢を続けていくためには、ハニにそばにいて欲しい・・・・」

こ・・・・恋人になるって事なの?

声が出なくてよかったとその時は思った。
ハニは時々心の中で思っている事が声となって相手に伝えてしまう。
そっとスンジョの目を見ると、自分を見ているその目はハニの心の中で思っている事が聞こえたような表情をしていた。

「食べ終わったら、片づけは出来るか?熱は下がっているから少しずつ普段の生活に戻ろう。」
もし、結婚したらこんな日が毎日続くのだろうか。
恋人同士のままでも、今のような状況が続くのならそれでも私は幸せだ。


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人生は紆余曲折 67

ん・・・・
起きなければと言う気持ちはなく、草木が芽吹く時はこんな感じなのかと思うくらいに、その日の朝のハニは自然と目が覚めた。
清々しいと言うのか幸せな朝だった。

今のこの幸せな気分は夢なのだろうか

思い出せないけれど、スンジョの囁きは生々しくハニに残っているのは事実だ。
『ずっと傍にいるよ』あの言葉はどういう意味を持つのだろう。
体調を崩しているからよくなるまで傍にいるのか、それとも別の意味を持つ言葉なのか。
そうであって欲しいと思ってはいたが、そうであることが事実なら私はスンジョ君にふさわしい女性と言えるだろうか。

スンジョ君の小さな発見に大喜びをしていた高校時代、優しい時もあり意地悪な時もあり何度も泣いたっけ。
もうスンジョ君の事を嫌いになろうと何度思った事か。
未だに分からないあのイタズラにされたキスの意味。
大学が違えば先行している学部も違った。
スンジョ君ほどの頭脳があれば医者になればいいのに・・・と思っただけだったのに、スンジョ君は総合学部から医学部に変わった。
変わったのはその時からなのかもしれない。

スンジョ君と同じ大学のヘラが、スンジョ君とお見合いをして結婚する事になった時、私はスンジョ君の前から消える事にした。
消える事にしたのに、おばさんは私を見つけてくれて、スンジョ君は私を近くに連れて来てくれた。
そばにいてもいいのだろうか・・・・・

カチャッと音がして部屋のドアが開いた。
「起きていたのか?何か食べるか?」
朝陽を背に受けて立っていたスンジョが目の前にいた。

夢だと思っていた事は本当の事だったんだ
でも・・・・朝まで一緒にいたって事は・・・・・

顔を赤くしたハニにスンジョは少し意地悪な笑みを見せた。
『ハニが想像している事は分かるよ。昨日帰ろうとした時に、ハニがオレを帰させてくれなかった。」
えっ?
スンジョの言う意味が何なのか分かったが、全く覚えがなかった。
「オレのシャツを握ってそのまま眠ったから、仕方がないからハニの隣で寝させてもらったよ。」

残念・・・・と一瞬思ったが、また勝手に思い込んではいけないと自分に言い聞かせるように心を落ち着かせた。



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人生は紆余曲折 66

自分の体を支えて呉れるスンジョの顔が、息がかかる位に近くにあった。
綺麗に整った顔がにときめくのか、それとも一時も忘れることのなかった大好きな人がそこにいることにときめくのか、ハニの白い顔がまた赤くなった。

「どうした?熱は下がってきているはずなのに。」
女の子の気持ちに無頓着な所は、昔と変わらないままだった。
ハニの顔を覗き込んだスンジョの黒くて大きな瞳に、ハニの心臓は破裂しそうだった。

大丈夫・・・・

声は出ないけど口をはっきりと動かして伝えると、スンジョはハニの声が聞こえたのかそれとも口の動きでそれを読み取ったのか、破裂しそうな心臓がさらにドキドキさせる優しい声で囁いた。

「看護師長にしばらく休むことは伝えて来たよ。」
ホッとしたような残念なような複雑な思いがあった。
「仕事はつらいか?」
仕事がつらいとは思ったことはなかったが、攻撃的な物言いをされることには辛かった。
「大丈夫だよ。看護師長も他大学からのパランに来た人だから、ハニの事情も分かっているししばらく休むことは、ハニの家族からの連絡だという事にしてあるから。パランは医師も看護師も、系列の大学から来た人が多いからな・・・人間関係で苦労することはあるけど、ハ二ならきっと乗り越えられると思っていたオレの考えが甘かった。」

ハニはスンジョのその優しい言葉に、涙がぽろぽろと流れてきた。
「泣いてもいいぞ。今のハニは身体も心も限界を超えている。声が出ないのもそれが一番影響している。昼間はお袋に来てもらうけど、夜はオレがそばについていてあげるよ。」

「え・・っ・・・・」
裏返った妙な声が聞こえた。
「はは・・・ハニの声が出たけど、帰るがびっくりし他みたいな声だ。」
そう?
と聞いたが、やはりまだ声は出なかった。

「どうしてそんなに優しいのかって・・・聞きたいのだろ?」
うんとうなずくと、スンジョの顔が少し照れた。
「お袋が戻ってくることはないから言えるけど・・・・・・オレ・・・・オレにはハニが必要だと思ったから。」
『必要?必要って・・・好きだという事と一緒?』
「なに?長い言葉は読み取れないよ、紙に書いて・・・」
ペンと紙をハニに渡すが、紙に書けば違っていた時に恥ずかしい。
首をハニが横に振ると、スンジョはハニのそのしぐさに意外な行動をとった。

温かくて心が落ち着くそれは、何年も前に知ったそれとは違って幸せな気分になった。


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人生は紆余曲折 65

また眠っていたのか、ハニはインターフォンの音で目が覚めた。
起きなければという気持ちはあっても、ずっと眠っていた影響で体が起きようとすることに時間がかかる。
ゆっくりと体を動かすと、グミが誰かに話をしている声が聞こえた。

『そうだった、おばさんが看病に来てくれていたんだ』
また布団に横になると、グミが話している相手の声が聞こえてきた。
『スンジョ君、仕事が終わって帰ってきたんだ』
高校時代を思い出す、耳から聞こえるグミとスンジョが話している声を、一時の夢をの幸せを感じてみることにした。


「お帰り。だいぶ熱が下がったみたいだけど、食事と水分を摂ったらまた眠ったわ。」
「薬で下がっているからな。」
「でも、もう起きるのじゃないかしら。」
「寝かせておいてやろう。慣れない環境での仕事が続いたから、この機会に体を休ませた方がいい。後はオレが見ているから、お袋は家に帰ってもいいよ。」
「起きたらこれを食べてくれたらいいわ・・・」
随分と変わった息子でも、自分の気持ちをまだ伝えきれていないことに多少言いたいことはあるが、幼いころから高校3年になるまで苦しんでいた様子と、ハニたち親子が家を出て行ったあとから数年の苦しそうな顔を見ることが無くなったのだから、それはそれで良しとしようとグミは少しだけ微笑んだ。

「家のことは大丈夫よ。パパとウンジョにはハニちゃんのことを伝えてきているから。それよりもあなたも疲れているのじゃない?」
「そうでもないよ。引継ぎがメインで、大きなオペもなければ特別な症例もないから。」
それならいいけど・・・・とグミが言ったのか言わないのか分からないが、玄関を出ていく音だけはハニの耳に聞こえた。

『スンジョ君と二人っきり・・・』
スンジョと二人っきりになるのは、高校時代に同居した時と大学時代に一人暮らしのスンジョのワンルームマンションにちょっとした出来事があって泊まった時以来だ。
大人になったスンジョと二人っきりになる緊張よりも、優しく頼もしくなったスンジョと二人っきりになる緊張の方が大きかった。

「起きていたのか・・・・」
ドアを見つめていた時に静かにドアが開いていきなりスンジョと目が合った。
起きなければと、体を起こしかけたとき、スンジョは歩幅を大きくして近づいた。
「大丈夫か?」
片手にトレイを持ち、片手でハニの背中を支えた。

温かい・・・・

スンジョの大きな手が背中全体を温かくした。


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