大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2021年04月

人生は紆余曲折 44

「なんだ?マヌケだなぁ・・・」

自分の目の前の状況に少し小馬鹿にした嫌味な笑みを浮かべたのは久しぶりだった。
持っていた袋が破れて、地面に散乱している物を拾い、ジャケットのポケットやバックに焦って入れている姿は、このマンションでほとんど見ることはなかった。
しばらく様子を見ていたかったが、いつまでもそんなことをしていたら、高級マンションの評価にも関わってくる。

「お手伝いしましょうか?」
声色を変えて話し掛けたから、何も気が付かずにいるのだろう。
「大丈夫です!」
もうスンジョは可笑しくて仕方がなかった。
本当は会わないままでいたかった。
「じゃあ・・」
スンジョはそのまま車に乗り、ガレージまで徐行して移動した。

「なによ・・声を掛けてくれたのに、行っちゃった。」
通り過ぎてガレージの方に行った車をチラッと横目で見たが、運転席の人の顔までは確認ができなかった。

若い人・・・若いのにこんな高級マンションに住んで高級車に乗っているのなら、きっとどこかの人が困っていても手を貸さない御曹司ね。
でも・・・私も他人から見れば、世間知らず苦労知らずのご令嬢に見えるかも・・・・

そう、心の中で呟いてもピカピカのガラスに映る自分の姿は、どう見ても世間知らず苦労知らずの令嬢には見えなかった。
持てそうにない荷物を何とか抱え込んで歩き出すと、マンションの警備員がカートを持って走って来た。
「これに乗せてください。」
「助かります・・・・」
カートの中に荷物を全部乗せると、さすがにこういう時は管理人が常駐しているマンションで良かったと思った。
「気が付いてくださったのですね。」
「いえ・・・住人の方が、荷物が持てない人がいて、マンションの品位にかかわるから何とかしてくれという苦情がありまして・・・・」
「苦情・・・・・」
見ていたのなら助けてくれてもいいのに、そんなことで苦情を言う人がいるのなら、このマンションで暮らすには気を付けなければいけないと思い、ハニはどんな人なのか聞いてみた。

「お嬢さんの隣の部屋の方です。」
「隣の人って・・・・変人・・あっ!」
「変人ではありませんよ。若い医師の方です。」
若い医師・・・・結局富裕層で、医者になれたのだってお金が裏で動いている人なんだ。
そんな風に心で思っていることを、この管理人は知らないが、隣に住む人が医師だということが、今日の出来事で知ることができた。


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人生は紆余曲折 43

初めての夜勤は、院内迷子で行ってはいけない霊安室に向かってしまった。
あの時は、この世の終わりと思いどうにかなりそうな気持ちだった。
「お疲れ様。明日は休日だから、ゆっくり身体を休ませてね。」
「ありがとうございました。お疲れさまでした。」
院内で夜中に迷子になった時は、リュウ看護師は心配してくれていた。
パラン大学看護学科出身ではない自分の心で、同じ職場の看護師たちと距離を感じていた時から、少しずつその距離が近づいて来ている気がした。

「そうそう・・・」
リュウ看護師は更衣室を出る寸前にハニの方を振り向いた。
「ミナ・・コン看護師も他大学出身者だけど、私も他大学の出身なのよ。案外他大学出身の看護師もいるから、パランじゃない事を気にしなくてもいいのよ。」

いつからハニが出身大学の事を気にしていたのを知ったのかはわからないが、リュウ看護師の言葉で心が軽くなった気がした。

「よかった!」
小さく呟いたが、声に出してしまうくらい自分が気にしていたのだった。
建物の外に出ると、廻りの景色が明るく清々しく思えた。
なれない夜勤に、疲労感は強かったのに、それを感じさせないくらい疲労は感じなかった。

明日はゆっくりできる時間があるから、あの立派なキッチンを使ってみようかな。
苦手な料理にもチャレンジしてみようと、何か前向きになれる気持ちだ。
マンション近くで食料品を買ってもいいが、満足に料理ができないハニには高級食材は無駄になる事は分かっている。
分かっていたけどあのマンションに住んでいるのなら、いつまでそこに住めるか分からないが一度くらいセレブ気分で高級食材を買ってもいいと思い、ドキドキとしながらプライスシールを一品一品確認をして籠の中に入れた。


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人生は紆余曲折 42

「じゃあ・・・」
少し寂しかった。
忘れようとしたけど忘れられない大好きなスンジョ君と、ほんのひととき近くにいただけなのに、あの時の悲しい片想いがよみがえって来た。
もう少し一緒にいたい・・・・・

「あの・・・」
「なに?」
あの頃と同じ『何?』と言う言葉でも、今のスンジョ君はとても優しかった。
「おばさんから、私の話って・・・何か聞いていない?」
「お袋から?」
スンジョ君には、この病院で仕事が出来るように推薦してもらっているのに、おばさんからも住む部屋までお世話になっていて何も言わないわけにはいかない。
だって、結局あの頃と同じようにお世話になりっぱなしになっているのだから。

「実家には月に一度帰るくらいで、帰っても仕事のための資料作りをしているから、お袋もオレにあまり話しかけないから・・・・」
「そ・・・そうだよね・・・・」
スンジョがふっと笑ったのを、ハニは見逃さなかった。
何か見透かされているのか、それとも何か知っている事があるから笑ったのか、聞く勇気もなければスンジョが話すはずもない。

「何かオレが知っていた方がいい事がある?」
「ううん・・・・」
自分を見つめるスンジョ君の視線から外して大きな手に目をやっても、その手はポケットに入っていて確認ができなかった。
そうだよね・・・スンジョ君は、オリエントコーポレーションのユン・ヘラとお付き合いをしていたのだから、あれから年数が経過しているから結婚しているのに。

少し前までのときめきは、複雑な心臓の動きに変わって行った。



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人生は紆余曲折 41

「ところで・・・・」
「じゃあ・・・戻ります。」
スンジョの体を強く押し返して立ち上がろうとした。
暗闇でもわかるくらいに頬を赤らめて動揺しているハニに、スンジョは久しぶりに楽しい気持ちになった。
すこしからかってみようか・・・そんな気持ちになったのではないが、ここが深夜の病棟の中だという気持ちが消えていた。

「ひとりで行けるのか?」
「行けます!」
ハ二がここに来てどれくらいたつのかは、そんなことはハニが分からないように行動していたってスンジョには分かっている。
思った通りハニは戻る方向と反対の方に歩きだした。

「霊安室に何か用事があるの?」
「れ・・・」
面白かった。
「病棟に戻るのなら、オレも戻るけど一緒に行こうか?」
怖がりのハニはそれに従うしかなかった。
正直に言わなくても、リネン室に行くつもりが帰る方向が分からなくなり、あれほど先輩看護師のリュウから『迷わないように』と言われていたことで訳が分からなくなっていたのだった。

ハニの結論を待つ気持ちはスンジョにはなかった。
少し長めの休憩をもらっていたと言っても、自由にしていていいはずはない。
ハニの手をグイッと引っ張り、外科病棟に行くエレベーターの方に向かって歩き出した。
細くて滑らかなハニの手首は、昔握った時よりもスンジョの理性を乱していた。

「スンジョ君・・・・この病院に『ペク・スンジョ』という先生は何人いるの?」
「オレだけだ。」
「スンジョ君だけ?それじゃあ・・・・・」
会わないようにしていても、他にいるなんて嘘を言うことなんてできるはずはない。
もう、ハニの涙を見たくないのなら、嘘をつき続ける必要はないし隠す必要もないが、何故そうしたのかをまだ話すこともない。

「『まったりクリニック』の先生から頼まれたから、ハニがここに来られるようにしたのはオレだよ。」
詳しいいきさつは話さなくても、きっとハニはその事実だけを知りたかったのだろう。
もう一つ二つ聞きたいことがあるかもしれないが。自分が仕事の表情に変わっていればハニだって、それ以上を今聞こうとは思わないとわかっていた。


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人生は紆余曲折 40

迷わないように来る時に覚えて来たのに、薄暗い廊下に不安を感じた途端、覚えたが図の景色が頭の中で真っ黒になった。
どうしよう・・・・
夜勤なんてした事がなかったけど・・・病院の深夜はこんなに怖いなんて思わなかった・・

静かな廊下に聞こえる足音に、ハニは身震いをして足音から遠ざかろうと足早に歩いたが、それを追い掛けるように足音が付いて来た。
走りだそうとした時に、行き成り近くで声が聞こえた。

「どこに行くんだよ。」
悲鳴を上げようとしたが、ハニはあまりの恐怖で声も出せずその場にしゃがみこんだ。
目をギュッと瞑って耳を覆っていても、お化けの苦手なハニにはそれで自分の身を守れるとは思わなかった。
背後から伝わる人の体温で、お化けではないと思った。
当然、実際にはお化けなんていない事は分かっていても、恐怖は人に言えないほど強いものだった。
そっと目を開けると、薄暗い廊下の床面に映る人物がしゃがもうと動いていた。

「どこに行くつもりだ?」
その声は恐怖で声も出せないでいたハニに、優しく温かく聞こえて来た。
この声は・・・
「オレは慣れないけどな・・・深夜の霊安室には。」
「スンジョ君・・・・」
覚えのある声に振り向くと、そこには自分の記憶に残っていたスンジョよりも大人になったスンジョがハニを優しい表情で見ていた。
「この先は霊安室だって知らないのか?」
「知らない・・・どうしてここに・・・・」
「ぅん・・・今日は当直日だから。」
まだハニは知らなかった。
スンジョがどうしてこの時間ここにいた理由を。



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