大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2021年02月

人生は紆余曲折 16

ワンルームの決して広くはないアパートは、隣の部屋の住人の生活音が聞こえて、休日に遅い時間までよく眠る事は困難だ。
リフォームされて見かけは新しい造りに見えるが、親からの援助を望まないようにしようと家賃をできるだけ抑えた自分の責任だ。

「引っ越そうかなぁ・・・パラン大病院の給料なら、もう少しいい部屋を借りられそうだし・・・・・ん~一週間頑張ったのだから、日曜日くらい寝坊したい・・・・」
大きく伸びをすると、ハニはカーテン越しに入る太陽の光を避けているのか、それとも隣の部屋から聞こえて来る生活音を避けようとしているのか、掛け布団の真ん中あたりまで入り込んだが、覚めてしまった眠りは起きるしかなかった。

「もぅ~!」
勢いよく起き上がると、そのままシーツとカバーを外してドスンドスンと足音を立てながら、まるで生活音が聞こえてくる隣人に当てつけるように歩いた。
何か怒鳴り声が聞こえると、ハニはそちらの方を向いて舌を出した。
「自分がうるさくしているからじゃない!」
大して頭には来ていないが、外したシーツとカバーを勢いよく洗濯機の中に入れると。一人暮らしの気楽さでその場でパジャマを脱いでそれも一緒に洗濯機の中に入れた。

「一人暮らしだとこういうことができるからいいのよね。」
そう言っても本当は時々寂しくなることがあった。
「やっぱり・・・・引っ越そうかな。」
できるだけあの思い出のペク家から離れた所で生活をしようと思っていても、今のアパートではパラン大病院までの通勤時間がかかりすぎてしまう。
着替えをすると机の引き出しから貯金通帳を取り出して、残高を見ながら納得するように溜息を吐いた。

「結婚資金として貯めていたけど、出会いがないから使ってしまおう!」
また通帳を引き出しに収めると、思いついたようにシリアルを器に入れて牛乳をグラスになみなみと注ぎ、立ったまま長い髪の毛を緩く編んで出かける準備を始めた。
ドラマなどで見る独身女性の一人暮らしを演じたいが、生活音を気にしながら少し調子の外した鼻歌を歌い始めた。
何か新しいことを始める時は、鈍感なハニの心にも小波があるように感じるが、その小波がどうなるのかはその時その時の状況で変わる。
自分を変えることへの不安はあるが、今度こそは小波が自分の心が流されない穏やかな波で終わってくれるといいと思っても、その気持ちを誰かに言うことはなかった。


人気ブログランキング

人生は紆余曲折 15

ヘラと会う事をお袋は今でも嫌がる。
オレは医学部に変わったが、ヘラとは大学に入った時に一時期一緒に勉強をした仲間と思っている。
ヘラの想いは分かっているが、オレに気持ちがない事は彼女も分かっている。
お互いにあの時のことには触れないが、友人と言う枠はこの先も変わらない。

スンジョはバッグから茶封筒を取り出すと、引き出しの中に納めると鍵をかけた。
大切な物ならこの部屋に持って来なければいいが、いつかは両親にも話さなくてはいけないと思い、時期が来るまで誰にも知られたくなかった。
何もかも一人で抱え込む性質は、子供の頃から変わる事のない性格と思い長く辛い時期を過ごしていた。

ふとスンジョは何かを思い出したように、視線を遠いどこかを見るような目をしたかと思うと『ふっ』と温かくて優しい表情を見せた。
「明日、お前はどんな顔をするのだろうか。まさかオレがお前が見つけてくれたオレの夢をじつげんさせたと、あの時の状況では想像もつかなかっただろう。あの時の礼も言わないまま、お前はこの家を出て行ってしまった。お前を見つけるまで、それこそオレはお前が看護師になるとは思いもよらなかったよ。」

誰に話しているのか分かっているのはスンジョ本人だけ。
誰もスンジョの本当の気持ちや考えを知らない。
知っているとしたら、母親のファン・グミだけかもしれない。
この数年は誰も波風を立てないように、はれ物に触るようにお互い過ごしていた。
自由に生きているようなファン・グミでさえ、普通の母親のように過ごしていたのに、どこでどうしたのか最近は以前のハラハラする母親に戻ったのか、そのきっかけは分からないが、ただ一つだけ思う事は・・・・・

「小波が起き始めている・・・・」
と言う思いだった。

スンジョは翌日に持って行く物の書類をまとめると、シャワーをするために着替えを持って部屋を出て行った。
弟のウンジョの部屋の前を通り過ぎる瞬間、わずかにドアの隙間から漏れてくる誰かとの会話。
数年前はその部屋にいた住人に、強いノックをして怒鳴っていた。
それを思い出して、スンジョはま『ふっ』と笑った。




人気ブログランキング

人生は紆余曲折 14

キッチンの水道を止めて、グミはペーパータオルで手を拭くと、ダイニングルームの電気を消そうとした。
「スンジョが来るのを待っていたいけど、明日の朝早くに家を出るから休む事にするよ。」
「ウンジョはお風呂から出たのかしら。」
「出たみたいだよ。」
いつまでも若くて美しい妻を、スチャンは愛おしそうに見てほほ笑んだ。

「バスタブなら、ウンジョは洗ったみたいだよ。」
「まぁ!珍しい・・・もうすぐ大学生になるのに、まだお兄ちゃんが大好きなのね。」
小さい頃から兄を慕っていたウンジョは、いつまで経ってもその想いは変わらなかった。
仕事に忙しいスンジョは、年に数日しかこの家に帰って来なかった。
大学時代に一度独り暮らしをしていたが、大学を出てから数か月後にはまた一人暮らしを始めていた。
その一人暮らしをしている部屋にも、ほとんど戻れないくらいに自分のキャリアアップのためにいろいろな地域に行って仕事をしていた。

夫やウンジョがいないリビングはひっそりと静まり返り、生活音が存在しない世界だった。
グミは一人でいる時間に静かに本を読んで過ごす事より、パソコンを眺めてひとりで何かを思っている時間が一番幸せな気分になれた。

日付が変わる少し前に、門の前でタクシーが停まる音がした。
「帰って来たみたいね・・・」
グミはパソコンの電源をオフにすると、急いで片付けてスリッパを出した。
石段を上がる足音が近づき、遅い時間の帰宅を考えて静かに玄関のドアが開いた。

「ただいま・・・・」
「お帰り、遅い時間だけど何か食べる?」
「いや・・・空港でヘラと会って、軽く食べて来たからいらない。」
「ヘラと・・・・」
ヘラの名前を出すと、グミはわずかに不機嫌な表情を見せた。
「まだ続いているの?」
「偶然会っただけだ。別にお互いに決まった相手がいないから問題ないだろ?」
「そうだけど・・・・」
分っていてもヘラの名前を聞くと、グミもスンジョもぎこちなくなる。

「まだ何か聞きたいのか?」
「聞きたい事・・・・いつから病院に行くの?」
何かに気が付いたのか気が付かないのか、スンジョが聞かなくてもグミが何をしたのかおおよその見当はつく。
「週明けに少し病院の方に行って、その後に人と会う約束がある・・・・・疲れたから、明日は昼頃まで部屋で休んでいるよ。」
それ以上は何も聞く事もなく、二階に上がっていくスンジョの後姿を見送ると、グミは室内の電気を消して寝室に入って行った。




人気ブログランキング

人生は紆余曲折 13

お互い他大学で看護の勉強をしていたことが縁で話し始めた。
パラン大病院に来てから数日だった。
相変わらず誰かに見られている感じはあるが、ミナと親しく話せるようになってからは気にならなくなっていた。

「お先に失礼します。」
「お疲れ様。」
ハニはミナに挨拶をすると、ロッカーに鍵をかけた。
「そう言えばね・・・週明けに例の先生が戻って見えるの。」
「例の先生?」
「『まったりクリニック』の院長と同姓同名の『ペク先生』・・・・初めて会うのでしょ?」
「うん。『まったりクリニック』の先生が口利きしてくれたって言うだけで、全く面識のない私がパラン大病院に入れるようにしてくれたのだから、お礼をしないといけないからドキドキしてしまうわ。」
ミナは赤い口紅を塗ると、ハニの方を見てニッコリと笑った。

「気難しい先生だけど、ハニのその笑顔でお礼を言われると喜ばれると思うわよ。」
「き・・気難しい・・・まぁ、あの『まったりクリニック』の変人の先生の知り合いなら、それもうそうかもしれないけど・・・週明けまで眠れないけど。」
「ちゃんと寝ないとダメよ。気難しいって言っても、変人とかじゃなくてね・・・女性に興味が無いのか、いつも勉強ばかりしてるの。でもね・・・堅物なのにペク先生は結構女性にもてるの。」
みなから聞いたまだ会った事もないペク先生は、私の知っているスンジョ君と似ているような気がした。
あの時、あのまま医学部で勉強をしていたら、スンジョ君はきっと医者になっていたよね。
複雑だ・・・私が見つけてあげた医者になると言う夢を、別のペク・スンジョが叶えてくれたって・・
『まったりクリニック』のペク・スンジョも考えたら医者だった・・・

「ハニ?」
「ぼうってしていた・・・急いで帰らないと。ミナ、また月曜日ね!」
週末はたまっている洗濯と掃除をして、日曜日には朝寝坊をすると決めていたハニには、金曜日の勤務後は急いでひとり暮らしをしているアパートに帰らなければいけなかった。
通用口から建物の外に出ると、またいつも感じる視線が気になったが、辺りを見回しても誰も人の気配はなかった。
「誰かに見られているって感じるのは、慣れない環境での仕事に疲れているだけ・・・・」
腕をグルグルっと回して、ハニは病院の近くのバス停まで足早に歩いて行った。



人気ブログランキング

人生は紆余曲折 12

ここ数日、ハニは妙な視線を感じていた。
人の視線を気にするほど敏感でもなく、どちらかと鈍感なハニが、その視線を感じるたびに辺りを見回していた。

「どういかしたの?」
隣で作業をしていた看護師が、落ち着かない様子で辺りを見回しているハニにそっと聞いた。
「誰かに見られているような気がするの。」
看護師はそれを聞いて、辺りを見回すが特に気になる事はなかった。
「誰も見ていないわよ。大学病院での仕事が慣れないから疲れがたまって来ているのじゃない?」
そう言われても確かに誰かに見られているように感じるが、言われるように慣れない職場での仕事で疲れているのかもしれない。

肩が凝っているわけでもなく、首筋を軽く解してみた。
「今日一日頑張れば、明日は初めての休み。気を抜く事なく頑張って仕事をしてね。」
「頑張ります。明日は部屋で一日のんびりとして身体を休ませます。」
コネで入って来たハニに嫌味を言ったりするスタッフもいるが、とにかく早くなれようと努力をしているハニを評価しているスタッフもいた。
それでも、コネでパラン大病院に入る事が出来たと思うと、居心地がよく感じなかった。

医師からの指示書を整理していると、遠くでどこかで聞いた事のあるような声が一瞬聞こえた。

「きゃっ!ごめんなさい。」

その声の聞こえた方を見たが、誰かが謝っている様子は見つけられなかった。
ハニはまた机の上に目を戻し、作業を始めた。

居心地がよくなくてもそれは仕方がない。
誰とでもすぐに親しくなれるはずのハニが、人から無口だと言われるくらいに話をする事はなかった。
一番親しく話をする人は、今となりにいる一人だけ。
一番親しくしていても、プライベートの付き合いはなかった。

「ねぇ・・・今近くに誰もいないから、プライベートの話をしたいのだけど・・・」
ハニの考えている事が聞こえているはずがないのに、作業をしながら隣の看護師が囁いた。
「ふたりでいる時は、名前で呼ばない?」
「えっ?」
「私もね、あなたと同じで大学はパランじゃないの。ここで仕事をしていても、別に仲間に入れてもらえないわけじゃないけど、系列の大学から来た人は繋がりが強くてね・・・大学時代の会話になると中に入れなくて・・・」
「そうなんだ・・・いいよ名前で呼んでも。」

「そう?じゃあ、ハニ・・・私の事は『ミナ』って呼んで!」
「ミナ・・・」
高校時代の親友のミナと同じ名前だと、なんだか親しみやすかった。
確かに今横にいるミナは、高校時代からの親友のミナとどこか似ていた。



人気ブログランキング
ギャラリー
  • お知らせ
アーカイブ
美容室美容院レーシックfx 口座開設美容整形キャッシング
デリヘルデリヘル 求人里親 募集求人情報美容室裏dvd保険出会い出会いエステ美容整形クレジットカード消費者金融
アクセスカウンター
キャッシング社長ブログseothink tank医薬品 買取ブログパーツお見合い結婚相談住宅ローン
アルバイト情報海外サーバー海外サーバーアクセスカウンター無料ブログカウンターオンラインカウンター借金時計ページランクアダルト動画
アダルト動画 比較裏dvd裏dvddvdレンタル 比較有料アダルト動画 比較月額アダルト動画 比較出会い系サイト 比較ライブチャット 比較裏dvd
ブログカウンター無修正dvdフェラチオキャバクラデリヘル風俗
無料カウンターデリヘル 求人高級 デリヘルキャバクラ 求人借金時計プロバイダ 比較ウォーターサーバー 比較レンタルサーバー 比較クレジットカード 比較生命保険 比較
etcカードエステ脱毛インプラントホームページ製作ドメイン取得化粧品 サンプル自動車保険 比較学資保険 比較おまとめローン 比較キャッシング 比較証券会社 比較fx 比較fx口座開設 比較
無料アクセスカウンターフレッツ光 auひかり 比較fx 初心者誕生日 プレゼント
東京 デートスポット消費者金融 一覧銀行 口座開設アクセスカウンター無料カウンターページランククレジットカード ランキング生命保険 ランキング自動車保険 ランキング学資保険 ランキング育毛剤 ランキング証券会社 ランキングプレゼント ランキングクレジットカード おすすめ
bto パソコンエアコン 工事エアコン クリーニング給湯器 交換犬 里親猫 里親エアコン 取り付けエアコン 取り外しガス給湯器 交換ホストクラブ新宿 デリヘル新宿 デリヘル歌舞伎町 キャバクラ渋谷 デリヘル


バラが降るオルゴール


  • ライブドアブログ