大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2021年01月

人生は紆余曲折 11

ひっそりと静かなクリニックのドアが勢いよく開くと、受付の椅子に座り居眠りでもしていたのか老医師は眠たそうに瞼を開けた。
一瞬見えた訪れた人の顔を見て、老医師は呆れたような顔をしながら受付の小窓を開けた。

「また、あんたか・・・・もう来ないと思っていたよ。」
「来ますわよ、ハニちゃんを連れて帰るまで。」
「いないよ。」
「隠したのですか?」
『ヨッコラショ』と言って椅子から立ち上がると、受付入り口のドアを開けた。

「まぁ、こっちに来なさい。」
「部外者をクリニックの受付の中に入れてもいいのかしら?」
「診察室で話すよりもいい。オ看護師がいないから、うまいコーヒーは出せんがな・・・」
老医師はハニを隠してない事を証明したかったのかは分からないが、いつもハニが座っていた椅子をその女性に進めた。

「ハニちゃん・・・お休みなの?」
「別の病院を紹介したよ。」
「どうして・・・」
「見りゃあ分るだろう。それに、お前さんとオ看護師はどういう関係なんだ?健康そのもののあんたが、なんでこんな古いクリニックに健康診断だと言って来るんだ?」
いつになく真面目で少し声のトーンを落として、老医師はその女性の顔を除くように聞いた。

「どうしても彼女を私の息子の嫁にしたいのよ。」
「息子の気持ちは聞いているのか?第一息子は研修で遠方の病院で勤務しているだろ?」
「息子の気持ちを聞かなくても分かっているわ。それに、結婚は恋愛だけじゃないでしょ?」
ニッコリと女性は笑うと、老医師の向かい側に座った。

「で・・・ハニちゃんはどこの病院に行ったの?」
「あんたの息子が籍を置いている病院だよ。」
「まぁ!そうなの?先生と息子が同姓同名が縁で親しくなっただけじゃなく、将来のうちの嫁になるハニちゃんを、パラン大病院に紹介してくださったのなんて、先生は恋のキューピットになるつもりでしたの?」
女性は老医師の方を見て、自分の望みが叶えられるために運命が巡り合って来たのだと思いさらににっこりと笑った。



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人生は紆余曲折 10

パラン大病院外科病棟は居心地が悪かった。
そりゃあそうかもしれない。
どの人も大学の成績や採用に関する様々な試験や面接で、選ばれた人が仕事をしているのだから、私のような口利きって言うのか、いわゆるコネで入ったのに優秀じゃない看護を好きになれるはずがない。
でも、だからと言って意地悪をされたとかではなくて、あぁ私は本当に看護師なのだろうかと思うくらいに仕事の能力がないのを実感した。

「オ看護師、包帯の巻き方・・・」
「やっぱり緩すぎましたか?」
「いやいや・・・硬く巻いたらいいわけじゃなくて・・患者さんが褒めていたよ。」
「褒めていた?」
情けない事に20数年の子の人生、人に褒められたのは数少ない。
数少ないより、ほとんど褒められた事のない人生。

「うんうん、褒めていたよ。緩くて解けそうだと思ったけど、意外と解けなくて楽だって。」
「そう?それならよかった・・・また失敗したかと思った。」
「仕方がないよね。大学を出てから仕事をしていたクリニックは、大学病院みたいに忙しかった分けじゃないから。」
忙しいどころか包帯を巻いたのは、大学を出てから数回だけ。
あの『まったりクリニック』でたまに来る怪我をした患者に包帯を巻く時に、先生が「この巻き方の方がいい」と言って教えてくれたからかもしれない。

「そう言えばね・・・ハニをこの病院に紹介してくれた前の勤め先の先生と知り合いの先生ね・・・会ってみたい?」
「会ってみたいですよ。一度も面識がないのに、私がパラン大病院に入れるようにしてくださったのだから、お礼を言いたいし・・・・」
「一時帰国をされるらしいから、シフトが合ったら紹介するね。」
嬉しいようなそうでもないような複雑な気持ちだった。
『ペク・スンジョ』と言う名前と縁があるのか、『まったりクリニック』の院長も『ペク・スンジョ』で、パラン大病院に入れるように受け入れてくれるようにしてくれた『ペク・スンジョ』さん。
同姓同名なんて普通によくある事だけど、私の人生は『ペク・スンジョ』と言う名前と縁があるのかもしれない。



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人生は紆余曲折 9

ペク・スンジョ・・・・

この名前をフルネームで呼んだのは、まだ子供だった高校時代の数回。
あの『ペク・スンジョ』と、私を看護師として雇ってくれた『まったりクリニックのペク・スンジョ』と、『まったりクリニックのペク・スンジョ』から紹介されたパラン大病院の優秀な若い医師がまた『ペク・スンジョ』と、まるで運命なのか因縁なのか不思議な巡り会わせに、嬉しいような複雑な思いなのにほおが緩んでいる自分に気が付き、ハニは頬をパンパンと叩き、マンションのドアの鍵を開けた。

「ただいまぁ~」
誰もいない独り暮らしの部屋に、元気よく帰って来た挨拶を言うと、すぐに部屋のドアの鍵をかけた。
リビングの壁を手で探り天井灯のスイッチを見つけて押すと、パッと室内が明るくなった。
大学を出てからすぐに一人暮らしを始めた。
『まったりクリニック』のお給料は決して看護師として標準的な額の給料ではないが、自分自身が変わりたくて父を説得して一人暮らしを始めた。

冷蔵庫の中に入っている食材は、休みの時に用意していたが、料理が苦手なハニはそれほど種類を用意していない。
「何を食べようかなぁ・・・・」
一応毎日同じ言葉を声に出してみるが、結局いつも同じ物を作っていた。
冷蔵庫の中の前日のご飯を取り出し、使いかけの玉ねぎを調理台に置いた。
「ぅん~~またチャーハンもね・・・・」
昨日は今日の面接が心配で食事が喉を通らなかった。
「卵も早く使わないと、慣れない環境できっと疲れると・・・・」

ふとハニはオムライスを久しぶりに作ってみようと思った。
卵を使ってしまえば、冷蔵庫の中にあるのはソフトドリンクと、飲めないのにどうしてそれを買ったのかアルコールの缶が入っているだけだ。
「健康にも気を付けないと、大きな病院の外科は大変だよね。体力に自信があるって言った手前、疲れた顔なんて出来ない。生涯独身を決めたのだから、食事くらいはちゃんと作れるように、休みの時はパパとジュングに料理を教えてもらわなきゃ・・・今更だけど・・・」

決して完ぺきではないオムライスを食べながら、ハニは明日からの仕事に期待と不安を思いながら、自分なりのスケジュールを考えていた。



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人生は紆余曲折 8

小さくて古いクリニックで仕事をして数年。
忙しくなく、近所のかかりつけのクリニックとして訪れる患者ばかり。
重篤な病状の患者を目の当たりにする事もなく、ましてや手術を行う事など一度もなかったが、このクリニックで仕事が出来た事は口の悪い老医師がいたからだろう。

採用面接の時まで医師の名前を知らなかったのは、クリニックの名前のせいかもしれない。
『まったりクリニック』
どう考えても病院の名前とは程遠く、ふざけているようなその名前が、就職の決まらないハニには救いの場所のように思えた。
「何をぼうっとしている?」
こんな言い方もハニは嫌いではなかった。
「先生、今日までありがとうございました。」
「こっちこそ、ありがとう。こんなに毎日大きな声を出したりしたことがなかったから、この数年で若返った気がするよ。」
「私をからかっているのですか?」
こんな掛け合い漫才のような会話は、自分の中での思い出になっているあの時のようだった。

「さぁ、今日は午後診はしないから、これ・・・ハニに選別だ。」
老医師は机の引き出しから一通の封筒を取り出すと、それをハニに渡した。
「小切手ですか?」
「小切手のはずがないだろう!お守りだ!お前の事はよく知っているよ。どうしてここを選んだのかは、そんな理由はどうでもいいけど、いつかそのお守りが役に立ったと思う事がある。明日からは、新しい仕事環境で頑張りなさい。」
貰った封筒から中のものを少しだけ出してみると、ハニは本当にそれがお守りになってくれるといいと思った。

クリニックでの思い出はいくつもあったが、明日からはまた新たな気持ちで自分らしく看護師として、もう一歩前に出て行こうと思いながら、医師から貰った『お守り』を胸に立ち上がった。

「先生、もう行くね。」
「元気で頑張れ。」
「うん!頑張るね・・・ペク・スンジョ先生!」
医師の名前を声に出して呼んだのは今日が最初で最後だった。


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人生は紆余曲折 7

それっきり医師は息子のことを話さなかったが、どんな病院でいたいのかと聞かなくてもハニはわかっていた。
この古くて小さなクリニックに看護師として働くことになった一つの理由が、その老医師の考えを知ったから。
若くして病で亡くなった母は、大きな病院で最期を迎えたが、その時の様子を思い出すと、本当はパラン大病院ではなく、このクリニックでずっと仕事がしていたかった。

「先生の意志を受け入れてくれる人がいたら、ずっとこのクリニックを残していてくれる?」
「無理だな・・・」
「無理?」
「今の若い医師に限らず、大学病院で勤務をしていた医師・・・そうじゃなくても、誰だって最新鋭の医療を機材を使いたいし知識も使いたい。時代が変わったのなら、それを受け入れなければいけない。」

パクパクとケーキをフォークで切り分けながら、口の中に入れて食べている医師は、さっきまでと様子が変わりいつもの医師に戻っていた。
「ごちそうさん!ところで今日の面接はうまくいったのかい?」
「うまくいくも何も・・・先生のおかげでパラン大病院に行くことは決まっていたのだから、本当はそう心配はしていなかったのじゃないですか?」
「まぁ、そりゃそうだけど・・・・リネン室勤務か?」
「それが・・・・」
本当はどこに行くのか、医師には分かっていたがハニの様子をからかいながら見ているのが好きだった。

「外科か?」
「ど・・・どうしてそれを・・・・」
「ぅん、よく知っている若い医師にお前を入れてくれるように頼んだからな。」
「若い医師に、そんな裏口工作が使えるのですか?」
「使えるよ。医学部生の時に、よくワシに質問ばかりして困らせていたツケがあるし、その医師はパラン大では年齢問わず一番優秀な人物だからな。」
誰だろう・・・あの場には若い医師はいなく、みんな自分の父親くらいの年齢の人ばかりだった。
その医師に裏工作をしたのかどうかは、どう見ても信じがたかったが、老医師は全部のことをハニをからかうために言っているようには見えなかった。

「先生・・・・その若い医師の名前って・・教えていただけますか?」
「いいよ。ワシと同じ名前だよ。」
「先生と同じ名前?」
トクンと小さく胸が脈打ち、小波がサワサワと音をさせて流れ始めた気がした。



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