大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2020年12月

人生は紆余曲折 2

「お大事にぃ~」
緊張感もない気の抜けたハニの話し方に、会計をして帰っていく患者は無関心だ。
古くて老齢の医師を頼ってくる若い患者は、事情があって訪れるから会計さえ済んでしまえばもう用なしだ。

「午後は休診だ!」
珍しく老齢の医師は不機嫌だった。
「先生、どうかしたのですか?」
「どうもこうも、あの患者は頭がかしい。」
「頭がおかしい?」
「ハニはあの患者の顔を覚えていないか?」
「顔?」
覚えていないわけではないが、毎回クリニックに来るときは大きなフレームの黒いサングラスをかけ、つばの広い帽子をかぶっていたり、派手な高級なスカーフで頭から口元まで覆っていた。
ハニは見覚えがないが、明らかにハニの視線を避けているのは鈍感なハニでも気が付いていた。

「診察を断ったのですか?」
「違う!レントゲンの準備をしたのに、レントゲンで体の中を見られるのは嫌だと?」
クリニックと名前が付いていても、萬診療をし専門診療科がなくてハニ自信この年老いた医師の専門が何かよく知らなかった。
「ん~そんな風には見えなかったですけど、お金だけを置いて行ってしまいましたよ。」
「胸が苦しいのならレントゲンを撮らなければ、この先の治療計画が立てられんと言ったら『構わない、自分がこうなったのはハニのせいだ』とか!」
「私のせい?」
心のどこにもそんなことを言われる理由は思い浮かばない。
誰かと特別にトラブルを起こしたことのないハニが、何度も診察に訪れる人と知り合った覚えなどなかった。

「で・・先生はどうしたの?」
「どうもせんかったよ。どうもせんかった代わりに、遊びに来るのなら他に行けと言ってやったよ。」
人生経験同様に様々な理由で訪れる患者を診てきたから、この老齢の医師は患者に逆切れされても全く動じることはなかった。

「あんな患者がいると思えば、ハニみたいに全く男気も無くて遊びにも行かない看護師もいるから不思議なもんだ。新しい病院に行ったら、仕事はもちろん大切だがいい男を見つけて遊びに行けよ。」
医者が言う言葉ではないが、ハニはこの老齢医師が嫌いではなかった。
本当なら大きな病院の院長でもおかしくないこの医師は、テハン大を優秀な成績で卒業したのに、先代の院長が倒れた時に世話になったからとこのクリニックを受け継いだのだった。

「私・・・聞きたいのですけど、先生はテハン大の出身なのに、どうしてテハン大付属病院ではなくパラン大付属病院に私を紹介したのですか?」
「ふん!お前の頭じゃテハンでは迷惑になる。パランなら、わしの教え子がたくさんおるから目をつむってくれるさ。」
口が悪いこの医師がどうしてハニをパラン大附属病院に紹介した理由はわからないが、ここで働きいろいろなことを教えてもらったのはこの先もきっと役に立つ自信はハニにもあった。



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人生は紆余曲折 1

毎日が平凡な日々・・・・・パパは平凡が一番いいといつも言っているけど、私は刺激的な生活をしてみたいと思う。
この大都会のソウルに住んでいるのに、毎日が代わり映えのない生活に、平凡な顔の平凡な私が生きている。

「オ看護師、口からよだれが流れていますよ。」
「えっ!よだれ?」
唇の端を指で触れるよりも先に、開いたノートを見るとしっかりと雫の後が付いていた。
「すみませんねぇ・・・暇なクリニックで・・・」
人のよさそうなその人は、白衣を着ていなければ、穏やかなおじいさんと言われそうな男性だった。
「まったくですよ。時代物のドラマか映画でしか見た事がないような建物じゃあ・・・患者は来ないですよね。」
「そんなクリニックに看護師として雇ってくれと言って来たのは、どこのどなたでしょうか?」
よだれのシミを拭いているハニは、一応聞いてはいるが答える事が出来なかった。
「希望していた所が全部不採用になっていたから、最後の頼みの綱だって・・・言っていませんでしたか?」

ハニは無事に看護師の試験に受かり、順調に看護大学を卒業したものの、看護師求人の採用は大学のランクで採用が決められているように思った。

「パラン大学に行けれたら、きっともう少し仕事が忙しい病院に行けたかもしれない・・・」
白衣を脱ぎながら穏やかな医師は少し顔の表情を変えて、ハニの傍の椅子に腰かけた。
「建物を建て替えるにしても、患者が来なければ意味無いし・・・先生、クリニックを閉めたらどうですか?」
「閉めようか?」
「そうしましょう。その代り私の次の仕事先を紹介してくだ・・・・・」
軽い気持ちで話していたハニは、横を向いた時に見た医師の顔が、何か真剣な事を考えている事に気が付いた。

「先生?先生・・・冗談ですから・・先生が人よさそうだから、ここに雇ってくださいと言ったんですよ。」
「いや・・・ここを閉めようと思う。ワシも年齢には勝てなくてな・・・」
医師からの引退の話を聞かされたハニは、憧れの看護師になった時のあの最高な気持ちの時が随分と昔に思えるくらいに、一気にどん底に落ちて行った。



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あの日の思い出 最終話

あの日からハニは何か清々しい表情をしていた。
ユンヒョンはそんなハニを見て、安心したように微笑んでいた。

「同窓会に参加して良かったね。」
「そう?そう見える?」
「見えるよ。彼と彼の奥さんと話ができて、ハニは安心したんだよね。」
「うん・・・緊張したけどね。私だけが幸せになっていたら申し訳ないじゃない。」
ユンヒョンはハニのそんな優しい気持ちが好きだった。
「先生は、どうしてあの日から私に何か聞きたいのに聞かないようにしているの?」

人の考えに鈍感なハニが、静かな時間の流れのこの町に来て、ユンヒョンとユヒと暮らしてから、時間の流れに逆らう事もないせいか人の気持ちがわかるように自然となっていた。

「ハニは彼の所に戻りたいと思っていたのじゃないの?」
「それはないよ。先生とユヒとインヒョンと・・・今度生まれる子供と、普通の家族として暮らしたいもの。そりゃあ、先生と初めて会った時は泥沼に入っていたくらいに落ち込んでいたけど、今は先生と結婚して良かったと思うよ。」
「本当にそう思ってくれると嬉しいよ。」
本当にそう思っていた。
好きな人が出来てその人に想いを伝えても叶わなかった恋も、それはそれでいい思い出として残しておきたい。
後から他人(ひと)の口からスンジョ君の気持ちを知ったのならそれだけで私は充分。

「先生はよく言っていたよね『自分一人が幸せになるのは申し訳ない』って。先生が私や子供たちと幸せに暮らしていたら、亡くなったミヒさんは天国で幸せになれると思う。」
「そうだね。」
「私ね・・・・スンジョ君と片想いだった時、泣いたり怒ったり・・ごくたまに嬉しかったりと毎日いつも違っていたけど、それはそれでいい思い出。ソウルに行って彼が辛い結婚生活を乗り越えて、幸せに家族と暮らしているのを見る事が出来て、今の私はやっと自分が幸せになれた気がするの。この先ずっと先生や子供たちと幸せに暮らしていけると思えるのがまた幸せ・・・」

ハニはスンジョを物陰から見ていた時から、同居して暮らすようになり普通に話をしたり喧嘩をしていた時に、このまま暮してスンジョの恋人になれたらと、そんな淡い期待を持っていたあの頃を思い出した。
叶わなかった恋も、その人が苦しんでいるよりも幸せでいてくれるのなら、自分のライバルだった人と結婚してもそれでいいと思った。

「他人の幸せを願えるハニは、本当に心が綺麗だね。僕はそんな心が綺麗なハニを妻に持つ事が出来て幸せだよ。」
ユンヒョンの広い胸に抱かれ、大きな手で長い髪をすくうようにされるこの時間は心から安らげた。



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あの日の思い出 69

スンジョ君は朝起きたらすでに家を出ていた。
少し残念な気持ちもしたけど、ヘラと話をして二人が幸せになるために努力をしている事を知ってよかったと思えた。
完璧で努力とは無縁の二人が、幸せになるためにする努力は、私には簡単でも二人には難しい事かもしれない。

「ハニちゃん、これを持って行って・・・・家に着いたら付かれて夕食どころじゃないでしょ?」
「こんなにたくさん・・・ありがとうございます。」
おばさんの料理を真似しようと無駄な事をした事もあった。
人の真似をするのは無駄な努力だと実感した一つだった。

「スンジョがね・・・ハニちゃんは私の考えを受け継いで本当の娘になったって・・・スンジョと結婚してもらう事は叶わなかったけど、スンジョから本当の娘になったと言われたら複雑だったけど嬉しい気持ちになったの。本当の娘になったのだから、この先気兼ねをしないでここに帰って来てね。」
「そんな・・・一緒に住んでいた時にも、随分とお世話になったのに・・・」
「本当の娘にしたかったのだから、私は当たり前の事をしただけよ。ハニちゃんも、お母さんと叶える事が出来なかった事を、私と実現したらどう?」

おばさんの言葉は嬉しかった。
子供を育てた事も無ければ産んだ事もない私が、スンジョ君に片想いのまま失恋して希望している病院をすべて不採用になり悩んでいた時に、パパに相談する気持ちになれずひとり旅をした時に立ち寄った町でミヒさんと知り合った。
命と引き換えに産まれたユヒちゃんは可愛くて、この子が成長するように私も新しい人生を進もうと雪を出して先生の診療所で使ってもらう事に決めた。

診療所で診察治療をしながらユヒちゃんを育てている先生の手助けをしようとしても、慣れない子育ては容易ではなかった。
こんな時にママがいれば聞けたのにと何度も思った時があった。

「ユンヒョンさんが呼んでいるわ。もう行ってしまうのね。」
「今度はおばさんたちも私の住んでいる町に来てください。何もない所ですけど、いい所ですよ。」
「ありがとう・・・今度みんなで寄らせてもらうわね。」
グミは一度2階の方を見上げた。

「ヘラの体調も少しずつ戻って来ているのだけど、まだ日によっては起きられないみたいなの・・・今度ハニちゃんがここに来た時には、今よりもよくなっていると思うわ。」
失敗ばかりしていた私はいつもヘラが羨ましく思った。
何でもできるヘラは、彼女なりに悩んでいた。
苦手なヘラだけど、今は少しでもげんきになってくれるといいと思うのは、スンジョ君と約束した『お互いに幸せになる』事を実現する事だ。



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あの日の思い出 68

早朝の静かな時間にキッチンから聞こえる規則正しい包丁の音や、水道から流れている水の音は物心から自然の音のように耳にしていた。
結婚をして家を出てからはこんなに清々しい気持ちで聞けるようになったのは数か月前からだ。
数か月前の早朝に聞いたキッチンからの音は、今聞こえるような音とは違ってぎこちない音だった。
そっと気が付かないように聞いていたあの頃は、何か明るい光が見えて来たように思えた。

ほんの小さな物音に気が付いたグミは、包丁の動きを止めて振り向いた。
「あら・・もう起きたの?まだ朝食の用意は出来ていないわよ。」
「早く病院に行きたいから、向こうで食べようと思っている。」
「そう・・・コーヒーを淹れるわね。」
お袋の淹れたコーヒーは、決して不味くはないが微妙にオレが飲みたいと思う味と香りとは違った。
もうあのコーヒーを飲む事はないが、懐かしい思い出として心の中にしまっておこう。

「うまい・・・・」
「あら珍しい・・あなたの口からそんな言葉を聞いたのは初めてよ。」
「昨日の夜はよく眠れたからかもしれない。」
「ヘラが眠れたのね・・・よかった・・・」
オレが眠れた事で、ヘラも眠れたとお袋が思うのは、オレたち夫婦の事を口には出さなくても気にしていたからなのだろう。

「何?」
コーヒーを飲んでいるスンジョの向かい側にグミは座り、ニコニコと笑いながら清々しい息子の顔を眺めていた。
「何かに吹っ切れたみたいね。」
「ヘラがハニと話をした事で、心の中の蟠りが解けたからかもしれない。」
「それもあるけど・・・・あの日・・何があったの?」
「あの日って?」
「あなたの結婚式の前の日でハニちゃん達がこの家を出て行く前の日よ・・・二人だけで長く話をしていたじゃない・・・・・」
「何もないよ、話をしていただけだ。」
お袋にそう話しても納得いかないだろう。
納得がいかなくても、話をしていたのは事実だ・・・・話した内容は二人だけの大切な思い出として誰にも話さないが。

「もう行くよ。」
最後のひと口を飲み干すとスンジョは立ち上がった。
ジャケットを持って玄関に向かいかけようとした時に、マグカップを片付けようとしていたグミの方に振り向いた。
「ハニはここに住んでいた数年で、お袋の考えを受け継いで本当の娘になったよ。」
それがどんな意味を含んでいるのかグミは知らないが、その言葉に笑顔で返した。


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