大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2020年09月

あの日の思い出 7

「ハニ・・眠った?」
「起きてます。」
「ユヒは眠ったみたいだから、部屋に戻ってもいいですよ。」
「それが・・しっかりと私の手を握って眠っていて・・無理に離したら起きてしまうかも・・」

大人ふたりがわずか2歳の女の子によって、緊張する時間を作らされるとは思ってもいなかった。
「私と妻のミヒの出会いは・・・・」
突然ユンヒョンが妻との出会いを話し始めた。
近所に住む人とは問題なく付き合っているが、それは診療所の医師と患者の関係で、近くに友人と言える人がいるとは思えず、プライベートで人が訪れる事もなかった。

「医師と患者としてソウルの病院で知り合った。ミヒは母と娘だけで過ごしていると聞いていた。父親の話は聞いたことはなかったが、物静かで母親思いの娘だった。特別どこが悪いとかはないが、入院中に独りで必要な物を外出して出先で倒れた時に僕が見つけた。医師と患者との関係での付き合いで、僕は特別な感情はその時はなかった。ここの診療所の医師が急死して、その後に勤務することになって別れた。知り合いもいないここでの生活は意外と自分の性に合っていたから、駅長から僕の名前を言う女性がいると聞いた時は驚いたよ。」

「何かあったのですか?」
「うん、ユヒの母親が亡くなって独りぼっちになったから、こっちまで来たけど、僕が勤務する診療所の名前が分からないのに具合が悪くなったから、駅長に『イム・ユンヒョンの患者です』そう言ったんだ。」

気がつかないうちに、ハニはユンヒョンの顔を見ていた。
月明かりだけの室内で見えるユンヒョンの表情は、遠くなっていく思い出を懐かしんでいるように見えた。

「ここに来てからすぐに結婚したのですか?」
「まさか・・」
「違うのですか?」
「ちがうよ。ここで暫くは暮していたけど、ミヒはまだ17歳だったから説得して大学を出るまでは支援すると約束したよ。看護師になると言った時は驚いたけど、何か目標を持つようになってから不思議と健康になってね・・・・・」
妻との出会いからの話を聞いていると、なぜユンヒョンがその話をしたのか分かって来た。
ここの町に来た理由をもしかしたら知りたいのではないかと気が付いた。



人気ブログランキング

あの日の思い出 6

「パパ・・」
泣きながらリビングに来たユヒにふたりは驚き、慌てて離れた。
「ど・・・・どうした?」
「おふとん、濡らしちゃった。」
「濡らしたって・・」
手に汚したパジャマを持ち、ポロポロと涙を流している幼い娘に怒ることなど出来ない。
「今週は三度目だよ。」
「ごめんなさい・・」

娘を抱いてバスルームに向かうユンヒョンを、ハニは不思議な気持ちで見ていた。
これが家族だったら、普通の幸せな時間なのだろうなぁ・・
憧れと現実、恋愛と結婚は違うと言うけど、私の場合は憧れだけしか体験していない。
スンジョ君は元気にしているだろうか。

そんな事を思い、ユンヒョンがユヒを連れて行った空間を見ていると、ユンヒョンが戻ってきた。

「ユヒが呼んでる。」
「オネショをしたら眠れなくなっちゃったかな?」
ユヒの事は父親のユンヒョンより、もしかしたらハニの方がよく分かっているかもしれない。

布団を汚したユヒの部屋ではなく、付いて行くとユンヒョンの寝室だった。
ユンヒョンの寝室には初めて入るが、他人の自分が入っていいのか迷っていた。

「ママもユヒとパパと一緒に寝ようよ。」
「えっ!!」
ユンヒョンは困った顔でハニを見た。
「それは出来ないと言ったけど、ユヒが譲らなくて・・ユヒを間に挟んで寝て欲しいらしい。」

生まれてからずっとハニを母親だと思っているユヒには、どう説明しても分かる年齢ではまだ無かった。
「いいよ。」
軽い気持ちだった。
大きなベッドでふたりだけで眠らないのなら深い意味はなくても、自分を母親だと思って慕うユヒのお願いを聞いてあげたかった。


人気ブログランキング

あの日の思い出 5

隣の部屋で先生が眠っている。
ハニはユンヒョンが心配なら部屋の鍵をかけて眠ってもいいと言ってくれたが、緊張で眠いはずが眠れなりに付けなかった。
いつだったのだろうかと思う事もなく思い出せるくらいに、思い出の一つ一つが鮮明に記憶として残っていた。
あれは大学生の頃だった。
独り暮らしをしたスンジョの部屋に泊まった事があった。

「ふふ・・・あの時は緊張して眠れなかったのに、すぐに眠ってしまったっけ・・・・」
ハニは布団の中から人差し指を唇に当てて、そっとなぞるとまた一つの事を思い出した。
「たった一つの思い出で、私は幸せに過ごして来た。でも、もう別の幸せを見つけてもいいだろうか。」

新しい幸せを見つけようと思っても、それを口にするのはとても勇気がいった。
「はぁーっ。」
ため息を吐いた時に、リビングの方で何かが倒れた物音がした。
ユンヒョンが先に寝室に入りその後、火の元や窓の鍵を確認したのは自分だ。
何かあれば自分の責任になる。
ハニは急いで起き上り部屋を出てリビングに行くと、ユンヒョンが床にこぼれた水を拭いていた。

「先生・・・・」
「起こしちゃったかな・・・ハニ・・・さんを起こさないように静かに水を飲もうと思っていたけど・・・」
ユンヒョンは今まで拭き掃除など恐らく一度もした事がないのだろう。
小さな子供が吹くように水で濡れた床を拭いていると言うより、こぼれた水を広げているだけだった。

「先生、私が拭きますから。」
ハニはユンヒョンの横にしゃがみ雑巾を受け取ると、バケツに水を搾るとまた床を拭いた。
自分を近距離で見ているユンヒョンの視線に、身体が固くなるほど緊張していた。
「ハニ・・・・」
「は・・はい・・・」
先生が私を"さん"を付けずに名前を呼んだ。
どうしよう・・・・
ユンヒョンの顔が静かに近づくと、ハニは無意識にその思いを受け入れるように顔を向けた。
目を閉じると今でも思い出す、あの時のスンジョの意地悪に光った黒い瞳。



人気ブログランキング

あの日の思い出 4

『そんな遠いところに就職するのを一人で決めて!』と、当然父に叱られたが、再出発するならそれでもいいから自分で決めた場所で仕事をして頑張りなさいと、父のギドンはハニを送り出してくれた。

小さな町に移り住んでから、看護師として失敗はいくつもあったが、一度もユンヒョンは怒らなかった。
「妻と似ている。妻は注射を打つのが苦手なのに、けがをした人に包帯を巻くのはとてもうまかった。」
そう言ってユンヒョンはハニを優しく見守ってくれた。
診察時間の合間に子供の世話をしているユンヒョンを見ていたら、父も自分が幼いころにこうして面倒を見てくれていたのかと思ったら、何か手助けをしたかった。

「先生、ユヒちゃんのお世話を私がしますから、先生は自分の仕事をしてください。」
ユヒが生まれた時から、ずっとハニは母親のようにミルクを与えたりおむつを替えたりして育てた。
血のつながった母と娘ではないが、いつの日かユヒが自分の子供のような気持になったのは事実だった。
辛いことから逃げ出してたどり着いたこの町で、自分の人生をやり直そうとユヒの世話をしながら心に誓った。

最初の頃は診療所とユンヒョンが借りてくれた部屋を行き来していたが、半年が過ぎたころからユンヒョンの家の家事もすることになった。
最初は男寡の家に独身の自分が行くことに抵抗はあったが、シワクチャな白衣を着ているユンヒョンを見て助けてあげたいという、ハニの少しおせっかいな気持ちからだった。

「汚い家ですが・・・・」
恥ずかしそうにそう言ったユンヒョンの顔はいつまでも忘れることはなかった。
「本当に汚い!こんなに汚れていたら、ユヒちゃんのためにもよくないです。私が時々来て掃除をします。」
「そ・・それは・・・」
ユンヒョンが遠慮していると思っていたが、ハニはブラウスの袖をまくって家の中に入ると早々に掃除を始めた。
家の中の掃除や台所など水回りの掃除、洗濯ものの片づけやアイロンをしていると、休日の朝から取り組んでも気が付けばいつも夕方を過ぎていた。
おまけに料理が苦手なハニが夕食を作ると、さらに帰宅する時間も遅くなった。

「あの・・・・迷惑でなかったら、泊まっていきませんか?」
「と・・泊まる?」
「ご・・誤解しないでください。空いている部屋があるのでそこを使ってください。別に同じベッドでという意味ではないので。」
部屋は別々でも、男寡と独身女が一晩を過ごすことに戸惑いがなかったわけではないが、ハニはこのユンヒョンが不器用でどこか父に似ていると思うと、心も許せるような気がしてきていた。


人気ブログランキング

あの日の思い出 3

ガラス越しに対面した、自分が助けた妊婦の赤ちゃんは、命の引き換えに生まれたことなど知らない。
この子は私と同じように、母親との思い出もなく成長していくのだろうかと思うと、余計なことだと思うが心配になって来た。

「あの・・・妻を助けていただいたので、落ち着いたらお礼に伺いたいので住所を教えていただけますか?」
「住所・・・・私、旅行に来たのでここから遠いですけど・・・」
「遠い・・外国ですか?」
「まさか!ソウルです。」
この男性(ひと)は冷静に判断が出来そうに見えるけど、どこか自分と似ている発想をする人なのだと思った。

「日帰り・・では来れないですけど、またここに来ます。」
「わざわざ来ていただくのも。」
「駅から病院までしか着ていないので、今度は風景を見ながら歩いてみようと思って。」
この町に来て半日しか経っていないのに、生命の誕生と命の灯が消えるまで体験するにはあまりにも短い思い出だった。

「そうですか・・それなら次に来た時に私の仕事先に寄ってください。駅長に言えばすぐに連絡をしてくれると思います。車で数分のところにある診療所で仕事をしています。」
「お医者様ですか?」
「ええ・・まぁ・・医師なのに出産に耐えられない妻を助けることもできませんでした。ずっと診療所で看護師として私の仕事を手伝ってくれたので、きっと私が妻を・・・・・」

誰のせいでもないと思っても、この男性(人)はきっとそう思っていないだろう。
奥さんが看護師で、診療所で仕事をする夫を手伝っていたのなら、この先この人は一人で切り盛りしていくのだろうか。

「あの・・・」
「はい。」
「私、先日看護学科を卒業したのですけど、まだ仕事をする病院が決まらなくて、ご迷惑でなければ私を雇ってくれませんか?」

看護学科でもぎりぎりの点数で卒業したとは伏せることにした。
あの人が『卒業できない人や看護師の試験に落ちる人もいる。受かったのなら堂々と看護師としていればいい』とそう言ってくれた。

「ありがたい・・いや・・はい・・お願いできれば、家の診療所に来ていただきたい。小さな町の診療所なので、看護師を見つけるのはとても難しくて・・・住む所も知り合いの不動産屋に頼みますので・・」
意外とあっさりと決まった就職先。
ハニは数日後に、またこの町に荷物と一緒に来ることになった。


人気ブログランキング
ギャラリー
  • お知らせ
アーカイブ
美容室美容院レーシックfx 口座開設美容整形キャッシング
デリヘルデリヘル 求人里親 募集求人情報美容室裏dvd保険出会い出会いエステ美容整形クレジットカード消費者金融
アクセスカウンター
キャッシング社長ブログseothink tank医薬品 買取ブログパーツお見合い結婚相談住宅ローン
アルバイト情報海外サーバー海外サーバーアクセスカウンター無料ブログカウンターオンラインカウンター借金時計ページランクアダルト動画
アダルト動画 比較裏dvd裏dvddvdレンタル 比較有料アダルト動画 比較月額アダルト動画 比較出会い系サイト 比較ライブチャット 比較裏dvd
ブログカウンター無修正dvdフェラチオキャバクラデリヘル風俗
無料カウンターデリヘル 求人高級 デリヘルキャバクラ 求人借金時計プロバイダ 比較ウォーターサーバー 比較レンタルサーバー 比較クレジットカード 比較生命保険 比較
etcカードエステ脱毛インプラントホームページ製作ドメイン取得化粧品 サンプル自動車保険 比較学資保険 比較おまとめローン 比較キャッシング 比較証券会社 比較fx 比較fx口座開設 比較
無料アクセスカウンターフレッツ光 auひかり 比較fx 初心者誕生日 プレゼント
東京 デートスポット消費者金融 一覧銀行 口座開設アクセスカウンター無料カウンターページランククレジットカード ランキング生命保険 ランキング自動車保険 ランキング学資保険 ランキング育毛剤 ランキング証券会社 ランキングプレゼント ランキングクレジットカード おすすめ
bto パソコンエアコン 工事エアコン クリーニング給湯器 交換犬 里親猫 里親エアコン 取り付けエアコン 取り外しガス給湯器 交換ホストクラブ新宿 デリヘル新宿 デリヘル歌舞伎町 キャバクラ渋谷 デリヘル


バラが降るオルゴール


  • ライブドアブログ