大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2020年04月

君が月で僕が太陽 37 

三番目の転機でオレは心にゆとりが出来、広い範囲を見る事が出来るようになった。
自己判断をして自己決定をする事が、トラブルなく過ごせる事が出来ると思っていた高校生までの自分から、他人に興味を持つようになり、それが人生を共に過ごす相手と出会った。
平穏な人生を進む事が、自分の幸せと思っていたのは自分勝手な考えだった。

間違いを許せないと言うのは、自分の都合の良い考えで、それを正してくれたのがハニだった。
ハニは勉強は苦手で、失敗ばかりする決して優れた人とはお世辞にも言えない人物だったが、一番大切なものを持っていてそれをオレに教えてくれた。
ハニが気になりそれがどういう物か知る事になり、好きという気持ちに気が付くまでは苦しい日々だった。
今はどうかと聞かれたら、オレは『今が一番心が平穏でいられる』と、そう答えるだろう。
それが騒がしい事でも、自然と心が安らぎ笑みが浮かべられる。

「スンジョ君、ちょっと変わってくれる?」
「ぅん?」
スンジョは自分の横に来たハニの方を身体ごと向きを変えた。
「ミルクを持って来るから、その間抱っこしていて。」
三か月前に待望の娘が誕生し、お袋は涙を流して喜んでいた。
実際に一番喜んだのはオレだという事は、ハニもお袋も勿論親父も誰も知らない。
娘が可愛いと思えたのは、単純に親になったからではないかもしれない。

眠っている娘を抱きながら、その寝顔を見ていると着衣越しに伝わる温もり十の味くらいに温かな気持ちになった。
キッチンでミルクの用意をしているハニの騒がしい声を聞きながら、スンジョは恐らく誰も見た事のないような穏やかな表情をしていた。

「スンハ、お前もママのように育ってくれよ。太陽のように明るく笑う娘に育ってくれる事が一番の願いだ。勉強ができるできないとママは言うけど、それは大した問題ではないと思うけど、それなりの学力はあればいいよ。」
人生の転機は人によって違うかもしれない。
一人の女性の夫になり、そして親になり見えてくる物は人によって違う。
ハニはスンジョをいつも羨ましく思って見ているが、スンジョは自分の方が本当はハニが羨ましく見えると思っているとは知らない。

ミルクを持って部屋に戻って来たハニから、哺乳瓶を受け取るとスンハの口元に近づけた。
家の中だけで見せるスンジョのその行動でも、ハニはまぶしそうにいつも目を細めている。
「何だよ。自分の子供にミルクを飲ませているだけだぞ。」
「うふっ!その姿が太陽みたいで眩しいの。」
娘が産まれてからいつもハニはスンジョにそう言う。
その言葉を聞くだけでも、スンジョ自身はハニと結婚してよかったと思う。



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君が月で僕が太陽 36

休憩室は病棟から少し離れているが、職員以外は入れない場所でよかったというくらい、あまり人が来る場所にはなかった。
少し足早に歩くと、数人休憩室から出て来た。
外科病棟の看護師たちだ。

「ペク先生、ソン看護師から聞いてみえたのですか?」
「ハニが休憩室にいると聞いて、様子を見に来ました。」
「今は落ち着いて見えますよ。看護師長と、今後の事でお話をされている所です。」
会釈をして休憩室に入る時に、背中越しに看護師たちがそれほど大きくない声で言葉を告げた。
「おめでとうございます。待望の第一子ですね。」
まだハニから何も聞いていないスンジョは、その場はただ頭を下げるだけだった。
数日前から疲れやすく、食欲もなかったハニの体調の変化に気が付いていなかった。
ただの疲れ・・そうハニが思っていたのと同じように、自分もそう思っていた。


「パク先生・・」
休憩室の中には外科の看護師長と産科のパク医師がいた。
「スンジョ君・・」
「じゃあ、私は病棟に戻るから、あとはパク先生とご主人とお話して、報告をしてくれればいいですよ。」
そう言うと看護師長は休憩室から出て行った。
ハニが倒れた時に、看護師長の指示で休憩室にハニを運び、そこにパク医師を読んだとソン看護師から聞いた。

ハニの傍に来るとスンジョは、労わるような目でハニを見た。
「大丈夫か?」
「うん・・今はだいぶ良くなったよ。」
恥ずかしいのかハニは少し俯いて、照れたような顔をして笑っていた。
「パク先生・・・」
スンジョはパク医師を見ると、パク医師はスンジョに穏やかな笑みを浮かべてその雰囲気と同じようにカルテを見ながら話しだした。
「先生もオ看護師も、医療従事者なのに気が付かなかったのはよくないですね。」
「すみません。」
「謝る事はないですけど、妊娠初期は不安定ですから気を付けてくださいね。詳しい診断は今できませんが、おそらく妊娠8周目でしょう。ちゃんと検査したいので、明日に時間を取ってもらって産科の方に来てください。」

特に話していたわけではないが、いずれは親になりたいとお互いに思っていた。
「今日はどうする?早退させてもらうか?」
「スンジョ君が帰る頃まで、ここで休んでいていいって、看護師長から言われたの。」
「そうか・・・じゃあ、夕方また迎えに来るから。」
休憩室の隅にはハニの私物が用意されていた。
スンジョが迎えに来る前に、きっとハニは着替えているだろう。



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君が月で僕が太陽 35

どうりでステーションにいるはずの看護師の数が少ないと思っていた。
スンジョは患者のイムの処置が終わると、一旦ステーションに立ち寄ってハニの事を聞く事にした。
新人の看護師が一人いるだけで、他の看護師やハニと仲の良い看護師はいなかった。
新人看護師はスンジョの顔を見ると、緊張したように立ち上がり会釈をした。

「誰もいないのですか?」
「はい・・あの・・・」
新人看護師は、スンジョがハニの夫であることを多分知らないだろう。
もし二人が夫婦だと知られても、スンジョは病院では一職員として接していた。
一部の職員からは、スンジョは優秀な医師ではあるが、感情のない冷たい医師だと言われている。
その反面、女子職員からはその外見と優秀な若手医師。
『たとえ既婚者でも、話をしてくれたらラッキー!』と言っている人たちもいる。

「オ看護師が倒れたって聞いたけど。」
「あ・・あ・・奥様は・・・」
「オ看護師です。」
少し冷たくてきつい言い方だったかもしれないが、他の職員に話す時もスンジョはハニの事をオ看護師と言っていた。
「オ看護師は・・休憩室にいます。」
「ありがとう。」
ハニがいる場所を聞いても、スンジョはすぐに休憩室に行かなかった。
緊急な状況ならすぐに連絡があるはずだから、倒れたといっても心配する状況ではないのだろうと思っていた。

椅子に腰かけてイムさんの記録を書いていると、数人の看護師が戻って来た。
「ペク先生、いらしていたのですね。」
「ええ・・オ看護師が倒れたと聞いたのですけど、どんな様子ですか?」
「先生・・ちょっと・・」
スンジョを呼んだ看護師は、ハニが看護学部で勉強をしていた時からの仲間だ。
そのせいか、スンジョも看護師も緊張をしないで近い距離でも気兼ねなく話す事が出来る。
「耳を貸していただけますか?」
スンジョが手の動きを止めると、看護師は耳元で何かを囁いた。
一瞬驚いた表情をすると、スンジョは立ち上がってその看護師に一言『行ってくる』と言ってその場を離れて行った。

「あの・・ペク先生はどうされたのですか?」
「さあ?あとからオ看護師におめでとうと言ってあげて。」
「おめでとう?」
何を言っているのか暫く分からなかったが、先輩看護師の様子や急いでステーションを出て行ったスンジョの様子で、事情を理解すると笑顔に変わった。





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君が月で僕が太陽 34

久しぶりに一緒に家を出た時のハニの様子が気になったが、スンジョはその日は朝一番から交通事故や怪我の治療に訪れる患者で昼の休憩も取れないくらいに忙しかった。
「ペク先生、午前の診療は終わりました。午後は病棟の方に行かれるのですか?」
「その予定だけど、1315室のイムさんの回診の時間を少し遅い時間に変更してもらえないかと伝えてくれませんか?」
看護師は腕時計を見ると頷いた。
「そうですね・・イムさんの回診の時間は10分後ですものね。とても今から病棟に行かれても間に合いませんね。すぐに病棟の看護師に伝えます。」
「頼みます・・・昼食休憩の後そのまま病棟に行くと伝えてください。」
看護師にそう伝えると、スンジョは昼食休憩を取るために、診察室から出て行った。

午前の診察時間が終わると、病院の廊下を歩いているほとんどが職員だ。
天井灯が所々消された外来がひっそりとしていると、急に今朝のハニの様子が気になった。
「あいつ・・・今朝もあまり食欲がなかったみたいだけど・・・・」
数日前から『疲れた』と言って元気のなかったハニの様子が気になっていた。

昼食を軽めに取り、時間を少し遅い時間に変更にしたイムさんの回診に病棟に向かった。
病棟にはハニがいる。
イムさんの回診が終わったら、少しハニの様子を見て来た方がいいな。

ハニと結婚してから変わった自分の行いに、時々昔の事を思い出して一人で笑う事があった。
「先生、何かいい事があったのですか?」
「いえ・・どうしてですか?」
「無言で傷口を診てくださっているのに、口元が笑ってみえましたから。」
「イムさんの傷口が綺麗になっているからですよ。」
「病院に運ばれて来た時は、先生や看護師さんたちに暴言を吐いてすみません。」
傷口を保護し終えると、スンジョはカルテに記録をすると、イムが運ばれて来た時のことを思い出していた。

「自分の知っている看護師でしたら、きっと暴言だけじゃなく泣き喚いていたかもしれないですよ。機械に挟まれたら、どんな男でも暴言を吐きたくなりますよ。」
「先生の知っている看護師って・・オ看護師ですか?」
「ええ・・」
スンジョは患者には自分とハニが夫婦だと話していない。
それでもハニは病棟では、それなりに有名な看護師だった。
「オ看護師、体調が悪くて倒れたみたいです。」
「倒れた?」
「さっき、廊下が騒がしかったので、通りがかった他の部屋の患者に聞いたらそう言っていました。」
病棟に来るといつもステーションでスンジョを待っているハニが、そう言えば迎えにも来なくステーションにいる看護師が何か言いたそうにしていたのを思い出した。




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君が月で僕が太陽 33

「疲れた・・・」
最近ハニは仕事から帰ると、オレに抱き付いて来るよりも先に『疲れた』と言って寝室ベッドに寝転んでいた。
「忙しかったのか?」
「ううん・・それ程・・・年かなぁ・・」
「まだ25歳だろう。この先ずっと仕事をするのに大丈夫か?」
どこか身体の調子が悪いようには見えない。
パソコン作業の手を止めてベッドの上で目を閉じているハニの方を振り向いてみるが、特に具合が悪そうには見えなかった。

「休みは取れそうか?」
「無理・・・3人が休んでいるのに、軽傷だけど交通事故で子供が運ばれて来たの。その子供に手を焼くだけじゃなくて、お母さんも色々と口うるさくて・・・そのせいかなぁ・・」
またスンジョはパソコンの画面に顔を向けながら、キーを叩き始めた。
「夕食の準備でお袋の手伝いを止めて、食事ができるまで寝ているといい。今から下に行くからお袋にそう伝えて来るよ。」
「ありがとう、そうさせてもらうね。」
よほど疲れているのか、ハニはジャケットを脱いだだけで着替えもしないで布団の中に潜り込んだ。

スンジョはキーを一度叩いてノートパソコンを閉じると、目を閉じているハニを気遣って静かに部屋を出って行った。

「お母さんにまた迷惑を掛けちゃう・・・最近ずっと疲れが酷くて、家の事を全然やっていないし。」
スンジョがグミと話をしている様子は、何となく聞こえていたがハニはそのまま知らないうちに眠っていた。

「そうなの・・・最近あまり顔色が良くなかったから心配していたの。色白だから顔色が悪いとよく分かるのよね。いいわよ、毎日お仕事を頑張っているのに手伝ってもらっていたから、よくなるまで私一人でも全然平気よ。」
「ハニにそう言っておくよ。」
この時はオレもハニも体調の変化に気が付いていなかった。
家族の健康に敏感なお袋は気が付いていたみたいだった。






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