大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2019年09月

あれから20年が過ぎて 9

辛いな・・・

ハニはベッドにもたれ床に座り込んで、涙を流していた。
もともとヘラは苦手だった。
いつも堂々として、裕福な家柄でいつも華やかだった。
ドアを閉めていてもヘラの声が聞こえるような気がして、机の上にあるイヤフォンを手にすると耳に付けて、スマホに保存している音楽を聴いた。
なぜヘラが来たのかは分からないが、自分の家の力を使って何かスチャンの会社を援助したという事は分かった。

ぼぅっと空間を見ていると、ノックに気が付かなかったのか、ウンジョがハニの前に立っていた。
「ウンジョ君・・・」
「あの人帰ったよ・・・ハニ・・ご飯食べないの?」
へへッと泣いていなかった振りをして、ハニはウンジョに笑いかけるが、泣いていた事は恐らく気が付いていただろう。
「食欲なくて・・・・」
「食べなきゃだめだよ。ハニってさ・・・お腹に赤ちゃんがいるの?」
「えっ?」
ウンジョが知らないと思っていたのに、どうして気が付いたのだろうかと不思議だった。

「少し前にお兄ちゃんが帰って来て、あの女の人にケータリングで用意したものを片付けさせている時に聞いたんだ。ハニのお腹に赤ちゃんがいるから、部屋に行ってハニの様子を見て来てほしいって。」
「そうなんだ・・・」
心配そうに自分を見ているウンジョが、急に大人びて来たように見えた。
春からは中学生になる。
この家に来た時はまだ9歳の憎まれ口をたたく男の子だった。

「もうあの人来ないから下に降りて来たら?お兄ちゃんも、あの人を家から追い出したらすぐに戻って来ると言ったから。」
スンジョは滅多に感情を出さないが、まさか怒ってヘラを家から出すとも思いもよらなかった。
医学部に変わる前の自由選択学科にいた頃は、いつもヘラと一緒にいた。
いつも一緒にいたと言うより、ヘラの方が自分がスンジョの彼女だと見せつけているように勝手にいただけかもしれない。

「お兄ちゃんといつからその・・・付き合い始めたの?」
春から中学生になるのだから、どうしたら妊娠するかくらいの知識はあった。
家の中でも恋人みたいにしている姿を一度も見た事がないのだから、ハニの今の状況でいるのが不思議なのだろう。
「医学部に変わる少し前・・・・」
「ふぅ~ん・・・・良かったね、お兄ちゃんの彼女になれて。でもさ・・・僕、ハニが高校生の頃に家に来て少し経ってから、お兄ちゃんはハニの事が好きだって気が付いていたよ。」
スンジョの秘密を話してしまった事が照れ臭かったのか、それだけを言うとウンジョはハニの部屋を出て、足音を立てて階段を降りて行った。




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あれから20年が過ぎて 8

ヘラは残酷だった。
ハニが時間を掛けて作った食事を、キッチンのシンクに集めると、ケータリングのスタッフに指示を出して、彩も見栄えも素晴らしい食事を並べ始めた。
「成長期のウンジョ君に、焦げた食事を食べさせるの?栄養バランスも考えない食事・・・見栄えのしない食事・・・食事は味覚だけじゃなく視覚も必要なのよ。それにスンジョの身体の事も考えてよ。倒れた親に変わって、慣れない仕事をして体も心も疲れて帰って来るのよ。こんな焦げたわけも分からない食事を食べさせていいと思っているの?」
以前からヘラはハニに対して好ましくない態度で傷つけていた。
その理由はハニは分かっている。
スンジョが好きだから、スンジョの事を好きなハニが邪魔だった。

「ウンジョ君も、焦げた不気味な物より、彩も奇麗な食事の方がいいわよね?」
「ぅ・・・」
ハニの気持ちを知っているから、ヘラが言っていることに答える事が出来なかった。
なぜヘラが突然ケータリング業者と一緒にペク家に来て、テーブルセッティングをしたのか二人とも知らない。
「なぜ来たの?」
ヘラが突然来た事の理由を聞いたのはウンジョだった。

「何も聞いていないのね?」
ウンジョとハニは顔を見てお互いに知っているかと声を出さないで聞いていた。
「ハニがおば様の代わりに家を守っているつもりかもしれないけど、私はスンジョとおじさまの会社を守るために、自分が持っているもので彼を助けたいの。」
「別に・・・別に僕はハニが作った物でもいいけど・・・お姉さんにそんな事をしてもらう理由がないよ。」
「本当に知らないのね・・・スンジョとおば様がまだ何も話していないようだから私が話していいのか・・・・とにかく私はこれからスンジョのために、彼のご両親と弟をサポートしていくわ。」
ヘラが言った意味がよくわからないが、確かにハニがグミの代わりに家を守っている事は、家事をする事だと思っていた。
ケータリングを頼んで、テーブルセッティングをするなんて金額もかかり一度も考えた事がなかった。

ハニが作った食事を食べるつもりでいたが、食べる事をまるで強要するようにヘラがグミが座る椅子に腰かけてウンジョを見ていれば、ケータリング業者が並べた食事を食べないわけにはいかなかった。
ハニはその場にいずらくなり、エプロンをしたまま二階の自分の部屋に入って行った。




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あれから20年が過ぎて 7

ギドンの顔が変わっただけじゃなく、ハニから笑顔が消えた。
「今は出来ないと言うのは?」
なにか言い訳を言おうと考えている自分に、ずるくて卑怯な男だと初めて思った。
会うだけと言われて親父の見舞いに行った時にユン会長の孫娘と見合いをする約束をしてしまったとは、さすがにハニとギドンに言えなかった。
スチャンの見舞いに行って、ハニとの事を話したらすぐに家に帰ってくるつもりでいた。
言われたその日に時間を決めて、そのまま家に帰らずに会ったとはとても言えなかった。

「まぁ・・気にしなくてもいいよ。今は結婚できない事くらい、ハニだって納得がいくと思う。スチャンと話が出来るようになったと言っても、まだ入院中で結婚するのは非常識だろう。そんなに二人とも暗い顔をしなくてもいい。明日もあるから、今日はこの辺にして週末に三人で話して今後の事をゆっくり話そう。スチャンにはそれからでもいいだろう。」
そうギドンが話してくれた事は嬉しかったが、結局週末にスンジョとハニとギドンで話す機会は来なかった。


ハニは毎日グミの代わりに、ペク家の主婦代わりをした。
「今日の夕飯は何?」
「み・・・見て分かんない?」
「炭・・・」
「多少は焦げているけど、ハンバーグです。」
エプロンをして毎日家事をしているハニの事を、ウンジョは何か違うと感じ始めていたが、それを口に出す事はしなかった。
父が倒れて入院をし、病院に泊まり込んでいる母の代わりをしてくれるハニがいてくれることが嬉しかった。
いつになっても上がらない料理の腕は、一生懸命に作ってくれる姿を見ていると文句は言えなかった。

「誰か来たみたいだよ。」
「ウンジョ君、今手が離せないから出てくれる?」
夕食の準備を急いでいたハニは、来客の応対をウンジョに頼んだ。
暫くすると、慌ただしく数人の人が玄関からキッチンに入って来ると、行き成り人を馬鹿にしたような言葉を聞かされた。

「何?こんな体が悪くなる物は・・・これを捨てて、持って来た物をセッティングして。」
振り返ると何かにつけてハニをバカにしているヘラが、ケータリング業者と一緒に入って来た。




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あれから20年が過ぎて 6

ハニの部屋でもう何度過ごしただろう。
おじさんが帰って来て話をすると言ったものの、どう話していいのか考えがまとまらなかった。
ハニを腕に抱いてベッドの上にごろんと寝転がって、何もしないでいるだけでもハニはいつもにこにこ笑っている。
高校生の時からオレに片想いをして、オレがどんなに冷たく突き放しても諦めずに付いて来てくれた。
根負けしたと言うのでもなく、ハニのその一途な思いがオレの頑なな心を解き放してくれた。

「あ・・・パパが帰って来たみたい。」
ギドンの車が停まる音がすると、ハニはスンジョから身体を話して起き上り、窓から外を見て確認をした。
「どこで話す?」
「この時間なら、ウンジョは絶対に起きないからリビングにしようか。」
「私の部屋でもいいよ。」
「それは気まずいよ。いつもこの部屋で何をしていたのかって聞かれたら、さすがにオレは気まずいよ。」
「それはそうだね・・・」
まさか大人たちが寝静まった時に、ハニの部屋でふたりで過ごしていたとは思われたくない。
たとえそうであっても、この先の事を話すにはスンジョは気が進まなかった。

リビングに二人そろって降りて行くと、ちょどギドンが玄関から入って来るところだった。
さすがに二人が並んでいる姿を見ると、いつものギドンとは違った表情に見えた。
「まだ起きていたのか?スンジョ君は明日スチャンの会社に行くのだろ?」
「ええ・・・」
ギドンはスンジョが何か話したいという事も、スンジョはギドンが何か聞きたいのじゃないだろうかと、お互いに顔を見て分かっていた。

「ビールを飲むか?スンジョ君の好きな銘柄か分からないけど、よく冷えているよ。」
「私も飲んでいい?」
「「お前はだめだ。」」
スンジョとギドンが同時に叫んだ。
ハニが自分も飲んでもいいかと聞いた事が、これからスンジョが話す事を楽にしてくれた。
いくら鈍感なハニでも、妊婦が飲酒をしてはいけない事は分かっている。
ギドンとスンジョが緊張をしているのを、微妙に感ずいたのだろう。

「おじさん・・・すみません・・・」
「妊娠は片方が悪いわけじゃない。君は無責任にハニが妊娠するようなことをしない人だと思っている。だから結婚をすると言ったのだろ?」
スンジョの表情は暗かった。
ハニの妊娠を謝り、結婚をする決意を言う表情でもなかった。
不安になりそうなその表情を、ハニはただスンジョが緊張しているだけだと思いたかった。

「おじさん・・・ハニの妊娠については責任を取りますが、結婚は・・・・今は出来ません・・・」



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あれから20年が過ぎて 5

自分の家なのに、玄関までの子の階段を上がる足が重く感じる。
疲れて足が重く感じるのではなくハニの事を思うと、心がずっしりと重く感じるから足も重いのだろう。

スンジョは静かに玄関のドアを開けると、リビングのソファーにもたれては荷が眠っていた。
靴をシューズロッカーに入れてスリッパと履き替え、ジャケットを脱いでひとり掛けのソファーに鞄と一緒に置いてもハニは気が付かない。
「ハニ・・・こんなところで眠っていると風邪をひくぞ。」
この時間ならウンジョももう眠っているが、何かの拍子に気が付いて部屋から出てくるかもしれない。
二階の部屋の方を気にしながら、ハニの唇に軽くキスをした。

「う・・・ん・・・」
スンジョの唇が触れた瞬間、ハニは目を覚ました。
「無理して起きて待っていなくても、先に眠っていればよかったのに。」
「あのね・・・赤ちゃんがお腹で動いたの。」
「順調でよかった。ウンジョが部屋から出てくるかもしれないから、ハニの部屋で話さないか?」
スンジョの話はきっと今日の健診の事と、スチャンとグミに二人の事を話した報告だと思っていた。

今までは、両親とウンジョが眠った後にハニの部屋に行っていたから、それほど家の中の事を気にする事はなかったが、今日のスチャンの病室でのことを思い出すと、気持ちが安らぐハニの部屋でも空気が重く感じた。
家の中に入る重い空気よりも、ハニの部屋の空気が重く感じるのは、これから話す事がハニへの裏切りのようで気が重いからなのかもしれない。

「座って!」
いつもそうしていたように、ハニはベッドの端に腰かけるとポンポンと叩いた。
スンジョはハニの横に腰かけると、いつもしていたようにハニの肩を抱いて寄せると、自然とハニはスンジョの方に頭を乗せた。
「おじさんとおばさん・・・何か言っていた?」
「・・・来客があって・・・親父の会社にいつも多額に融資をしてくれている会社の会長で、オレがしばらく親父の代わりに会社に行く事になったから挨拶をした。」
うんうんと頷いて、スンジョの顔をニコニコと見ているハニは、きっとこの先こうして二人で話をするのだろうと思っているはずだ。
形だけの見合いで会うだけでいいからと言われて、まさかそのままユン会長と病室を出た事など、ハニに話せるはずがなかった。

「ゴメン・・・・話せなかった・・・」
「何だ、おじさんの代わりで会社に行く事になったのなら、大切なお客様とあいさつをするのが優先だもの。別に今日じゃなくても私は気にしないから。私はパパに話したよ・・パパね・・・」
スンジョはこれからハニに言わなければいけない事を、全部話してしまったら、二人の間はもう終わると分かっていた。
いずれは分かるかもしれないが、今はハニの身体の事を思ってこう言うしかなかった。

「おじさんにオレからも話すから、一緒に起きて待っていてくれるか?」
「うん、いいよ。パパが帰って来るまで一緒に待ってようね。」
何も知らないハニを裏切った気持ちは、どんどん深みにはまって行く事は分かっていた。





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