「ごめんなさい・・・」
スンジョの胸に倒れ込んだハニは、体勢を整えて体を起こそうとしたが、腕をつかんでいるスンジョの力は緩まなかった。
「離して・・・」
「離さない。もうハニを離さないから。」
意味は分からなかったが、スンジョのその言葉に体中が熱くなって来た。
赤くなった顔を見られないように、ハニは緩く結んでいた髪が崩れてホッとした。
「ハニは夫を亡くして自分一人で息子と義理の父のためにと強い気持ちでいる。無理して強がって自分を犠牲にしないで、人に頼って過ごさないか?」
無理して強がってなどいないと言いたいが、自分が息子と義理の父を守らなければと思っていた。
「無理して強がってなんて・・強がっていないけど、スンジョ君とは結婚できない。」
「どうして?」
「どうしてって・・」
「ハニがオレの事を嫌いだとは思えない。ハニは、オレの事を昔と同じ想いでいてくれると分かっている。だから、オレと視線を合わせないようにしている。」
スンジョに自分の気持ちを隠し切れない事は分かっている。
瞳の奥まで見透かされている心の中の迷い。
誰かに頼りたいという気持ちもあるが、母親として嫁として頑張らなければという気持ちもあった。
「義理の父は、私の事を自分の妻だと思っているの。ユシムは自分の息子のスウォンと思っている。だから、スンジョ君と結婚が出来ないしユシムが大人になるまではスンジョ君の気持ちを受け入れられない。」
「よかった。」
スンジョはニコッと笑って、ハニの腕をつかんでいた手を離した。
「オレの事は嫌いじゃない事が確信できた。それなら、オレがユシムが大人になるまで助けるよ。義理のお父さんには、オレを息子の家庭教師とでも紹介したらいい。ハニが困らないように、オレもユシムが大人になるまで助けるよ。それならいいだろ?」
自分の目をしっかりと捉えて暖かい瞳で見つめられていると、無意識にハニは頷いた。
「義理のお父さんがいる間は結婚しようと言わないよ。いつか結婚をする事を考えて恋人として付き合って行くのならいいだろ?」
『YES』も『NO』も言えなかったが、ハニはまた無意識に頷いて結局はスンジョの申し出を受けてしまった。
片想いをしていた時は辛くて仕方がなかったが、スンジョからのプロポーズや恋人としての付き合いを言われて、違った意味でスウォンが亡くなってから苦しんでいたのは事実だ。

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スンジョの胸に倒れ込んだハニは、体勢を整えて体を起こそうとしたが、腕をつかんでいるスンジョの力は緩まなかった。
「離して・・・」
「離さない。もうハニを離さないから。」
意味は分からなかったが、スンジョのその言葉に体中が熱くなって来た。
赤くなった顔を見られないように、ハニは緩く結んでいた髪が崩れてホッとした。
「ハニは夫を亡くして自分一人で息子と義理の父のためにと強い気持ちでいる。無理して強がって自分を犠牲にしないで、人に頼って過ごさないか?」
無理して強がってなどいないと言いたいが、自分が息子と義理の父を守らなければと思っていた。
「無理して強がってなんて・・強がっていないけど、スンジョ君とは結婚できない。」
「どうして?」
「どうしてって・・」
「ハニがオレの事を嫌いだとは思えない。ハニは、オレの事を昔と同じ想いでいてくれると分かっている。だから、オレと視線を合わせないようにしている。」
スンジョに自分の気持ちを隠し切れない事は分かっている。
瞳の奥まで見透かされている心の中の迷い。
誰かに頼りたいという気持ちもあるが、母親として嫁として頑張らなければという気持ちもあった。
「義理の父は、私の事を自分の妻だと思っているの。ユシムは自分の息子のスウォンと思っている。だから、スンジョ君と結婚が出来ないしユシムが大人になるまではスンジョ君の気持ちを受け入れられない。」
「よかった。」
スンジョはニコッと笑って、ハニの腕をつかんでいた手を離した。
「オレの事は嫌いじゃない事が確信できた。それなら、オレがユシムが大人になるまで助けるよ。義理のお父さんには、オレを息子の家庭教師とでも紹介したらいい。ハニが困らないように、オレもユシムが大人になるまで助けるよ。それならいいだろ?」
自分の目をしっかりと捉えて暖かい瞳で見つめられていると、無意識にハニは頷いた。
「義理のお父さんがいる間は結婚しようと言わないよ。いつか結婚をする事を考えて恋人として付き合って行くのならいいだろ?」
『YES』も『NO』も言えなかったが、ハニはまた無意識に頷いて結局はスンジョの申し出を受けてしまった。
片想いをしていた時は辛くて仕方がなかったが、スンジョからのプロポーズや恋人としての付き合いを言われて、違った意味でスウォンが亡くなってから苦しんでいたのは事実だ。

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