大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2019年05月

はなびらが舞う頃 55

「ふぅー」
長時間立っているのも最近は辛くなって来た。
患者が来ない時は勿論、スウォンが診察をしている時も呼ばれない時は、診察室と受付の入り口に置いた椅子に腰かけていた。
午前中最後の患者の診察が終わったのか、スウォンがカルテを持ってハニの所に来た。

「薬の処方はないよ。」
「よいしょ・・・・」
ゆっくりと立ち上がり点数表を見ながら計算をしているハニを見守りながら、薬剤の確認をしながら薬品庫に鍵を掛けた。
「午後の診察は?」
「臨時休診にするよ。」
「でも・・・・」
先に会計を済ませてとスウォンが目配せをすると、午前中最後の患者の名前を呼んだ。

スウォンは診察室の机の上を片付け、白衣を脱ぐと椅子の背に掛けた。
小走りに走ってくる足音に振り返って、両手を差し出してハニが急に止まって転んだりしないように準備をした。
「走ったらダメだよ。」
「先生、本当に一人で行けるから。」
「それこそダメだよ。みたいじゃなくて、軽い陣痛だから。」
今朝から軽い陣痛が始まっていた。
まだ間隔は開いていて、痛みを感じない時の方が長かった。
「お手伝いのおばさんも今日から夕方に来てくれるし、大体バスに乗って行くって言う方がおかしいよ。」
「予定日は来月だから、もしかしたら安静にしていれば治まるかもしれないよ。」
「6月に入った時の検診で早くなる可能性があるって言われただろ?おばさんも今朝連絡した時に、すぐに来てくれるって言うのをハニは断って・・・もし二人に何かあったらって思うとオレは・・・・」

いつもは物静かでおっとりしているスウォンは、予定日よりも早くに軽い陣痛が始まったハニが心配で、本当は午前中の診察も中止したかった。
田舎の診療所で忙しくはないと言っても、大きくなって来たお腹では立っているのも辛かった。
ソウルの施設にいるスウォンの父も、日々弱って来ているから息子の自分の事は分からなくても、初孫の顔を見せたいと思っていた。

病院に到着すると急いで参加で受付をし、診察室に一人では逝っていくハニを見送ると、ハニが無理して笑っているような気がして不安でならなかった。
数分後に診察室のドアが開いて出て来たのは看護師だった。
「今夜はまだ生まれないですが、明日中には生まれるかもしれません。ただお腹の赤ちゃんは先日お伝えしたように、標準より小さいので覚悟をしてください。」
「小さい・・・・・」
ハニは初めての子供の誕生にスウォンを心配させたくないと思って、標準よりも小さいと言われていた事を伝えていなかった。



はなびらが舞う頃 54

ヘラとの別れはお互いの家族のみしか知らない事だったが、どこかで外部の人に知られた。
知られたが事実とは違ったが、それを否定も肯定もしなかった。
してしまえばさらにうわさが広がってしまう事はよくないと思ったから。

その後のヘラは、ひたすら彼女を想っていたギョンス先輩のいちずな想いに応え、その三年後に結婚をした。
オレは見合いの話はいくつかあったが、結婚にはむいていないと両親に伝えて医師としての仕事に専念していた。
ハニを探し出そうと思えば探す事は簡単だと思っていた時に、看護師になって働いている診療所の医師と結婚をしたとおじさんから話を聞いた。
その話を聞いた時に、人生で初めてどう説明していいのか分からない胸の痛みを感じたが、心臓に移乗があるとかの痛みではなく、大切な人を失った痛みだと気づくにはそれほど時間はかからなかった。

からかって泣かせて楽しんでいた高校時代を懐かしく思いながら、幸せな結婚をしたハニにただそのままずっと幸せでいて欲しいと願った。
春の陽射しのようなハニの笑顔に、辺りの空気ははなびらがヒラヒラと舞う風景を思い浮かべると、心が落ち着くような気がしているとは誰にも知られたくないオレの想いだった。

あの子供みたいに笑うハニが母親になると思うのは複雑な想いではあるが、自分たちの年齢を考えれば普通の事だ。
それが分かっているのに、誰にも知られないように思い続けても誰にも迷惑を掛けない。
他人の妻になり母親になるハニに会いたい気持ちがあるが、それはよくない事だと分かっている。
ただ一言ハニに言いたいのは『高校生の頃は悪かった』という言葉。
言ってすまされるはずはないが、それがオレにとっての春の終わりで最後の花びらを落として新たな道を進むための合図なのかもしれない。
机の引き出しの中から何度も呼び返していた手紙を取り出し、もう一度開いてそこに書かれている文字を見ると、クシャクシャとしてゴミ箱に捨てた。



はなびらが舞う頃 53

医学部に変わると話してからのヘラは、何かを探りたそうにしているのには気が付いていた。
細かくオレのスケジュールを知りたがり、医学部にいる女子学生の数を聞いて来たり。
急に医学部に変わると話したのが、彼女の態度を変えたのだろう。

「そう言えば・・・・」
ヘラのなじみのオープンカフェで、授業後に予約している店に行く時間までの待ち時間にヘラが突然聞いて来た。
「ぅん?」
「以前、同居していたハニって・・・・」
突然聞いて来たが、ハニの事を持ち出す話にカップのコーヒーを飲んで彼女から表情を読まれないようにした。
「あなたの事が好きだったでしょ?」
「みたいだな。」
「あなたは健康な若い男性だけど、彼女に対して何の欲望も感じなかったの?」
またかと言う思いと、やっぱりという言葉が頭の中に表れた。

「君の思うような欲望は全く感じない。」
「私にも感じないの?」
「感じない・・・・結婚すればまた違うかもしれないが・・・」
ヘラの苦笑いが何かを感じ取ったのだと、女性の心の動きをスンジョは読み取れないのではなく、読み取らないのだろうと分かった。

「別れましょうか、私達・・・・」
「理由は?」
短い言葉がヘラにとって深く傷ついた言葉には違いない。
「愛情のない結婚でも、最初はそれはそれでもかまわないと思っていたわ。私の一方通行の想いでも、私が気になる女性と同じ扱いは耐えられないわ。愛人がいてもいいと思ったけど、妻として愛すると言ってほしかった。」
「悪かった、女性に話す優しい言葉を知らなくて。」
「あなたに優しい言葉とか囁いてほしいわけじゃない。あなたは心を近づければ近づけるだけ遠くなって行くの。愛のない結婚でも独りぼっちは嫌。」

何も言い返せなかった。
言い返せなかったし、そんな自分の悪い所を治すとは言えないし出来ない。
「分かっていたの、あなたの心の中には一人の人しか存在しないって。愛のない結婚でも妻としての私の居場所がないのなら、お付き合いを止めた方がどちらも傷つかない。」
「君がそう言うのなら、それでも構わない。」
スンジョがそう言うと、ヘラの目が一瞬潤んだが涙を見せる事はなかった。
「そう・・・・・彼女と幸せになって・・・・」
そう言ってヘラは椅子から立ち上がり、バックを手にするとハイヒールの踵を鳴らして足早にその場を離れて行った。



はなびらが舞う頃 52

「医学部に変わる?」
「学部も変わる事にした。」
自由専攻学科は、三年に進級する時に学科変更が出来る。
学部も変わることも出来るが、医学部に変わるにはかなりの学力がないと難しいが、スンジョの成績は問題なかった。
「大変じゃない?二年間理工学部で習得した知識は、医学部ではあまり共通するものはないと思うけど。おじさまの会社はどうするの?」
「親父には話したよ。ガッカリしていたけど、ウンジョもいるし暫くはまだ困らないから、好きな道に進みなさいと言われた。」
「医師になるのなら、おじいさまに話して資金を援助していただいて、立地条件のいい土地を探して総合病院を・・・・」
「オレはパラン大学病院で医師として働きたい。」
「でも・・・・」

口には出さなかったが、ヘラはハンダイと言う親父の会社のブランド名が欲しいのだ。
医師になる事には驚いたが、ブランド名が手に入らないのなら、総合病院院長夫人という肩書が欲しい人だ。
総合病院を経営するつもりはなかった。
大学に残って、医師になって医療を常に勉強したい。
苦労知らずで経済的にも恵まれている家庭に育ち、勉強でもスポーツでも努力をしなかった。
必死に何かに挑戦した事もなかったから、達成感というものも感じた事もなかった。

「がっかりした?ハンダイを継がない事を知って。」
「がっかりはしていないわ。いいわよ、大学病院で仕事をしているあなたも素敵よ。でも・・・どうして大学病院の医師なの?誰かに誘われたの?」
「別に・・・・・」
ハニからの手紙はオレに止めていた物を動き出させた。
「好きな女の子がいるの?」
僅かに反応したのに、ヘラは気が付いたのかもしれない。
自分自身、その時はまだハニの事を好きだという気持ちを知らなかった。

「別にいいわよ。私たちお見合いで付き合っているのだから、好きな女の子がいたらその子と付き合っても。」
「・・・・・・」
何が言いたい?
プライドの高い彼女だから、もし妻となる女性とは別の人の考えに自分の心が変わったと知ったら、いったいどんな態度を取るのだろう。
「妻公認の愛人・・も、私はいてもいいと思うわ。愛人の子供が男の子を産んで、私が女の子しか生めなかったら、おじいさまの会社の後継者を私の生んだ子供が・・・」
スンジョはその時、自分が何を言ったのか覚えていなかった。
後になってヘラから別れを告げられた時に、自分の言った言葉が彼女を傷つけたのだった。
もちろん、それは優しい言葉を掛けてあげなかったハニを傷つけていた事にも気が付いた。



はなびらが舞う頃 51

なぜあの時見合いをしたのだろう。
医学部に行きたいという思いを消すためだった。
親に逆らった事はなかったし、普通に大学に通いながら親父の会社でアルバイトをしながら卒業後はそのまま親父の会社に行くつもりだった。
ハニからのあの手紙を手にする事がなければ、自分の人生が変わる事もなかったかもしれない。
ヘラと会ったのは、偶然なのかそれとも計画的だったのかは今さら聞くことも出来無し、聞かなくてもいい事だった。


「スンジョ、いつも新作の開発をする時に融資してくれるユン会長と会うのだけど、お前も一度会った方がいい人だから予定を開けておきなさい。」

予定などないから断る理由もなかった。
親父もそれが見合いだとは言わなかったし、偶然彼女がユン会長と一緒に来たのかどうかは分からない。

父と訪れた会食の場所に、ユン会長と一緒にユン・ヘラが座っていた。
ユン会長が溺愛している孫娘で、オレと同じパラン大学理工学部自由専攻学科でテニス部。
会食の日も大学で普通に講義の内容で話をし、テニス部で軽く汗を流した時にも何も話していなかった。
『見合いをしてみないか?ハンダイのペク社長の息子と』
それがオレだと知ったから、一緒に付いて来たのだと言っていた。
親父は苦笑いをしていたが、それに何も言わなかったが言わなかった理由は、親友の娘のハニがオレの事を好きだと気が付いていたから。
ヘラと会食の席で会った時は、もう同じ家に住んでいなかったが、ハンダイとユン会長の孫娘が見合いをしたとなれば、ニュースとして世間に知られてしまう。

結局その時のオレはハニへの想いが、今まで自分が体験した事のない想いだと気が付いても、特別な人としての想いではなく自分の心を平静でいられなくする相手だとしか思っていなかった。
偶然のように設定された見合いから、トントン拍子で話は進んで婚約までした。
お互い大学を出たら結婚するつもりでいたが、オレの迷いはこのまま親父の会社を継いで良いのかと思った時に、ハニの手紙を思い出し記憶していたのに読み返した事で変わって行った。


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