大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2019年02月

四季 135

保育園で遊んでいるスンハとスンリを見ているハニは、数週間前のハニと表情が別人のように変わっていた。
数週間前は、ギョルとの関係に悩みながらも帰って来ないスンジョへの想いに諦めきれず、この先の人生に悩んでいたからどこか淋しそうで涙は見せなくても泣いているように見えた。
ハニが安心したような笑顔になったのは、スンジョが帰って来たからではなかった。
なぜか何もかもがいい方向に行くような気がしていたからだ。
「アッパ!!」
スンリがそう叫ぶとスンハも、声を出さなくてもすっかりとスンジョに心を開いた表情をして、二人一緒に手を繋いで走り出した。

「ただいま・・・帰ろうか。」
ハニも子供たちに合わせるように立ち上がると、スンジョがまた新たな表情を見せてくれた。
「ギョルが、ハニと似た彼女を見つけると言っていたよ。」
それだけを言うと自分の手をそれぞれ握っている二人を同時に抱き上げると、ハニの耳にそっと囁いた。
「アッパ・・・スンハにもないしょばなしして・・・」
ハニにしか聞こえない声で囁くと、それを見ていたスンハが自分も同じようにして欲しいと囁いた。
「スンハも大人になったら特別な人に言ってもらうんだよ。」
分からない・・・と言っているスンハはすっかりと泣き虫じゃなくなっていた。
『奥さんを大切にしてください』と言ったギョルの言葉をハニには伝えなかった。
もうハニに相談をしないで決めない。
どんな小さな事もハニに相談をして行く事が、もしかしたら本当に探していた事の一つなのかもしれない。
自分に欠けていた物はハニには普通な事で、それほど難しい事ではないが、なんでも簡単にできるスンジョには難しい事だった。
紛争地に行って気が付いた事は、緊張を要する時に支えてくれるのは家族の存在だった。
行ってずっと気にしていたのは、ハニは自分が行った場所を直前に聞いて反対しなかったのは、そのまま協力してくれる事だと思っていた。
本当はそうではなく、寂しくて仕方がないのにそれを口にしてしまったら、自分がスンジョの足を引っ張る事だと思っていた事だった。
自分が守らなければいけない事は、暖かい子供たちのぬくもりとハニの笑顔だ。

「アッパ、しあわせ?」
「ん?幸せだよ。スンハとスンリとオンマが笑っている時が一番幸せだ。」
子供たちのが自分を見るその瞳がキラキラと輝いて、それを見てスンジョが笑顔を向けてスンハが聞いたのだった。
「春だねぇ~アッパはオンマが大好きだから春だねえ~」
誰が言ったのかと聞かなくても分かっていた。
きっとグミが、ハニと一緒にいるスンジョの顔を見て、その様子を幼い子供たちの教えたのだろう。
「春だよ。冬が過ぎたら春が来るんだ。春が来たら夏が来て、新しい事に進むために秋が来て冬が来てまた春が来る。」
「むずかし~」
スンハが言うとスンリもうんうんと頷いていた。
「人間の人生の話だよ。」
スンジョの心の中は冬が長かった。
春と出会った事が春であり、結婚までの冬の期間よりも相談もしないで勝手に赴任をして予定より遅く帰って来るまでの冬は、極寒でいつ春が来るのか分からなかったが、やっと暖かい春が来て今度はきっと長い春になるだろう。



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四季 134

まだ本調子じゃないスンジョでも、人手が足りない時は応援に行かなければいけない。
「大丈夫?」
「大丈夫だよ。金属片が除去されてから、細かい作業のリハビリも終わったし、それほど難しいオペじゃないから。」
「じゃ・・・私は自分の持ち場に行くね。帰りは・・・一緒に帰る事が出来るかな・・」
「できるよ。」
手を上げてスンジョが手術室に向かっていくのをハニは見送った。
一番心配なのは帰国してから指先に不安が無くなってから初めてのオペで、その次に心配なのはオペ看がギョルだという事。
スンジョもギョルも、仕事に私情は挟まない事は分かっていても、救急搬送されてから初めての出勤で、非常階段でギョルともめた日からも初めての出勤だった。
気になって仕事に集中できないほど、もう若い看護師ではない。
何も気にしないで淡々と仕事をしていると、ハニと親しい先輩看護師が近づいて来た。

「ハニ・・・大丈夫?」
「先輩・・・知っているのですか?」
「ギョルから聞いたわ・・でも安心して、私とギョル以外は知らないから。」
よかったと言っていいのか、それとも誰かに話さないように口止めをした方がいいのか、一人で勝手に決めたらまた良くない方向に行くかもしれない。
「ギョルね・・・ハニの事、諦めるって。」
「えっ・・・」
先輩のその言葉を聞いて、驚いたが他人から聞いただけなのに急にほっとした気持ちになった。
「私はペク先生の事はただの憧れで、医師として尊敬しているから、ハニとギョルの事が広まる事がなくてよかったと思っているよ。」
先輩看護師は、ポンポンとハニの肩を叩いてその場から離れて行った。

一方、久しぶりの手術は予定通りに終わり、思ったよりも指の動きはよかった。
「お疲れさまでした。」
妙に近い所で声を掛けて来たのは、あまり関わりたくないと思っていたギョルだった。
「ああ、お疲れ様。」
「久しぶりだと聞いていたのですけ度、そんなことわからないくらいの動きでしたね。」
「難しくない手術だからな。」
関わりたくないと言っても、声を掛けられて無視をする事は大人げない。
何も気にしていない風にと装わなくても、スンジョは自分の心の中で思っている事を表に出す事はない。

「ハニ・・・・奥さん、救急搬送されたんですよね?」
恐らく初めて動揺した表情を人前で見せたかもしれない。
「大丈夫ですよ、誰にも話して・・あ~ぁ奥さんと仲の良い看護師しか知らないですけど、彼女はペク先生を尊敬しているので、他人に話したりはしません。」
あの非常階段でハニを追い詰めていた時のギョルと、話し方も表情も変わっていた。
もう大丈夫だ。
ハニが気をもんで話に行かなくても、きっと彼の方から身を引くだろう。

「オレが奥さんを追い詰めました。でも、もし奥さんがオレの子供を妊娠していたらどうしますか?」
「ハニが生んだ子供はオレの子供だ。」
「そんなに寛大になれるのですか?」
「なれるよ、オレはハニの良い所もそうじゃない所も含めて、受け止めると決めて結婚をした。それに・・いや、これ以上話していると誰かに聞かれる。すぐに着替えて持ち場に戻るように。」
その場からスンジョが歩き出すと、ギョルは明るい声でスンジョに言った。
「先生!奥さんを大切にしてください。オレもいつか先生の奥さんのような彼女を見つけますから。」
もう、これでハニの心の中の塊が取れる。
そう思うだけでスンジョは、これで何もかもがよくなると直感した。




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四季 133

リビングでウンジョは兄夫婦と親たちの話を黙って聞いていた。
大人たちの話している内容は、まだ3歳のスンハとスンリには理解できないが、何か大切な話をしているのだと感じていた。
「そうなの・・・スンジョがそんなにストレスを感じる性格だと話思わなかったわ。」
「オレはストレスを感じない性質だと思っていた。」
ギドンもグミとスンジョに同意するように頷いていたが、スチャンは少し考えてから話し出した。

「ストレスは誰でもあると思うよ。感じない人は感じない人なりにストレスはある。特にスンジョは常日頃、自分はこうでありたいという気持ちが強いから、限られた空間での生活に自分を保とうとしていた事が精神的に負担だったのだと思うよ。」
「それでも・・・子供が出来ないのはねぇ・・・ハニちゃん・・・」
「別にできないわけじゃなくて・・・・・」
大人たちの話、それも未婚の自分が入り込んではいけないと分かっていたが、もう大人たちの話の中に入ってもいい年齢になっていたウンジョが立ち上がった。

「いいじゃん、スンハとスンリと二人の子供がいるのだから。」
「ウンジョ・・・・」
「それに、治らないわけじゃないってお兄ちゃんも言っているし、まだ20代後半だから10年後だって20年後だって諦めなきゃ、また子供が出来るんじゃないの?」
スンジョと似て来たのは声と顔だけじゃなかった、言い方が違っても冷静に物事を判断付ける能力も持っていた。

「そうね、今はまだ20代後半だから10年後20年後まで待てばいいわね。ふたり子供がいるのだから、そんなに焦る事もないわね。」
「そうだよ、周りが気にすればそれだけスンジョにストレスを与えるだけだ。そうと決まったら、リビングで待っているスンハとスンリの相手をワシはするよ。」
スンジョの気持ちは少し楽になった。
なんでも問題を一人で抱え込むことが、自分が知らないうちにストレスを感じる原因だという事も分かってはいたが、それを認めるまでは少しだけ時間が掛かったのかもしれない。



日課になった入浴後のリハビリ。
背中の金属片を取り除き、その傷口も治りかけて来ると、腕の上げ下ろしもかなり楽になって来た。
動かさなければ硬くなると、無理して行う事もよくはないが、腕を動かす時に痛みを感じた元となる物が除去されればあとは努力だった。
「スンジョ君、消毒しようか?」
「たのむ・・・」
スンジョの広い背中がハニは大好きだった。
消毒をしながらその背中に抱き付きたいと、思って寂しい気持ちを少しだけ軽くさせていた。
「抱き着いてもいいぞ。」
ハニの気持ちに気が付いたのか、スンジョがそう言うとハニは驚いた顔をした。
「ハニの鼻息とよだれが、オレの抱えている問題を解決できるかもしれない。」
「鼻息・・・よだれ・・・・飢えた人みたいじゃない。」
「それがオレにとっての薬だと思うよ。」
複雑な気持ちだった。
複雑なのは、あの日以来顔を合わせていないギョルに、明日から仕事に復帰した時にどうしたらいいのかという事が今のハニには一番大きな問題かもしれなかった。





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四季 132

往路の時の事は全く覚えていなかった。
覚えていなくても、思い出さなくてもいいとスンジョに言われた。
後悔ばかりして前に進めないより、自分がしてしまった事を糧にして前に進まないと何も変わらない。
ハニと出会う前の自分がそうだったから、ハニと出会ってオレは本当によかったと思う。
だから、ハニもオレに教えてくれたように前に進んで行こう。

タクシーが家の前に停まって降りると、まるでどこかで見ていたよなタイミングで、グミと二人の子供たちが玄関のドアを開けたのが聞こえた。
扉を開けて敷地内に入ると、スンハとスンリが手を繋いで会談を降りて来た。
「アッパ!オンマ!、おかえり!」
たった数日家を空けただけで、スンリが少し大きく感じたのは、ハニが心を閉ざしていた機関の事を覚えていないだけなのか。
それよりも、スンハが泣いていない方がハニは驚いた。
「スンハ・・・ただいま。」
泣いていないねと言わない事にした。
もし言ってしまえば、きっと泣き出してしまいそうなほど我慢をしているのが見えた。

「オンマがはやく元気になるように、スンハ泣かないよ。」
スンリがスンハにそう言わせたのだろう、後ろでうんうんと首を縦に振っていた。
「オンマはもう元気だよ。お母さん・・・私はもう大丈夫です。」
「よかったわ・・行く時はどうしたらいいのかと思っていたけど、二人の顔色がとても顔色がいいからとても安心したわ。さあ、家の中に入って落ち着いたら?」
家族がこんな風に迎え入れてくれるのに、自分一人で悩んでいたのがあまりにも子供じみていると思った。
日当たりの良い場所の木には、いつの間にか小さな蕾が膨らみ始めていた。

「春が近くなったね・・・」
「お前の心の雪が貼る色の風で溶けて、今日からオレたち家族の旅立ちの日だな。」
クスッとハニが笑うと、スンジョはげんこつで軽くハニの頭を叩いた。
まだ結婚したばかりの頃は、こうしてスンジョがハニを自分の方を向かせよとしていた。
『痛い』とか『何をするの』とか言ってけんかを売られたわけではない事はよく分かっている。
玄関のドアを開けてスンハとスンリが速く来てと手を振って二人を呼んでいた。
二人の可愛い子供たちがいるから、これからどんな困難な事もハニと一緒にきっと乗り越えられると信じていた。

「今日、親父とお袋とお義父さんに言うよ、オレのなった病気の事を。言わなくてもいいかもしれないけど、ハニが元気になったらきっとスンハやスンリの兄弟を早くと言うだろう。隠し事をしない事が、ペク家とオ家が幸せになる秘訣だと思うよ。」
言い出しにくい事もサラッというスンジョだから、きっと家族もそんなに深刻に考えたりしないだろう。




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四季 131

ベッドの上にうつぶせになっているスンジョの背中の、小さな傷跡は最初見た頃より少なくなっていたが、右の肩甲骨の一番大きな傷跡は、帰国しパラン大病院で体の中に残っていた金属片を取り去った個所だ。
「外来で取り除くほどの大きさだったの?」
「いや・・・名刺の半分ほどの大きさ。腕を動かすたびに痛くて、とにかく取り除いた方がその周辺の神経を痛めないから、その方が腕を動かすために必要なリハビリを早く開始できるから。」
「いつ抜糸したの?」
傷口は完全に治っていないが、出血もなく消毒をするだけでよくなっていたが、洋服で擦れるのを防ぐためガーゼを当てていた。
テープでガーゼを止め終わると、パジャマを羽織りボタンを留めた。

「ハニが救急搬送されてから一週間後だ。」
その時のハニは、自分を否定し音も光も何もかも受け付けていない時だった。
「家で消毒を誰にしてもらったの?」
「家で消毒はしていないよ。休憩時間に、外科の看護師に消毒をしてもらった。」
『誰?』と聞きたいが、嫉妬していると思われる気がするし、自分が嫉妬する資格なんてないと考えていた。
「看護師長だよ・・・オレが看護師長を指名した。ハニの事もあったし、今後の事をどうするかと話もしたかったから。もちろん、ハニとあの男の事は一言も話していない。」
「そう・・・・」
お互いに話さないようにしていても、それを避けれない話になる時もあっても仕方がないと割り切ってはいたが、落ち込むハニの顔を見ていると許せない出来事でも、そんなハニを守りたいという気持ちの方が大きかった。

「おいで・・・」
と言ってハニを抱きしめると、遠慮しがちにスンジョの胸の中に身体を預けた。
「気にするな・・・・人は大なり小なり問題を抱えているもんだよ。このオレだって抱えている問題はある。問題を抱えても、オレもハニもそれを二人で乗り越えて行くのが、課題だと思わないか?」
うん・・・と涙を流しながら笑顔で応えようとしていた。
「もう寝ようか。明日は遅い朝食を摂って、何もしないでホテルの敷地内でのんびり過ごそう。」
新婚旅行の時のようなコースで、スンジョがハニを二人だけの時間を過ごす計画を立ててくれた。
家に帰れば二人の可愛い子供が待っている。
病院に行ってギョルと顔を合わせるのはまだ少し辛いが、スンジョと過ごしたここでの三日間があるからきっと大丈夫だと思えた。

お休みのキスをしてただ抱きしめてもらえるだけで、ハニもスンジョも幸せだった。
四年間大好きな人の温もりを感じないで眠った夜は、寂しさと恋しさで深い眠りではなかった。
「・・も・・う・・春が来る・・・ね・・・」
幸せで眠れないと思っていたのに、やっと安心して眠れるようになって来た。
スンジョも悪夢を見なくなったのは、ハニが自分の腕の中にいるからだ。





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