大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2018年12月

四季 76

冬になった。
季節も冬だけど、家の中の空気も冬よりも寒い真冬になった。
家族それぞれ心がぽっかりと空いたようになっているのに、私にとても気を使っているのがわかる。
それなのに、私はどうしたのだろう・・・・・・悲しいとか寂しいとかそんな感情がなくなっていた。

あの夢・・・
スンジョ君が深い闇に落ちて行く夢を見たあの日から、私の心が悲しみや寂しいという事を感じなくなっていた。
悲しみや寂しいという感情がなくなったのに、毎日が不安だった。
その不安な気持ちを誰かに話してしまうと、涙が溢れて止まらなくなりそうだった。
今は平和な時代で、毎日平和に暮らす事が当たり前。
当たり前だから、きっとスンジョ君は危険を承知で赴任先を自分で決めたのだと思う。


「何か心配事でもあるの?」
今日はパク先生の診察日。
パク先生はモニターのエコー画像を見ながら、ハニに声のトーンを少し下げて聞いて来た。
「別に・・・仕事の疲れかもしれないです。」
「そう・・・・」


言い訳になるけど、最近忙しかったのは事実。
分娩と夜勤はないシフトを組んでいても、ヘラとあの高校生の女の子の出産が同じ日にあって、産科の看護師も他の出産で立ち会えなくて、急遽私が婦人科の医師に産科の人間として立ちあってほしい、と依頼されたのだ。
勿論、ヘラの家族であるギョンス先輩や、未成年の夫婦である高校生の両親の承諾で、産科ではなく婦人科のしいが立ち会うため、産科の私も立ち会う事になると。



分娩室で何度か陣痛に耐えている彼女たちを見ていても、私のお腹もギュッと収縮する感覚があった。

パク先生は、それを知ってはいないが『他人の陣痛を見ていて、まだ出産予定日が先の妊婦が早産になる事もあり得るから』と、定期健診の今日を時間に余裕を持って診てくれた。
仕事の疲れよりも、どちらかと言うとスンジョ君の事が精神的に負担をかけているのだと思う。



「胎児が下がっているわ。双子で小さいから、まだ生まれては欲しくないから早めに産休を取って、できれば入院をして欲しいわね。」
「入院・・・・・」


夢の事は誰にも言わないのがいい事は分かっている。
お母さんもお父さんもウンジョ君も勿論パパも言葉にしなくても私を気遣ってスンジョ君は大丈夫かと聞かない。
病院にいればスンジョ君が仕事をしている姿を思い出してしまうから、家で安静にしている方がおかあさんと話して気を紛らわせることができる。




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四季 75

テレビの速報で流れても、それ以上の情報は何も分からなかった。
緊急のニュースも、情報が入って来ないからコメンテーターや紛争地域の専門の大学教授の話ばかりで、結局何も分からないまま無駄に時間を過ごしていた。

「夕食の準備をしなきゃ・・・・・」
「ハニちゃんは座っていて・・」
私は大丈夫です、そう言おうとしたが、グミがハニの肩に手を添えてソファーに座らせた。
今にも倒れそうなグミの顔色は悪く、こんな時に自分がしっかりとしなければいけないと思うものの、ススンジョを信じてっている事の自信でもあった。
「ハニは何とも思わないの?」
「だって、スンジョ君は絶対に帰って来るから。」
きっぱりとそう言ったハニの目を見るが、ウンジョは肩を上げてふぅーとため息を吐いた。
「そうだよな、お兄ちゃんは大丈夫だ・・・・そう思って待っていないといけない。まだ何も情報がないのだから、最悪な事にならない。ハニが電話で妊娠した事を伝えたから、子供のためにもきっと生き延びているよ。」

そう思うしかない。
ウンジョはただいつもパニックに陥るハニが、こんなに冷静でいられるのがその時気になっていた。


無言の食卓。
グミは視点をテーブルの何もない所から動かさず、ウンジョは空間を見たまま無言で、スチャンは心配そうにグミを見て、ギドンはそんな家族を見ながら何と声を掛けたらいいのかと考えて見ていた。
家の固定電話が鳴ると、立ち上がろうとしているグミを制して、スチャンが立ち上がった。

「はい、ペクです・・・・・あぁ・・・パラン大の・・・」
チラッとハニの方を見たスチャンは、そのまま受話器を耳に当てて相手からの話を聞いていた。
「そうですか・・・実はどうしていいのか分からず、家族とはまだ何も・・・・・はい・・・はい・・・そうですね。まだ確定事項じゃないのでしたら、病院側にお任せします。」
落ち着いて電話で対応をしていたスチャンは、話が終わると何かを知りたそうにしている、グミやウンジョ、ギドンと平静を保っているハニの一人一人の目と合わせた。

「病院の広報からだったよ。」
「そ・・それで、スンジョは・・」
「攻撃を受けた場所にはいないという事だけが確実な情報で、どうもその前に数台の車でどこかに移動したらしいが、どこに移動したのかは今確認中で何も分からないそうだ。」
「それだけでも、スンジョが無事だという事よね?」
そう思いたいし、そう思わないとスンジョを待っていられないのは、ハニだけではなく家族全員がそうだった。




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四季 74

何がなんだか分からなかった。
ウンジョ君がスンジョ君の行った所を聞いてきて・・ウンジョ君は知っているはずなのにどうして?

「テレビでは何も速報は流れていないわよ。」
血相を変えて2階から降りて来たウンジョと、分けもわからない顔のハニに、スンジョの状況が気になり心配でもグミは落ち着いていた。
ニュース番組の時間ではなくても、緊急な出来事があればテロップで流れる。
チャンネルを変えても放送されている番組は、平和な内容の物ばかり。

「その記事見間違いだったのじゃない?」
「見間違いじゃないよ。」
この場でスンジョがどうにかなっているな分かる事が出来ないのは、不安が募る化けでも仕方がない。
「とにかくパパにもウンジョが言った事を伝えたから、夜の夕方のニュースで何かわかるまで待っているしか出来ないわね。」
ここにいないだけで不安は大きく、電話で声を聞く事が出来なくなると不安でもきっと無事に帰って来てくれる事を、自分に言い聞かせていた。

しかしスチャンが家に帰って来るまで、落ち着ける状態でなくなった。
【放送途中で番組の変更をお知らせします。】
番組の変更から緊急事態が発生した事を知らせる言葉が耳から聞こえてくると、耳から入ってくる情報がまるでテレビドラマを観ているみたいに、自分とは全くかかわりのない事のように耳から入っていた。
【この建物が病人やけが人を治療していたビルです。ご自宅から通えない看護師や医師その他ビルで仕事をしている人たちは、どこかに移動された模様です。安全かと聞かれても移動した場所が、相手側にお知らせが伝わる事が公になりそうなため、外務省関係者がただいま情報の収集のため、周辺からの協力機関に協力を要請しています】

こんな状況になって、ウンジョも平静を保っていたグミも身体全身に力が入ったように緊張してソファーに座っていた。
いつもならすぐに涙を流していたハニが、笑顔を見せる事はなくても信じられないくらいに落ち着いていた。
ハニの耳にはスンジョの声で『大丈夫だから』と言っている声がずっと聞こえていた。





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四季 73

家の中は新しい家族の準備でにぎやかだった。
フリースペースのソファーに腰かけながら、ハニはグミが室内改装の業者に細かく指示をしていた。
「お兄ちゃんの子供のために部屋を作ったら、オレは大学生になったら家を出なきゃいけなくなるな。」
学校から帰ってきたウンジョが、改装工事の様子を見ながら、嫌みっぽく言ってはいたが顔は笑っていた。
「長男じゃないと、生まれて来てもいい事ないよなぁ~お兄ちゃんの子供は双子だけど、できれば同じ性別じゃないと、平等じゃないから可哀想だなぁ~」
ウンジョの冗談のようなものの言い方に、ハニはクスッと小さな笑いを漏らした。
「ウンジョ君だって、充分お父さんやお母さんにかわいがられているよ。ハンダイの次期社長の後継者としての仕事が待っているじゃない。」

「そんなに真剣にさっき言った事を受け止めなくていいよ。どっちにしてもこの家でふたりの息子がずっと一緒に生活が出来るわけじゃない。お兄ちゃんたちの子供が生まれて、ある程度大きくなったらオレが独立するのが普通だよ。とにかく今はお兄ちゃんがいない間に、ハニがはた迷惑な事をして心配させない事だよ。」
勉強があるからと言って、自分の部屋に行ったウンジョは、だんだんとスンジョが高校生の頃と似て来た。

「ハニちゃん、少し見に来る?」
クロス張りもほとんど終わり、あとは注文をしているベッドや家具類が入れば、もうそこは子供部屋として使える状態になる。
「こっち側が青空をイメージした男の子用の部屋、こっち側が花畑をイメージした女の子の部屋。」
まだ性別は聞いていないからグミは知らないはずなのに、少し前から買い始めた衣類やおもちゃ類は女の子用と男の子用を用意していた。
「お母さん、男の子が生まれるかとか女の子だとかはまだ聞いていないですけど・・・・」

「大丈夫よ。じゃ、業者さんの送り出しをして来るわね。」
改装された部屋を見ながら、改装、荷物をまとめ終わった業者を送り出す準備を始めた。
開けられた部屋のドアから見える内装は、憧れの子供部屋のクロスだった。
息子のスンジョが出来ない事をしてあげたいと、いつもそう言ってくれていたグミとスチャンには、感謝しきれない気持ちでいっぱいだった。

バルコニーから見える外は静かな夕方の、人が道路を歩きながら話している声が聞こえた。
何年前になるのか、バルコニーでスンジョがバックハグをしてくれたのは。
あの時は、大人たちにスンジョが結婚宣言をした日だった。
幸せな気分で外を見ようとして立ち上がった時、慌てて室内を歩いている音がして、行き成りウンジョの部屋のドアが音を立てて開いた。

「ハニ・・・お兄ちゃんの行った場所って・・・・・」
「どうしたの?」
「あ・・・え・・・大変な事になっているみたいだ。」
スンジョのさすがに弟だと言われるくらい、冷静に行動をする事が出来るウンジョが、唇をかみながら話そうとする言葉を選んでいた。






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四季 72

ハニは急いで自分も分娩室に移動しようと、若い二人の後ろを付いていた。

「オ看護師、お疲れ様。」
温かくて優しいその声に振り向くと、パク医師と産科の看護師数人が立っていた。
「先生・・・」
「ごめんなさいね。外来の医師が一人体調悪くてそうたいして、分娩の方に廻れる医師が私だけになってしまったの。こんな事はそうそうないと思うわよ。休憩室で休んで、少し落ち着いたら空いている医師に診察をしてもらってね。」
自分では疲れて少しお腹に違和があるが、まだ大丈夫だと思っていた。
分娩室に入って邪魔になる事はしないが、お腹が大きくなった看護師がそこにいれば他のスタッフも気を使う事になる。

足がむくんでる・・・・・
座って休憩をする時間がなかった。
グミと一緒に買い物をしている時に電話が掛かって来てから、いつの間にか外はとっくに日が暮れて星が輝いていた。
「オ看護師・・パク先生の代診です。」
パク先生はハニの体調を心配して、代診の先生の診察を受けるように特別に時間外の診察の指示を出していた。

「疲れたでしょう・・・・お腹の張りも感じているのじゃないですか?」
「何度か・・・・」
まだ生むには小さすぎる双子たち。
安静が一番いいが、仕事をしているとそんなに自由は聞かない。
「明日はパク先生が仕事は休んでいいと言っていらしたから、昼間の時間に診察に来てください。」
「よくないのですか?」
「そうじゃないです。先生からの指示は、異常がないかどうかなので。」

知っている。
スンジョ君が産科の先生や、看護師たちに自分がいない間、私とお腹の子供の事を頼んでいたから。
私にわからないように心配してくれているのは、知らないふりをしているけど知っている。
だから、スンジョ君が帰って来るまで、私はスンジョ君に見合う奥さんになっていたい。
「ペク先生から、何か連絡はありましたか?」
一応スンジョ君は私の旦那様でも、病院では『先生』と呼ばなければいけない。
スンジョ君に何度もそう言われていたから。

「ネットの繋がりが悪いみたいで、報告書が届いていないみたいです。」
電話を掛けられない状況になって、病院に報告書が届くかどうかが、スンジョ君の無事を証明する方法。
報告書が届いていないのは、無事かどうかが確認できない状況だという事。
でも、スンジョ君は絶対に大丈夫。
この子たちのために帰って来てくれるから。

ハニは診察台からゆっくり起き上って洋服を整えると、診察をしてくれた医師に会釈をして廊下に出るとグミに迎えに来てもらうために電話を掛けた。






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