大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2018年08月

霞色の空のむこう側に 40

「当日は待っているから。」
「先輩もサプライズで恥をかかないといいですね。」
「何を言っている。オレはお前みたいに女の子の格好をした写真はないぞ。」
ギョンスは冗談で言っているつもりで、スンジョはムッとしたもののギョンスがとても小さい頃はそんな事と無縁な容姿だと分かっている。
お互い吹き出したいくらいに可笑しかったが、スンジョはギョンスとは違って人前で噴出した事はない。

「ところでハニは元気か?」
「えっ?」
表情にその時の気持ちが出ていたとは思わないが、そのスンジョの言い方にギョンスは不思議そうな顔をした。
「お前たちまだ新婚なんだから、いつでもどこに行くにも一緒だろう。今日もハニが一緒に来ると思ったよ。」
鈍感なようで鋭い所のあるギョンスに、勘ずかれては厄介になる。
「今、実家に帰っているよ。」
「実家に?子供が出来たのか?」
そっちに考えが行くと思っていた。
その方が、些細な事で喧嘩をしたと知られないし、その原因の一つにヘラが関わっている事も、今のギョンスに知られたくない。

「いや、そうじゃなくて、店の手伝いが必要になったから実家に帰っている。」
「最近、ハニの親父さんの店は繁盛しているらしいからな。オレとヘラの結婚式にはトップスピンの面々も来るから、二次会にはどこかでミニゲームでもしたいが、さすがにその日は体力温存したいからな。」
「そうですね。」
これからヘラと会うというギョンスと挨拶をして直ぐに別れると、スンジョは何かを思いついたように自宅とは違う方向に向かった。


ギドンの店に行ってから、グミは少しずつ元気を取り戻していた。
「パパ、今日からちゃんと家事をする事にしたわ。」
「日曜日だからのんびりしたらいいのに。たまには外食をして・・・」
グミは話をしているスチャンの口を押えた。
「ダメよ。私が伏せている時に、いつも外食だったでしょ?また倒れたりしたら困るもの。ウンジョはまだ中学生になったばかりだし、スンジョは授業料免除と言ってもあれは理工学部の授業料で医学部での授業料の差額もあるから、元気でいてもらわないといけないわ。」
勢いよく話をする妻を見て、スチャンはニコニコと笑っていた。
ここのところ元気のなかった妻が、親友の店に食事に行ってからようやく以前の妻に戻ったから。

「そうだね。まだ元気でいないといけないね。」
「そうよぉ~初孫の誕生もあるのだし。」
「初孫?ハニちゃん妊娠していたのか?」
ニコニコと笑っていたグミは、今度は鼻歌を歌いながら昼食の準備をしていた。
「そう思うの。妊娠すると、体調が変化して不安定になるでしょ?些細な事で悩んだり、落ち込んだりして・・・・あんなにスンジョが酷い事を言ってもくじけなかったハニちゃんが、何が原因か分からない喧嘩で家まで出て行かないと思うの。」
グミの勝手な妄想か、それとも事実なのか。
スンジョもハニもいない所で、グミは一人で初孫が生まれてからの生活計画を、自分なりの考えでスチャンに話していた。




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霞色の空のむこう側に 39

週末の商店が立ち並ぶ道は、まだシャッターが閉まったままだ。
開店準備をしている店や、すでに回転している店の前を通って歩くのも久しぶりだ。
近くまでスンジョが来るまで送って来てくれたから、多少残るアルコールでいたい頭も我慢が出来る。

「ただいま。」
店の床を箒で掃いていたギドンは、ハニの声を聞いて顔を上げると心配そうな顔をしていた。
「どうしたの?」
「ミナちゃんが、ハニは無事に家に帰りましたか?って一時間ほど前に電話が掛かって来たから心配したよ。」
ハニはドキッとした。
ギドンには遅くなったら皆の家に泊まって来ると伝えていたから。
「ミナちゃんの家から店までは、歩いて帰って来ても20分くらいだろう。」
「うん、あのね・・・・」
初対面の男性と一晩過ごした事をいう訳にもいかず、スンジョと喧嘩をした原因についても口を閉ざして別居を始めたのに、初対面の男性と一緒にいるところにスンジョと会って、しばらく一緒にいた事も言い出せない。

「学校も休みだったから、遠回りをしてファストフード店でモーニングして来たの。」
「そうか。昨日飲み過ぎたみたいだから、途中で倒れていないかって心配していたよ。」
自分を守るために父に初めて嘘を吐いた。
まだ小さい頃から嘘は吐くな、嘘を吐いたら吐き続けなければいけなくなる。
そんな事をしていたら、どうにもならなくなって困るのは自分だと、亡くなった母と祖母からそう言われ続けていた。

「店の掃除ももう終わりだから、部屋で寝てくるといい。いくらミナちゃんの部屋で一緒に寝たと言っても、熟睡できなかったろ?」
父の顔が見られなかった。
今朝スンジョにファストフード店でキム・テソンと一緒にいた所を見られた時とは違う、心の底から後悔ばかりしかない気持ちだった。
「じゃ・・・寝て来るね。お店が開く11時には降りて来るから。」
娘の嘘に気が付いていない父の優しく見る目がハニの胃をキリキリとさせて、親友を利用して親に嘘を吐いた事を責めているようだった。




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霞色の空のむこう側に 38

「これからどうする?」
しばらく無言で車の中にいたが、最初に口を開いたのはスンジョだった。
「離婚したくない・・・・」
げんこつで軽くスンジョに頭を叩かれた。
「オレ、離婚の話をしていたか?」
「違うの?」
「早朝のこの時間に家に帰っても、お義父さんに叱られないか?」
「ミナの家に・・・泊まるって・・・」
「オレが送って行ってもいいけど、ギョンス先輩に結婚式の返事をしがてら朝食を食べに行く約束をしているから近くまで送るよ。」

優しかった。
スンジョは怖いくらいに優しかった。
その優しさが、自分のした事を逆に攻めているようにも思える。
夫の目の前で、見知らぬ男と朝食をしている姿を、普通の人ならきっと逆上しているはず。
それなのに、それを責めないどころかその話を持ち出さない。
自分があれほどヘラと食事をしていた事を責めたのに『じゃぁ、お前はどうなんだ』と言ってくれた方が気持ちが楽だったかもしれない。

口数が少なく、何を考えているのか分からないスンジョは普通通りで慣れているが、言葉も表情も優しいスンジョにはなれていなかった。
「ここでいいか?」
「うん・・・」
シートベルトを外して、ドアを開けようとした時に、何かをスンジョがハニの目の前に出した。
「携帯・・・置いて行っただろう。」
「あぁ・・・うん・・」
「充電してある。オレと話もしたくないから置いて行ったのだから、これを持って行くのも行かないのもお前の自由だ。」
今日偶然会ったのに、どうしてタイミングよく持って来たのか不思議にハニは思った。

「ギョンス先輩に会った後、お前の所に持って行くつもりだった。家に戻ってくる気になったらいつでも連絡をしろよ。」
「・・・・・・」
携帯を無言で見ているハニが何を考えているのか、おおよそスンジョは分かっている。
「お袋に電話を入れろよ。お前が家を出てから眠れないみたいだし食欲もないみたいだから。」
ハニが車を降りるとすぐにスンジョは走って行った。
ギョンス先輩と約束の時間が何時だったのか、ハニに何も言わなかったが、短い時間にスンジョの優しさが何だったのか結局分からないままだった。




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霞色の空のむこう側に 37

帰って来いと言われてすぐに帰りたい気持ちもあった。
それでいいのだろうか。
「ダメ、帰れない。」
「男といるところをオレに見られたからか?」
それもないではなかったが、それだけの事で家を出たわけではなかった。

「私ね、人に頼り過ぎているの。スンジョ君、言ったよね?」
「オレが何か言ったか?」
小さくうなずくと、少し前のハニとは違って怖がってはいないが悩んでいるように、口元に手を持って行きしばらく何かを考えていた。

「あの時、ヘラとスンジョ君が浮気をしていたと思った事も、結局はスンジョ君に頼り過ぎているから怖くなったのかもしれない。もともとは、自分の進路で悩んでいた時に、勉強があまり好きじゃないから大学を辞めて家にいようかなって言って・・・・」
それがどうして人に頼り過ぎているという事になるのか。
スンジョは知らないが、ハニはその時に聞いた言葉を聞いて自分が恥ずかしくなったのだ。
「人並み以上にスンジョ君もヘラも勉強している事は分かってたの。家がお金持ちで頭が良くて運動も出来て、私の悩みなどどうって事はないと思っていると言われなければ、スンジョ君と喧嘩をする事もなかった。」

スンジョが覚えていないわけでもなかった。
あれは自分も少し言い過ぎたと思っていたのだから。

「人に頼らないで自分でもう少しやって行きたい。今回少し羽目を外した事も本当は自分が甘かったから。ミナは友達で何も悪くないけど、やけになってお酒を飲んで・・・・結婚しているのに自分の行動に自信を持っていないからいけなかったの。それなら、どうしてパパのお店でバイトをしているのかって聞くでしょ?それもやっぱり人に頼っている証拠・・・それは分かっていたけど、パパに自分の力でお金を稼ぐ委で見たらどうだ?ハニは失敗するのが怖いから、アルバイトもした事がないだろう。それなら、パパの店でアルバイトをして慣れたらどこかでアルバイトをしてみなさい。スンジョ君がどうして一生懸命に勉強をしているのか分かるだろう。朝は早くから起きて準備をしているのを子供の頃から見ていた。早朝のアルバイトはなかなか決まらないから、私にやってみないかと言われて・・・」

ギドンが仕込みをしている時に、店の掃除と厨房の掃除を早朝にして、夕方からは店に出て接客をしていた。
決してギドンは甘やかさなかった。
失敗をした時はアルバイト代を引かれ、忙しい時には下げた食器を洗っていた。
膝の上の手は荒れて痛そうだった。
そんな荒れた手を見て、スンジョはハニなりに頑張っているのだと分かった。

「もう少し待って・・・まだ自分の進路は見つけられないの。喧嘩の原因だって、スンジョ君に甘え、私に優しくしてくれるお母さんに甘えていたから・・・・」
ハニの決心は強かった。
決心が強い時は、ハニが何かを乗り越えようとしている時だ。
「分かった・・・分かったけど、遊び歩くのだけはいい事じゃない。飲みに行ってもいいが、自分が分からなくなるまで飲むんじゃないぞ。」
スンジョはその言葉はハニに対して言っている事ではなかった。
酒に飲まれることはないが、自分が分からないのはスンジョ自身の事だった。





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霞色の空のむこう側に 36

ハニの目から大粒の涙が流れた。
「お前がオレとヘラが浮気をしているってそう思った時は、偶然にヘラと大学で会って惚れにもう濃くしたいと言って会っていた時だ。」
また私は勝手に思い込んで、勝手に落ち込んでいた。
「お前はオレが言おうとしている事を聞こうとしなかっただろ?」
「聞くのが怖かったから・・・・」
「今なら話を聞く耳はあるだろう・・・・・」

もうスンジョの声は怖くなかった。
温かくて優しい声で、自分の勝手な思い込みだったことで気が抜けたようになっていたハニの心に温かく静かに届いた。
「ヘラがギョンス先輩と大学を卒業したら結婚する・・・・そう報告を受けたから『おめでとう』と言ってただけだ。お前が誤解をしたのも仕方がない。数日前から、オレたちチョットしたことで口をきいていなかったからな。」
口を利かなかった原因はハニだけにあると思っていない。
スンジョ自身、自分のした事でハニが機嫌を悪くしている事を十分わかっていた。
だからと言って簡単にハニに謝るつもりもない。

「この数週間、家を出て何を考えていた?」
「男の人と遊び歩いていたわけじゃないよ。さっきの人は昨日会って・・・お酒をちょっと飲んで・・・」
「ちょっと?」
ハニは首を数回横に振った。
「やけになって飲み過ぎて・・・朝起きたら同じベッドで寝ていて・・・・・でも、何もなかったって。」
「本当か?」
本当かと聞かれれば覚えていないから本当だと言うしかない。
本当だったにしても、嘘を吐いてスンジョにその時だけの行き当たりばったりを言っても、すぐに知られてしまう事は分かり切っている。

「何もなかったという事にするよ。」
エンジンをかけると安全確認をして車を発進させた。
「もう家に帰ってこい。お袋もお前が出て行ってがっくりと気落ちして何もかも手につかない。実の息子たちよりも嫁のハニの方が一番可愛いのは分かっているよな。荷物は後からオレが採りに行くから、お義父さんに連絡をして、家に帰るとそう伝えておいたらどうだ?」
スンジョの誤解は解けたが、まだハニは家に帰る事に前向きに考えられなかった。






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