大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2018年06月

運命の人 149

ギョルと暮らしたこの部屋から出て行く日がついに来てしまった。
数日前に妊娠していない事が決まった事をギョルに伝えた。
淋しそうで悲しそうな顔で私の言葉を聞いたギョルの顔を、今でも忘れられないほど切なく感じた。
「妊娠していたらハニを引き止めたのに・・・・」
「ごめんね・・ギョルの事を本当に好きだよ。」
「知っているよ。ハニは好きでもない男と、結婚を約束して一緒に暮らそうという言葉に乗らないから。お父さんにはオレが話をしておくから、ハニが出て行きたい時にここから出て行っていいよ。」
優しかった。
ギョルはいつも私に優しくしてくれた。
勉強の時は鬼みたいと言って、私が間違えたり覚えれなかった時に厳しくされるとそう言っていた。

荷物をまとめながら、ハニはギョルと付き合い始めた頃や、初めてのキスや初めて結ばれた日の事を思い出していた。
いつも初めての思い出になっている場所は、この部屋の中だった。
別れるつもりはなく、大学を出て落ち着いたら結婚するつもりでいたから、一緒に買い物に行くたびに増やしていった小物たちがまだ並んでいる。
自分の分だけを丁寧に割れないようにハンカチで包み、キャリーバックやリュックに入れた。

数か月前に持って来た洋服類は、部屋が狭いから季節に合わせた物しか運び込まなかった。
それでも買い揃え始めたペアの小物が増えた分だけ荷物も多い。
この部屋を出て行く時は、荷物を運ぶのを手伝うと言っていた。
妊娠をしていないと告げたあの日のギョルの顔を思うと、そんな事をとても頼めなかった。
朝から用事があると言って出て行ったギョルを見送ってからすぐに荷物をまとめ始めた。
ギョルが出かけている間に、手紙を置いて出て行くつもりでずっといた。

「これで一応全部だよね・・・・」
ふたりで並んで勉強をしたテーブルの上に、一枚の紙を置いた。
『残っているものは処分してね』
同じ大学にまだ通っているし、何事もなければこのままパラン大病院の看護部に行く事になる。
ヘウンやミンジュにヒスン達にもいつかは言わなければいけない。

ギョルと別れた理由をどう伝えようか。
「ギョルが好きだけど、心の中で別の人を思い続けていた・・・・」
誰がそう言ったのか、ハニはその声に驚いて部屋の中を見回した。

「そうだよね・・・スンジョ君と再会してから、私の中で何かが変わっていた。最初からスンジョ君と会うと思っていなかったと言い切れない。だって・・・だって・・ギョルがパラン大病院に実習希望を出したと言った時、私は別の所を選択すればできたのにギョルと一緒の希望を出してしまった。外科の希望は多いから大丈夫、他の診療科になるから・・・勝手にそう思っていた。スンジョ君が下かにいる事だって知らなかったのだから、希望診療科を外科にするのは簡単に決めた・・・でも、心のどこかでスンジョ君に会いたい思いがあったのかもしれない・・・」
ハニの心の中は、自分が選んだ道が原因で別れる事になったのかもしれないと、深い後悔ばかりが上がって来た。
「よいしょ・・・」
リュックを背負い、キャリーバックのレバーを上げて思い出のある部屋を出てドアに鍵をかけると、その鍵をドアポストの中に入れた。




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運命の人 148

スンジョの表情がはっきりと分かるくらいに変わった。
「で?オレに何を言いたいんだ?結婚を約束して一緒に暮らしていたのに、ハニを裏切ったというのか?」
足がすくみそうなその地を這うような冷たい声に、スンジョのハニに対する想いがはっきりと証明できた。
「オレは責任が取れない限り簡単に恋人になったり、結婚の約束をして一緒に暮らそうなんてことは口にしない。」
ギョルの目を射るようにしっかり見ると、立ち上がってゆっくりとギョルに近づいた。
「ハニは見た目よりも傷付きやすい。」
「それならあなたはハニを・・・・」

何を言ったら、どんな言葉で返して来るのか分かっているのに、一呼吸空けた時にデスク上の電話が鳴った。
「話はまた・・・」
仕事モードの会話をしているスンジョは、少し前の冷たい声ではなく、落ち着いた声に戻っていた。
内戦で話しているスンジョの背中越しに、小さな声で呟いてその場から離れる事にした。

あなたとハニが再会しなかったら良かったのに

小さなつぶやきだったが、その声は悲しくて寂しそうに伝った。
内線電話は、スンジョの足の治療の予約時間が近づいて来た事の連絡だった。
連絡を受けて通話が終わった頃にはまだギョルがそこにいたのに、スンジョは話をしているふりをした。
なぜそうしたのか。
それは、スンジョの心にある決心をする心準備が必要だったから。

今なら昔出来なかった事が出来る気がしていた。
あの頃より心は大人になっていると思うし、それだけの力もある。
ただ、きっと今はギョルと別れて傷付いているハニに、それを言うべき時ではない。
時間とタイミングを見て、それを実行する。
どれだけの人に迷惑をかけたか分からないが、その数と時間がスンジョには必要だったのかもしれない。

部屋の窓の外を見るとハニがポツンと俯いて歩いていた。
まだ一緒に暮らしていても、ギョルとの関係は終わっていると言っていた。
今言うべきではないと思うのは、一緒に暮らしているのなら同棲する事を許したギドンは何も知らないから。
真面目な人だから二人の付き合いを認めて同棲を許したはずだ。
時期を見て、それとなくギドンの店に行き様子を伺って実行に移すくらいの時間は、待つことも出来るし必要だ。

「足のギプスが取れて、普通に歩く事が出来てからか・・・・」
怪我をした姿でギドンの前に行きたくない。
自分はいつも、身に付けている服から考えている事まですべて完璧でいたい。
もう少し、ハニに待っていてもらっても今度は遅くないはずだ。




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運命の人 147

この人に恨みはない。
恨みはないけど、自分に踏ん切りをつけるつもりでもいる。
医師として優れている人だと噂で聞いていたが、こうして実習に来ている期間間近で見ると、この人にどこも欠点を見つける事は出来ない。
医師として欠点もなくて尊敬する事が出来る人なのに、どうしてハニはこの人の事であれほど心を閉ざすのだろうか。
オレの前で見せてくれた笑顔は、本物だと分かるし嘘やごまかしが出来ないほど純粋な女だ。

「ペク先生・・・聞いてもいいですか?」
「どうぞ・・実習も今日で終わりですから、気が付いた事がありましたら私が分かる範囲でしたら答えられます。」
この人には分からない事などきっとないだろう。
あるとしたら・・・・・

「先生は、結婚はされないのですか?」
「結婚?」
てっきりギョルが聞きたい事は、春から看護師として仕事をする事に関係している事だと思っていたスンジョは、驚いた顔をして持っていたペンを床に落とした。
「君らしくない質問だね。」
実習期間、どの学生よりも熱心にメモを取っていたギョルの態度は、医師や看護師たちの中では有名だった。
「そうですか?オレはまだ学生で先生よりも2歳下ですが、この女性だと決めて結婚を考えました。先生は、若手医師ですが医師としてはベテランと変わらないほど、むしろそれ以上の腕を持っていると言われています。ストレスも同年齢の医師よりもあるのに、その心を癒す女性の話は聞きません。」
フッと笑ったスンジョのその顔は、バカにしているというのではなく心に余裕のある笑いだった。

「君が何を思ってそう言うのか知らないが、オレは普通の人間で普通の男だ。心を癒す女性がいないからと言って、別の趣味があるわけでもない。自分で心をコントロールすべを知っているだけだ。君は心配しなくてもいいから、彼女とお互い助け合って幸せになれると思うよ。」
冷静に話をするスンジョに少しムッとするが、それを顔に出したりしたらスンジョと対等になれないとギョルは思い堪えた。
対等どころか本当は知識や人としてもスンジョよりも有利になる事も出来ない事も分かっている。

「オレとハニは結婚しません。まだ一緒に暮らしていますが、恋人としてはもう別れています。」
スンジョは恐らく人生で初めて、人の言葉に動揺している自分に気が付いた。
ハニへの想いは一度も口に出した事はない。
その思いにグミもヘラも気が付いていた事を知っていたが、ずっと否定し続けていた。




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運命の人 146

スンジョの入院は予定よりも短く、松葉杖を使って仕事に復帰した。
看護学科の実習の最終日、それまで他の医師に自分が受け持った学生との最後の日に無理に退院をした。
「ハン・ギョル君、オ・ハニさん、君たちを受け持って看護師と一緒に医療現場で指導する立場の人間が自分の不注意で怪我をして入院する事になり申し訳なかった。」
「いえ・・本当はまだ入院しなければいけないのに今日の日のために退院したのじゃないですか。」
自分の感情を押さえて自然に話をしているスンジョとギョル。
感情を見せないで向かい合っている二人も、お互いに何か通じる感情だけは感じていた。
そんな二人を俯いて上目遣いに見ているハニは、息をする事も忘れてしまうくらいに苦しかった。

「それでは今日最後の実習を、残りの学生生活に役立てる事が出来るよう吸収してください。」
ふたりはぺこりと頭を下げ、ギョルは外来の看護師と一緒に仕事に取り掛かり、ハニは病棟看護師に付いて診察室を出ようとした。
「オ・ハニさん・・」
「は・・・はい・・・」
「先に病棟に行っているわね。」
病棟看護師が診察室を出て行くと、スンジョは立ち上がって痛めた足を床に付けないようにハニの方に歩いて来た。
「スンジョ君・・・歩いたら・・」
咄嗟にスンジョを支えようとハニは駆け寄ると、スンジョは大丈夫だというように手を挙げた。

「怪我がなくてよかった。痛みとかはないか?」
優しく労わるその言葉は、心の中に温かく染み入って来た。
「大丈夫、どこも痛い所もないよ。」
そうか・・良かったという表情を見せると、ゆっくりと椅子に腰かけた。
優しくて温かい声は、ペク家にいる時は一度も聞く事はなかった。
数年ぶりに再会してから接しているスンジョは、ハニの知らない表のスンジョの姿だった。
表は知らなくても裏のスンジョは誰よりも優しくて温かい人だった。
強くて頼りになるスンジョじゃなく、本当は優しくて傷つきやすいスンジョを知っているのはハニだけ。

「もう、病棟に行った方がいい。看護師国家試験に合格して、パラン大病院で一緒に働けるように残りの大学生活を頑張れよ。」
その一言を聞くだけで、ギョルと別れてからこの先自分一人で生きて行く事に力づけられた。
ギョルと別れてスンジョのもとに行けと言葉にして言われなくても、何かを感じ取ったギョルはハニと別れる事を決心した事をハニは知っていた。
だからと言って、スンジョのもとに行くつもりはなかった。
自分がそばにいれば、きっとスンジョは昔みたいに迷惑をかける事になる。
ヘラと結婚をしなくてもきっとスンジョは彼にお似合いのどこかの令嬢と結婚をするだろう。
その時には笑顔でおめでとうと今なら言えるような気がした。
ハニは頬に伝う涙をぬぐって、先に行った病棟看護師に追いつくように急ぎ足で歩いた。



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運命の人 145

「辛い事を思い出させてごめんなさい。」
「謝らなくていい・・・ハニが思い出させてくれたけど、その事で謝ってほしいからじゃない。ハニはオレの中のその過去の傷を誰かと重ねていたのじゃないか?」
いつも賑やかに話をするギョルではないが、淋しそうなのに話せて心が楽になったような声だった。
誰かと重ねているとどうしてそうギョルが思ったのか、そんな事を聞く勇気はハニにはないが誰かに重ねていたのは事実だ。

「お袋や親父のようにはならない。そう思うのは、両親の言い争う姿を見た子供ならそう思うだろう。オレもずっとそう思っていて、ハニを幸せにすると思っていたし、ハニを誰かに取られないように愛する事がっ出来るとそう思っていた。ハニが目指す夢をオレが手助けするために一番いいのは、結婚を考えて一緒に暮らす事。」
軽い気持ちでギョルと一緒に暮らす事を決めたわけじゃない。
結婚をしているわけじゃないのに、二人だけで過ごすのは世間一般ではいい目で見られないだろう。
高校生の時にペク家にお世話になった時は、いくら同じ年齢のスンジョがいるその家でも、親子で同居する事を白い目で見られてはいなかった。
スンジョと恋人になる事を夢見ていなかったとは言い切れないが、恋人どころか気持ちを伝えても堪えてもらえなかった。

恋人の関係になる事も本当は迷っていたが、父の前でも誠実でいてくれたからこの人と特別な関係になってもいいと思うようにした。
大学を出たら結婚しようと言ってくれたギョルが、自分と真剣に付き合っているという気持ちが伝わったからすべてをギョルに任せた。

「妊娠・・・・していないよな?」
「に・・妊娠?どうしてそんな事を聞くの?結婚するんだよ、私たちは・・」
「だから聞いている。」
「今は妊娠していない・・・・と思う・・」
夕食の時に向かい合って話している時は、こんなに低い声で話さなかったが、ベッドに入っていつものように抱きしめられて離されると、心臓の鼓動の変化も伝わって来る。
温かいギョルの肌のぬくもりは変わらないのに、その温かさが心には冷たく感じる。

「オレたち・・・別れようか・・」
「別れる?結婚は・・結婚するって約束しているのに。」
「ハニの心は、少し前からオレの所から別の所に行っているだろ?」
ハニの心臓の鼓動が大きく早く打っている。
肌に触れている手がその変化がしっかりと伝わり、ギョルは自分の顔をハニに見られないようにしっかりと抱きしめて顔を隠した。
「別れようと少し前から考えていた。それなのにその間も今日も、ハニを抱いてはいけないと思う気持ちと、どんな事をしてもハニを誰かに渡したりしたくないという気持ちで揺れていた。今日・・・ハニがペク先生の病室にいた時に見た表情で、ハニの心の中にいるのはペク先生で、オレと恋人になって一緒に暮らしてもその気持ちは心の奥にある事を知った。」
ギョルの表所を見たかったが、見えないようにされていた。
冗談を言う事をしないギョルが別れ話をしたのなら、別れる事は本気なのだろう。

「一生ハニを守って行こうと決めていたのに、オレの方から別れようと言ってごめん・・・ハニを抱くのは今日で最後にする。だからすぐにこの家を出て行かなくて、妊娠をしていないと分かるまで・・」
もし、妊娠していたらその時にまた今後を決めようと言って話は終わったが、そんな話を聞いてからはとても眠る事は出来なかった。



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