大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2018年04月

運命の人 88

ギドンにはカン・ヒョンとは付き合っていないと言った。
ふたりで遊びに行ったりはしていたが、心の中にいつもいるのはスンジョだけだった。
カン・ヒョンは一緒にいると、気を使う事もないし意地悪な事を言われることもなかった。
ただ、スンジョのように自分に言う事が自分のためになるようにしてくれる人ではない。
スンジョが医学部に復学した話は風の噂で聞いていたが、公社が違うから会う事はなかった。
最近ヘラが法学部に移っている事も聞いていたが、司法試験の準備で同学年の法学部の学生は来ていなかったから、婚約をした事は噂として耳に入って来る事はなかった。

大学の構内を歩くと、秋から冬に変わる気配を感じた。
ペク家を出た時は秋でも、暖かい日が多かった。
滅多に掲示板を見る事もなかったが、それは興味のある事を掲示されていなかったから。
それなら、今日は興味のある事が掲示されているのかと言えば、そうではないが偶然に目が行っただけだ。
「転入学の受験者募集・・・医学部3名、薬学部2名・・・そうか、空きが出たんだ・・・社会科学部はさすがにいないね。」
ハニはある学科の募集人数に目が行った。
「10名・・・看護学科3年・・・これに合格したら、スンジョ君と同じ時期に看護師になれる・・・」
休学期間があったがスンジョならその遅れを取り戻せるとハニは信じている。
自分が看護学科3年に転入学しても、医学部5年のスンジョとは会う事はないかもしれない。
それなら少しでもスンジョと同じ医療現場ではなくても、同じ医療を携わる仕事に就く事は出来る。

「看護師になろうかな・・・社会科学部に通っていても、教師になるか普通に会社に就職するくらいしかないし・・・教師には私はむいていない。」
進路先を決める時に将来の事について考えていなかった。
あの頃はただ大学に行ければいいと思っていただけ。
小さい頃に母が入院をしている時に見た看護師を、憧れの目で見ていた時もあった。

『ハニは、大きくなったら看護師さんになって、ママの病気を治してあげる。』
『ふふふ・・病気を治すのはお医者様よ。』
『そうだよ、それにハニはパパのお嫁さんになると言っていただろ?』
『パパのお嫁さんにもなるよ・・・でも、ハニは看護師さんにもなりたい。』
長い入院生活で何度も母親を見舞いに来た。
小さい頃の夢は、ちょっとした出来事でも憧れる。
簡単に憧れるかわりに、また新しい事に目が行くとそれに憧れていた。
中学生化になった頃から、そんな夢を見る事も無くなり、高校生になってから将来の事を考えるよりもスンジョばかりを目で追っていた。

「ミナは漫画家になる夢を叶えつつあるし、ジュリは大学に行くのをやめて美容師になったし・・・ジュングも大学に行かないで料理人として成功しているし・・・スンジョ君は医学部に戻って、ヘラは法学部に変わって弁護士になって・・・スンジョ君と結婚をする・・・」
カン・ヒョンと付き合っていても好きという気持ちは、恋愛の好きというものじゃない。
私はこのまま誰とも結婚しないで生きて行くのなら、看護師になった方がいいかもしれない。
人の命を救う仕事をして、一生過ごしていこう。
同じ医学部棟でも学年が違うからスンジョ君とそれほど顔を合わせる事もない。
春からはスンジョ君はきっと研修が多くなるだろうから。
パパと相談して決めてみようかな・・・看護学科に移る事を。




人気ブログランキングへ

運命の人 87

「ありがとうございました。」
最後の客に挨拶をして、ハニは店の看板の電気を消した。
「お疲れさん。」
首をグルグルと廻していると、ギドンが背後から声を掛けて近くのテーブルに賄と熱いお茶を置いた。
「今日は忙しかったね。」
「ハニがいてくれて助かったよ。バイトひとりじゃここんとこ追いつかなかったからな。みんなも片付けは後でいいから先に賄を食べて休みなさい。」
厨房の奥の従業員たちにギドンは声を掛けると、ハニと向かい合って椅子に付いた。
以前はハニが来るとすぐにジュングもギドンの横に並んで座っていたが、最近は他の従業員たちと一緒に賄を食べていた。

ハニとギドンが店の二階で生活をするようになってから、ジュングなりに気を使っているのだ。
「もう三か月経つんだね。」
「慣れたか?」
「う~~~ん。」
はっきりしないハニの返事に、ギドンは傷ついている娘の心の傷の深さを知った。
「いつかハニにも運命の人が現れるよ。そういえば、よく店に食べに来ているなんて言ったかな・・・合コンで知り合ったちょっとチャラい感じの・・・」
「あ~ぁ、カン・ヒョンね。パパが思っているような付き合いじゃないよ。合コンした時のメンバーと集まった時に話すだけで、特別にどうのとかはないから。」
カン・ヒョンの外見はあまり好ましい感じじゃないが、ハニが新しい恋を見つけてくれればそれでいいと思っていた。

「そうか・・・」
何か言いたそうにしているギドンに、ハニは自分に言い難い事があるのだと気が付いた。
「言ってもいいよ。私はもう大丈夫だから・・・」
出来るだけ明るい感じでハニは言ったつもりだったが、声はわずかに震えていた。
ギドンはエプロンのポケットから一通の封筒をハニの目の前に出した。
「なに?」
「スンジョ君から預かった・・・先日ハニが大学に行っている時に預かって・・スチャンの会社でバイトした時のバイト代をまだ払っていなかったからと・・」
「そう・・」
封筒を開けて中を見ると、思ったよりもたくさんのバイト代が入っていた。

「医学部に復学したそうだ。それと・・・・婚約したと・・・スンジョ君が大学を卒業したら結婚するそうだ。」
いつかはそうなると分かっていたつもりでいたが、まだ胸が痛く苦しくなって来る。
「そう・・・・」
それだけを言うためにスンジョが来たのなら、結婚をするまでにスンジョへの想いを断ち切る期間がある事も告げたようなものだ。
「泣かないつもりだったのに・・・・」
唇が切れそうなほどに噛んで泣くのをこらえている娘を、ギドンは見ているのが辛かった。
何度も諦めさせようとしたが、人の想いは他人(ひと)によって簡単に諦める事が出来るわけではない。
時間(とき)が経てば、自然と立ち直ってくれればいいと思うだけだった。




人気ブログランキングへ

運命の人 86

ハニは本当に出て行った。
その事実を受け入れる事が出来ないお袋と、事実と受け入れているつもりのオレはほとんど話す事もなくなった。
ハニが出て行ったから家の中が暗くなったのか、ハニがいない事を受け入れられないお袋が沈んでいるから暗いのか・・・それは両方なのだろう。

「パパを迎えに行ってくるわ。」
「僕も行ってもいい?」
ウンジョも家に居づらかった。
家に居づらいどころか、あれほど慕っていた兄の近くに行く事もなかった。
もちろんそれは嫌いになったとかではなく、スンジョの身体全体から誰も近づけたくないと言うオーラが出ていたからだ。

「少し遅れて戻って来るけど。」
「分かっているわ。あなたの妻になるヘラに出来るだけ失礼に内容にするわ。」
スンジョの妻になるヘラと言うが、ペク家の嫁になるとグミは一度も言わなかった。
表向き認めているようでも、心の中では一㎜も認めていないのだ。
グミとウンジョが出て行った家の中は、静かでスンジョの足音が淋しく感じた。
階段を上がる時に聞こえるきしむ音、リビングの置時計の音が改めて賑やかな生活があった事を思い出させた。

ハニが出て行ってから一日しか経っていないが、ハニの部屋のドアを開けて中に入るとハニの臭いがまだ残っていた。
ハニが使っていた机に近づき、机の上に手を置いた場所に置かれていた三通の手紙。
スチャンとグミあての手紙は世話になった事へのお礼、ウンジョには弟のようにかわいかったと喧嘩した時の思い出を書いてあり、それぞれ便せんに2枚でぎっしりと書かれていたが、スンジョ宛の手紙はたった一言だけだった。
ハニからもらった手紙は今までに二通。
今回の手紙は開けただけで目に記憶が出来るほど短い一言だけだった。

【幸せになってね】
一番ハニが言いたくなかった言葉。
この言葉は、ヘラと結婚して幸せになってねとの意味だ。
その短い手紙を見て、初めてスンジョはハニへの自分の想いに気が付いた。
自分が自分らしくいられるのは、裏表のない子供みたいに純粋なハニがそばにいるから。
自分が幸せになれるのは、ハニがそばにいなければいけないし、そばにいるから幸せだと思えるのだと。
約三年一緒に暮らした日々が、自分の人生で体の力も抜けて幸せだったような気がしていた。




人気ブログランキングへ

運命の人 85

み・・・見なかった事にしよ・・・
ウンジョは言い争うような声に目が覚めて、スンジョのベッドの方を見たがそこには誰もいなかった。
掛け布団を開けたまま、部屋のドアも少し開いていた。
最初はトイレに起きたのかと思って、目を瞑ってまた眠ろうとしたがハニの部屋の方からスンジョがいら立って話している声と、ハニが泣きながら話しているような声が聞こえて来た。
何か起きたのかと思って心配になり、数センチ開いたドアの隙間から部屋の中を窺ったのだった。

「お兄ちゃん・・・やっぱりそうだったんだ・・・」
いつも冷静な兄があんなことをするとは思ってもいなかったが、その光景を観た時に恥ずかしいとか思うよりも複雑な思いがした。
小学生の自分にはどうしようも出来ない事。
出来ない事でも何か役に立ちたい、兄が好きだからではなくハニが苦しんでいる様子をいつも見ていたから。

「スンジョ君・・・からかわないで・・・」
「からかっては・・」
ハニはスンジョを突き飛ばすと、大きめのバックを持ってその横を通り過ぎようとした。
「私・・・この家を出て行く・・」
「出て行く?」
冷静ではいられない二人だったが、眠っていると思っているウンジョや、下の階に寝室のあるグミとスチャンに気にして、できる限り小さな声で話していた。
「昨日の夜、パパと話して決めたの。部屋も仮住まいだけど、前に使っていた部屋だし夜のうちにパパが掃除をしていてくれたの。」
髪の毛の陰でハニの表情は見えない。
見えないが、数日見なかっただけで頬がこけ顎がとがっていた。
昨日誘ってスチャンの病院に行った時には気が付かなかった。
「何回かで荷物を全部運び出すから、それまで置いておいてくれる?」

何が原因でたった数日でやつれてしまったのか、誰かに聞かなくても分かっている。
「忘れるのか?」
「忘れる?」
「お袋の事や、親父の事・・そして・・」
そしてオレと過ごした時間の事。
最後まで言えなかったスンジョと、それを聞くことも出来なかったハニ。
振り返らないままハニは部屋から出て、階段を静かに降り玄関のドアを開けて外まで出て行った。
部屋の中をきっとハニは一晩中片付けていたのだろう。
小物をまとめた段ボール箱と紐でまとめた書物類。
何年か前に部屋を出て行った時は、最小限の物だけを持って出て行ったが、今回はもう戻らないと言うハニの強い決心なのだろう。
机の上にはペク家の人たちに書いた手紙が三通置かれていた。




人気ブログランキングへ

運命の人 84

カタンコトンという音に、スンジョは目が覚めた。
枕元に置いてある腕時計を、スタンドの灯りを点けて時間を確認する。
「まだ5時か・・・」
ハニが起きる前に家を出て行くつもりでいたが、物音で目が覚めたのは久しぶりの事だった。
『この時間になったら起きよう』アラームをセットしなくても、その時間に目を覚ます事が出来るから、眠りを妨げる音には体のリズムが崩れる事が嫌だった。
いつもはそれでも時間まではベッドに横になっているが、眠りを妨げた音がハニの部屋から聞こえて来たのが気になってベッドから静かに出ると、ハニの部屋の方に歩いて行った。

_______ コンコン・・・
「ハニ、大丈夫か?」
ドアを開けずに小さな声でハニの部屋のドアにそう声を掛けるが、部屋の中から応えは返って来ない。
カタンコトンという何か硬いものが床に当たる音の代りに、カサカサという軽い音に変わった。
「ハニ?」
ハニと顔を合わせないようにしたい朝だったが、ハニの部屋から返って来ない返事と物音が気になって、スンジョは静かにハニの部屋のドアを少しだけ開けた。
そこから見えるハニのベッドの上は、誰も眠っていない事が分かるように何のふくらみも見えなかった。

いないのか?

さすがに返事もなくベッド眠っている時間なのに、そこにいないとなると若い女性の部屋で開けないで見過ごす事も出来ない。
「どうし・・・」
声を抑え気味に出しながらドアを開けると、ハニは部屋の片づけをしていた。
「何をしているんだ。」
「部屋を片付けているの・・・」
スンジョの方をチラッとも見ないハニに、なぜか無性にスンジョはいらだって来た。
「片付けって・・今何時だと思っているんだ!」
「4時・・だから静かに片付けていたのに、大きな声を出さないで。」

スンジョに背中を向けたまま振り返りもしないでハニは、机の引き出しを開けて中の物を机の上に取り出した。
自分がハニを避けようとしているのに、ハニの方が避けているのが、身勝手だとは分かっていても気持ちが許せなかった。
「ハニ!」
スンジョはハニの細い腕を力を入れて引っ張ると、無理やりに自分の方を向かせた。

「泣いているのか?」
長い髪の毛で顔を隠していても、ハニの頬を涙が伝っているのははっきりと見えた。
「ほっといてよ・・・」

自分の腕をつかんだスンジョから逃げようとするが、スンジョは腕を離そうとしなかった。
「早朝に何も片付けなくてもいいだろう。会社の方のバイトを休んで片付けるのならそうすればいいのに、まるで夜逃げか何かするみたいじゃないか。」
泣いているハニに怒って話したりしないで、できるだけ優しい口調で言ったつもりだった。
「いう必要はないと思う・・・スンジョ君だって・・」
「オレだって?」
「なんでもない・・片付けはもうやめて眠るから部屋から出て行ってくれない?」
早朝のまだ家族が寝ている時間に、ハニの部屋で言い争うのはよくない。
何を考えているのか分からないハニに、これ以上何も言う事は出来ないが自分の想いをスンジョは言葉にして伝えることも出来なかった。
掴んでいるハニの腕をさらに自分の方に引いて、ハニが声を上げる前にスンジョは自分でも信じられない行動をした。






人気ブログランキングへ
ギャラリー
  • お知らせ
アーカイブ
美容室美容院レーシックfx 口座開設美容整形キャッシング
デリヘルデリヘル 求人里親 募集求人情報美容室裏dvd保険出会い出会いエステ美容整形クレジットカード消費者金融
アクセスカウンター
キャッシング社長ブログseothink tank医薬品 買取ブログパーツお見合い結婚相談住宅ローン
アルバイト情報海外サーバー海外サーバーアクセスカウンター無料ブログカウンターオンラインカウンター借金時計ページランクアダルト動画
アダルト動画 比較裏dvd裏dvddvdレンタル 比較有料アダルト動画 比較月額アダルト動画 比較出会い系サイト 比較ライブチャット 比較裏dvd
ブログカウンター無修正dvdフェラチオキャバクラデリヘル風俗
無料カウンターデリヘル 求人高級 デリヘルキャバクラ 求人借金時計プロバイダ 比較ウォーターサーバー 比較レンタルサーバー 比較クレジットカード 比較生命保険 比較
etcカードエステ脱毛インプラントホームページ製作ドメイン取得化粧品 サンプル自動車保険 比較学資保険 比較おまとめローン 比較キャッシング 比較証券会社 比較fx 比較fx口座開設 比較
無料アクセスカウンターフレッツ光 auひかり 比較fx 初心者誕生日 プレゼント
東京 デートスポット消費者金融 一覧銀行 口座開設アクセスカウンター無料カウンターページランククレジットカード ランキング生命保険 ランキング自動車保険 ランキング学資保険 ランキング育毛剤 ランキング証券会社 ランキングプレゼント ランキングクレジットカード おすすめ
bto パソコンエアコン 工事エアコン クリーニング給湯器 交換犬 里親猫 里親エアコン 取り付けエアコン 取り外しガス給湯器 交換ホストクラブ新宿 デリヘル新宿 デリヘル歌舞伎町 キャバクラ渋谷 デリヘル


バラが降るオルゴール


  • ライブドアブログ