ギドンにはカン・ヒョンとは付き合っていないと言った。
ふたりで遊びに行ったりはしていたが、心の中にいつもいるのはスンジョだけだった。
カン・ヒョンは一緒にいると、気を使う事もないし意地悪な事を言われることもなかった。
ただ、スンジョのように自分に言う事が自分のためになるようにしてくれる人ではない。
スンジョが医学部に復学した話は風の噂で聞いていたが、公社が違うから会う事はなかった。
最近ヘラが法学部に移っている事も聞いていたが、司法試験の準備で同学年の法学部の学生は来ていなかったから、婚約をした事は噂として耳に入って来る事はなかった。
大学の構内を歩くと、秋から冬に変わる気配を感じた。
ペク家を出た時は秋でも、暖かい日が多かった。
滅多に掲示板を見る事もなかったが、それは興味のある事を掲示されていなかったから。
それなら、今日は興味のある事が掲示されているのかと言えば、そうではないが偶然に目が行っただけだ。
「転入学の受験者募集・・・医学部3名、薬学部2名・・・そうか、空きが出たんだ・・・社会科学部はさすがにいないね。」
ハニはある学科の募集人数に目が行った。
「10名・・・看護学科3年・・・これに合格したら、スンジョ君と同じ時期に看護師になれる・・・」
休学期間があったがスンジョならその遅れを取り戻せるとハニは信じている。
自分が看護学科3年に転入学しても、医学部5年のスンジョとは会う事はないかもしれない。
それなら少しでもスンジョと同じ医療現場ではなくても、同じ医療を携わる仕事に就く事は出来る。
「看護師になろうかな・・・社会科学部に通っていても、教師になるか普通に会社に就職するくらいしかないし・・・教師には私はむいていない。」
進路先を決める時に将来の事について考えていなかった。
あの頃はただ大学に行ければいいと思っていただけ。
小さい頃に母が入院をしている時に見た看護師を、憧れの目で見ていた時もあった。
『ハニは、大きくなったら看護師さんになって、ママの病気を治してあげる。』
『ふふふ・・病気を治すのはお医者様よ。』
『そうだよ、それにハニはパパのお嫁さんになると言っていただろ?』
『パパのお嫁さんにもなるよ・・・でも、ハニは看護師さんにもなりたい。』
長い入院生活で何度も母親を見舞いに来た。
小さい頃の夢は、ちょっとした出来事でも憧れる。
簡単に憧れるかわりに、また新しい事に目が行くとそれに憧れていた。
中学生化になった頃から、そんな夢を見る事も無くなり、高校生になってから将来の事を考えるよりもスンジョばかりを目で追っていた。
「ミナは漫画家になる夢を叶えつつあるし、ジュリは大学に行くのをやめて美容師になったし・・・ジュングも大学に行かないで料理人として成功しているし・・・スンジョ君は医学部に戻って、ヘラは法学部に変わって弁護士になって・・・スンジョ君と結婚をする・・・」
カン・ヒョンと付き合っていても好きという気持ちは、恋愛の好きというものじゃない。
私はこのまま誰とも結婚しないで生きて行くのなら、看護師になった方がいいかもしれない。
人の命を救う仕事をして、一生過ごしていこう。
同じ医学部棟でも学年が違うからスンジョ君とそれほど顔を合わせる事もない。
春からはスンジョ君はきっと研修が多くなるだろうから。
パパと相談して決めてみようかな・・・看護学科に移る事を。

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ふたりで遊びに行ったりはしていたが、心の中にいつもいるのはスンジョだけだった。
カン・ヒョンは一緒にいると、気を使う事もないし意地悪な事を言われることもなかった。
ただ、スンジョのように自分に言う事が自分のためになるようにしてくれる人ではない。
スンジョが医学部に復学した話は風の噂で聞いていたが、公社が違うから会う事はなかった。
最近ヘラが法学部に移っている事も聞いていたが、司法試験の準備で同学年の法学部の学生は来ていなかったから、婚約をした事は噂として耳に入って来る事はなかった。
大学の構内を歩くと、秋から冬に変わる気配を感じた。
ペク家を出た時は秋でも、暖かい日が多かった。
滅多に掲示板を見る事もなかったが、それは興味のある事を掲示されていなかったから。
それなら、今日は興味のある事が掲示されているのかと言えば、そうではないが偶然に目が行っただけだ。
「転入学の受験者募集・・・医学部3名、薬学部2名・・・そうか、空きが出たんだ・・・社会科学部はさすがにいないね。」
ハニはある学科の募集人数に目が行った。
「10名・・・看護学科3年・・・これに合格したら、スンジョ君と同じ時期に看護師になれる・・・」
休学期間があったがスンジョならその遅れを取り戻せるとハニは信じている。
自分が看護学科3年に転入学しても、医学部5年のスンジョとは会う事はないかもしれない。
それなら少しでもスンジョと同じ医療現場ではなくても、同じ医療を携わる仕事に就く事は出来る。
「看護師になろうかな・・・社会科学部に通っていても、教師になるか普通に会社に就職するくらいしかないし・・・教師には私はむいていない。」
進路先を決める時に将来の事について考えていなかった。
あの頃はただ大学に行ければいいと思っていただけ。
小さい頃に母が入院をしている時に見た看護師を、憧れの目で見ていた時もあった。
『ハニは、大きくなったら看護師さんになって、ママの病気を治してあげる。』
『ふふふ・・病気を治すのはお医者様よ。』
『そうだよ、それにハニはパパのお嫁さんになると言っていただろ?』
『パパのお嫁さんにもなるよ・・・でも、ハニは看護師さんにもなりたい。』
長い入院生活で何度も母親を見舞いに来た。
小さい頃の夢は、ちょっとした出来事でも憧れる。
簡単に憧れるかわりに、また新しい事に目が行くとそれに憧れていた。
中学生化になった頃から、そんな夢を見る事も無くなり、高校生になってから将来の事を考えるよりもスンジョばかりを目で追っていた。
「ミナは漫画家になる夢を叶えつつあるし、ジュリは大学に行くのをやめて美容師になったし・・・ジュングも大学に行かないで料理人として成功しているし・・・スンジョ君は医学部に戻って、ヘラは法学部に変わって弁護士になって・・・スンジョ君と結婚をする・・・」
カン・ヒョンと付き合っていても好きという気持ちは、恋愛の好きというものじゃない。
私はこのまま誰とも結婚しないで生きて行くのなら、看護師になった方がいいかもしれない。
人の命を救う仕事をして、一生過ごしていこう。
同じ医学部棟でも学年が違うからスンジョ君とそれほど顔を合わせる事もない。
春からはスンジョ君はきっと研修が多くなるだろうから。
パパと相談して決めてみようかな・・・看護学科に移る事を。

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