大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2018年01月

運命の人 2

広い家だから余計に広く感じる。
いつものこの時間は、このリビングでおばさんと話をしたりウンジョ君とくだらない話をして過ごしていた。
おじさんもスンジョ君も特別にその話の中に入って来ないけど、そこにいるだけでも家の中が楽しく感じていた。

何も話さないでウンジョと二人だけでリビングのソファーに座っていると、何度かウンジョがあくびをしていた。
「ウンジョ君、お風呂に入って眠ったら?」
「ママとお兄ちゃんから連絡があるまで起きてる。」
無理もない。
目の前で父親が倒れて、いつも家にいてくれる母親と、信頼している兄が父親について病院に行ってしまったのだから。
「明日学校でしょ?私はパパが帰って来るまで起きていないといけないから、もしスンジョ君かおばさんから連絡があったら聞くから。」
小さくウンジョは頷くと、二階に上がって行った。
ハニもその後を追うように二階に上がり、自分たちがいつも使うバスルームのバスタブに湯を張った。
グミと同じくらいには出来なくても、出来る事をして少しでも助けをしたかった。

ギドンが帰宅をすると、ハニはスチャンの事を話した。

「そうか・・・グミさんもスンジョ君も病院に付いて行ったのなら、ウンジョ君も不安だろう。でも、ここの家の子たちは意外としっかりしているし、自分の事は自分でちゃんとできるから、ハニはグミさんがいつもしていた事をして、留守の間の家を守って行きなさい。」
「はい・・・がんばる!」
「じゃあ、パパは明日も早いからスンジョ君かおばさんから連絡が来たら、ちゃんと聞いておくように。その時に、おじさんが落ち着いたころにお見舞いに行くと伝えておいてくれよ。」
「分かってるって・・・ほら、おふろの湯を入れ替えたから入って来て。」
背中をハニに押されると、ギドンは自分が使っている客間に入って行った。


寒くない季節じゃなくてよかった。
ハニが風呂から上がってもスンジョからもグミからも連絡がなかった。
シャンプーで湿っていた髪もしっかりと渇き、気を張って眠くなかったハニもあくびが出て来た。
明日の朝のウンジョの食事の準備もあるからと、リビングのソファーから立ち上がった時にスンジョからの電話がハニの携帯にかかった。

「スンジョ君・・・大丈夫?」
<寝てたか?>
「ううん、まだ起きていた。」
<もう少し病院にいて、それから帰るから遅くなる。鍵をかけて寝ていていい。>
それだけを言ってスンジョは電話を切った。
「おじさん・・・帰って来るのかな?」
入院をするかもしれないと思ってギドンにそう言ったが、ハニはスンジョが何も言わなかったから一緒に帰って来るのだと思った。







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運命の人 1

「ハニちゃん、本当にいいの?」
「大丈夫です。頼りないですけど、おばさんのお手伝いをしていたから家事は出来ます。」
「お袋、早く乗って・・・オレは車で後から付いて行くから。」
スンジョはグミのそう言うと、ハニの方をチラッと見ただけでそのままグミの車のエンジンをかけに行った。
「おばさん、安心してください。」
「じゃあ、お願いね・・・」
本当は心配だった。
いつも元気で若々しいおばさんが見た事もないほど顔面蒼白で、冷静なスンジョ君の顔は冷静ではなかったし、ウンジョ君は声こそ上げていなかったけど泣いていた。
そんな状況で、不安ですなんて言えない。

走って行く救急車とスンジョが運転しているグミの車を、門を出た所でハニとウンジョが見送った。
「家の中に入ろうか?」
「・・・ぅん・・・・」
いつも憎まれ口を言うウンジョ君でも、まだ小学生の子供。
ここは私がそばにいて励ましてあげなければいけない。
スンジョ君だって、何も言わなかったけどあの目は『ハニ、頼んだぞ』と言っていた。
「何か食べる?」
「いらない・・・」
「食べないと元気になれないよ。」
「パパが倒れたのに、ご飯なんて食べられないよ。」
それは分かっている。
目の前でおじさんが胸を抑えて苦しんでいる姿を見ていたのだから。
私だって怖かった。

ハニは冷蔵庫のドアを開けて、中にウンジョが好きなプリンが入っていた。
「ウンジョ君、今日のおやつのプリン・・・まだ残っているよ。食べたくないかもしれないけど、ウンジョ君が食べないとおじさんが元気になったら悲しむよ。」
何も返事をしなくてもハニが話している事は耳に入っているはずだ。
リビングのソファーに座っているウンジョの前のテーブルの上に、プリンにホイップクリームを乗せてスプーンと一緒に置いた。
上目遣いにそれを見るが、スプーンまで手を伸ばそうとするがそこまでだった。
「食べようよ。きっと大丈夫だから。」
「ハニがどうしてそんな事を言うんだよ。」
「だって、天才ペク・スンジョがおばさんと一緒におじさんに付いて行ったから。」
そう言うしかなかった。
ウンジョのためだけではなく、自分のためでもあった。





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糸 最終話

周りの人たちの助けで気が付いたらもうすぐ出産予定日になっていた。
長期休暇の時は病院で過ごし、週の半分は病院での実習授業。
授業担当の先生と病院の実習担当の先生の計らいで、私は産科での実習授業を受けていた。
お陰で少しは自分に役立つ事が出来たと思っていた。
産科での実習授業も、身体に負担のかからない事を中心に勉強をしていた。

「随分貯まったな。」
「うん、あと数枚で終わりかな?」
検診の度に貰ってくるエコー画像を、帰宅するとすぐに専用に用意したアルバムに貼っていた。
「一番前のページに最初に出来たスンジョ君の赤ちゃんのエコー画像も貼ったの。リャンさんの病院に残っていたのを送ってもらったから、一番最初の写真と一緒に貼って兄弟がいた事を教えてあげたくて。」
胎動を感じる頃に亡くなった自分とスンジョの産まれなかった子供。
「リャンさんの子供のエコーも貼っておいたらどうだ?」
ハニは心臓が飛び出しそうに驚いた。
夏季休暇にリャンとミレイがパラン大病院に入院をしていたハニを見舞う時に、2枚のエコー画像写真を持って来てくれたのをスンジョが知っていた。

「オレは気にしていない。その子もハニの子供だから、産まれたらその二人の産まれる事が出来なかった兄弟の分も愛情を注いであげたらいい。そうしてずっと思い出の糸として繋いで行こう。」
スンジョの優しい言葉を聞きながら、ハニは不安を感じていた。
「どうした?」
「大丈夫・・・・ちょっとお腹が・・・」
時折眉間に皺を寄せるハニの表情が気になった。
「痛いのか?」
我慢が出来ないほどの痛みではなかった。
アルバムを閉じてサイドテーブルの上に置き立ち上がろうとした時、パンと弾けるような感じがして足に生温かいものを感じた。
「あ・・・・」
「大丈夫だ、すぐに病院に連絡を入れる。」

予定日に近かったがまだ産まれないと思っていたが、軽い陣痛が始まったと同時に破水をした。
スンジョの慌てる声がグミに何かを言って、抱きかかえるスンジョにしがみ付きながら痛みをこらえるだけで誰が何を話しているのか分からなかった。
それでもハニは確信をしていた。
【やっと産まれてくれる・・・】
痛みで辛いのに、ハニの心は穏やかでいれた。
もしかしたら今日のこの日のために、ずっと私は絡まっていた糸に苦しんでいたのだろうか。
痛みの合間に、亡くした顔も知らない子供二人と、子供の頃に亡くした母がほほ笑んでいる顔が浮かんだ。

もうダメ・・・
人生で初めて知った痛みに耐えられそうにもなかった時に、3人がハニの手を掴んだような気がした。
『ハニ・・・お母さんは子供のために乗り越えられるの。』
『ママ、頑張って・・ぼくたちの妹がもうすぐ産まれる。』
顔も知らなければ声も知らない小さな二人が、ハニを元気づけてくれた。

元気な泣き声と、スンジョが奇麗なタオルに包まれた小さな赤ちゃんを連れて来た。
「女の子が産まれたよ。ハニとよく似た可愛い女の子だ。」
産まれたばかりの娘が包まれているタオルは、何本もの糸で織られた強くて温かで柔らかで大きな布だった。
人は一人では生きていけない。
糸と糸が織りあって一枚の布になる。
そのタオルは傷ついたり弱った心をいやす家族のようでもあった。



 




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糸 129

大学の夏季休暇が終わると、また自宅と大学の往復の毎日。
夏季休暇が終わってもまだ気温は高い。
「家まで送ろうか?」
「ううん、スンジョ君と待ち合わせをしているから。」
「よかったな優しい旦那で。」
ギョルの私に対する態度が変わった。
ハニさんが育った家で嫁ぎ先に訪問をして、そのご両親と対面をして日記をもらったと言っていた。
ずっと母親が迎えに来ると思って辛い事も耐えていた。

父親の虐待、親せきの家を数年ごとに移るために友達がいなかった。
明るく元気でいればいつか母親が迎えに来てくれると思い続けているうちに、世話になっていた遠縁の人と恋に落ちて結婚をした。
血縁関係はほとんどないけど、最初は賛成をしてもらえなかったが初孫を見てから嫁ぎ先のご両親はハニさんを受け入れてくれるようになった。

点と点が繋がって糸になり、その糸が友達や関わりのある人と気持ちが通じて切れない縁になった。
「待っていたか?」
「スンジョ君、もう帰れるの?」
「帰れるけど、仮眠を取ったらまた病院だ。」
簡単に言えば、休憩時間にハニを家に送って仮眠をして時間になったら病院に戻るのだ。
スンジョに負担をかけている気がして断ったが『病院の仮眠室で休むより、自宅に戻って休んだ方が疲れが取れる』と言った。
それが本当なのかどうかは、特に聞く事はないがスンジョと少しでも一緒にいられるのならハニはそれが一番嬉しかった。

カバンに付いている手作りのネームプレートをそっと隠すように握ると、それにスンジョが気が付いた。
「隠さなくてもいいよ。ミレイの母親はハニだ。女の子を欲しがったお袋よりハニの方が先に娘を育てた。あの子はハニとよく似て性格のいい子だよ。」
ネームプレートには丁寧にマジックで『お母さん、元気な赤ちゃんを産んでね』と書かれていた。
そのネームプレートは、ハニに摂ってスンジョとは違う意味でのお守りになっている。
「パク先生から性別が分かったけど、ハニは産まれるまで聞かないと言っていたと聞いたけど、本当に知らなくてもいいのか?」
「知らなくてもいいの。女の子でも男の子でも、産まれてくれるだけでいいの。だって、今度はこの子との糸は切れない気がするから。」
「そうだな。頭がいいとか悪いとか、微塵だとかそうじゃないとか、人の性別がどうだとかは生きて行くうちにそれほど重要じゃない。人との縁が簡単に切れないようにお互いが信じあう事が一番重要な事だ。」

今のスンジョとハニは、お互いを信じあう事が出来たから、これからは何も隠さないで生きていける気がした。
「そうだ・・・一つだけ聞いてもいい?」
「一つだけだぞ。」
「スンジョ君、ギョルに対して嫉妬していた事ってあるでしょ?」
一瞬グッと息を飲んだ気がした。
「ふっ・・・オレは人に嫉妬なんてしない。」
「じゃ・・・どうして全羅南道から帰ってから私に言ったの?『あいつといると思うとすごく気分がよくない』って。」
「一つだけと言っただろ。」
応えなくても分かっている。
スンジョと心の糸が繋がっているから、本当は嫉妬していたのだと思っている事を。





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糸 128

一緒に暮らしていた時のミレイは、いつもハニの横に座って世話をしてくれた。
少し大人っぽくなったミレイは、父の少し後ろに一人掛けの椅子を持って来て座っていた。
「ミレイ、お母さんの顔を見てくれないの?」
淋しそうに上目遣いで見るその顔は、血の繋がりはなくてもハニとよく似た顔になる。
「だって・・・」
「私はいつでもミレイのお母さんだよ。前みたいに隣に座って手を繋いでいて欲しいな。」
チラッとリャンを見ると、優しい顔で頷いていた。
「お母さんの隣に行きなさい。会いたがっていただろ?」
初めて会った時はもうすぐ小学生になる時だった。

隣に座って繋いで来たその手は、ハニの手と大きさが変わらなくなっていた。
「お母さん・・・・」
「なぁに?」
いつもミレイが声をそうかけると、見えていない目で視線を合わせるようにして返事をしていた。
「幸せ太り?」
そうだよ・・と言うわけにはいかない。
ミレイやリャンと暮らしていた時も、毎日が楽しくて幸せだったから。
「お腹に赤ちゃんがいるとね、少し太るの・・・・前にお腹に赤ちゃんがいた時はまだほとんど分からないくらいに小さかったから太っていなかったの。」
順調に育てばミレイの弟か妹が産まれていた。
仕方がない事だと、あの時リャンはハニを慰めてくれた。

「お腹に触ってみる?前も触ってくれたでしょ?」
産まれるのを楽しみにしていたミレイは、毎日ハニのお腹に触っていた。
流産した時は、ハニよりも大きな声で泣いていた。
「この間からお腹の赤ちゃん、動いているんだよ。」
「胎動を感じているのかい?」
「うん、二回の妊娠の時は知らなかったけど、赤ちゃんがお腹で動くとすごく不思議な気がするの。」
リャンはハニから胎動があった事を聞いて、妊娠を諦めていたハニが妊娠したとスンジョから聞いた時はわがことのように喜んだ。
胎動を感じていると聞いて、今度はきっと無事に産まれると思い安心をした。

ハニはミレイの手を取って、自分のお腹に乗せた。
「ほら、ミレイとお母さんと赤ちゃんが繋がった。赤ちゃんはお母さんのおへそと繋がっているけど、赤ちゃんとミレイはこの手のぬくもりで繋がっているよ。」
フワッとミレイの顔に笑みが表れた。
「この子はミレイの妹よ。」
「女の子なの?」
「分からないけど、妹と思いたくない?」
ミレイはいつも妹が欲しいと言っていた。
お母さんと慕っていたハニはもうお母さんではないけど、今ここにいる三人は釜山にいた時と同じ家族だった。





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