大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2017年11月

糸 70

「どうかしたのか?」
「なんでもない。」
同姓同名なんて、よくある事じゃない。
私が知っている【ユン・ハニ】さんと親しくなったのも、名前が同じで年も4つしか離れていなかったから。
「お姉さんに会いたくはないの?」
「会いたくないね。」
そうギョルが行ってもおかしくはない。
母親がずっと一緒にいたギョルよりも、置いて来た子供に会いたがっていたのだから。
「会いたくないけど、お袋の遺言をかなえて行かなければいけないからいつか行かなければいけないだろう。」
姉の話を聞いただけで、なぜギョルが看護学科で誰よりも勉強をしているのかまだ聞いていなかった。

「お袋は看護師だった。親父とは病院で知り合ったらしい。」
「お父さんはお医者様なの?」
「患者・・・・お袋が担当していた患者だ。」

よくある話と言われればよくある話かもしれないが、患者と病院スタッフが個人的に親しくなる事はいい事ではない。
「前の旦那とも看護師と患者の関係だったと聞いた。懲りない女だよお袋は。」
個人的な事を付き合いの浅い自分に、ここまで話してくれるとは思ってもいなかった。
お姉さんとハニが同じ名前で、看護師を目指した理由が母親が看護師だったこと。
「お姉さんが住んでいる所は遠いの?」
「遠いと言えば遠いかもしれないけど、海外じゃないから・・・まぁ近いのだろうな。」

どこに住んでいるのだろう。
時間がある時に会いに行ってあげればいいのに。

ハニはそう思っていても、他人の事に入り込んでいい部分といけない部分がある事を、十分に分かっていた。
昔のハニならお節介だ、余計な事をするなと言われてもなんにでも首を突っ込んでいた。
5年間の間、自分の秘密がある事も知らないで過ごしていたが、ここに来てからは人に触れてほしくない事があるからその気持ちは分かっていた。

「全羅南道・・・・」
「え?」
「そこに姉が住んでいたらしい。」
らしいと言うのはどういう意味なのだろう。
引っ越して行き先が分からなくなったのだろうか。

「行方不明だ・・・・正確には、結婚したけど事故で夫と子供を亡くした事までは、全羅南道に行って知ったよ。」
まさか・・・・・
ハニはギョルの言った事が、自分の知っている【ユン・ハニ】ハニと重なった。


糸 69

ギョルは窓側の一番奥の席に座っていた。
あの場所は外からは見えない場所で、既婚者のハニには都合のいい場所でもあった。
都合のいい場所でもあったと言うのは、ハニの考えだけで大学内で誰が見ているのか分からないと言う事も事実だった。

「座ってもいい?」
「どうぞ。」
向かい側にハニが座るとギョルは買って待っていたのか、缶飲料をハニの前に置いた。
「ありがとう、私の好きな物を知っていたの?」
「いつもそればかり買っていただろう。」
ハニが鞄から財布を出して、小銭を選んでいるとギョルは自分の缶飲料のプルタブを開けた。
「いらない、口止めだ。」
「口止め?」
「長い付き合いのミンジュたちに教えていないのに、付き合いの浅いお前に教えるのだから。」
ギョルはそう言うとハニと目を合わせないように、視線を外してガラス窓から外を見ながら缶飲料をグッと飲んだ。

ハニから聞いたらいいのか、ギョルが話し出すのを待つのかどちらも無言のまま時間だけが過ぎていた。
「父親違いの姉とは、産まれてから一度もあった事がない。」
何かを思いながらギョルは、それだけを話して空になった缶を自分に何か決意をするように握りつぶした。

「お袋はオレの親父と再婚なんだ。前の旦那と離婚をしてソウルに出て来た。最初の結婚で産んだ子供を、一緒に連れて来ないで逃げるようにしてソウルに出て来たから、ずっとそれを悔やんでいた。」
「悔やんでいたって・・・・」
「中学の時に亡くなった・・・ずっと置いて来たオレの姉の事ばかり考えて、死に際に言った言葉は『探して見つかったら、連れて来られなかったことを謝ってほしい』・・・・一緒に暮らしていたオレよりも、置いて来た子供の事をいつも気にかけていたのに、オレには『ギョルは何も心配かけない子供でよかった』その言葉が気に入らなかった。物心ついた時から、父親違いの姉の話を聞いていたから、見た事もない姉よりもオレはたくさん勉強をして、お袋に褒めてもらおうと必死だった。」
それがハニの名前とどう関係があるのか、まだギョルは話していない。
窓の外を医学部の学生が数人歩いている。
スンジョが今日は日勤だから一緒に帰ろうと言って、待ち合わせをしている時間は迫っていた。

「名前が嫌いって・・・」
「お袋の前の旦那の子供の名前【ユン・ハニ】・・・・」
その名前を聞いて、ハニは驚いて机の上の缶飲料を倒した。


糸 68

ミンジュたちが行かない方向のラウンジは、テニスコート近くのラウンジ。
看護学科の特別授業が終わり、一人で待ち合わせ場所に向かって歩いていた。
この道を通ったのは随分と久しぶりだ。
テニス部に入った時は、ラケットも盛った事がないくらいの素人だった。
バドミントンのラケットを持ったと言ったが、競技のバドミントンではなくレクリエーションのバドミントンだった。

「何とか打てるくらいになったけど、もうあれから全然ラケットを持っていないから忘れちゃっただろうな。」
ポォ~ンポォ~ンと、軽く打っている音が春の夕方の日差しに溶け込むように聞こえた。

「懐かしいな・・・・」
テニス部での出来事や、合宿での出来事。
まともにラケットも持てなかった自分が、たった二日でサーブがコートに入る事が出来るようにまでしてくれた時は嬉しかった。
運動神経は悪い方ではないが、それでもたった二日でそこまで出来るようになったのは、熱心にスンジョが教えてくれたからだった。
たった二日と言っても、ほかの部員の練習が終わり夕食の時間も終わり、一日のスケジュールを終えて
寛いでいる短い時間だった。

「スンジョ君は、冷たいと人に言われるけど、本当は温かい人なんだよね。相手が出来るようになるまで熱心に教えてくれるから。」
テニスばかりじゃなかった。
高校生の時の試験前の一週間で、成績上位50番までに入るための勉強もあった。
それよりも、行方不明になったのに探し出してくれていたその5年近くの間の事。
他の人と入れ替わり、年上の男性の妻になっていた自分を、元の【オ・ハニ】に戻してくれて結婚してくれた。
冷たい人じゃないから、今の幸せがあるのだと思った。

「スンジョ君と繋がっている運命の糸。」
そう自分に呟いて、苦手なギョルが待っているラウンジのドアを開けた。


糸 67

普通に接して行こう。
スンジョ君が、私のやり方で心を許してくれたように、ギョルも私のやり方で心を許してくれるのを待つしかなかった。

昔の自分ならどうしたか。
考えや行動は変わる事もあるけれど、性格や癖はたとえ記憶がない時でも変わる事はない。
だから、ハニをパラン大病院で見た時に違う名前でも、オレはオレの知っているハニだと分かっていた。


ギョルはいつも人よりも早く一限目の教室に来ている。
きっと、今日もいつも座る場所で一限目で使うテキストを開いて目を通しているはずだ。
昨夜スンジョが言ってくれた言葉を思いながら、ハニは一限目の授業の部屋のドアを開けた。
思った通り、数人しかいない教室のいつもの場所でギョルはテキストを開いて目を通していた。
ハニは教室にいるほかの学生たちに挨拶をしながら、自分がいつも座るギョルの隣の場所に静かに歩いて行った。

「おはよう。」
「・・・・」
相変わらずハニと挨拶を交わしたくないのか、掛けた言葉を返してくれなかった。
「珍しく、早く目が覚めちゃったから。」
「・・・・」
こんなことは、集中して本を読んでいるスンジョでもそうだから、特に気にする事はなかった。
仕方がないからまた次の時に声を掛けてみようと、そう思ってあきらめる事にした。
話をしているほかの学生の輪に入る気持ちにもなれず、ハニもギョルと同じようにテキストを開いて目を通す事にした。

テキストに目を通していても、頭の中に何も入って行かない。
とにかく集中をしてと気持ちを向けていた時、ギョルが小さな声で呟いた。
「どうして、オレに構うんだ。」
怒っている風でもなく、ただの独り言でもなくハニに聞いていたのだった。
「どうしてって・・・私の名前が嫌いだと言われても、私の名前は親が付けた名前だからどうにも出来ない。」
「誰にも言うなよ。」
「何を・・・」
「お前の名前が嫌いな理由。」
「分かった。」

今日の最後の授業が終わって、ハニが特別に受けなければいけない授業の前の空き時間に、ミンジュたちが行かない方向のラウンジで待ち合わせる事にした。
その待ち合わせが、ギョルとの関係を変えるきっかけにもなった。

糸 66

お前の名前が嫌いだ

その声と言葉が耳について離れなかった。
「ふぅー」
大きく息を吐いても、とても眠れそうにもない。
「眠れないのか?」
「ごめんね、仕事の邪魔をしちゃった?」
「いや、もう終わるよ。」
最近のスンジョは、仕事に関して以前よりも熱心になっていた。
勉強熱心なのは昔から変わらないが、ハニを入籍してからは疲れた心をいやしてくれる存在があるからなのか、飲んで帰って来る事もなくなりその時間に調べ物をしている事が多くなった。

パソコンのデータを保存して、電源を落とすと大きく腕を伸ばして首をグルッと回した。
「話を聞こうか?」
「いいよ、そんなに大した事じゃないから。」
「それがハニの一番いけない事だ。記憶が戻ったから大丈夫じゃなくて、ハニの場合は自分で抱え込んでしまってそれが精神方面に作用するんだ。」
そう、口に出してお互いには言わなくても、ハニが妊娠・出産が出来ないのは体に問題があるわけじゃなく、精神面が一番大きく作用しているからだ。

「私の名前って・・・・どう思う?」
「どう思うって・・おれは別に名前で人を区別していないから。」
「そうだよね、誰でも同じだよね。」
仰向けになって天井を眺めているハニを見て、スンジョは話を組み立てているその表情に吸い寄せられるように覆いかぶさるように身体を持って行きキスをした。

「大学の事か?」
「うん・・」
掛け布団を少し浮かしてハニの横に入ると、腕枕をしながらハニを抱き寄せた。
「ギョルって、私たちのグループの一人なんだけど。」
「ハニが怖くて、まだ話をした事がないと言っていた人か?」
「怖いのじゃなくて、苦手なだけだよ。その人がね『お前の名前が嫌い』って言ったの。」
「オレ以外にハニの事を、お前っていうやつがいるのか・・・・」
スンジョは少々、気分的に嫌な奴だと思った。

「看護士になって同じ病院で働くかは分からないけど、同じ夢を志して勉強をしているのだから、苦手意識を無くして仲良くしていこうと思って話したらそう言ったの。父親違いの姉と同じ名前だからって・・・スンジョ君の事だから、個人的な事に深く関わるなと言うと思うけど、私にはそれをするなと言う方が難しいの。」
「人には立ち入ったらいけない所があるからな・・・・オレはもうハニがいない間の事は聞かれても全部話しているから。」
ハニはスンジョと離れて【ユン・ハニ】として暮らしていた事はまだ全部話せていない。
スンジョは、いつかハニの方から離すかもしれないが、敢えて聞いたりする事はなかった。」
「そうだね。」
「ま・・オレみたいに、ハニに心まで変えられたら話すかもしれないよ。」
優しくて甘いスンジョのセリフは、ふたりの大切な時間を楽しもうとする合図。

「その言葉、付き合っていた人にもしたんでしょ?」
「さぁ・・・」
「私と付き合っていた人のどっちが・・・・」
軽くキスをすると、意地悪なスンジョの目になった。
「魔性のスンジョが、魔性のハニに落ちた・・・・」
部屋の照明が落とされて、ふたりは幸せな時間を過ごした。


ギャラリー
  • お知らせ
アーカイブ
美容室美容院レーシックfx 口座開設美容整形キャッシング
デリヘルデリヘル 求人里親 募集求人情報美容室裏dvd保険出会い出会いエステ美容整形クレジットカード消費者金融
アクセスカウンター
キャッシング社長ブログseothink tank医薬品 買取ブログパーツお見合い結婚相談住宅ローン
アルバイト情報海外サーバー海外サーバーアクセスカウンター無料ブログカウンターオンラインカウンター借金時計ページランクアダルト動画
アダルト動画 比較裏dvd裏dvddvdレンタル 比較有料アダルト動画 比較月額アダルト動画 比較出会い系サイト 比較ライブチャット 比較裏dvd
ブログカウンター無修正dvdフェラチオキャバクラデリヘル風俗
無料カウンターデリヘル 求人高級 デリヘルキャバクラ 求人借金時計プロバイダ 比較ウォーターサーバー 比較レンタルサーバー 比較クレジットカード 比較生命保険 比較
etcカードエステ脱毛インプラントホームページ製作ドメイン取得化粧品 サンプル自動車保険 比較学資保険 比較おまとめローン 比較キャッシング 比較証券会社 比較fx 比較fx口座開設 比較
無料アクセスカウンターフレッツ光 auひかり 比較fx 初心者誕生日 プレゼント
東京 デートスポット消費者金融 一覧銀行 口座開設アクセスカウンター無料カウンターページランククレジットカード ランキング生命保険 ランキング自動車保険 ランキング学資保険 ランキング育毛剤 ランキング証券会社 ランキングプレゼント ランキングクレジットカード おすすめ
bto パソコンエアコン 工事エアコン クリーニング給湯器 交換犬 里親猫 里親エアコン 取り付けエアコン 取り外しガス給湯器 交換ホストクラブ新宿 デリヘル新宿 デリヘル歌舞伎町 キャバクラ渋谷 デリヘル


バラが降るオルゴール


  • ライブドアブログ