今日からリハビリだと聞いた。
私の記憶がはっきりと残っている日から数えて一週間が経過した。
お義母様とお義父様がスンハとビクトルを連れて、一日おきにお見舞いに来てくれた。
ヘラも怪我の具合はどうかと聞きに来て、パパは電話で心配をしてくれた。
スンジョ君は診療所の空いている時間に、ここの病院の先生と一緒に診察に付いて来ていた。
ミナやジュリもジュングと連名で手紙を送って来てくれた。
それなのに、ダニエルは一度も来てくれなかった。
どうしてなのだろう。
私の記憶で一番鮮明に残っているのは、赤黒い塊が苦しく蠢いて(うごめいて)いる物。
あれは何だったのだろう。
「オ・ハニさん、車椅子に乗りますよ。」
まだ全身に打ち身による痛みで、思う様に動かす事が出来ない。
でも、それを乗り越えなければよくはならない事は判っている。
「早く良くなるといいですね。ハニさんの可愛いお子さんの為にも・・・・・」
この若い看護師に聞いてみようか?
今まで来ていた看護師は、ダニエルの事を聞いても何も教えてくれないし、ダニエルの名前が出そうになると、忙しいと言って病室を出て行ってしまう。
この人なら何か知っているかもしれない。
「あの・・・・チョ・ダニエルは・・・病院に来ていますか?」
「ええ・・・まだ面会には行かれていないのですよね。」
面会・・・ダニエルは病気?ううん、どこも悪くないはず。
あの記憶に残っている最後の日の夜に触れた身体は、熱が特に高いわけではなかった。
体調が特にどこかが悪いとは言っていなかった。
「あの・・・・面接に行きたいのですけど、連れて行ってもらえますか?」
「無理ですよ。リハビリの時間は遅らせられないし、変更は出来ないですから。」
ダニエルのと話はその時はそれで終わった。
廊下ですれ違う人たちにその看護師は挨拶をしながら、今日の私の予定を教えてくれた。
決して大きくない病院でも、この当たりの中では一番人が訪れる病院。
一人の入院患者の事情については、あまり知る必要が無い。
それが、どんな事でここに運ばれて来たのかは、治療に関して必要ではないのならそれ以上は全ての看護師に教えられていないのかもしれない。
初めてのリハビリで辛いはずなのに、ダニエルに会えない理由が気になりそれどころではなかった。

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私の記憶がはっきりと残っている日から数えて一週間が経過した。
お義母様とお義父様がスンハとビクトルを連れて、一日おきにお見舞いに来てくれた。
ヘラも怪我の具合はどうかと聞きに来て、パパは電話で心配をしてくれた。
スンジョ君は診療所の空いている時間に、ここの病院の先生と一緒に診察に付いて来ていた。
ミナやジュリもジュングと連名で手紙を送って来てくれた。
それなのに、ダニエルは一度も来てくれなかった。
どうしてなのだろう。
私の記憶で一番鮮明に残っているのは、赤黒い塊が苦しく蠢いて(うごめいて)いる物。
あれは何だったのだろう。
「オ・ハニさん、車椅子に乗りますよ。」
まだ全身に打ち身による痛みで、思う様に動かす事が出来ない。
でも、それを乗り越えなければよくはならない事は判っている。
「早く良くなるといいですね。ハニさんの可愛いお子さんの為にも・・・・・」
この若い看護師に聞いてみようか?
今まで来ていた看護師は、ダニエルの事を聞いても何も教えてくれないし、ダニエルの名前が出そうになると、忙しいと言って病室を出て行ってしまう。
この人なら何か知っているかもしれない。
「あの・・・・チョ・ダニエルは・・・病院に来ていますか?」
「ええ・・・まだ面会には行かれていないのですよね。」
面会・・・ダニエルは病気?ううん、どこも悪くないはず。
あの記憶に残っている最後の日の夜に触れた身体は、熱が特に高いわけではなかった。
体調が特にどこかが悪いとは言っていなかった。
「あの・・・・面接に行きたいのですけど、連れて行ってもらえますか?」
「無理ですよ。リハビリの時間は遅らせられないし、変更は出来ないですから。」
ダニエルのと話はその時はそれで終わった。
廊下ですれ違う人たちにその看護師は挨拶をしながら、今日の私の予定を教えてくれた。
決して大きくない病院でも、この当たりの中では一番人が訪れる病院。
一人の入院患者の事情については、あまり知る必要が無い。
それが、どんな事でここに運ばれて来たのかは、治療に関して必要ではないのならそれ以上は全ての看護師に教えられていないのかもしれない。
初めてのリハビリで辛いはずなのに、ダニエルに会えない理由が気になりそれどころではなかった。

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