大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2016年05月

今でも 96

「私と終わりにするって・・・・・それでハニと結婚をするの?」
「しない。」
「しないって・・・・じゃあどうするの?」
「どうもしない。」
ヘラにぶたれた頬の痛みよりも、ハニを傷つけた痛みの方がきっと痛い。
純粋で無欲なハニの自分への想いを、粉々に砕いてしまった。
この生活を捨ててもいいからハニを探し出して、心の奥まで傷付いたハニを救いたかったが、もうそれは遅かった。
ハニは自分を幸せにしてくれる人を好きになり結婚した。
産まれなかったが、その人の子供を宿したことも言っていた。


「ハニに言ったのに・・・・・」
「ハニに言った?君はハニと会ったことがあるのか?ハニに会って何を言ったんだ?」
多分初めてかもしれない、スンジョの心の奥に隠していた気持ちが、結婚して初めて冷たく話す言葉は、ヘラに対しての気持ちがはっきりと読み取れる位に、全く愛を感じられなかった。
「会ったわよ・・・・会って約束したのよ。スンジョに会わないで!!って。」
だからハニは人ごみに紛れてオレを見ていたのか。
あんなに痩せて体力もなくなっているのに、陽のあたるフェンス越しに隠れるようにして見ていたのか。
「消えて・・・・私の前から消えてと言ったのに・・・・どうして現れるのよ。」

「いつハニと会ったんだ?」
「あなたと、依頼人から頼まれて探していた孤児院に行った後よ・・・・・・麓のオリエントコーポレーションが開発を進めている現場近くの民宿で。」
ハニは一言も言わなかった。
ヘラと幸せに暮らしていると思っていたから、きっと何も言わなかったのだろう。
おじさんの所に行かないのも、今でもお袋がハニを探しているのではないかと思って、実の父にも会わずにこのソウルに来ていた。

「どうしてハニに会った事をオレに言わなかったんだ?」
「言ってどうなるのよ。ハニは結婚をしているし、子供だっているのよ。私と別れてハニと結婚なんてするつもりかもしれないけど、もう遅いのよ。」
「なぜ?なぜ、オレにハニと会った事を言わなかった?ハニのお父さんもハニを探しているんだ。君はそれでもハニに消えてくれと言ったんだよな?どうしてだ?」
「あなたがハニの事をずっと好きだからよ。心を隠していても、ずっと私との結婚生活の中でもハニを思っていたのでしょ?」
そこまでハニを嫌うのはどうしてだ?
ハニはヘラに何かをしたわけでもないし、ヘラが困るようなことをした事もない。
それなのにどうして、ヘラは昔からハニを嫌うのだろう。

「嫌なのよ。」
ヒステリックに叫ぶヘラは、とても今は冷静に話が出来る状態ではない。
だが、ヘラも限界なら自分の気持ちも限界だった。
薬に頼って眠っていても、身体に疲労感が残るだけ。
ハニとは一緒になることはもう出来ないが、ただ一人になりたかった。
「今まで人に負けた事がなかったわ。子供の頃から欲しいと思った物は、何も努力しなくても手に入った。財力を利用したと言えばそれまでだけど、この結婚を決めたのはあなたよ。あなたの心が、お見合いをするずっと前からハニに言っていた事を知っていたけど、あなたをどうしてもハニに渡したくなかったの。」
スンジョは、休みたかった。
もう何も考えずに休みたかった。

「話は簡単に決められないだろうから、日を改めてじっくりと話をしよう。オレは寝るよ・・・・明日もオペがあるから。」
寝室を出て行こうとするスンジョに、ヘラはすがるようにしがみ付いた。
「あなたを失いたくない・・・・・お願い・・・ただ横に眠ってくれるだけでいいから、このベッドで一緒に眠って・・・・」
スンジョは自分の腕に触れているヘラの手を掴んだ。







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今でも 95

自分らしくない。
自分らしくないが、ヘラもヘラらしくない。
「何を言うの?あなたらしくもない。あなたは医者でしょ?医者が患者にこう言うの?病気じゃない、仮病だって。」
「君は妊娠は出来ない事を知っているはずだ。パク先生の診断が間違っていると思って、他の病院に行ってどうだった?無排卵と言われただろ?処方されている漢方薬は最近は飲んでいないだろ。」
「何が言いたいの?電話でも掛けて確認をする?」
ヘラの手がワナワナと震え始め、声が大きくなってきている。
家政婦はまだ帰っていないが、ヘラがヒステリックになればオレ達が喧嘩をしていると思うだろう。

「落ち着いて話そう。」
「落ち着いているわ。どうして急にそんな話をするのよ。」
「君が嘘を吐いてまで、妊娠しているという事が信じられなくて。」
「あなたは嘘を吐いていないの?」
「吐いていない。」
嘘を吐いていないと言えるのか?
オレは自分を偽っている事を気が付いているはずなのに、どうして嘘を吐いていると言えないのだろう。

「嘘つき・・・・・」
ヘラがポツリと漏らした言葉は、鋭く研いだ槍のように突き刺した。

「あなたは一度でも私を妻として愛してくれた?いつも私の向こうの誰かを見ていなかった?結婚した当初は、私の思いが通じて結婚したとは思っていたわけでもない事を知っていたわ。会社の為に結婚をしたのだから、お互い利益を考えて決めた結婚だと思っても我慢は出来たわ。私はあなたが好きだった。ずっと好きだったわ。勿論今でも好きよ。あなたの心の中にいる人が去って行った時に、その人に勝ったと思った。でもあなたはいつもその人を思っていた。私の好きなあなたはいなかった。いつも遠くを見て何かを考えて・・・・・・・」
ポロポロと涙を流し始めたヘラは、あの気位の高いヘラではなかった。
今まで欲しいと思った物はすべて自分の中に手に入って来た。

静かになった寝室のドアの外から声が掛けられた。
「あの・・・・時間になりましたので帰ります。お食事はテーブルにセットしてありますので・・・・・・」
「ご苦労様です。」
ヘラはいつもと変わらない声で、家政婦に言葉を返した。

「オレ達、終りにしよう・・・・・」
「嫌よ。」
「君をこれ以上傷つけたくない。」
「嫌・・・・・」
「君が君らしくいられるようにしたいんだ。」
「・・・・・・・・・・ハニと会ったのね・・・・・」
ヘラのその言葉は、今まで聞いた事のない程に、冷たい声で聞こえた。
「会った・・・・今日・・・・・」

パシン!!
ヘラの手がスンジョの頬を叩いた。






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今でも 94

マンションの静かな廊下に聞こえる部屋の暗証番号を解除する音。
ドアを開けると家政婦が急いで出迎えに来た。
「旦那様、お帰りなさいませ。」
「ヘラは?」
「奥様は、ご実家に寄られてから帰って見えるそうです。お食事はどうなさいます?」
「ヘラと一緒に食べます。夜勤明けで疲れているので、風呂に入って眠りたいので湯をお願いします。」
ハニが言った言葉が気になった。
ヘラが妊娠しているはずはない。
確かにここ数日体調が悪かったことは言っていたし、それらしいことを仄めかしてはいたが、パク先生の不妊外来に行かずに、パラン出身の医師ではない個人病院になぜ行ったのだろう。
あの病院を経営している人間が、パラン大医学部の学生の父親だから、電話で話す事が出来たが、それさえも知らずにヘラが妊娠している噂が広がること自体おかしい。

風呂から出てベッドで休んでも、疲れているはずなのに寝つける事が出来ない。
ヘラの妊娠の噂のことよりも、10年ぶりに見たハニの痩せた姿が気になって仕方がなかった。
幸せだと言っていたハニのあの言葉は嘘ではないだろう。
ハニはオレの目を見て話していても、昔のように子供っぽい話し方ではなく、結婚したからなのか大人っぽかった。
青白い顔は貧血だけの所為だろうか。
食が細くなったと言っていたが、昔のハニはよく食べていた。

コンコン・・・・
「どうぞ・・・」
「帰っていたのね・・・・・・」
「ヘラ・・・話がある。」
スンジョが起き上がると、ヘラはドアを閉めてベッドに近づいた。
「家政婦がいる時はこのベッドを使うのね・・・・私たちがベッドが別な事を知られたくないの?」
「知られたくないのは君の方だろ?」
「何が言いたいの?」
ヘラといつからこんな風に話をするようになったのだろう。
「君に聞きたい・・・・・妊娠・・・しているのか?」
「どうしてそれを聞くの?私たち夫婦でしょ?身に覚えがないわけじゃないじゃない・・・・」
「疑っている訳ではないが、妊娠しているのならどうしてオレに先に言わないのだ?体調が悪いとは言っていたが、病院に行っていないだろ?パク先生の診察予約の時に。」
「仕事先の近くの病院に行ったわ。」
「仕事先の近くの病院?」
「ええ・・・・休めない仕事があったから。」
「それで、オレよりも先にパラン大学の学生や職員たちが知っているのはどうしてだ?」

「さぁ・・・・誰かが私が病院に言った姿を見たのでしょ?」
ヘラはこんな人間ではなかったはず。
ヘラをこんな人間にしたのはオレだから、責める事も今までしなかった。
もう限界かも知れない。
「その病院の院長・・・・・パラン大病院の産婦人科と提携しているのを知らないだろ?それにその病院の院長の娘は、パラン大医学部生だ。」
「何が言いたいのよ。」
顔を引きつらせているヘラに、スンジョは辛そうな顔をして、何かを決めた様にはっきりと言った。

「想像妊娠を妊娠と言って、周囲に言ってもいつかは判る。そこまでしてオレとの結婚生活を続けるつもりか?」
ヘラは今までと違う態度のスンジョに、自分のプライドを傷つける事を言うのではないかと思った。






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今でも 93

もう三日も経ったんだ。
病室の窓から景色を見る気持ちになったのは今朝から。
毎日朝早くからキョンエ園を出て病院に来てくれるダニエルは、何か元気がないような気がする。
その元気のない原因は私だった。
お腹の赤ちゃんは助けられなかったとダニエルから聞いて、私はショックが大きくて声も出せずに泣いていた。
いつもならダニエルは『大丈夫だ。またすぐに子供は出来るよ。』と言ってくれるはずだった。

「ユナさん、具合はどうですか?」
病室のドアを開けて入って来た看護師はハニに事務的に聞いて来た。
愛想がある感じの看護師ではなくて、無愛想な中年の看護師だった。
「ご主人は、少し出ていてもらえますか?奥さんを診察しますから。」
元気がなかったダニエル。
この時はどうして元気が無かったのか判らなかった。

「出血も減って来ているので、一週間後の退院で大丈夫でしょう。その間にしっかりと栄養を摂って、体調を戻してください。」
「一週間も入院をするのですか?」
「ソ・ユナさんは、栄養状態も悪くて出血量も多いので、キョンエに戻ってちゃんと安静することが出来れば明日にも退院でよかったのですけど、ご主人が一週間の入院を希望されたので。」
私を思っての入院を、何も相談をしないで決めた。
看護師が廊下に入るダニエルに声を掛けると、暫くして病室に入って来た。
何も言わずに黙って、ハニのベッドの横に座るダニエルはいつもとやはり違っていた。
ハニが何か一言話そうと口を開いた時にダニエルが、突然不安そうに聞いて来た。

「スンジョって・・・・誰?」
今まで口に出したことはなかったのに、どうしてダニエルがその名前を知っているのかハニは判らなかった。
ハニの携帯を使う事はあったが、保存してある画像を見たりしたことも無かったし、登録してある電話番号もスンジョの名前を変えていたから判らないはず。
「ずっと名前を呼んでいた・・・携帯で見ているあの男か?」
私が時々見ていたのを知っているの?
ハニはドキドキする心臓の音が聞こえてしまわない様に、手を胸に当てて出来る限り普通に話した。

「過去の人よ。いつも私に意地悪を言っては泣かせたから、夢で思い出したのかもしれない。」



嘘を吐く理由もないし、嘘ではなかった。
今目の前にいる人が今のハニの好きな人であり夫なのだから。
「そうか・・・・ユナがソウルで何があったのか気になっていたから・・・・・」

病院にいる時は、スンジョの名前のこともあり、お互いに気まずくなっていたが、孤児院に戻って半年くらい経った時に捨てられていたジェウクをハニが見つけてから、最初に出会ったダニエルに戻っていた。

「亡くした子供は誰が悪いわけじゃない。このジェウクをあの時に産まれなかったオレの息子の代わりに一生懸命に育てよう。」
お互いに自分を責めないで前に進もうと二人で約束をした。





あれからもう6年・・・・・・スンジョ君とヘラとの間にも子供が出来たのね・・・
私も、もう一度お母さんになって見ようかな・・・

 

 




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今でも 92

「ユナ・・・ごめん・・・オレが君に冷たい言葉を言ったから。すぐに良くなるから。」
ダニエルは車を今出たばかりの病院の駐車場に戻して、後部座席で痛みに耐えているハニの身体に備え付けのタオルケットを巻き付けると、ハニをしっかりと胸に抱いて病院の入り口に向かった。


痛い・・・・痛い・・・赤ちゃん・・
誰かが私の方を見ているけど、誰なの?
背が高くて白衣を着ている
ここはどこ?
病院だよ
ハニ・・・・大丈夫か?
スンジョ君、医者になったんだね
あぁ、ハニが見つけてくれた夢を実現した
その最初の患者がハニだ

カチャカチャと金属音が聞こえ、誰かが話しをしている。
「先生、助けてください。」
「奥さんには伝えたのですけどね・・・ストレスのある生活をしない様にと。」
「すみません、ちょっと言い争って・・・」
ダニエル、ダニエルの所為じゃないから。
「心音が聞こえませんから・・・・・・」

ぅぅぅ・・・・
気を失っているハニに、ダニエルは必死に呼びかけた。
母のことを言われて、カッとなって冷たい言葉を言った。
それよりも何も事情を知らないハニにを睨みつけて、自分の怒りを言葉と視線でハニを傷付けた。
「ゴメン・・・・・折角授かった子供なのに・・・オレが・・・・」
そうダニエルがハニに話しかけているが、その声はハニには遠くに聞こえていた。
ハニの手を握って自分を見ている人は、何も言わずその手をスッと放して離れて行く。

「スンジョ君・・・・・」
必死に手を伸ばしても触れられないスンジョに、身体の中から振り絞るようにその名前を呼んだ。
その名前を読んだ時に、ダニエルは握っていたハニの手を離した。

スンジョって・・・誰?
意識の無いハニに言っても聞こえない。
ダニエルは自分の心の中でハニにその名前が誰なのか聞いた。
心で聞いても、答が返ってくることはなかったが、時々悲しそうな顔をして携帯を見ていた。
遠目から見ても、それがメールとかではなくて、誰かの写真だと判った。


「ん・・・・・」
「気が付いた?」
何も知らなかったことにしてできるだけ普通にしていたい。
でも気になるユナがひとりでポツンと駅のホームのベンチに座っていた理由。
ハニが、腕に繋がっている点滴を見て顔色を変えた。
下腹部が締め付けられるような痛みで、意識を無くなったことは判るが、どうしてここまで来てどうなったのかは知らない。
痛みを感じない下腹部が、何か違う事に気が付いた。
「赤ちゃんは?」
「ダメだった・・・・・・ユナのお腹の中で・・心臓が止まっていた。病院の先生から聞いたよ、本当は入院をした方がいいけど、ユナがそれを断ったって。ゴメン・・・・お金があれば、こんな事にならなかったのに。」
ハニは両手で顔を覆って泣き出した。
自分の偽った名前で、新しい人生を進むと決めて、自分を大切にしてくれる人と結婚して、その人の子供を産もうと決めた。
母になる不安もあったが、母になる喜びの方が大きかった。
人には触れられたくない過去がある事は、自分にも判っていたが、ダニエルの触れられたくない過去を触れて起きてしまった事。










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