大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2016年02月

今でも 6

他事が気になって仕方がないと言う事は今までなかったが、マ・ドンスン刑事から、ハニの携帯の電波が一瞬拾えたと言う連絡があったせいか、仕事に集中が出来ない。
診察は、怪我の治療で重篤な症状でもないから心配ないが、オペは少しのミスで大変なことになる。
集中が出来ない理由が、プライベートな事で、それもヘラにも言えない事だから余計にそうなのかもしれない。

「電話を掛けて来る・・・・」
「おぅ・・判った。」
スンジョは、ハニの携帯の電波が一瞬でも拾えたのなら、番号が変わっていないと言う事だと思い、こちらからハニの携帯に電話を掛けて見る事にした。
この10年間の間、電話を掛けなかったわけではない。
ハニが行方不明になって何年かは掛けていたが、電源が切れた状態で繋がる事が無かった。
いつかけても繋がらない事に諦め、警察の捜索依頼に頼るだけだった。
自分が蒔いた種であることが判っているから、自分の気持ちを封じ込めてヘラとの生活をしていた。
ハニへの思いに気が付いたのなら、ヘラを騙して一緒に生活をしていてはいけないと思っていても、何が邪魔しているのか本心をどうしてもいう事が出来なかった。

スンジョの携帯に登録をしてある、ハニの番号を押すのにも、これほど勇気がいるのかと思うくらいに直ぐに指が動くかなかった。
午後のオペの打ち合わせに遅れる訳にはいかない。
今、電話が繋がるのかどうかも判らなし、ハニの事だから携帯の番号を削除したりしていない限り、電話に出るはずだとは判っていた。
どうしても会いたい。
でも会ってどうするのか?
自分は妻帯者で、もしかしたらハニも10年の間に誰かと結婚をしたかもしれない。
そうなると、もうどうにもならない事だと思う事が、スンジョが電話を掛けるのを迷わせているのかもしれない。

ギドンとジュングもずっと探しているが、そんな話も聞いていないから、ハニまだ誰かと結婚していないと思おう。
スンジョはハニの電話番号を押した。
が、ハニの携帯から聞こえたのは、何年か前と同じ電源が入っていないと言う案内メッセージだった。
残念な気持ちもあったが、携帯の番号が変わっていないと言う事と、ハニが確かに存在していると言う事だけは確認が出来た。
掛るなら、留守番メッセージに伝言を入れておけば、ハニはそれを聞くはずだろうし、スンジョを避けていても電話が掛って来ていることは知るはずだ。
「ハニ、元気か?おじさんは元気だけど、あれから10年経った。年老いて行く親にだけは連絡をしてやれよ。それと、お袋も・・・・・・」
たったそれだけしかメッセージを入れる事は出来なかった。
メールでもメッセージを送ろうと思ったが、メールアドレスは変更されて送信をすることは出来なかった。

後は、明日の当直明けに警察に行って、ハニの僅かな情報をマ・ドンスン刑事に確認をしてから、今後の事を考える事にした。




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今でも 5

「お疲れ様でした」
テレビ特番の生放送が終わると、番組に関わったスタッフがスンジョとヘラのふたりに声を掛けた。
にこやかにほほ笑んで返すヘラと、無表情でヘラと並んで歩くスンジョは、そのビジュアルに振り返る人が多い。
「ヘラさん、玄関にお車の用意が出来ています。」
「ありがとう・・スンジョ、あなたはこのまま病院に行くの?」
「あぁ・・・午後の診察もあるし、その後にオペもあるから。今夜はそのまま術後経過を見たいから当直になる。」
テレビ局が用意していた車の乗ると、スンジョはパラン大病院に寄ってもらうようにと指示をした。
ふたりがテレビに出演をすると、タレント並みのファンがロータリーで見送る。
何度こんなことがあっても、人に心のない笑顔を見せることも無いスンジョでも、その綺麗な顔を一目見たいと来る人は減ることも無かった。

後部座席のシートにもたれて、電源を切っていたスマホをONにすると、何通かメールが届いていた。
一つづつ件名を見ると、病院で代診を代わってくれた医師からの伝言。
その並んでいる件名の一つに、スンジョはビクッとした。
隣に座っているヘラに気が付かれては不味い。
そっと様子を伺うと、ヘラも仕事の為にタブレットを操作していて、スンジョのことまで気にもしていない。

≪捜索願いを出されている件について・・・・・・オ・ハニさんからの携帯の短い電波を、受信しました。署の方に都合が付きましたら立ち寄ってください。     マ・ドンスン≫

ハニが行方不明になってから、ギドンとは別にスンジョもハニを探していた。
その時に担当した刑事が、マ・ドンスンと言う新人の刑事だった。
真っ先に、連絡をくれた刑事のいる所に行きたかったが、ハニの捜索願を出している事はヘラは知らないし、これ以上個人的な事で病院に遅刻をするわけにはいかない。
スンジョ担当の患者は多く、遠方から来る人もいるし、それよりもオペに遅れる訳にもいかず、オペがある時は早目に行っていなければならない。
明日の当直明けに行く事にすれば、ヘラにも気が付かれることはないだろう。

「明日はパク先生はいらっしゃるの?」
「明日は当番じゃない。明後日の午前中なら見えるけど。」
「診察予約の変更をして貰える?」
「予定が入ったのか?」
「今、連絡があって、養子縁組をしたいから孤児院に同行依頼が来たの。」
「そう、今週末の予約を一週間延ばしてほしいの。私から連絡をした方がいいのならしておくけど・・・・・・」
「オレがしておくよ。」
パラン大病院の前に車が停まると、スンジョはヘラと別れて病院の中に入って行った。

養子縁組・・・・・

変わった依頼だわ。
何もイギリスの人が、この国の孤児を養子に迎えなくても自分の国の孤児を養子にした方がいいのに。
手続きだって面倒じゃないし、西洋人がアジア系の子供を養子に迎えるのが不思議だわ。
それもこの孤児院は、無認可じゃないの・・・・・・






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今でも 4

テレビの特集を夢中になって見ている職員から離れて、ユナは子供たちが遊んでいる園庭に出た。
休憩時間はここでは特にあるわけでもなく、好きな時に休憩を取る事が出来る。
ユナが園庭に出ると、子供たちが駆け寄って一緒に遊ぼうと誘って来る。
砂埃にまみれて、色白のユナはすぐに真っ黒になるが、そんな事を気にしていては子供たちと打ち解ける事も、ここで生活をすることも出来ない。
食堂では、まだセレブ特集が続いているのか、職員は誰も外に出て来ない。


『ご結婚10年目ですが、お子様のご予定とかは・・・・・』
『早く欲しいと願っているのですけど、私も主人も仕事が忙しくて、とても・・・・私たち、子供を授かっても性格上完璧でなければいけないと思う方なので、時間のゆとりのある時に育てたいと思っています。』
『ご主人のペク・スンジョさんの方は如何ですか?』
『妻と同じです。妻は国内での仕事ばかりではないので、もう少し後かと・・・医師の立場としては貧しい時代とは違うので、女性の年齢が高くても授かる確率はありますので。』


「なんだかんだ言ってさ・・・金持ちはどこかで里子でも貰うんだよ。」
「そうだよね、捨て子が多い国だし・・・親に捨てられた子供の中で、あの人たちに合う子供はいるよ。」
「それでもさ・・・・うちの園には、里子に欲しいって来ないねぇ・・・園長先生。」
「こんな山奥には来ないよ。それよりも食べたものを片付けて、オムツ組の子たちにの交換の時間だよ。」
園長の掛け声で、テレビのスイッチは切られ、職員たちはそれぞれ食べ終わった食器を片づけて自分たちの持ち場に戻って行った。

ユナは、木陰のベンチでぼんやりと子供たちが遊んでいるのを見て、少しだけ見たスンジョとヘラのふたりの姿を思い出していた。
結婚したのは知っていた。
村の小さな店に、ひと月以上前の雑誌が届いた時に、結婚式の様子が特集を組まれていた。
ひと月以上前の雑誌なんて、ソウルにいる時は捨てるものだったが、この娯楽も無い村では貴重な物だった。
園の少ないお金では、そんなひと月遅れの雑誌など買う事も出来ない。
この村自体、余分なお金を持っている人は一人もいない。

「ユナ!」
「ダニエル・・・今帰ったの?」
「ああ、みんなが作った民芸品、全部売れたよ。」
西洋系の顔をしたダニエルの、明るい茶色の瞳にユナを映していた。
ダニエルも2歳の時にこの園の前に捨てられ、ここで大人になるまで育った。
その後、ソウルまで親を探しに出たが、広い都市でわずかな情報で親を探すことは難しかった。
ただ捨てられた時の、置手紙には父親がイギリス人で、母親がダニエルを妊娠した時に、逃げる様にして帰国したと言う事だった。
その父親のイギリスの住所は判っていても、孤児院で育ち大学も出ていないダニエルは仕事も見つからず、イギリスに行く旅費を賄う事が出来ない。
ダニエルはユナよりも四つ歳が下で、二人の出会いはソウルから戻る電車の中だった。

それからのふたりは、この園で働きながらいつの間にか10年が経っていた。
「ユナ・・・」
「なに?」
「金も無い親もいない家も無い、こんなオレと結婚してくれてありがとう。本当なら、ちゃんとした結婚をして籍を入れないといけないのだろうけど、この村に住んでいたら無理だもな。オレのチョ・ダニエルって言う名前だって本当の名前かどうかも判らない。」
ユナはダニエルの言葉をただ黙って笑顔で聞いているだけで、それに対してのことは何も話さなかった。
ユナの名前も本当の名前ではないし、ダニエルと結婚をしても心は別の人を思っていたから。





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今でも 3

広い園庭で遊ぶ小さな子供たち。
周囲が山で囲まれているからなのか、どの子も出す声を気にしないで元気に走り回っていた。
「園長先生、片付けが終わりました。」
「じゃあ、ユナさんもお昼にしない?ソンモおばさんが作ってくれた食事が冷めちゃうから。」
「はい・・」
ユナは結い上げた長い髪から落ちて来た一房をピンで留めながら、食堂に入って来た。
「またジェウクに、逃げられたのね・・・・」
ユナの服を見れば、大変だったことが判るくらいに汚れていた。
「逃げられました・・・・でもジェウクは寂しがり屋で、逃げる事で私と触れ合っているので平気です。」
ここは親に捨てられた子供が集まって暮らしている、いわゆる孤児院のような施設。
そして、この園のある村は事情がある人たちが暮らしている村だ。
園長も、施設で食事を作っているソンモおばさんも、その他ここで働いている人みんなが、それぞれ心に傷を折ったりしている人たちばかりだ。

「ジェウクは、他の子たちと違って親に抱いてもらった事が無いからね。ユナが園の外で泣いている乳呑み児のあの子を見つけなかったら、ジェウクは死んでいたよ。冬の最中に捨てるなんて・・・・」
先に食事を食べている職員の間に、トレイを持って座ると、食事の時だけ付けてあるテレビをみんなが夢中になって見ていた。
「ユナ、今日はセレブ特集だって・・・・」
「へぇー、私たちには縁のない事ね。」
「ホント・・・・暖房も効かない暑くてもクーラーが壊れて使えなくて、食事だって自給自足で、あ~肉が食べたい!」
ここでは肉なんてほとんど食べる事が出来ない。
今日の昼食も、園の庭で作った野菜に小麦粉を練っただけの団子のすいとん汁。
すいとんを食べると、ユナは父の作ったククスを思い出す。
麺を打ちつける机の隅で、子供の時に小麦粉を丸めて遊んでいた。
もうその頃から何年経ったのだろう。

「ほら、始まったよ・・・・」
綺麗には映る事が無くて、人が二重に見えるテレビ。
それでも、テレビで特集をされる人たち、特に女性は煌びやかな服を着ているからその生活がよく判る。

『今日、お招きしました方は、わが国で金融業の一・二位を争うオリエントコーポレーションのご令嬢と・・・・・』
司会者が紹介をしている時、その名前を耳にしたユナは手が震えてスプーンを落としてしまった。
「ユナ、大丈夫?」
「大丈夫よ・・・洗って来ます。」
見ないようにしていても、司会者の話が耳に入ると、テレビの画面を見ようとしてしまう。
水道口に歩きながら、ゆっくりと振り返ると、テレビに映っているオリエントコーポレーション令嬢がニッコリとこちらを見ていた。

『ご令嬢で弁護士の、ユン・ヘラさんと、ご主人で我が国のゲームソフト売上げナンバーワンの玩具メーカーのハンダイのご子息で医師のペク・スンジョさんです。』
テレビが二重に見えていたはずが、それよりもぼやけてユナには見えたが、昔と変わらない姿のスンジョが写っていた。
緊張をしている訳でもなく笑顔も無いスンジョが気にはなるが、ユナにはどうする事も出来なかった。
スンジョ君・・・医学部に戻ったんだ。
良かったね、夢が叶える事が出来て。





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今でも 2

妻を亡くしたからと言っていつまでも悲しんでいられなかった。
妻と結婚した時は、妻の母親の店の手伝いだったが、今は仕入れからすべて任された店主だ。
店主がこんなに気力がないと、雇っている人間に迷惑が掛る。

ギドンは机の上にスケッチブックを広げて書いている娘の姿を見て決心が付いた。
娘の為にも元気になって仕事をしよう、淋しい思いをするかもしれないが、その分休みの時にはずっと傍にいてあげよう。
「パパ、この紙ちょうだい。」
「いいよ、ちゃんと丁寧に絵を書いてママにあげるんだよ。」
「うん!!」
絵を書くのが好きな子だった。
ん?この紙ちょうだい?スケッチブックに書いていたのじゃなかったか?
ギドンは机の上に手に持っていた名刺を思い出した。
妻の葬儀が終わり気持ちが落ち着き、待望の女の子を亡くしたスチャンを心配して連絡をしようかと迷って、もらった名刺を眺めていた。
それを置いて、店に降りた時にそのままにしていた事を思いだした。

「ハニ!!紙ちょうだいって、小さな紙か?」
「うん、ママにお手紙を書くのにちょうどいい紙があったから、それに書いたんだよ。」
急いで戻って取り上げようとした時には、マジックで色を塗られて、名刺裏側に書かれていたスチャンの住所と電話番号は見えなくなっていた。
せめて表の会社のスチャンの電話番号が見られば良かったが、それも文字らしき物は判るが、読み取りが不可能な状態だった。
無邪気な娘に怒る事も出来ず、親友の連絡先を他に書き写しておかなかった自分の責任だと思った。
「パパ・・・ごめんね・・・・」
「いいさ、スチャンの活躍はテレビや新聞雑誌でも判るから、アイツが元気にしていればいつか会えるのだから。」



スチャンはそんな遠い昔を思い出しながら、目頭を押さえながら酒を飲んでいた。
「ハニや・・・・どこに行ったんだ。パパ独りにさせて平気なお前じゃないだろう。帰って来いよ・・・・淋しくて仕方がないよ・・・・こっちにいるのが辛いのなら、せめて居場所だけでも・・・・・声だけでも聞かせてくれよ。」
テーブルの上の写真を手に取って、その写真に写るハニの顔を見てギドンは涙を流した。
ハニが突然姿を消してから10年。
何があったのかギドンには判っているが、そこまで思いつめていたとは思ってもいなかった。
ドアベルが聞こえて振り返ると、肩を落としたジュングが店に入って来た。
「お義父さん・・・・ダメでした。」
「悪いな・・・・定期的に警察に行って聞いてくれて。」
「何を言ってるんですか・・・ハニはオレにとっても特別な人ですから。」
「そうだな・・・・結婚式直前にハニが消えたのだから、ハニがどこかに行かなければ、お前はワシの義理の息子だから。」
「行方不明者の捜索も、打ち切るそうです。行方不明者は毎日のように届けられるから、ひとりだけに時間を割けないと言われました。」
「そうか・・・・ジュングも、ハニはもうこの世にいないと思って、いい人がいたら結婚しろよ。」
「オレにはハニだけですから・・・・・・」
点けっぱなしのテレビに映る、セレブ特集に出ている財閥一家の笑顔を、ギドンとジュングは恨めしそうに見ていた。






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