大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2014年07月

最後の雨 23

無意味に大学の研究室に残っていても仕方がない。
久しぶりに他の連中は家でゆっくりと休みたいと言ってもう誰も残っていない。
ハニが何かしたわけではないが、ハニのすることなすことが今まで以上に気になっていた。
ただ今までと違うのは、どう対処していいのかが判らないと言うことだ。
からかったり意地悪な言葉をハニに言っていた時とは違う物のようだ。

「この研究室の鍵を返却する時間が過ぎているんですけど・・・・・・・」
「あぁ・・・・すみません。もう帰宅します。」
研究棟の管理人が、戻って来ない鍵を気にして見に来たのだろう。
建物から出て、学生駐車場に向かいながら、女子学生の笑い声を聞くとスンジョは彼らしくなく振り返ってそちらを見た。
女子学生はスンジョが振り向いたりしたことで、自分たちの事を気にしてくれたと思ってまた騒いでいた。



「スンジョ、お帰り。ハニちゃんが家に帰って来てから一度も部屋から出て来ないんだけど見て来てくれる?」
「昼寝でもしてるんじゃないか?」
「まぁ!冷たいわねぇ。家に帰って来た時に、何か思いつめていたみたいなの。」
「判ったよ。着替えるから様子を見てくるよ。」
お袋はハニの顔色の変化は読み取るが、オレのこの気持ちが何なのかも読み取っているのだろうか。
部屋のドアを開けて中に入ると、ハニは貸し出し用の練習キットを机の上に広げて考え込んでいた。
スンジョの気配に気が付くと、目を輝かせてスンジョの方を見た。
「お帰り!久しぶりに早く帰って来てくれてありがとう。」
まるで迷子になった子供が母親と会えたように嬉しそうな顔をしてスンジョに笑いかけた。
「何がありがとうだよ。採血の試験がクリアできなかったのか?」
「ど・・・どうして・・・どうして知っているの?」
「そこにあるものを見ればわかるだろう。自分の腕で練習をするのか?」
「ううん・・・・不器用だから自分の腕では出来ない。」
スンジョがシャツをまくって腕を差し出した。

「えっ?」
「オレの腕を使えよ。」
「いいの?」
信じられないと言った顔で見ているハニは、いつもオレが困るのは自分だと言っていたからだろう。
オレから助けると言ったことは今までに一度もないから。
「ほら・・・・オレの気の変わらないうちに練習をしろよ。」
恐々とスンジョの腕に触れるハニの手は、まるで片想いの女の子が 憧れの男の子の腕に触れるように緊張をしていた。
「腕が付かれる。ちゃんとオレの腕を持てよ。」
「だって・・・・・・恥ずかしいんだもん、スンジョ君の腕を触るのは。」
「何が恥ずかしんだ。オレ達結婚してるんだろ?腕を触るよりももっと恥ずかしいこともしているだろう。」
赤い顔をさらに赤くしているハニをからかうとやっぱり気持ちが晴れてくる。
がちがちに緊張をしているハニを見ていると、久しぶりに笑えて来そうだった。

「何を緊張してるんだよ。」
「だって・・・・スンジョ君の腕に針を刺すなんて・・・・恐れ多い・・・・・・・・。」
「恐れ多くてもいいから練習して、採決試験をクリアしないとな・・・・・。」
「うん・・・・・ギョルに頼んだら、本番に一回だけでいいって・・・断られたの。ギョルってね、いつも私とコンビを組むの。男の子が看護師になるなんて看護学科に行ってから知ったの。」
スンジョの表情が一瞬変わったことにハニは気が付いていなかった。





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最後の雨 22

「オ・ハニさん、あなただけですよ、採血のテストがクリアしていないのは。」
クスクスと笑う声が聞こえている。
「はい・・・・・・すみません・・・・・・・。」 
「あなただけ許可を貰っているので、練習キットを家に持ち帰って自分の腕で練習をしなさい。」
「じ・・・・・自分の腕で・・・・ですか?」
「そうですよ。ご両親でもいいですし、あぁ・・・確かオ・ハニさんは結こ・・・・・・」
「ケッコ・・・結構です!自分でやれますから、自分の腕で練習をしますからキットを貸してください。」
看護学科に来てから一週間が過ぎている。
やっと仲良くしている仲間たちに、結婚していることを知られては、この先仲間たちとぎこちなくなってしまうとハニは思っている。
先生が結婚と言った言葉をうまく遮ったことが他の学生たちに見つかっていないかドキドキして、さりげなくクラスの様子を伺った。

特に先生が途中まで話をしたことを気にしている人はいない。
休憩時間も注射器の先を眺めては出てくるため息が大きくなっている。

「ねぇ・・・・・・・」
鈍感なハニでも、声を掛けてきたヘウンの様子が気になっていた。
ヘウンの視線を辿ると、ハニの左手の薬指を見て、目を離していなかった。
「ハニって・・・・・結婚しているの?」
ハニの指から視線を顔に移して、探るように見つめた。
「えっ!は・・・・・・え・・・・」
「何よ・・・どうしてそんなにドモルのよ。」
「け・け・け・け・・・健康リングよ!良く結婚指輪と間違われるの。」
健康リングと結婚指輪の区別ぐらい付けられることは、この時のハニには思い浮かばなかった。
「フゥ~ン・・・・まっ・・いいけどね。でさ・・・ハニ的には採血の練習はギョルとやるんでしょ?」
恐る恐るハニは横に座っているギョルの方を見た。
当然、ハニは実際に血を採る人の腕で練習をしたい。
「はぁ?!オレ?本番一度だけにしてくれよ。」
「お願い・・・・絶対に心配しないように、練習させて・・・・・・」
ギョルはハニのお願いという顔に一瞬心がグラッと揺らいだ。

大騒ぎをしている看護学科の教室の前を、医学部の学生が通っていた。
「賑やかだな看護学科は。」
「ホントだ、なんだか知らないけど一人の学生が採血試験がクリア出来ていないらしい。」
それが誰かはスンジョは判る。
騒いでいる看護学生の中から聞こえるハニの声だけをスンジョは聞き分けていた。
4~6人くらいの人の中に見えるハニは、背の高い男子学生とじゃれ合っているように見えた。

「あれ?スンジョの奥さんじゃないか?・・おい・・・・・・待ってくれよスンジョ。」
スンジョはその場所を避けたいのか、同じ研究をしている仲間から抜け出して先を急いだ。





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最後の雨 21

いつもの癖でハニは手探りでスンジョの身体を探した。
どこを触ってもシーツの感触しかないことにハニは慌てて飛び起きた。
枕元に置いてある時計はまだ7時。
一瞬寝坊をしたのかと思ったが、いつもはスンジョが起きると起こしてくれていた。
「あーよかった。寝過ごしたかと思っちゃった。」
それでももう起きなければいけない時間だ。
急いで着替えて洗面所で顔を洗い、また部屋に戻って化粧をして髪を整えた。
隣の机の上を見ると、いつも置いてあるスンジョのカバンがなかった。

「凄いな、スンジョ君は・・・・・昨夜の飲んで来たのにもう起きていたんだ。寝たのも知らなかった私はなんだか恥ずかしいな。」
ハニにしたらスンジョは完璧で見習わなければいけない人だ。
見習って出来るものではないが、時々完璧にできるスンジョが自分に重く感じていた。
「スンジョ君もギョルみたいに、もっと怒ってくれればいいのに。怒っているのか怒っていないのか、私はバカだから判らない。」
部屋の中はアルコールの匂いさえ漂っていない。
きっとスンジョが朝早くに起きて、窓を解放して空気を入れ替えたのだろう。
カバンと上着を持ってハニはダイニングに降りて行った。

「お母さん、おはようございます。」
「おはようハニちゃん。用意をするから座っていて。」
いつもグミに朝食まで用意して貰って申し訳なくハニは思っている。
いつかは必ず早く起きて自分で用意します、いつもそう言っているがなかなか実行に移せない。
ダイニングテーブルにもスンジョは着いていない。リビングの方を見てもどこを見てもスンジョの姿はない。
「お兄ちゃんならもう出かけたわ。なんだか早くいかないといけないみたいで、もう出掛けたわよ。ハニちゃん知らなかった?」
「知らなかった・・・・・・・。」
「バカのオ・ハニに愛想を尽かしたんだ。」
「これ!お義姉さんと言いなさい。」
ウンジョは頭をグミにボコッと叩かれて、顔をしかめていた。
きっとスンジョはたぶん前に言っていたのだろう、自分が忘れっぽかったのだとハニは思った。

ハニはここ数日スンジョが何か自分に怒っていることは判っていたが、それは何が原因なのかは知らない。
「最近のスンジョはどうしたのかしらね。元々難しい顔をする子だったけど、何を考えているのか判らないわ。グループで研究をしているとか言って、スンジョは既婚者なんだからある程度の所で早く家に帰ってこればいいのに。ハニちゃんが毎晩遅くまで待っていてくれているのにね。奥さんを大切にしない夫は最低よ!」
「そんな・・・ お母さん、私は気にしていませんから。医学部の勉強は大変ですから。」
看護学科の勉強でも大変なのに、スンジョは医学部。
いくら天才とはいえ、そんなに簡単にできる勉強でもない。
家に返ってくるのをいつも待っているが、知らない間に眠ってしまっている時もある。
遅い時間に帰って来ても、パソコンで調べていたり難しい本を読んでいることも知っている。
自分のわがままで早く家に帰って来て欲しいとは思っていても言い出せない。

ずっと好きで憧れていたスンジョ君が私と結婚してくれたのだから、忙しくて家に帰ってくるのが遅くても何も文句は言えない。私がスンジョ君にお医者様になって欲しいと願っているのだから。



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最後の雨 20

シャワーを浴びて、髪を乾かして寝室に戻ると、ハニはすでに眠っていた。
ハニの机の上に置かれている白い紙に目が行った。

______スンジョ君、ごめんなさい。私、何かいけないことをしてスンジョ君を怒らせたんだよね。結婚しているから、いつもみんなからの誘いを断って早く帰って来てくれてたんだよね。時々は医学部の人たちと飲んでもいいけど、飲み過ぎないでね。スンジョ君は私と違うから、そんなことはないけど、スンジョ君に何かあったら私どうしていいのか判らなくなっちゃう。私の事を嫌いにならないでね。
おやすみ・・・・・・

そのメモの横に置かれている紙に目が行った。
ハニは看護学科で勉強をしているのだから仕方がないと思っていても、そのメモに書かれていることを読むと、どうしてだろうか無償に抑えられない感情が湧き上がってくるようだ。
電気が点いていないと眠れないと言っていたハニが、電気を消して眠るのはオレに気を使ってなのだろう。
嫌いになるはずないだろう。
オレが初めて興味を持ったお前を、どうして嫌いになると言うんだ?
お前以外の誰も好きになれないし、お前が傍にいないと本当の自分になって笑ったり怒ったりができないことを知っているだろう?

他の奴みたいに簡単にハニに「愛している」「好きだ」と言えるのなら、何度でも言えるのに、いつもお前の口から言わせてばかりだ。
お前の笑顔がどんなにオレの心に安らぎを与えてくれているのか、お前はきっと知らないだろう。
その笑顔が他の奴にも向けていると思うと、気分がすごく悪くなる。
ジュングと親しげに話して、オレの知らないお前をアイツが知っているのも面白くなかった。
ギョンス先輩と付き合っている噂が出た時と、今のオレの心の奥に同じものが芽生えているけどそれが何なのかわからない。
ギテ先輩と、見せつけるようにデートをしていた時も、お袋の差し金だと判っていたけど並んで歩いているのを思うと、あの時はバイトを抜け出してもお前の腕を掴みたかった。

スンジョはハニの横に並んではいると、何時もしてあげるようにハニを自分の胸に抱いた。
クルッと軽く向きが変わったが、目をギュッと瞑っているが、きっと起きているのだろうと思っていた。
温かで柔らかなハニをこうして抱くと、安心して眠ることがいつもは出来たのに、今日はアルコールを飲んでいるのに眠りにつくことが出来ない。
最初は聞こえなかったハニの寝息は、スンジョが抱きしめるとすぐにスヤスヤと寝息が聞こえて来た。
「お休み、ハニ・・・・・」

眠れないままスンジョは朝になるとベッドから起き上がり、少しアルコールが残っているのか頭が重かった。
シャワーを浴びて頭を洗ってもまだ頭がすっきりとしなかった。
そのまま部屋に戻らず、リビングのソファーに腰かけた。
こんなにイライラとした日々を過ごすのはいつ以来だろう。
そうか・・・・・・ハニがこの家に初めて来た時にも、こんな風にイライラしていた。
自分の生活リズムを狂わされて、落ち着いていることが出来なかった。
それが、初めて自分とは違うジャンルの人間に興味を持ち始めたことだと気が付いたのは、もっと後だった。
あの時気づかなければ、今の幸せはなかった。

「お兄ちゃん、早いわね。」
「ああ・・・・飲み過ぎて眠れなかったから。今日は早めに学校に行かないといけないから。」
「すぐに朝食を用意するわね。」
まだ朝早い6時前なのに、グミは快くスンジョの朝食の用意を始めた。




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最後の雨 19

広げた雑誌をハニの手からそっと取ってみるが、起きそうにもないくらいにぐっすりと眠っている。
時折、楽しい夢でも見ているのか笑顔になる。
その笑顔を見ると、疲れなど飛んでいきそうにホッとする。
それはこの間までだが、今日はどうしてなのか、その笑顔が恨めしくも思える。
「おい、起きろ。起きろよ、ハニ・・・・・。」
身体を揺すっても起きない。
元々寝起きが弱いハニだから、そう簡単には起きることはない。
今日は結構飲んだから、出来ればハニが起きて自分の足で部屋まで行って欲しい。
「・・・・・・ンムニャムニャ・・・・・ス・・・スンジョ君・・・・お帰り・・・・・ゴメンね、ねちゃったに。」
目をこすって何とか笑おうとしているハニを見て、いつもの自分に戻ろうとした。

「よっぽどいい夢を見ていたんだな。気持ち悪いくらいに、笑ってたぞ。」
「だって、スンジョ君がいっぱい・・・・フフフ・・・・・いっぱいしてくれたから。」
「夢なんて覚えているはずはないからな。それにオレはお前の夢にまで出て、手助けなんてしたくないからな。」
こんな冷たくて意地の悪い言葉を言いたくはない。
そうじゃないと思っても出てくる。
「意地悪!」
子供みたいにアッカンベーをするハニは、今のスンジョの気持ちなど判っていない。
ハニどころか、スンジョさえ自分の今のこのもやもやした気持ちが判らない。
「遅くなるから起きていなくていいと言っていただろう、冬じゃないから風邪ひくことはないけど自分の明日の授業の事を考えて待っていなくてよかっただろう。」
自分でも驚くほど冷たいいい方だったことは、ハニがビクッとしたことで気が付いた。
ハニを怒るつもりはなかった、アルコールを摂取しすぎたせいだ。

「あっ!お風呂のお湯を張ってなかったわ、待っていてね張ってくるから。」
「いいよ、シャワーで。」
明らかにハニはオレが起こっていると判っているように、少し警戒しているように見える。
「でも、お湯に浸かると疲れも取れるし・・・・・・・・。」
「いいって言っているだろぅ!」
怒鳴るつもりはなかった。
ハニはオレの為に、風呂に湯を張ると言っているのだから。
「ごめんなさい・・・・・」
謝るのはオレだ。遅くまで起きていてくれたハニは悪くない。
「アルコールが入っているんだ。湯に浸かったら身体に悪いから、サッとシャワーを浴びてくるよ。」
「スンジョ君・・・・・・怒ってるの?」
部屋を出ようとした時に言って来たハニの方を振り向くと、目に涙をためていた。
「怒ってないよ・・・・・・飲み過ぎただけだ。」
「そ・・・そぅ・・・・・・・・スンジョ君が帰って来たから、安心して眠くなってきちゃった。もう寝るね。」
返事をしないでオレは部屋を出て行った。
オレが帰って来たから安心して眠くなったわけじゃない。
ハニはオレが起こっていると思って、そう言ったことは判る。オレを待っている間に転寝をしているくらいだから、安心したら眠くなったなんて・・・・・・・関係ない。



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