大好き!<イタズラなKiss>

韓国版イタズラなKissが大好きです。 切ないお話しか書いていないので、お好みではない方はスルーしてください。

2014年04月

本当は好きだった 46

一人でいる病室は嫌だった。
小さなころに亡くなった、ママを思い出してしまう。
お見舞いに行くとママはこうして外を見ていた。あの時は何を考えていたのか判らなかったけど、今は判るような気がする。
ママはもう治らない病気で、会えなくなるパパや私を思っていた。
私は治るけど会うことが出来なくなるスンジョ君を思っていた。

「ハニ~・・・・ハニ~。」
小さな声で遠慮しがちに呼んでいる声の方を見ると、ミナとジュリが病室のドアの隙間から覗いていた。
「ミナ、ジュリ・・・・・入って。」
ハニにそう言われると、なんだかほっとしたように息を吐いて二人は病室に入って来た。
「全然知らなかったよ・・・・・妊娠したなんて・・・・・。」
「相手って・・・・ジュングが言っていたけど、ペク・スンジョなの?ハニに全く無関心だったのに、何時そういう事をしたのよ。」
ハニは何と言っていいのか判らずしばらく考えて一言だけ言った。
「家を出る前に・・・・・・・・一度だけ・・・・・。
二人は一応ジュングから聞いていたが、スンジョを嫌いなジュングの言葉を信じられなかった。

「たった一度で妊娠しちゃうなんて・・・・・・ハニって本当に不思議な子だよ。」
ジュリの明るい言い方は、嫌味にも聞こえず普段通りに元気づけてくれている。
「ペク・スンジョには言ったの?あんたの子を妊娠しちゃったって。」
静かにハニは首を振った。
「言ってない・・・・・だってスンジョ君はヘラが大学を出たら結婚するんだよ。言えないし言わないよ。」
「金持ちなんだからたくさんお金を貰えばいいじゃん!」
ジュリの言うことも判るけど、そんなことをしたらお金が欲しくてオレを誘ったのかと言われてしまう。


「ハニ・・・・ここに来るまでジュリと話したんだけど、出来ればジュングとの結婚をやめた方がいいよ。あんたの事だから、ペク・スンジョへの思いは断ち切れないでしょ?おまけに彼の子供を妊娠しちゃったんだから。今のハニでジュングと結婚しても、二人が不幸になるよ。最初はスンジョの子供でも受け入れると言っても、成長すればジュングとは親子じゃないのも気が付くし子供の顔も父親と似ていない時が付くよ。もし・・・もしもだよ、ジュングとの子供が出来たら、いくらハニの事が好きなジュングでも、疎ましく思うようになるよ。」
「判ってる・・・・でもこの子を生みたいから・・・・・・・・」
「ハニは、その子を生みたいからジュングと結婚するって言うんだよね。結婚するってただ一緒に住むだけじゃないんだよ。」
「そんなこと判ってるよ。」

「スンジョしか好きになれないハニが、隣にジュングが寝ていて夫婦として・・・・・・・その・・・・・・・・出来る?」
「出来るって?」
さすがに何でも言える二人でもまだ未婚だ。口に出してストレートには言いにくい。
「だからぁ・・・・・・・・ハニが妊娠するようなこと!スジョとしたことよ。」
そう言われてその時は二人に出来ると言った。

でも、ジュングが毎日お見舞いに来てくれて座っている場所も近くなって、顔も近くなって私にキスをしようとした。
私はジュングと結婚するんだから、我慢して我慢して気が付いたら目をギュッと閉じて唇を固く結んで身体を緊張させていた。
「ジュング?」
「そんなに緊張して、身構えたらしたらいかんってことだろ?」

ジュングを傷つけてしまった。
キス一つも身構えてしまうのなら、結婚なんてやっぱり出来ない。

ジュングはずっと待つと言ってくれた。
そんなことが有って体調も安定して退院したけど、相変わらず悪阻が酷くて店の手伝いどころか学校で講義を受けることが難しくて休学した。
巷でスンジョ君とヘラが正式に婚約して、私が休学届を出したその日の夕方に医学部に復学届を出したと聞いた。

あれは退院して店の二階で安静にしている時だった。
そしてあれが最初だった。

 
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本当は好きだった 45

忘れていたことの幾つもをハニは思い出した。
自分の部屋まで何とかたどりつくと、倒れるようにベッドに入った。

「ハニ・・・・・気が付いたか?」
心配そうに自分を見ている父に安心させるように、起き上がって普段通りに笑ってガッツポーズを作った。
「ジュングが保健室に連れてこずに・・・・・・ここの病院に来たんだ。」
ここの病院と言った時は何も気にせず、いる所はパラン大の病院だと思っていた。
「こんな家からや大学から離れた病院に・・・・・・。」
えっ?パラン大病院じゃないの?もしかして・・・・・
「お腹の子は誰の子だ?」
「パパ・・・・・・・・。」
「ハニは知らない男と誰でもいいって子じゃないよな?でも、付き合っている男の子がいるなんて知らなかったけど・・・・・・・・・まさか・・・・・スンジョ君か?」

ポロポロと流す涙でギドンはスンジョだと思った。
「酷なようだが、スンジョ君とは結婚できないし、生まれて来ても学校もあるし・・・・・・堕ろしなさい。」
「嫌!生みたい。折角授かった命を亡くしたくない。」
「父親のいない子を生むのか?片親だけで寂しい思いをしたのはハニが一番知っているだろう。堕ろしなさい、ハニはまだ若いんだから、いい人と巡り合って結婚もしないで生まれた子供がいたら、それが重荷になるから。」
「嫌!」
病室の外まで聞こえるギドンとハニの言い争いに、外で食事をして戻ってきたジュングが病室に飛び込んで来た。

「シェフ!オレがハニと結婚しますから、生ませてやってください。」
ジュングは仲のいい私とパパの喧嘩を止める為に、病室に入りパパをベッドから離してくれた。
「ジュング、お前は関係ない。これはワシとハニの二人の事だ。」
「関係あります、オレはハニが好きだから、ずっと高校に入った時から好きだったから、本心で言ってます。」
ジュングにの気持ちは知っていた。でも、いつも冗談だと思っていた。
お腹に出来た小さな命をこの世に誕生させるために、あの時の私は可笑しかった。

「ハニや、オレと結婚してくれるか?」
「ジュング・・・・私・・・・・・。」
「バカなことを言うんじゃない、一時の同情で言うものじゃない。このハニのお腹の子はスンジョ君の子供だぞ。自分の子供じゃないのに、ハニと結婚すると言うのはその子供の初来も受け止めると言うことだ。」
「判ってます。」

大きな声で言い争っていたからあの日はパパもジュングもいったん家に帰って行った。
流産の危険もあったから一週間の入院を言われ、何もすることがなくただボウッとして過ごしていた。
ベッド上で安静状態から動くことを許可された時に、新生児室の前を通った。
生まれたばかりの我が子を見る若い夫婦が楽しそうにしている姿を見て涙が流れた。
私は一生あんな風に大好きな旦那様と生まれたばかりの子供を見る機会は、もうないのだと思うと胸が締め付けられた。
そのまま病室に戻って、電話を掛け時はもうどうにでもなってしまいたかった。

「ジュング・・・・・昨日の話・・・・・・」
<昨日の話?>
「ジュングのプロポーズ・・・・・・・・・受けるよ。」
ジュングの気持ちは複雑だと思う。スンジョ君の事をジュングは好きじゃないから。
私のおなかの子供はそのスンジョ君の子供で、ずっとそれは変わらないのにそれを知って受け止めてくれる。
ジュングと結婚すれば、パパもこの子を堕ろせとは言わない。

ジュングと結婚すると電話をしたその日のうちに、ミナとジュリもそのことを知ったらしい。
スンジョ君の子供を妊娠した私に、ジュングがプロポーズをしてそれを受けたと。


 
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本当は好きだった 44

ミヌのおばさん・・・・・・・ソウルの有名な玩具メーカー・・・・・・

スンハとスンリが私を呼んでいる声がする。
チャドンが私を心配そうに覗いて・・・・・・ここは、診察室?
「気が付いたか?」
「私・・・・・・・どうしたの?」
「母さん、倒れたんだ。」
倒れた?
「お母さん、温かいお茶を飲んで。」
スンハはハニに温かいお茶を運んで来た。ギミが作ってくれるお茶は香ばしく煎ってありハニが良く貧血で倒れると淹れてくれた。

「スンハとスンリに聞いたよ。有名玩具メーカーの会長の息子が、双子の父親なんだって。パラン大医師のペク・スンジョ。ペク・スンジョの名前だけは知ってたけど、ハニの心を締めていた男がアイツだとは知らなかったな。早くに結婚して夫婦とも有名人で。ばあちゃんは知っているのか?」
「知らない・・・・・パパが言わない方がいいって・・・・・スンジョ君のお父さんと私のパパは中学まで親友で、おばあちゃんも良く知っているから。」
点滴の後処理をしながらチャドンはいつものヘラヘラと笑っている表情から、難しい顔に代わった。
「ハニと付き合っていたのに、お前を捨てて金持ちのご令嬢と結婚したんだって・・・・・?男として酷い奴だな。付き合っていても結婚するつもりがないなら、避妊することを考えなかったのか医者を目指している時でも。」
スンハとスンリはスンジョと母が付き合っていたと思っていたようだった。
子供だと思っていても、人々の噂を真に受けていた部分もあった。

「付き合っていなかった。ずっと私の片想いで、スンジョ君が結婚することが決まって家を出る時の最後の夜に・・・・・私から・・・・・・・私から・・・・・・。」
双子たちがハニが気が付いてからこの診察室を出て行ったことが良かった。
そのまま、ここにいれば自分たちが母のおなかに出来た時の事情を知ってしまう。
「そこまで覚えているっていうことは、もうほとんど思い出したのか。」
今まで双子が生まれるまでの経緯は覚えていなかった。
スンジョに片想いだと言うことは覚えていたが、何時の時期に付き合っていたのかは知らなかった。
知らなかったというより、付き合っていないのだから付き合っていた時期を知らなくて当たり前だ。

「最後の夜にペク・スンジョを最初の男にして抱いてもらったってことか・・・・・。」
チャドンのストレートな言葉にハニは顔を赤くしていた。
「でもさ・・・・万が一を考えてハニも考えなかったのか?」
「何を?」
「男ばかりじゃなくてお前も避妊を考えんとな。」
そうだよね・・・・・・きっちり28日周期なんだから排卵日も私だって知っていた。
学校の授業で、基礎体温表を付けておくようにって習っていたから初めて生理になった時から付けていた。ママがいなくてパパとの生活だったから、誰にも聞けないから三日坊主の私でも付け続けることが出来た。

「オレ・・・・ミヌの実家に行くから、具合が悪くなったら携帯に電話してくれ。固定電話じゃ誰が電話に出るから嫌だろう?ミヌには何も言わないでおく。アイツはお前を姉のように慕っているからな。」
チャドンは上着を着て急いでミヌの実家で行われている法事に参加するために診療所を出て行った。

思い出した、あの日の夜。
朝になったらペク家を出る最後の夕食をしていたけど、なんだか辛くて早く部屋で休もうと先に席を立った。
私はスンジョ君を忘れることが出来なかったから、他の人を好きになって他の人と付き合って結婚することは考えられなかった。
まだ経験したことがなくて怖かったけど、勇気を出してスンジョ君にお願いをした。
言うときはすごく恥ずかしくて、スンジョ君が無視をして行ったのならそれでもいいと思ったら、スンジョ君は何も言わないで、私の願いを聞いてくれた。
スンジョ君がカギを掛けた時、急に怖くなった。
雑誌とか人の話で聞いていたけど、初めてですごく怖かった。

「本当に・・・・いいのか?オレはヘラと結婚するんだぞ。」
「うん・・・・思い出だけだから。最初は好きな人とって思っていたから、スンジョ君が私の事を好きじゃなくてもいいの。スンジョ君以外は・・・・・・・・嫌だから。」
自分から言い出したのに手が震えてボタンが外せなかったら、スンジョ君が外してくれてすごく優しいキスをしてくれた。
あの時・・・・・・排卵日だった。
それを知ったのは、スンジョ君の家を出る日の朝。
いつも通り基礎体温を付けた時だ。
でも、大丈夫そんなに簡単に妊娠はしないからって、自分に言い聞かせていた。
ひと月過ぎて二月過ぎて、生理が来なくても環境の変化だと思って気を紛らわせるために、何も気にしていない振りをして、ミナ達とケーキの食べ放題に行って、お店に入った途端吐いたんだった。

何度も検査薬で調べても同じで、妊娠反応が出た。パパに言うのが怖くて内緒にしていたけど、大学で倒れてパパに判っちゃったんだった。


 
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本当は好きだった 43

「ただいま」
「お帰り、ありがとうなスンアをミヌの実家に連れて行ってくれて。面談の最中泣かなかったか?」
「うん、泣かなかったよ。実家に着くまでずっと寝てたよ。チャドンと似ていて何事にもドジないよ。」
ハニの言葉を聞いて、診療所の待合室で本を読んでいたスンハとスンリ、そしてチャドンは吹き出した。

「おいおい、ドジない?ドジはハニ、お前だろう。」
あっと小さく言ってハニは顔を赤くした。
「動じません・・・・・でした・・・。」
チャドンの大きな笑い声が診療所内に響いた。 
「本当に好きだよ、ハニのそういうところが。落ち込んでいても、可笑しなことを言うからな。」
「チャドン兄さん、お母さんはわざとじゃないんだから。少々おかしなことを言った方が、お母さんらしいでしょ?」
診察も一段落したチャドンは白衣を脱いでコート掛けに掛けた。

「学校の先生なんだって?スンリが誰かと喧嘩したと・・・・・はないだろうし、スンハが子供のくせに美人でモテ過ぎるってか?」
「モテないモテないよぉ。」
「うちの子たちずっと友達がいないの。頭が良すぎるのと双子っていうのがいけないみたい。誰も二人と友達になろうとしないんだって。」
今まで笑っていたスンハは急に暗い顔になった。

「あとね・・・・・私たちお父さんがいなくて、誰が言ったのか知らないけどお母さんが結婚していないからいけないとか・・・・・。」
「田舎はそういうもんだけど、双子たちだって生まれてから6年間はここに住んでたんだから、知っているはずなのにな。」
古い気質のこの土地の人たちは、都会で育ったハニが未婚のまま子供を生んだことにいい印象を持っていなかった。
その子供たちが、成績もよく人並み以上に子供であっても整っている顔立ちで目誰ば余計に大人からも子供からの疎まれる。ただ表だって何も言わないのは、ハニの祖母が代々続いている診療所の経営者だから。
「せっかくここでずっと過ごそうと思っていたのに、中学はソウルの学校に行くか海外のレベルの高い学校減って・・・・・・・・。ソウルには戻ることは出来ないけど、海外は・・・・・・・そんなお金なんてないもの。」

スンジョの家を出て、双子たちの妊娠に気が付いてからずっと振り込まれているお金と、誓約書を書くたびに貰っていたお金が有れば、海外で過ごすことも出来るし、それを言われていたこともハニは思い出していた。
そのお金を使ってしまえば、スンジョへの思いを汚すことになるし、お金で動くことはハニ自身嫌だった。
時期が来たらスンジョにすべてを返すつもりで、ここに来る前に父に託していた。

「ポン・ジュングだったっけ?プサン出身の・・・・・。」
「うん。」
「前に双子たちが生まれる時に来てくれた時に言ってたじゃないか。<辛かったらプサンに行けばいい。あそこはハニの事を知らないから、嫌なことも忘れるし田舎者(もん)ばかりだから母親一人の子供の面倒も見てくれる>って。釜山でやり直せよ。」
「ジュングと結婚しろってこと?」
双子たちは、ハニとチャドンの言葉を黙って聞いていた。

「双子たちの父親は妻子がいるんだろ?この先、父親がいないと困ることもある。釜山で看護師をしながらハニをずっと10年以上も想い続けているアイツの想いを受け入れたらどうだ?」
ギドンもジュングと結婚することを願っているが、ジュングをそういう対象で今まで一度も見たことがない。
ただ気安く話すことのできる、同級生というだけだった。
「ジュングとは結婚しないことは言ってあるの。子供たちの父親が結婚して子供もいても、私は彼しか好きになれないから、誰とも結婚はするつもりはないの。子供たちもそれは判ってくれている。」
チャドンは少し呆れたような顔をして大きく伸びをした。
「子供ん時から変わらんなハニは。一度自分で決めたことは譲らないから。」
「ごめんね、チャドンにこんなことばかり相談して。」
「いいさ、おれだってミヌと結婚を考えていた時だってハニのパワーで勇気を出してプロポーズをしたんだ。おかげでミヌは家を捨ててもオレとの結婚を選んだ。ミヌの爺さんが死んでからやっと実家に帰れるようになったけどな。」

ミヌの名字はファン。おばさんと同じ名字でなんだか顔も似ているし、スンハやスンリと一緒にスンアを連れていると兄弟に間違われるくらいに似ている。
「ミヌの親戚に、ソウルで生活している人っている?」
「いるよ、ミヌのお父さんの直ぐ上のお姉さんが、ソウルに住んでいて有名な玩具メーカーの会長夫人って言ったっけ。一番上のお姉さんが日本人と結婚して日本にいるって言ってたかな?」


 
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本当は好きだった 42

「一度考えてみてくださいね。」
「はい・・・・・・。」
ハニは憂鬱だった。
もうここ慶尚南道でずっと過ごそうと思っていた。
「お母さん、先生は何て言っていた?」
「うん・・・・スンハとスンリをソウルの中学にって・・・・・・。」
この小学校に転校して2か月。
学校からの呼び出しでハニはスンハとスンリと先生の面談をしたのだった。
「僕達、ここの中学に行きたかったのにな。」
「誰に似たのか・・・・・・・二人とも頭が良いんだもん。お母さんだったらここの中学に行って高校に行ったんだけど、二人とも・・・・・お母さんの頭に似ていないからいけないんだよ。」
「お父さんは頭が良かったの?」
「スンジョ君はすごく頭が良くて、良すぎて辛かったみたい。」

二人ともいいところばかりスンジョ君に似ちゃったんだよね。
頭はいいし、スタイルもいいし・・・・・顔もそっくりで。私に似ているところを探すのが大変。
「じゃあ私たち家に帰るからね。」
「気を付けてね。お母さんはスンアをミヌの実家に連れていてから帰るから。」
ベビーカーの中ですやすやと眠っているスンアを、双子たちの実家の法事で戻っているミヌの所にハニは連れて行く所だった。 

仲良く並んで歩いている双子の姿を、ハニは申し訳なく思っていた。
「あの子たちきっと、ソウルの学校に行きたいよね。先生も先生だよね、頭が良すぎで他の生徒が自信を無くしているって・・・・・。 好きで頭が良いわけじゃないのに・・・・・・覚えたくなくても覚えちゃうって、私は羨ましいけど二人には辛いよね。ソウルにいた時から、テストも満点で先生がいつもほめるし、お父さんがいないのにって苛められて友達もいなかったよね。」
ソウルに戻ればスンジョとまた会う機会もある。
会いたくてもあってはいけないことをハニはなんとなく覚えていた。
スンジョにもう会わないと言う約束で、二人を生むことを許されたのだから。

ミヌの実家の前に立って、インターフォンを押した。
ミヌの実家はこの辺一帯の土地を所有し、いくつもの不動産を持っている裕福な家だ。
ハニはスンジョの家から出て慶尚南道に来てからの付き合いだ。
時々遊びに来ていたが、親戚一同が集まる法事に来たのは初めてだ。
何台もの車が並ぶ広い敷地内。
どの車も高級車で、今の自分の状況がなんだか恥ずかしく感じた。
「あっ!お姉さん、スンアはいい子でした?」
「よく寝てたよ。チャドンは診察が終わったら来るからって。」
ベビーカーで眠っていたスンアを抱き上げて、ミヌの腕に渡した。
「お姉さんも上がってみんなと食べて行かないですか?」
「ううん、私は親戚じゃないし、双子たちが待っているから帰るわ。」
ハニはミヌにそう言うと、ここから30分は掛る家に向かって歩き出した。 

「ミヌ、その子ね、あなたのかわいい赤ちゃんは。」
「ええ、グミおばさん。今診療所のお姉さんが連れて来たんです。」
「お姉さんはどうしたの?上がってもらえばよかったのに。」
「子供が家で待っているからって、帰ったんですよ。すごく頭のいい双子なんです。」
ミヌの叔母グミは、生まれてまだ二月しかたっていないスンアの顔を、いとおしそうに見ていた。
「この子はファン家の血をしっかり受け継いでいるのね。」
まだ首も座らないスンアを眺めているグミはうっすらと涙を浮かべていた。
夢にまで見ていた孫娘は、嫁も仕事をしているため滅多に顔を合わせない。
「おばさんの孫も綺麗な顔をしていますよね。」

「綺麗かもしれないけど、気に入らない嫁に似ているから好きになれないのよ。うちの子たちはしっかりファン家の顔を受け継いでいるのに、孫はファン家の顔を全然受け継いでいないんですもの。どこを見ても全然スンジョと似ているところがないのに、孫としてみられないわ。」
「おばさん・・・・・・・大きくなってきたらきっと、スンジョ兄さんに似てくると思いますよ。」
「そうかしら・・・・・。」
グミは久しぶりに会った姪が子供を生んだことで、疎遠だった実家の厳しかった父親でミヌの祖父との法事に来ていた。
「聞いてくれるミヌ、兄さんには言わないでね。あなたのお父さんはおじいさんにそっくりで、そんなことを言ったら怒鳴られちゃうから。」


ミヌは似ているんだよね、スンジョ君と。
苗字もファンだし、親戚・・・・・・なんてないよね。今までスンジョ君の話も出たことがないから。
会いたい、会いたいよスンジョ君。
スンジョ君がくれた宝物、スンジョ君に似ていてすごく頭が良いの。
バカな母や親でも、子どもは頭が良いんだよ。
スンハとスンリを見ていると、スンジョ君を思い出して、泣きたくなる時も有るの。
会いたいよ会いたい。


 
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