卒業式が終わって半月
同じ屋根の下で生活をしているのに、半月で顔を合わせたことが一度もないのは故意に会わないようにしているとしか思えない。
毎日毎日バイトに夢中になっているのもいいが、大学生として自覚を持った方がいい。

「お客様、いかがですか?」
「ん・・・・」
手鏡を渡され後ろ横を見せられても、パーマをかけて髪の毛を染めて、気に入らないと言ったらどうする。
「ごめんなさいね・・・
この子ったら不愛想でファッションとかにも無関心なの。何も言わないのは気に入ったからだと思うわ。ありがとう、十分素敵に仕上がっているわ。」

何が十分だ
昔から自分の思う通りだろう

ケープを自分で取り外すと立ち上がて不機嫌そうに母に強い言葉をかけた。
「先に帰る・・・」
スンジョは大学の入学式前に、大学生らしく髪形を変えた。
自分の意志ではなく母のきまぐれに付き合ったが、新しい髪形は嫌ではなかった。
垂れた前髪を一筋引っ張って太陽の光に照らして見せた。
思ったより赤い色だが、不思議と心も軽くなった気がした。
確かこの通り沿いに、ハニがバイトをしているアイスクリーム店がある。
ちょっと覗いていこうか、と最近避けているハニをからかってみたくなった。

しかし、ハニがバイトをしているアイスクリーム店には、ハニの姿を見つけることができなかった。

どうしたんだ?
今朝はバイトに行ってくると言っていた声が聞こえたのに。

「いらっしゃいませ、店内で召し上がりますか?お持ち帰りですか?」
「持ち帰りで、ナッツとキャラメルとミルクティをそれぞれカップに入れて・・・・」
口に出たアイスクリームはハニが好きなフレーバーだ。
「忙しそうですね・・・・」
無表情のスンジョが聞いたことに店員は驚いた顔をしたが、すぐに動じていないような表情で返事が返ってきた。

「一人、体調不良で帰ったんです。」
朝の話している声は体調不良には聞こえなかった。
病気もしたことのないほど元気なハニが、体調不良で帰ったと聞くと心配になってきた。




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