「答えてください。あの日、父上に一生ハニを守ると伝えた時は、幼くて大人の事情までは知りませんでしたが、私は勉学をしなければいけない年齢でも大人たちの事情を理解できる年齢です。ハニの両親の事を聞いても、私のハニへの想いは変わる事はありません。」
無口で自分の方から意見を求める事をしないスンジョの初めての発言だった。
「母上、スンジョに話してもよろしいでしょうか?」
「ハニの父親はペク・スチャンではない。今から15年ほど前に、ソ家に仕えていた料理人だ。」
「ソ家に仕えていたというのは・・・・」
ソ家は祖母のパルボクの実家だ。
「当時、ハニの母親のハナはソ家に行儀見習いに来ていた。ハナは・・・ハニによく似ている。産まれて初めて顔を見た時に、あまりにもハニがハナに似ていたから、同じような苦しみ悲しみもあるのだろうかと思い、ハナが育ったように甘やかしたりしないで厳しく育てた。ハニの父親は・・・ハナより5歳年齢が上だが、地方から出て来たからか邪心のない笑顔ですぐにハナと親しくなった。」
当時の事を詳しく知っているパルボクとスチャンは、15年前の事がまだ昨日のことのようにはっきりと覚えていた。
「ねぇギドンさん。何かお菓子を作ってくれない?」
「まだ使い走りで、勝手に材料を作ったりしたらパルボクさんに叱られます。」
「お願い・・・」
上目遣いで頼まれるとギドンだけではなく他の者まで断り切れなくなるほど、ハナの大きな瞳は純粋だった。
コムンゴの演奏が好きで、昼食を忘れる事はよくあった。
コッソリ何か食べる物がないかと、厨房に探しに来ているうちにギドンと親しくなった。
ハナは両班の娘でいる事が退屈だとよくギドンに話をし、ギドンは貧しい家に育ち日々の食事も摂れない生活だったから、両班の娘の話はただ聞くだけで何かを言う事はなかった。
あまりにも二人が良く一緒にいるのを見かけたパルボクは、身分を超えたと食う別な関係になってはいけないと、ハナに縁談話をいくつも持って来ていた。
時々、両班の屋敷で行うハナのコムンゴの演奏を聞きに来る両班の息子たちに混ざって、当時の世子・・・今の陛下が来ていてハナを見染めた。
そうなればその話を断ることも出来ず、ハナとギドンを引き離そうとした時に、ハナが体調を悪くして伏せる日が続いた。
その話を聞いた時に、スンジョは記憶の中にある花の青白い顔を思い出した。
ハニを見ている時の、悲しいが幸せな微笑みにどんな意味があるのか分かる気がした。

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無口で自分の方から意見を求める事をしないスンジョの初めての発言だった。
「母上、スンジョに話してもよろしいでしょうか?」
「ハニの父親はペク・スチャンではない。今から15年ほど前に、ソ家に仕えていた料理人だ。」
「ソ家に仕えていたというのは・・・・」
ソ家は祖母のパルボクの実家だ。
「当時、ハニの母親のハナはソ家に行儀見習いに来ていた。ハナは・・・ハニによく似ている。産まれて初めて顔を見た時に、あまりにもハニがハナに似ていたから、同じような苦しみ悲しみもあるのだろうかと思い、ハナが育ったように甘やかしたりしないで厳しく育てた。ハニの父親は・・・ハナより5歳年齢が上だが、地方から出て来たからか邪心のない笑顔ですぐにハナと親しくなった。」
当時の事を詳しく知っているパルボクとスチャンは、15年前の事がまだ昨日のことのようにはっきりと覚えていた。
「ねぇギドンさん。何かお菓子を作ってくれない?」
「まだ使い走りで、勝手に材料を作ったりしたらパルボクさんに叱られます。」
「お願い・・・」
上目遣いで頼まれるとギドンだけではなく他の者まで断り切れなくなるほど、ハナの大きな瞳は純粋だった。
コムンゴの演奏が好きで、昼食を忘れる事はよくあった。
コッソリ何か食べる物がないかと、厨房に探しに来ているうちにギドンと親しくなった。
ハナは両班の娘でいる事が退屈だとよくギドンに話をし、ギドンは貧しい家に育ち日々の食事も摂れない生活だったから、両班の娘の話はただ聞くだけで何かを言う事はなかった。
あまりにも二人が良く一緒にいるのを見かけたパルボクは、身分を超えたと食う別な関係になってはいけないと、ハナに縁談話をいくつも持って来ていた。
時々、両班の屋敷で行うハナのコムンゴの演奏を聞きに来る両班の息子たちに混ざって、当時の世子・・・今の陛下が来ていてハナを見染めた。
そうなればその話を断ることも出来ず、ハナとギドンを引き離そうとした時に、ハナが体調を悪くして伏せる日が続いた。
その話を聞いた時に、スンジョは記憶の中にある花の青白い顔を思い出した。
ハニを見ている時の、悲しいが幸せな微笑みにどんな意味があるのか分かる気がした。

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