日曜日の昼近くの映画館は、話題作を観ようとカップルで混んでいた。
外見が人目を惹くスンジョが、ハニとペアルックでいると更に注目を浴びてしまう。
何時もならハニが腕を絡ませるのを嫌がったが、よく見れば自分を見ている女性よりもハニを見ている男性の視線が気になった。
日頃からハニには自分が男性から注目を浴び、スンジョだけではなくハニがキラキラとした笑顔を見たくて遠巻きに見ている男性の視線が注がれていることを知らない。
「ポップコーンは何が良い?」
「映画を観に来たんだろう。何だっていい。」
冷たく言い放ったオレにハニは言われてシュンとしていた。
「キャラメルとコーラ、ペアで。」
ビックリしてオレの顔を見るハニが可笑しな顔をしているから、柔らかな頬を抓ってやった。
「ひたーい!!」
「ハニが豚になるのもいいかもな。」
思い切り抓った頬が赤くなっていて痛そうなのに、無理して笑うハニが可愛かった。
映画はハニのご希望のロマンス映画。
オレにはつまらないものだが、デートがしたい言ったハニに合わせるように観ていた。
現実にはありえないような内容のロマンス映画を必死に見ているハニを眺めているハニを見るのも楽しい。
ハニにとってたった二時間の映画が、オレには拷問のような二時間。
「若奥様、お次はどちらに参りましょうか?」
「ボートに乗りに行こうよ。」
「ボートって・・・・・あの池のボートか?」
「そうよ!私たち今日はデートでも恋人じゃないから別れないでしょ?」
デートらしいデートもしないで結婚したオレ達。
もっとほかにもデートコースを考えられるのに、ハニらしい考えだ。
映画館を出ると少し薄暗くなってきた所為か、風が冷たく感じた。
ブルッと身体を震わせたハニを、スンジョは自分の方に抱き寄せた。
「スンジョ君・・・・・」
「恋人のデートなんだろ?みんなそうしているじゃないか。」
オレらしくもないセリフは、さっきの映画の影響か?
ハニの独り言を聞いているのも結構面白い。
映画の後は明洞を歩いて、新しいお店はこんなのがあって、それから人気のお店でスイーツを食べて・・・・・・・・あぁ心配しないで。甘い物ばかりじゃなくて、スンジョ君はコーヒーがそこは美味しいから安心してね。
公園に着いたらスワンボートじゃなくて、やっぱりカップルなら手漕ぎボートよね。
私が漕ぐわ。
オレが漕ぐ。
ううん・・私が
オレが・・・
独りで二役を演じているハニのテンションの高さに、笑いが堪えきれない。
吹き出して笑うと、最初はキョトンとしていたハニがオレが笑ったことが嬉しいのかクシャクシャの顔をして笑った。
オレがこんな風に笑えるのは、ハニのお蔭だな。
計画というのは上手くいかないものだ。
「ボートは春まで無いって・・・・・・・・・」
ガッカリしたハニがあまりに可哀想になってらしくないことをしてみた。
「こっちに来いよ。」
ハニの手を引いて、係留されている池のほとりの手漕ぎボート。
「スンジョ君・・・・見つかったら・・・・・。」
「見つからなきゃいいさ。丁度、暗くなって来たけどライトが当たるからそんなに危なくない。」
少し池の真ん中あたりに来た時、池の周りをライトが照らしたのがハニは嬉しそうに見ていた。
「最後は、ボートに乗って池の真ん中で熱い口付けだろ。」
「スンジョ君・・・・・・・・。」
案外楽しいもんだな、ハニの好きなロマンチックなデートは。
EP.1 新婚の朝 終
外見が人目を惹くスンジョが、ハニとペアルックでいると更に注目を浴びてしまう。
何時もならハニが腕を絡ませるのを嫌がったが、よく見れば自分を見ている女性よりもハニを見ている男性の視線が気になった。
日頃からハニには自分が男性から注目を浴び、スンジョだけではなくハニがキラキラとした笑顔を見たくて遠巻きに見ている男性の視線が注がれていることを知らない。
「ポップコーンは何が良い?」
「映画を観に来たんだろう。何だっていい。」
冷たく言い放ったオレにハニは言われてシュンとしていた。
「キャラメルとコーラ、ペアで。」
ビックリしてオレの顔を見るハニが可笑しな顔をしているから、柔らかな頬を抓ってやった。
「ひたーい!!」
「ハニが豚になるのもいいかもな。」
思い切り抓った頬が赤くなっていて痛そうなのに、無理して笑うハニが可愛かった。
映画はハニのご希望のロマンス映画。
オレにはつまらないものだが、デートがしたい言ったハニに合わせるように観ていた。
現実にはありえないような内容のロマンス映画を必死に見ているハニを眺めているハニを見るのも楽しい。
ハニにとってたった二時間の映画が、オレには拷問のような二時間。
「若奥様、お次はどちらに参りましょうか?」
「ボートに乗りに行こうよ。」
「ボートって・・・・・あの池のボートか?」
「そうよ!私たち今日はデートでも恋人じゃないから別れないでしょ?」
デートらしいデートもしないで結婚したオレ達。
もっとほかにもデートコースを考えられるのに、ハニらしい考えだ。
映画館を出ると少し薄暗くなってきた所為か、風が冷たく感じた。
ブルッと身体を震わせたハニを、スンジョは自分の方に抱き寄せた。
「スンジョ君・・・・・」
「恋人のデートなんだろ?みんなそうしているじゃないか。」
オレらしくもないセリフは、さっきの映画の影響か?
ハニの独り言を聞いているのも結構面白い。
映画の後は明洞を歩いて、新しいお店はこんなのがあって、それから人気のお店でスイーツを食べて・・・・・・・・あぁ心配しないで。甘い物ばかりじゃなくて、スンジョ君はコーヒーがそこは美味しいから安心してね。
公園に着いたらスワンボートじゃなくて、やっぱりカップルなら手漕ぎボートよね。
私が漕ぐわ。
オレが漕ぐ。
ううん・・私が
オレが・・・
独りで二役を演じているハニのテンションの高さに、笑いが堪えきれない。
吹き出して笑うと、最初はキョトンとしていたハニがオレが笑ったことが嬉しいのかクシャクシャの顔をして笑った。
オレがこんな風に笑えるのは、ハニのお蔭だな。
計画というのは上手くいかないものだ。
「ボートは春まで無いって・・・・・・・・・」
ガッカリしたハニがあまりに可哀想になってらしくないことをしてみた。
「こっちに来いよ。」
ハニの手を引いて、係留されている池のほとりの手漕ぎボート。
「スンジョ君・・・・見つかったら・・・・・。」
「見つからなきゃいいさ。丁度、暗くなって来たけどライトが当たるからそんなに危なくない。」
少し池の真ん中あたりに来た時、池の周りをライトが照らしたのがハニは嬉しそうに見ていた。
「最後は、ボートに乗って池の真ん中で熱い口付けだろ。」
「スンジョ君・・・・・・・・。」
案外楽しいもんだな、ハニの好きなロマンチックなデートは。
EP.1 新婚の朝 終