早く起きて目覚ましを止めろよ!
相変わらす寝起きの悪いハニに、オレは寝返りを打って腕を思いっきりハニの身体に落とした。

お袋達も旅行でいないから、別にダラダラと過ごしても良いが、何日も前から計画表を作っているハニの思うままの休日を過ごしてやろうと思った。
ハニの嬉しそうに笑う顔が見たいから。

ハニが起き上がりベッドから出て着替えるのを薄目で眺めながら、数日前の様子を思い出して、スンジョは笑みが溢れた。

机の上に開いたままの手帳。
細かくイラストまで書かれている。クローゼットを開ければ、イラストに書かれたのと同じようなペアの服に靴。
オレが嫌がる事を知っているのに、聞きもしないでいつの間にか、用意されていた。

朝市での買い物。
ハニが朝食の準備をしている間に、洗濯にオレ達の部屋の掃除。
朝食の間にシーツを洗って・・・

着替えが終わったハニがスンジョの頬にキスをして部屋をバタバタと出て行った。

ハニのキスにスンジョはクスッと笑って、仰向きに寝返りを打った。
何日も計画を立てていたから、ハニが喜ぶようにしてやろうと思っているが・・・・・

玄関を開けて、ハニが家を出て行くのが判ると、着替えを取りにウォークインに行くとペアの
服がハンガーにかけて並べてあった。
ペアを着るのを嫌がる自分のために、嫌がらないように店で選んでいるハニの様子を思いニヤリと片方の口角を上げて笑った。

無国籍創作料理に慣れて来たが、ハニが帰って来る前に少し腹ごしらえでもしようかと思ってリビングで新聞を読んでパンをかじろうとした時、ハニが沢山の食材を買い込んで帰って来た。
どれだけ買い込んだんだ。たった一日二人で過ごすのに、何を張り切っているのやら。

「だめ!だめ!だめ!食べないで!市場で新鮮な食材を買って来たのに、朝食がどんなに大事なのか判っているの?」
「食べられるのを作れよ。」
そう言いながらもオレは、ハニが作るイングリッシュブレックファーストを期待していた。